2007/03/06

ノワイエSE「Wind from East」

ノワイエ・サクソフォーン・アンサンブルの「Wind from East(Basic BCD-20101)」。女性4人で結成された四重奏団で、トリオ・クリスタル・ピラミッドの原ひとみ氏、アルモでも活躍されていた遠藤朱実氏、東京芸術大学を卒業され地方で活躍する曽根美紀氏、上野耕路氏作品のレコーディングのクレジットで見かけることも多い石田裕美氏、というメンバー編成。ソニー主催ニュー・アーティスト・オーディションにてノワイエ・アンサンブルとして東京FM賞を受賞、という経歴を持つ。

古田儀左ヱ門の編曲によるクラシックの編曲作品もなかなか良いし、フォスターやアンダーソンの名曲を、サックスカルテットで聴けるのも珍しいと言えば珍しいのだが…やはり何といっても織田英子さんの名曲「東回りの風」が収録された、目下唯一のCDということで推薦ポイント高しでしょう!ついでに言えば、「ヴァカンス」で有名なジャン=ミシェル・ダマーズの「四重奏曲」もこのCD以外では見かけたことがない。珍しや。

プロデューサーは、上野の森ブラスチューバ奏者や"自由演奏会"の仕掛け人としても名を知られた杉山淳氏。私自身自由演奏会で杉山氏の雰囲気に触れたことはあるのだが、たしかにこのCD全体からも似た空気を感じ取ることができる。それは、演奏だったり、選曲だったり、さらに、ライナーに載ったスナップだったり、曲解説の文章だったり(古田氏が担当した文章、ギザエモン節大炸裂!)…。

かなりオンマイクな録音で、響きはダイレクトなのだが、技術的に不安を感じるところは全くない。個人的には、もう少しやわらかく響いてくれる場所があっても良かったと思うのだが、確信的な、パリッとしたストレートな響きは、これはこれでありなのかも知れないな。

版元のBasicは、地方のCD製作メーカーであるので、一般のCDショップには流通していないかもしれない。楽器屋さんの棚や、吹奏楽CDを扱ったオンラインショップで見かけることが多いのではないだろうか。

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