2020/10/27

クローバーSQの

クローバーSQの忘れられない演奏は、サクソフォーン・フェスティバルで演奏された伊藤康英「四重奏曲第2番」だ。

ともすれば荒々しくテクニカルな側面ばかりが強調されがちなこの作品に対し、静謐さ・繊細さの魅力をも湛えた演奏だった。後日、ライヴ録音を送っていただき、今でも時々聴き返すことかある。

2020/10/26

秋の体調不良

引っ越しが近く準備に追われており寝不足、さらにこの冬のような秋のような気候で、体調を崩してしまった(コロナではなさそう)。

この時期は着るものにほとほと困る…。

The John Harle Collection続報

ストリーミングサービスに「The John Harle Collection」のVol.1〜3が配信開始されていた。

「John Harle plays」で皆が仰天したフィル・ウッズのソナタなど、セッション録音版を彷彿とさせる、いやそれ以上の見事さで、やはりこのシリーズ、只者ではないぞ!との思いを強くした。イベール「コンチェルティーノ」の、ライヴとは思えない安定感も聞き物だ。

もちろん、いずれはCDを買うつもりだご、一足早く聴けることは嬉しい。

2020/10/23

Jeff Humbergの作品集

パガニーニ、バッハの無伴奏演奏でおなじみ、Raaf Hekkema氏が参加した、Jeff Humberg作品集を聴いた。北オランダ交響楽団との共演。

無伴奏での名手ぶりは実証済みだが、オーケストラとの共演でも存在感抜群。タンギングのせいもあるのだろうか、音のエッジが際立つ輝きが印象的だ。曲の、コンテンポラリーとポピュラーの中間地帯を進むような趣も面白い(管楽アンサンブルだろうか?)。

サクソフォンでフランクを

ここ10年くらいは、サクソフォンでヴァイオリンのためのフランク「ソナタ」を取り上げる機会が増えているが、1999年リリースのTodd Oxford氏のアルバムは、ブームになるずっと以前、一つの方向性を示しているような演奏だ。丁寧に選び取った音域、深く豊かなヴィブラート、何より暖かな音色は、聴いていてとても幸せな心地になる。

併録されているバッハ「無伴奏チェロ組曲第一番」も、丁寧さが際立ち、一聴の価値あり。

現代のスター

楽器始めたての中高生にとって、昔はCDや雑誌上の奏者がスターだったが、やっぱり、今の時代は17ライブ、ツイキャス、YouTubeあたりで著名な奏者達こそが憧れの的、なのかな?(最近のプラットフォームに疎くて…何かしらもっと流行っている「場」はあるのだろうか)

アンケート・インタビューしてほしい…!

・あなたが演奏している楽器

・その楽器の演奏を聴く媒体(複数回答可能、頻度順に数字をつける)
テレビ
ラジオ
CD(パッケージメディア)
YouTube(動画共有サイト)
SpotifyやLINE MUSC(ストリーミングサービス)
17ライブやツイキャス(ライブ配信サービス)

・お気に入りの奏者

2020/10/22

管打のファイナル曲

管打楽器コンクールの本選曲として、日本人作曲家の作品が採用されたことはないはずだが、そろそろ考えても良いのでは…と思う。多くの国際コンクールで、本選にお国モノを持ってくることは当たり前のように行なわれている。

伊藤康英先生の作品なんかどうだろうか。大澤壽人の協奏曲は、未だに聴けないがどんな作品だろうか。

2020/10/19

後援コンサートリスト

日本サクソフォーン協会・ニュースの、主催・後援コンサート、コロナのためだろう、とても密度が小さい…。その中でも、アマチュアの演奏会がある程度の割合を保持していることが目を引く。


Kugoni Trio

Kugoni Trioは、

ピアノ:Bert Koch
ヴァイオリン:Nicolas Dupont
サクソフォン:Kurt Bertels

という珍しい編成のベルギーの団体。いくつかの録音や動画を聴いて/観てみたが、かなりしっかりした演奏でびっくり。どこかで名前を見たら、ぜひ聴いてみることをおすすめする。

2020/10/16

アルヴォ・ペルト作品延期…

ラッシャーサクソフォン四重奏団が、月末に予定していたアルヴォ・ペルト作品の初演が延期になったそうだ。なかなか落ち着かない世の中…。

2020/10/14

The John Harle Collectionが間もなくリリース

ジョン・ハール氏の、なかなか強烈なCDボックス(20枚組)がリリースされる。

これまで商用リリースされていなかった録音を一挙に放出するような内容。ジョン・ハール・サクソフォン・カルテットのライヴ録音、協奏曲のライヴ、レネハンとのデュオ、息子のダニエル・ハールの作品、コマーシャルミュージック…ファンならずとも必聴のコレクションだ。

https://www.johnharle.com/john-harle-collection.htm

2020/10/12

Philip Glass Ensembleのライヴ映像

https://youtu.be/BQ1v3f527Nk 
このようなフィリップ・グラス・アンサンブルの映像が残っているとは知らなかった。ピーター・グリーナウェイ「Four American Composers」にて引用されているライヴセットリストに近く、演奏も荒削りながらなかなか勢いがあり、聴き応え抜群。もちろん、Jon Gibson氏、Richard Peck氏らも参加している。 

古い映像に見えるが、1990年代後半、とのことだ。

Dance IX 
Music in 12 Parts, Parts 1 & 2 
Music in Similar Motion 
Spaceship (from Einstein on the Beach)

2020/10/11

組曲「裏窓」のカイル・ホーチ氏

アルフレッド・ヒッチコック監督作「裏窓(Rear Window)」の音楽の、オーケストラ用の組曲に、イギリスのサクソフォン奏者、カイル・ホーチ Kyle Horch氏がクレジットされている。

サクソフォンは全面的に前に出てくるわけではないが、良いタイミングで良い仕事をしている。ホーチ氏、さすがだ。

アメリカ・ハリウッドの映画音楽をロイヤルフィルが取り上げる、というのが、そもそも面白いな。クールに決めると思いきや、なんだか愉しそう。

Nest Audio予約

居間で気軽に音楽を聴くときはGoogle Home(Google初代のスマートスピーカー)を使っている我が家。音質が強化され、ステレオペアリングにも対応したGoogle Nest Audioなる新製品が出るとのことで、予約してみた(もちろん2台)。

集中して聴きたい時のための環境は、別に設けるつもり。いろいろ考えたのだが、リスニングと楽器録音の両立を考えると、USB DAC付きのデジタルミキサーに、タンノイのモニタースピーカーあたりをつなげておけば良いのかな…と。

2020/10/09

ヤマハのバリトン

ヤマハのバリトンサクソフォンのラインナップが一新。カスタムのYBS-82はもう少し高くなると思ったのだが、思った以上に落ち着いたお値段。

新しいYBS-62とYBS-480は、YBS-62IIやYBS-41IIから名前が変わっただけ、ということでも無さそうだ。これまでのYBS-62IIやYBS-41IIは、即廃番なのだろうか。

https://jp.yamaha.com/products/musical_instruments/winds/saxophones/index.html?utm_source=yamahawindjpTW&utm_medium=social&utm_campaign=allyear#d366715

普門館のデファイエQ

https://youtu.be/fYz6D4meu5E

デファイエ四重奏団が、全日本吹奏楽コンクールにゲスト出演したときの録音。何とも良い空気感、そして演奏後の熱狂…。このような録音が残っていることに驚いた。

2020/10/08

オンライン合奏

コロナ流行で、(ポストプロダクションではない)リアルタイムのオンライン合奏の試みはもう少し流行るのかなと思ったのだが、意外とそうでもなかった。気が付くと集まっての合奏は各所で再開されており、そちらにシフトしつつあるイメージ。

年頭頃の「テクノロジーの貢献」にも触りを書いたが、個人レベルで5Gの低遅延が流行って、そのインフラを適切に使いこなすソフトウェアや、やりざまの敷居が下がらないと、今ひとつ厳しいのだろう。

エレクトロニクス+サクソフォンの曲

これ好きだなー、というエレクトロニクス+サクソフォンの曲。10年前からあまり変わってないな…。

Pierre Jodlowski「Mixtion」
Jacobtv「Grab It!」
Michele Tadini「Buleria」
Wayne Siegel「Jackdaw」
JacobTV「Ticking Time」
Will Gregory - Interferences
Kumiko Omura - La complication d'image
Michele Tadini - Buleria
Karlheintz Stockhausen/Eric Spangler - Leo

2020/10/06

委嘱経緯

オーケストラを含むような大規模作品の多くは、急に作曲家が思いついて書いたり、個人が委嘱したり、ということは無いはずで、芸術振興団体の支援を受けて委嘱→初演されることがほとんどだと思う。

マルティノン作品やカルメル作品のような、サクソフォン四重奏とオーケストラという編成の作品が、どのような経緯で委嘱・初演されたのかは気になるところ。

2020/10/05

ラランさんの自主制作盤

https://music.youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lmqVlZId-s1etYVGzmUvg4-FaqZm7l5rE

ジェローム・ラランさんの盤だが、2003年リリースとの情報。

こんなアルバムあったっけ?と思い、ラランさんに聞いてみたところ、当時手掛けた自主制作盤なのだそうだ。「遥かなる風景(CREC)」から遡ること2年、若々しい演奏が楽しめる。

「Grab It!」は、サンプルをラランさんの当時のページで何度も聴いた覚えがあるなあ。

ジェフスキーのサクソフォン作品

サクソフォン四重奏の「Histories」だけかと思っていたのだが、他にもいくつがあるようだ。

Three Pieces 1981, for Saxophone, Trombone and Piano - composers's autograph

Shtick 1990, for Soprano saxophone- or Clarinet solo - composers's autograph

PDFAerial Tarts 1990, for Flute, Saxophone, Violin, Violoncello, Piano and Percussion - composers's autograph

Histories for Saxophone quartet, 1993 - scanned-in engravings.

Natural Things - for Clarinet, Soprano saxophone, Violin, Violoncello, 2 Percussions and piano 2007 - composer's autograph

例によって、楽譜は下記から全て入手可能。

2020/10/03

マルティノンの協奏曲

だいぶ前から上がっている動画だが、これはここにも書いておかなければ。

ジャン・マルティノン「サクソフォン四重奏のための協奏曲」の映像。キャトル・ロゾーの25周年記念演奏会。驚くのは、さらにここから20年経っていること…。

https://youtu.be/x7BVbklNlj4

2020/10/01

ダールの原典版の映像

少し前になるが、サクソフォーン・フェスティバルでダール「サクソフォン協奏曲」の原典版が演奏されたときの映像がYouTubeに上がっている。独奏はポール・コーエン氏。


この来日に合わせて行ったインタビューは、パイパーズ2019年7月号に掲載されている。演奏と併せてご覧いただきたい。