学園祭二日目の昼は、大学を抜け出して筑波研究学園都市吹奏楽団の第20回定期演奏会を観に行ってきた。まあいわゆる、つくば市の「市吹」と言ったところ。自分は所属していないけれど、先輩や知り合いが何人も乗っている。
客層は団員の家族…旦那さん、奥さん、こども、おじいちゃん、おばあちゃんが多かったかなあ。最終的には600人(目測)超えくらいか。それにしても、市吹でこれだけきちんとお客が入るとは。家族だけでなく、地元にも根付いている証拠なのだろうな。
「吹奏楽のスタンダード・クラシック」をコンセプトに据えた、比較的落ち着いたプログラム。アッペルモント、リード、スパーク、バーンズ…これまた吹奏楽人ならば知らない人はいない!というくらいメジャーな作曲家たちだ(笑)。
リードの「アーデンの森のロザリンド」は初めて聴いたが、上手くまとまったコラール、感動的な魅せ方をする作品だった。お子様方には退屈のようだったが(^^;
スパーク「4つのノーフォーク舞曲」は、ナントカ地方の民謡を題材にした曲とのこと。民謡を題材に取った曲、というのは個人的に好きだな。…これについて書き始めると「吹奏楽のレパートリー」から「吹奏楽の存在意義」あたりまでを俯瞰しなければいけないので…ここでは詳細は省きます。
ゲストにチェリスト、ハーピストを加えたバーンズ「交響曲第三番」がメインプロ。知り合いの某氏はなんとアルトサックスからコントラアルトクラに持ち替え!(恐れ入ります笑)。
しかしこの曲、第3楽章の魅せ方は凄い。初めて聴いた人が泣いた、というのも判るなあ。チェロが奏でるフレーズは、本当に泣けます。第4楽章は典型的ソナタ形式で、主題を追いながら聴いていったけれど、構造が分かり易いぶん、飽きずに最後(主題同士の連結の見事なこと!)まで面白く聴けた。
…うーん、なんか「曲」のことばかり書いてるぞ。演奏のことも書かなきゃいけませんね。
恥ずかしながら、都市吹を聴いたのは今回が初めて。最初の一音が出てくるまで、どんなサウンドか内心ドキドキだったが、飛んできた音は「おおっ」という感じ。コンクールみたいな変な気合の入り方もしてないし、演奏が好きで、音楽が好きで吹いているのよ、って感じのリラックスしたサウンド。
聴いていた場所のせいもあると思うのだが、バランスも良好で、変に鳴り立てるところもない。そんなわけで、とても心地よく聴けた。始終普通のバランスで運ぶのかなと思いきや、クライマックスでは一丸となったサウンドが飛んでくるのも良いな。
そういえば、団員の方&プロの先生の二人が指揮を振ったのだが、やっぱり団員の方の指揮だと安全運転だったかなあ。プロの方の指揮はダイナミックだったが、曲の難しさもあって、けっこう奏者が落ちたりしてたのはちょっと残念だったかも。特にバーンズはソロも多いことだし(ソロのフレーズ感、って重要だと思った)。
しかしながら、個人的には、うん、満足々々。また聴きに行こう。
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