週末は学園祭。雨が降らないといいなあ。
ラーシュ=エリク・ラーション「協奏曲」の入ったCDが到着。先日の記事でも触れたケネス・チェ氏独奏のライヴ盤。Arizona University Recording(→http://www.aurec.com/)から出版されている、サクソフォン録音のオムニバス企画の中の一枚「America's Millenium Tribute to Adolphe Sax, Volume IX」。
Arizona University Recordingのラインナップの中には、サクソフォンでジョン・ケージの「4分33秒」(!!)を演奏(??)してしまったCD、なんてのもあった。誰か買いません?その他、前回のアドルフ・サックス国際コンクール審査委員長だった、フランソワ・ダニール氏のアルバム「Kaleidosax」も興味深い。
さて、ラーション「協奏曲」はフラジオ連発の高難易度の曲のためか、なかなか今までにトドメをさす様な録音がなかった。そんなわけでけっこう期待して再生してみたのだが…むむむ。チェ氏の独奏はさすがなのだけれど、バックが学生のオーケストラのためか、弦が散漫に聴こえてしまうのが残念。ところどころ、「おっ」と思わせられるような気合は感じられるのだけれど、やはり弦は難しい、といったところか…。
もちろん、普通に楽しむ分には十分すぎると思うが。
そんなわけで今回も100%満足、というわけにはいかず、結局クリステル・ヨンソンの盤に戻ってくるのでありました。フラジオ音域を下げているにもかかわらず、独奏・オケともに良く練られた珠玉の録音です。…うーん、しかしやはり、第一楽章途中にでてくるあの雄大な超高音域フレーズなんかは、楽譜どおりの演奏を聴いてみたい。
ラーションをオーケストラと演奏し、決定的録音を残すことのできる奏者、果たして今後現れるのだろうか。そのあたりに関しては、雲井雅人氏やThunder氏が、委嘱者ジグルート・ラッシャーの話と絡めて興味深い考察を行っていたっけ。いやはや、同感です。
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