オーケストラ・ルゼルの演奏会後、半蔵門線に乗って表参道へ。写真家・井村重人さんのフォトスタジオ、「アーニーズスタジオ」で開かれるコンサートに伺った。今回は、Green Ray Saxophone Quartetが出演。
【Green Ray Saxophone Quartet: Valentine Studio Concert】
出演:Green Ray Saxophone Quartet(猪俣明日美、内田しおり、川﨑有記、池原亜紀)
日時:2015年2月11日 18:00開演
会場:アーニーズスタジオ
プログラム:
M.トーク - July
J.M.ルクレール - ソナタト調
C.コリア/旭井翔一 - アルマンド・ルンバ S&B版
伊藤康英 - サクソフォン・ドルチェ
キャロル・フロリオ - 四重奏曲
F.メンデルスゾーン=バルトルディ - 前奏曲とフーガ, op.35-5
R.ロジャース/Yuppi - マイ・ファニー・ヴァレンタイン
Green Ray Saxophone Quartetの演奏会は、これまでリサイタルを2回聴いたことがある。
http://kurisaxo.blogspot.jp/2012/03/green-ray-saxophone-quartet-1st-concert.html
http://kurisaxo.blogspot.jp/2014/11/green-ray-saxophone-quartet-3rd-concert.html
選曲/演奏、いずれも魅力的なカルテットだ。第1回コンサートでの「ランプリュヴ」や「July(今回の演奏会でも取り上げられていた)」、また第3回コンサートでの「倖せヲ呼ぶ嶌」など、音楽的に優れた作品を(誰の嗅覚なのかわからないが)探し出し、見事に提示してみせる様は、このくらいの世代のカルテットでは稀なことである。
今回も、バレンタイン・コンサートと銘打ちながら、まさかの1曲目からの「July」!そして、チック・コリア「アルマンド・ルンバ」のS&B二重奏版、さらにはフロリオやメンデルスゾーンの純クラシック等々と、驚きの選曲だった。デュオやトリオも演奏されたが(一番"面白かった"演奏は、なんとルクレール)、やはりキャロル・フロリオ以降の四重奏の響きが耳に残る。フロリオ~メンデルスゾーンの流れは、とても感動的。時代が近いこともあり、なんだか一曲のつながりのように聴こえた。
「サクソフォン・ドルチェ」は、アルトサクソフォン3本の作品で、これは「ジェラート・コン・カフェ」と「チョコレート・ダモーレ」のメドレー。初めて聴いたが、3重奏、そして同音域を活かした作品で、味わい深く、これはちょっと演奏してみたいとも思った。伊藤康英先生の、一口菓子のような作品の魅力って何物にも代えがたいものがあるなあ。
最後の、「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」では、粋な演出とプチ・プレゼントも。選曲、演奏、その他まで、メンバーのこだわりが随所に感じられるコンサートであった。演奏会後は、そのまま会場で打ち上げ。なんだかんだ3時間くらい続いて、盛り上がったのだった。
楽しかったなあ。次の定期演奏会も期待!
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