井上ハルカさんより、井上さんご自身がパリ国立高等音楽院の第二課程を修了した際の、Prix(卒業試験)の動画を観せていただいた。野平一郎「舵手の書(アルトサクソフォンとメゾソプラノ)」と、フランコ・ドナトーニ「Hot(テナー/ソプラニーノサクソフォンと室内アンサンブル)」の演奏。作品としていずれも素晴らしく、また個人的にとても好きということもあり、楽しんで聴いた。
特に、「Hot」でのアグレッシヴな音楽作りは素敵だ!共演者が若い人たちで構成されているためもあるのだろうが、いくつか聴いた「Hot」の録音の中でもピカいちだ。ダニエル・ケンジーが残した初演ライヴに肉薄する、その勢いやフレッシュさに感銘を受ける。この作品を語るとき、「管理された即興」というある意味矛盾したキーワードが使われるのだが、そのギリギリの箇所のせめぎあい…理性と本能の狭間をバランスよく、集中力を保ったまま突き進んでいくことに、非常に長けた演奏だと感じた。
ちなみに、他の演奏者・曲目については、以下のFacebookイベントページから参照できる。
https://www.facebook.com/events/1438694683053110/
肝心の動画は、限定公開のためここで紹介することはできないのが残念。
同じステージで演奏されたMichael Jarrell 「Résurgences」は公開されており、以下より参照可能。こちらも素晴らしい演奏だ。ちなみにもう一曲、Chris Swithinbank「Something golden in the night」という、サクソフォンとエレクトロニクスの作品も演奏されたようだ。
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