2013/07/16

Largo MusicのSound Cloudアカウント

Richard Ingham氏の作品を取り扱っているLargo MusicのSound Cloudアカウントにて、氏の作品「Mrs Malcolm, Her Reel (Funky Freuchie)」「Walking the Cowgate」「Through a Landscape」のScottish Saxophone Ensembleによる演奏をフルバージョンにて聴くことができる。

https://soundcloud.com/largo-music

こちらの記事でも紹介しているCD「Mrs Malcolm(Largo Music LARGO007)」と同一テイクのようだ。「Mrs Malcolm, Her Reel (Funky Freuchie)」「Walking the Cowgate」が気になっている方は、ぜひ。

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ふと、またイギリスの東海岸を旅したくなった。すっかり忘れていたが、WSC参加からもう一年経つのか。

2013/07/15

大山権之助サクソフォンリサイタル

交流会の次の日、かねてより大山さんよりご案内いただいていたこのリサイタルを聴くために昼過ぎに東京へと戻った。

【大山権之助サクソフォンリサイタル】
出演:大山権之助(sax)、富山里紗(pf)、佐藤淳一(cond)、加藤里志、丸場慶人、上野耕平、野村亮太、木村有紗、東秀樹、持田崇、須々木由子、岡村麻美、細川紘希、中村賢太郎、塩塚純(以上sax)
日時:2013年7月14日(日曜)14:00開場 14:30開演
会場:すみだトリフォニーホール・小ホール
プログラム:
J.S.バッハ/G.ショッカー - パルティータ イ短調BWV1013+パルティータのゴースト
W.オルブライト - ソナタ
C.ドビュッシー/佐藤淳一 - ラプソディ・オリエンタル
T.エスケシュ - テネブレの歌
J.イベール/J.M.ロンデックス - コンチェルティーノ・ダ・カメラ
D.ミヨー - スカラムーシュより第3楽章(アンコール)
(アンコール2曲目わからず)

洗足学園音楽大学にて佐藤淳一さんと同世代であったそうだ。大山さんの独奏をきちんと聴くのは初めてだったが、一言でいうと「誠実」な演奏が印象的だ。例えばオルブライトのヴィブラート一つとっても、隅から隅まで「正格な」箇所に理想的な速度と深さでかかる、という状況が連続していく。センスの賜物か、それともそれだけのリハーサルをこなしているのか…。音色もストレートななかに暖かみがあり、聴いていて心地よかった。

プログラム的にも興味深い。パルティータは、なんとゲイリー・ショッカーによるオブリガード付き(オブリガード・サクソフォンは野村さん)。通奏低音のようなものを想像していたのだが、もっと旋律から近い距離を並走し、ポリフォニー的な効果を生み出していた。オルブライトもも聴けて良かった!第2楽章の美しさには、大山さんの演奏スタイルがピタリと当てはまる。逆に第1楽章や第4楽章なんかは、もっと不良のような?スリリングさを聴いてもみたかったな、と思った。

後半は豪華アンサンブル、そして佐藤淳一さんの指揮との共演。ドビュッシーは12本のサクソフォンとピアノのために佐藤さんが準備したスペシャル・アレンジ。昨年から佐藤さんが進めていた一連のドビュッシー研究の集大成とも言えるアレンジ。これがどんな響きがするものかと思っていたのだが大変に素晴らしいもので、聴きながら感動してしまった(ソロ・バックとも、演奏者も楽譜の再現に素晴らしい働きをしていた)。ドビュッシーのラプソディというと伊藤康英先生のアレンジが思い起こされるが、ドビュッシーのサクソフォンアンサンブル版アレンジとして後世に伝えられていくべきものだ。

エスケシュはオリジナル編成だが、これもなかなか聴く機会がないため、今回は貴重な機会となった。ソロのはじけ具合も、バックのアンサンブルもとても楽しい。この作品に関する解説はThunderさんのブログに詳しい。ソロと12本のサクソフォンはすなわちキリストと12人の弟子を表しているということだが、この作品が献呈されたドゥラングル教授率いるパリ国立高等音楽院のサクソフォン・クラスの12人という人数が、その人数と同一であることに今更ながら気付く。なんだか偶然では無さそうな気もする。イベールは祝祭的な雰囲気で、問答無用で楽しむことができた。

軽く大山さんにご挨拶して(差し入れは名古屋のきしめん)外に出ると、ちょうど雨が通り過ぎたあとなのだった。

2013/07/14

第4回サクソフォン交流会 in 名古屋、無事終演

事務局のマネージャーとして携わっていた、第4回サクソフォン交流会 in 名古屋(7/13)、無事終演。特に大きな問題も起きず、参加者の皆様にも概ね好評で、成功だったと言えるのではないだろうか。

昨日朝6時に自宅を出発し、のぞみN700系で名古屋へ。地下鉄に乗り換えて、黒川駅に移動し、徒歩で北文化小劇場へと向かった。9:00に事務局メンバー、服部先生、瀧さんと合流して、準備開始。先生方のリハーサルの傍ら、配布資料を並べたりステージ袖のセッティングをしたり。「劇場」ということで、それほど残響はないが不思議と心地よい音が聴こえる。9:45には参加者ほぼ全員が集合。いつも見知った顔が少なく、アウェイ感…ちょっと緊張した。注意事項の説明等を行ったのち、ラージ練習開始。短い昼休憩を挟んで、開演となった。

アンサンブルステージは、半分以上が初めて聴く団体だったのだが、レベルが高く、聴いていてとても楽しめた。もちろん演奏だけではなく選曲や出で立ちで魅せる団体もあり、バラエティ豊かな面白い内容だった(アクシェの「アルメニアンダンスPart1」には、選曲編曲演奏とも脱帽)。私は関東サクソフォン連合のメンバーとして、アルフレッド・デザンクロの「サルヴェ・レジーナ」、フィリップ・ガイス「サー・パトリック」を演奏。いろいろと事故が発生したが(笑)なんとか演奏しきれて良かった。後半に向けてはさらに演奏もMCも盛り上がりを見せた。トリのカキツバタさん、運営のみならず演奏でも魅せてくれてすばらしい!聴きながら全団体に対して感想を書いていくのが、交流会のスタイル。これについても、概ね受け入れられたようで良かった。

休憩を挟んで服部先生、瀧先生のデュオ。名曲、アラン・ベルノー「デュオ・ソナタ」。シリアスな響きも相まって会場が緊張感で満たされた(交流会でこういう空気になったことは今までなかったなあ)。尋常ではない集中力の演奏が続いた。第一楽章の冒頭主題がソプラノとバリトンで上下関係が反転する部分など驚異的。第三楽章の疾走感、そしてロンド形式で主題を回顧する第四楽章を聴いているときにはうるっとしてしまうほどだった。合間には服部先生にインタビューしたのだが、この曲についての興味深いエピソードが話された。この情報はいつかそのうち文字に起こして掲載したい。続いてお二人のソロに、バックはカキツバタさんを中心とする八重奏編成でのチャルダーシュ。生野裕久氏のサクソフォンデュオ+ピアノのアレンジのピアノパートを、村松和樹氏がサクソフォン八重奏に書き換えた版で、この交流会のためのスペシャルアレンジ。大盛り上がりとなった。

最後は全員合奏で「威風堂々第一番」。指揮は服部先生。客席で聴きながら、ぼんやりと充実感に浸るのだった。16:00に終演。写真撮影ののち、怒涛の片付け作業。撤退時刻の16:30までに、30分で70人近くが撤退できたのは、ご参加頂いた皆様の協力のおかげだ。

いったんホテルにチェックインして、打ち上げは18:00から。初めて会う人同士も多いが、打ち上げが始まって30分もたてばそこはサックス吹き、打ち解けて大盛り上がりとなった。各地から団体が集まっているという特徴を活かした?「お土産抽選コーナー」も、各団体バラエティ豊かなものを準備していただいて、ありがたかった。20:00からは近くの「世界の山ちゃん」にて二次会。ほぼ半分の30人以上が参加(笑)。手羽先を堪能しつつ、こちらでもまた二時間近く盛り上がった。三次会は老舗のジャズバー「Jazz inn Lovely」にて。疲労困憊につき寝落ちてしまい、途中でお暇した(^_^;)

今朝は、たまたまホテルが一緒だったmckenさんやグリグリ、アマリリスのみなさんと、老舗の喫茶店コンパル"大須本店"へ。朝早くのひっそりとした商店街のなか、この店だけは混んでいる、というちょっと不思議な佇まい。コーヒー、小倉トースト、海老フライサンド。ボリューミーだったが、どれも美味しくてすぐに平らげてしまった。mckenさんの車で名古屋駅まで送ってもらい、10:00の新幹線で名古屋から東京へと戻った。

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忘れもしない昨年12月15日の豊田市訪問。その3日前に開かれた池袋での第3回交流会の打ち上げの席で「名古屋開催」のキーワードが出たのを受けて、カキツバタのHさんに連絡をとった。仮版の企画書と仮版のWBS表を半徹夜で一気に作成、それらを引っさげて豊田市で開かれたカキツバタさん(というか、Audrey Saxophone Quartetさん)の演奏に合わせて協力依頼に伺ったのだった。それをきっかけとして名古屋開催を掲げた第4回の交流会のマネージャーを引き受け、あとはいつものタスク管理。マネージャー業務は第2回以来で、自分の実働を極力減らして対応に当たったが、やっぱり大変だった。何十時間費やしたかわからないくらいだ(自分のモチベーションとなっているのは、第1回と第3回でマネージャーとして取り仕切りを行なっていたOさんの姿である。立ち上げの大変さ(第1回)と、参加者の増大による各種問題の発生(第3回)への対応の姿勢こそが、自分を突き動かす原動力である)。

とはいえ、事務局の皆さんの対応はスムーズで、お願いしたことをどんどんとこなしていただけるのが有難かった。特に現地協力団体として動いてくださったカキツバタさんのタスクたるや、会場取得と打ち合わせ、打ち上げ会場の見繕い(一次会に加え、二次会まで!)、当日必要物品準備と片付け、企画ステージのモンティ「チャルダーシュ」練習の調整、司会、記録、名古屋サックスフェスタ他各所へのチラシ挟みこみなど、団体への声掛け…。当初協力依頼していた際に想定していた内容を大幅に超えた部分でいろいろとお願いしてしまったが、まさに「1お願いすると10返ってくる」働きぶりを発揮いただき、とても助かったのだった。

服部先生に演奏していただくというアイディアも、事務局内での打ち合わせ時にそんな話がポン、と出て「引き受けてくれるかなあ」とおずおずと交渉に臨んだことを思い出す。まさか「あの」ベルノーを引き受けてくださるとは想定以上の内容で、しかもそれをきっかけに瀧さんともお知り合いになることができた、というのも良かった。両先生方には交流会に華を添えていただき、感謝申し上げる次第。

第4回サクソフォン交流会事務局は、残務整理が完了したのち一旦解散となる。次回以降どうなるかは、未定。自分が(少なくとも単独で)マネージャーを引き受けることは今後ないとは思うが「アマチュア団体の交流を通じて奏者同士の交流を深める」という目的を持った会として、今後とも何らかの形で継続していくことができればと思っている。

本番でのラージ演奏の様子。

2013/07/12

ご案内:第4回サクソフォン交流会 in 名古屋

日本全国からアンサンブル団体が名古屋に集まり、瀧さんと服部先生のベルノーを聴き、最後は「威風堂々」で大盛り上がり、というイベント。マネージャーとしての仕事はかなり大変だった(何十時間使ったか解らないくらい)が、無事明日を迎えられそうだ。

お近くの方はぜひお越しください。

【第4回サクソフォン交流会 in 名古屋】
日時:2013年7月13日(土) 11:45開場 12:00開演
会場:愛知県名古屋市・北文化小劇場(地下鉄名城線「黒川」下車 4番出口より北へ徒歩12分)
料金:入場無料
アドバイザー/客演指揮/演奏:服部吉之 ゲスト演奏:瀧彬友
プログラム:
各参加団体によるアンサンブルステージ(50音順)
-アマリリス合奏団(東京)
-アムールサクソフォンアンサンブル(三重)
-カキツバタサクソフォンアンサンブル(愛知)
-関東サクソフォン連合(東京)
-きしめんアンサンブル(愛知)
-サックス倶楽部アクシェ(東京)
-ダッパーサクセーバーズ(香川)
-Duo Green Green(千葉)
-トマピーナサクソフォンカルテット(愛知)
-ドルチェサックスクラブ(三重)
-浜松サクソフォンクラブ てるてるカルテット(静岡)
-Mickey's Unit(愛知)
企画ステージ:ゲストによる演奏のステージ(演奏:服部吉之・瀧彬友)
-A.ベルノー「サクソフォン・デュオのためのソナタ」より第1,3,4楽章
参加者全員によるラージアンサンブル(指揮:服部吉之)
-E.エルガー「威風堂々第一番」

2013/07/11

一輪車に乗って「クロノス」演奏

タイトル通りなのだが、もはやどこからツッコミを入れれば良いのかわからない…(笑)。しかもかなり演奏が上手くて、驚き。演奏は、Lucas Hopkins氏。アメリカの奏者だそうだ。公式サイトが充実しており、様々な演奏を聴くことができる。

Piet Swerts "Klonos" on a unicycle

2013/07/10

Richard Ingham "Walking the Cowgate"の楽譜

Richard Ingham氏(セント・アンドルーズ大学のサクソフォン科教授、昨年WSC2012実行委員長)から、サクソフォン四重奏曲「Walking the Cowgate」の楽譜をTsukubaSQ宛にプレゼントいただいた。

Tsukuba Saxophone Quartetで最近良く演奏している「Mrs Malcolm, Her Reel (Funky Freuchie)」。高松での日本初演以来、東京、長野でも演奏し、その演奏の様子はYouTubeにアップロードしてある。その演奏をYouTube経由で聴いてくださったようで、これまでもコメントをFacebookで頂戴していたのだが、昨日、突然メッセージとともに楽譜が送られてきたのだ。いやあ、嬉しかったなあ。

これもカッコいい曲!「Mrs Malcolm, Her Reel」と比較すると、アイロニーたっぷりで、テクニカル。もちろんインプロ部分もたくさん含まれており、聴きどころ満載。そのうち演奏できたら楽しいだろうなあ。

下記映像の、3'00"くらいから始まる四重奏曲。演奏はもちろんScottish Saxophone Ensemble(おそらく、タイのコングレスにおける演奏)。

2013/07/08

オネゲル「小組曲」のサクソフォン

木下直人さんから教えていただいた録音。木下さんからSonoreさんに復刻盤が送られ、Sonoreさんが音質を若干整えてYouTubeにアップロードしたもの。

オネゲルといえば、J.M.ロンデックスに献呈した「Concertino da camera」のフルートパート、コーラングレパートを、それぞれソプラノサックス、アルトサックスに置き換え可能としていることが知られる。また「Amphion: Prelude, Fugue and Postlude」他、オーケストラ作品でのサクソフォンの用例が散見されるが、このようなサクソフォンとピアノのための小品があるとは知らなかった。



サクソフォンは、フェルナンド・ロンム Fernand LHOMME氏。ギャルド初来日の時、サクソフォンのトップを担当していた奏者であるが、このような独奏が残っているとは知らなかった。1938年の録音とあり、甘い音色からはマルセル・ミュールとの類似を感じることができる…が、ヴィブラートの掛け方は、全ての音にヴィブラートが掛かっているミュールとは若干趣を異にする。興味深い。1938年という時代にあって、ミュールやラッシャー以外にも素晴らしい演奏者はたくさんいたのだ!ロンム氏といえば、阪口新氏が書いた次の文章を思い出す。ヌオーのことを書いているのだが、ロンム氏の名前がちょっとだけ出てくる。

ヌオーのこと - 阪口 新
 ミシェル・ヌオー氏が始めて日本に来たのは1961年である。この時はルーブル博物館の名画が上野の博物館で公開されるのといっしょに朝日新聞社がフランスからギャルド・レピュブリケーヌ楽団を招聘して日本の大都市で公演、レコードでしか聞いてなかったギャルドのダイナミックな美しい演奏を、生で聴く事が出来て多くの愛好者が感激したものである。この時のサキソフォンのセクションは退役間近いローヌ等3人の年寄りが居り、ヌオーは中堅のトップ奏者テナーには現在デファイア四重奏団のジャック・テリー、バリトンに同じくポーリンと非常に充実したメンバーであった。フランスの管楽器の学生はギャルドに入団出来ることが最大の望みで入団試験の競争率は大変なもの、この時ヌオーと来た若いアルト奏者は此の年25人のサキソフォン受験生の中からたった1人入団したばかりの、此のレコードでもアルトを受持つアンドレ・ブンである。この時から5、6年経ってヤマハが管楽器の製作を始め試作の段階でヌオーが来日、浜松の工場で日本からも数人が加わって色々と試奏したりした。その後1年の間に3回ほど来日、私と工場からホテルまで一緒に過ごした。3年程前、パリ管が来日したプログラムに『展覧会の絵』があったので多分ヌオーが来るだろうと思っていたらやはり彼であった。パリ音楽院にマルセル・ミュール教室が出来たのは1942年、第1回の1等卒業者がダニエル・デファイアとロベール・レテリー(フランス空軍楽団のソロ奏者)、第2回の1943年がヌオーである。彼は6才ごろサキソフォンを親にねだって買ってもらい、正式なレッスンを受けたのは9才。13才の時には賞を取っている。1952年サキソフォンが初めてジュネーブの国際コンクールに取り上げられ、この時8つの賞がパリ音楽院出身のフランス奏者によって独占された。1位ヌオー、2位以下ペリソン、ダビー、テリー、ラクール、など。現在はギャルドの外、ラジオ、テレビのソロイストとして又、マルセル・ミュール引退後のセルマーのクリニシアンをも受け持ち広く活躍している。彼の柔軟な演奏はテクニック一辺倒の傾向にあるフランス楽界にあって得がたい存在。それもこれも彼の人がら、即ち人間味豊かな音色が我々の心をゆさぶる。今年の7月ボルドーでの世界サキソフォンコングレスで彼と再会できるのを楽しみにしている。

1974年発売のLP「サキソフォン四重奏の魅力 -ギャルド・メンバーによる-(東芝EMI/AFA EAA-85052)」ジャケットより転載