2007/10/22

Jean-Marie Londeix「Portrait」の復刻状態

以前ロンデックス氏の「Portrait」を入手したとの記事は書いたが、よくよく聴いてみると、「あれ?」と思う箇所が出てきたため、記しておく。

特に全体を通して感じることなのだが、大きい音が妙に割れ気味に記録されているような気がするのだ。そしてもう一つ、なんだか、全体的に音場が遠く聴こえる…。不自然なリバーヴがかかっている、と言ったら語弊があるか?もしかしたら、私の聴いている環境のせいなのかもしれないが…。

そう感じたのは、別の場所で原盤の復刻音源を聴いたことがあるため。「Portrait」に収録されているダルヴァンクール、デザンクロ、ロベール、ミヨーに関しては、すでにCrest盤まるまる一枚を、MDで所持しているのである。そちらの録音を初めて聴いたときは、もっと生々しい音色で迫ってきたようなイメージがあるのだが、どうも「Portrait」で聴いてもいまいち魅力を感じないのだ。どちらが録音状態に近いのか、というのは推し量りかねるが(何と無責任な)…まあ、大して聴き比べもしたことのないドシロウトの言うことなので、聞き流していただけると有難い。

素人が感じる、そういった一連の復刻状態の印象があるからといって、MD+Gの今回の復刻とリリースをけなすつもりは毛頭ない。そして、CD「Portrait」が価値を下げることはないだろうし、ましてやロンデックス氏の演奏自体の素晴らしさが変わることにもならない。素晴らしい演奏は、録音状態の制約などをぶち壊して、訴えかけてくるものがあるから(マリウス・コンスタンの「コンチェルタンテ」、作品も演奏も最高だ!第2楽章"Cake-Walk"の中間部、2度の鏡像フーガ出現と、続く冒頭主題の再現がカッコ良くてしょうがない)。

…うーん、でもなあ(←しつこい)。「Portrait」の復刻状態に関して、何かしら感想をもたれた方がいらっしゃったら、コメントいただければと思います。賛同論・反論・全く別の考え、どれも歓迎いたします。

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