2015/09/18

上野耕路&ヒズ・オーケストラ「ビッグバンド・ルネサンス」

久々、室内オーケストラ編成による上野耕路氏のライヴ!この編成でのステージは2年ぶりとのことだ。これまで、ピアノ独奏やコンボで聴いたことはあったもが、大編成のライヴは初めて。仕事がおして大遅刻、なんとかファーストセットの途中から滑り込んだ。

【BIG BAND RENAISSANCE Koji Ueno and His Orchestra】
出演:上野耕路(pf)、佐々木理恵(fl)、秋山かえで(cl)、曽根美紀(asax)、小池裕美(tsax)、矢島恵理子(bsax)、田澤麻美(tp)、国木伸光(tub)、服部恵(mrb)、中島オバヲ(perc)、杉野寿之(drs)、真部裕(vn)、島津由美(vc)、谷嶋ちから(drs)、清水万耶子(vo)、久保田慎吾(vo)
日時:2015年9月17日 20:00開演
会場:六本木Super Delux
プログラム(すべて上野耕路作品):

1st Set:
(途中から到着したため曲わからず)
チャチャ
(タイトル失念…ロッカバラードっぽい曲)
ピグミー(太田螢一の人外大魔境」より)
Serius B
Oil Barons and Cattle Dukes
Archaeopteryx and Compsognathus

2nd Set:
Escape from Soft Clock
Cosmic Radio
Hypno-masses
Interlude
ソヨンのテーマ(映画「MIRACLE デビクロくんの恋と魔法」より)
1979
Canis Major
This Planet is Earth

アンコール:
Multiplication(映画「俺俺」より)
Groucho Marx's Economics
(タイトル失念…ロッカバラードっぽい曲)

※セットリスト、間違いがありましたら教えて下さい…

上野耕路氏の音楽の特徴は、最初のワンフレーズを聴いただけで「あ、これは上野耕路の曲だ」と分かることだ。和声、フレーズ、楽器法による特徴的な響きに魅せられて、昔からとても好きな作曲家のひとりである。あまりに上野耕路氏が作る響きが好きすぎて、氏がサクソフォンのために書いた「N.R.の肖像」「サクソフォン四重奏曲」を、楽譜を直接借りに行って演奏(アルモSQ以来の蘇演だったはず)したことがあるのも良い思い出。

その魅惑の響きは大編成においても健在…「ビッグバンド・ルネサンス」とはよく言ったものだ。それどころか、より特徴づいた響きとして迫ってくるから驚かされる。ポピュラー、ジャズ、ロック、クラシックの境界線を自由に飛び回りつつ、往年の映画音楽のテイストを加えた不思議な響きの数々は「ジャンル」という言葉を使う必要がなく、他の何物でもない「上野耕路の音楽」だ。音楽家が、自分のオリジナルの響きを持つことは、いかに難しく、いかに素晴らしいことか!

話が逸れたが、本日のライヴ、演奏者の皆様の万全のサポートが素晴らしく、超難易度(さりげなく恐ろしく細かいフレーズが要求される)の楽譜の数々を見事に曲として体現していた。ヴォーカルのお二人の弾けっぷりも面白いなあ。CGアーティスト庄野晴彦氏が制作した映像とともに演奏された作品群は、その映像のインパクトも大きく、また作品も「Sirius B」からピックアップされており、楽しく聴いた。「人外大魔境」からの作品や、「Polystyle」からの作品、また、自作の映画音楽も取り上げられており、本当に素敵な時間を過ごしたのだった。

ビッグバンド・ルネサンス、かくあるべし!

上野耕路氏の独特のMCも、渋谷ラストワルツ以来で、なんだか楽しかった。

終演後、久々に上野耕路氏と短かったがお話できた。なぜか、その昔、ロイヤルホストでギョーム・ド・マショー「ダヴィデのホケトゥス」について話したことを思い出す。また、出演者の曽根美紀さん(2013年の高松以来かも、今日はメタルマウスピース!)や、小池裕美さん(ストラスブールでお会いしたのだ)とお話できたのも嬉しかったなあ。

缶バッジ買ったよ。わーい!あと、初めて見たトリオのCD「Innospheric Call」をゲット。大好きな「ユーフォルビア」が入っている。

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