2010/07/03

アメリカのレパートリー

Fischoff National Chamber Music Associationという、アメリカの室内楽振興協会が主催するコンクールがある。そのコンクールの、2009年のプログラム冊子が以下のリンク先から参照できる。

http://www.fischoff.org/tasks/sites/fischoff/assets/File/2009_Rep_-_ALL.pdf

PDFファイルの5ページから8ページが管楽器部門のプログラムで、サクソフォンの団体が7つエントリーしている。1年前の資料とはいえ、これを眺めるとアメリカにおけるレパートリーのトレンドが見えてくる。

まず目を引くのが、マスランカ氏の作品。「マウンテン・ロード」「レシテーション・ブック」が、メイン曲としてほとんどの団体に取り上げられている。デザンクロやリュエフなどのフランスものもいくつか取り上げられているが、全体的な傾向としては少ないように感じらる。

アメリカの比較的新しい作品…ティケリ、ワナメーカー、ケックレー、ブロウニング、といったところは、いくつかは音を聴いたことがあるが、いまだ日本国内での認知度は低い。雲井雅人サックス四重奏団の動きに期待しましょう(笑)実際、Frank Tcheliの「Back Burner」や、David Kechleyの「RUSH」、Zack Browningの「Funk Assault」、John Wanamakerの「Speed Metal Organum Blues」には興味津々なのだ。もちろん、アメリカのみならず、フランスの最新のレパートリーも気になる。

やっぱり、レパートリーの開拓については国外の方が積極的だ。生まれる作品はピンキリだろうが、そういった中から出てきた名作は確実に拡がっていく。

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