
個人的な感情を持ち出して申し訳ないが、ネルソンの「ロッキー・ポイント・ホリデー」「パッサカリア」の2作品は、以前からとても好きな曲であるのだ。特に後者は、数ある吹奏楽曲の中でも傑作に位置するものだと常々感じている(ABA始め、吹奏楽作品に与えられるさまざま賞を総ナメにしたという話)。今までは、アメリカ空軍バンドのライヴ版辺りを楽しんでいたのだが、まとまった録音を手元に置くことができるのは、ありがたい。しかも800円の叩き売り!
今回新たに、「ラウズ」と「エピファニー」という作品の面白さに気づくことができたのが良かった。いずれもやや宗教的な事柄に題材を取ったものだが、炸裂する陰鬱な響きが、なんともクール。演奏も最高で、ライヴ盤かと思わせるような激しいテンションには、何度かのけぞってしまった。
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このCDでの注目は、何といっても初演者の組み合わせによるエリック・ウィッテカー「ゴースト・トレイン」の演奏だろう。おそらくウィッテカーと何度もリハーサルを重ねたであろう、綿密な解釈の固定を聴くことができる。と、目指すベクトルの一致はかなり成功しているのだが、いかんせんアマチュアの大学生、演奏は何とも大味&炸裂系。音程に不安を感じるところすら散見されるほど…だが、それが良い!(笑)
産声を上げたばかりの「ゴースト・トレイン」という作品が、まさに発進しようとするその瞬間を切り取った、貴重な録音だ。大阪市音の演奏のような洗練された感じも良いけれど、ラスベガス校バンドのような演奏は、この瞬間にしかできないのだなあ(しみじみ)…この曲に取り組む向きには、ぜひ一度耳にして欲しい録音。
その他何曲か入っているのだが、一曲目で突然漏れ聴こえてくるカノンのメロディ、バーンズの「パガニーニの主題による幻想変奏曲」での打楽器軍団の爆発、「エルザの大聖堂への行列」での見事かつ豪快な踏み外しっぷり、アンコールとして配置された「サーカス・デイズ」での若者的ノリ、等々、ツッコミどころ、いやある意味聴き所が多すぎて、お腹いっぱい。
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