2005/03/30

服部先生のコンサート情報

さきほど服部先生から4/2の銀座でのDUO服部コンサートのお知らせを直接頂いたのだが、あいにく自身の本番で行くことができない!残念…。

・ミューズの森~銀座十字屋シリーズコンサート
出演:服部吉之(sax)、服部真理子(pf)
4/2(土)13:30開場14:00開演
銀座十字屋ホール(十字屋ビル9F)
前売4,500円 当日5,000円(ワンドリンク付き)
プロヴァンスの風景、チャルダーシュ他
お問い合わせ
ミューズの森鎌倉事務局 0467-32-0079
http://www1.odn.ne.jp/~musenomori/42/42.htm


サクソフォーン協会後援の催しにも載っていないし全くノーチェックだったのだ…もっと早く知っていればよかった。あぁー…本当に残念極まりない(;_;)!!

ジョリヴェ「赤道協奏曲(ピアノ協奏曲)」

アンドレ・ジョリヴェのピアノ協奏曲、通称「赤道コンチェルト」の音源を入手。アフリカ、極東、ポリネシアという副題が付けられた各楽章ごとでの、ピアノと打楽器の暴力的なまでのパッセージの応酬が聴きモノ。今回入手したのはエルネスト・ブール指揮ストラスブール放送交響楽団の演奏(SOLSTICE SOCD81)。ピアノはリュセット・デカーヴ。

サクソフォンがオーケストラの中に入っている(アルトが一本)ということでも興味を惹かれていた曲だし、ジョリヴェのトランペット協奏曲第二番大好きな私にとっては入手をかなり楽しみにしていた曲。終始怪しい雰囲気が漂いつつ随所に見られるクラスターが刺激的だ。

他に聴いてみたいものはEMIから復刻された二枚組のジョリヴェ作品集。指揮者とソリストは同じだが、オケはシャンゼリゼ劇場管弦楽団。そしてなによりジョリヴェ指揮パリ音楽院管弦楽団(ということはサクソフォンは…)の演奏。ピアノはフィリップ・アントルモン。CBS SonyよりLPで発売され(CBS SONY 13AC 1059)、復刻されていないもののクレジットを見るだけで食指が動く。ジョリヴェ生誕100年の今年、ぜひ復刻されることを願いつつ。

2005/03/28

アンコン終了…

3/15より、新潟で吹奏楽団合宿(演奏旅行)→埼玉で全国大会→合宿先に戻る→合宿終了後実家へ、などというスケジュールにより、更新が滞っていた。

全国大会の結果は銅賞。いくらマイナス要因が多かったといえとにかく悔しくて、その夜合宿先へ戻ったあと大泣きした。なんだか自分たちが七ヶ月やってきたことを全否定された感じ。講評が書いていなくて(審査結果は点数のみなのだ!)、これからその結果をどう昇華していけば良いのか…という何かやりきれないモヤモヤが残ってしまっているのも辛いところ。四重奏で活動を続けていく限りやはりこれからの指針が欲しかった。単純に実力不足ということかな…もっと練習していかないと。

でも、合宿中のそんな忙しい中でもいろんな人との関わり合いに価値を見いだすことが出来たり、様々な発表の機会を持つことが出来たりと良い事もたくさんあったのだった。とくに研修所の管理人のおばちゃんには本当にお世話になった。来年も行きたいな…。

実家では旧友に会ったり家でゴロゴロしたり。明日にはもうつくばに戻る事になる。戻ったらスカバンドの練習、そろそろ履修申請(ん?まだか?)、あとなにより(いいのか?)クヮルテットの練習。新歓のプログラムは真島編の「私のお気に入り」、康英先生編「木星のファンタジー」、ウッズ「三つの即興曲」から第一楽章。重い。…あ、その前に4/3にアンナホールで本番がある!こちらも楽しみ。デザンクロはその本番までか。

2005/03/11

平野さん演奏の湯山昭「ディヴェルティメント」

我がT大学の図書館は如何せんCDが少なくて困る…音楽教育科が無いからなのかどうなのか。とにかく聴きたい曲(=サクソフォーンの曲)がなかなか見つからなくて苦労するのだ。基本は押さえてあるのがせめてもの救いか。玄人受けするものを少しは増やしてほしいものだが。

さて、そんな先入観を持っていたため今まで図書館の蔵書検索で「saxophone」などという単語を検索したことは全くなかったのだが、ふとかけてみたところ、なんと湯山昭「マリンバとアルトサクソフォンのためのディヴェルティメント(1968)」収録のCDが検索に引っかかったのだ!嬉しくなって早速借りてきてしまった。

この音源、私の所有音源はジョン・ハールがエヴァリン・グレニーと演奏しているものだけで、他に出版されているものとしては初演コンビの宮島基栄&安部圭子や須川展也&山口多嘉子、渡辺貞夫&吉川雅夫のものなどがある。さてこの演奏は誰かな、と期待してライナーを開けてみたところ、なんと平野公崇!(マリンバは石崎陽子)。実はこのCD「日本の作曲・21世紀へのあゆみ」というコンサートシリーズを収録したライヴ盤のうちの一枚である。

25回(!)にわたって150(!!)近くの邦人音楽作品を紹介したこの催しは各回で一流の音楽家を起用し、知られることの少ない邦人作品を高いクオリティで一般聴衆に紹介している(なんだかサクソフォンフェスティバル2004の薫りがしますね)。ディスクによってムラはあるが、ライブとは思えない演奏の質&ライブならではの演奏の気迫がバランスよく同居する様は見事。ライナーの解説が詳しいのも◎。お目当ての平野公崇氏の演奏も、音場が遠めながらかなり熱の入った取り組みで、好感が持てる。マリンバが若干ずっこけ気味なのが玉に傷か。

なかなか知られていない音源を発掘できて、なんだか得した気分。併録の甲斐説宗作曲のヴァイオリン作品も短時間ながら充実した作品で、面白く聴けた。

2005/03/04

グルダ「チェロ協奏曲」

グルダのチェロ協奏曲について。アルゲリッチとグルダの息子たちの来日公演プログラム「グルダを楽しく想い出す会」の一曲としてゴーティエ・カプソンのソロで演奏され、さらにNHK教育の芸術劇場でその模様が録画放送され一躍有名になった(?)曲。友人からこの曲の存在を知らされ、いろいろ調べているうちに音源も入手することができたのでこの曲についてちょっと書いてみたいと思う。

作曲者のフリードリヒ・グルダ(1930 - 2000)は16歳にしてジュネーヴ国際コンクールに優勝し「ウィーン三羽鴉」と呼ばれたピアノの名手でもあるらしく、ベートーヴェンのソナタ全曲録音やモーツァルトのソナタ集録音は特に評価が高いようである。クラシックピアノの演奏だけではなく、ハービー・ハンコック等ジャズ奏者との共演や作曲にも傾倒し様々な活動を展開した。このチェロ協奏曲はそんな彼のクロスオーバーっぷりが遺憾なく発揮されたまさに「楽しい」作品である。伴奏は、木管セクションがフルート、クラリネット、オーボエ、ファゴット、金管セクションがトランペット、ホルン、トロンボーン、テューバ、それにドラムス、ウッドベース、パーカッションのリズムセクションという異常な編成。といってもポップス風の吹奏楽セクションの伴奏によるチェロ協奏曲と言ってしまえばそれまでか。ん、サクソフォンが無いな…。

第一楽章のチェロとブラスセクションがジャズ風に呼応する様、第三楽章の無伴奏超級カデンツァ、第五楽章は…なんか能天気さが潔い。音楽的に素晴らしいかと言えば必ずしもそうではないのがなんとも苦しい(笑:実際グルダもあまり気に入っていなかったようだ…)が、様々なジャンルを縦横無尽に駆け巡るチェロの独奏はとても楽しいものだ。肝心の音源が手に入りづらいが、現在最も手に入れやすいのはチェリストであるUwe Hirth-Schmidtの公式ページ(ただしドイツ語→http://www.jtt.info/)にある全曲のMP3ファイル。左のメニューBibliothekからmp3 Audio→Gulda-1991とたどっていくことでファイルの置いてあるページにたどり着ける。他の音源としてPhilipsから出ているグルダ指揮、シフ(チェリスト、委嘱者)演奏のものも聴いてみたい気がするが…?