2010/05/07

平野公崇氏のエッセイ

昨日ネットを探索していたら、いつの間にか平野公崇氏のエッセイ「多事奏音(Pipersで連載中)」の、オンライン公開版が追加されていることに気付いた。今までNo.31までしかなかったはずなのに、いつの間にかさらに30タイトルほど追加されていたのだ。これは嬉しい!

いくつか、オモシロイと思ったものについてリンクを張っておく。まだ私もほとんど読んでいないのだが、どれも一見の価値あり、と思う。ページ下部にあるリンクから、好きなNo.のエッセイに飛ぶことができる。

ダニエル・デファイエ
→平野氏が管打で優勝したときに、審査員をしていたのだそうだ。知らなかった!

ヴァンソン・ダヴィッド
→日本でも共演してましたね。

ジャン=マリー・ロンデックス
→平野氏は、第1回ロンデックスコンクールの優勝者である。

アラン・サブレー
→おなじみ、「ボザ山中腹」の作曲者。

他にも、平野さんと共演した国内、海外のミュジシャンが出てきたり、アナリーゼの話題にはあのルーシー・ロベールが出てきたり、有元利夫「七つの絵」に関する作曲経緯、さらに何気ない日常の出来事を面白く描写してみたり、「エッセイ」としての面白さも最高。ぜひ隅々まで読んでいただきたい。

2010/05/06

ジーン・ハーロウの墓標 on YouTube

シャルル・ケックラン Charles Koechlinが作曲した、サクソフォン、フルート、ピアノのために書かれた傑作「ジーン・ハーロウの墓標 Epitaphe de Jean Harlow, op164」。その動画が、YouTubeにアップロードされていた。サクソフォンは、プリズム四重奏団のTaimur Sullivan氏。いやあ、本当に美しいですね。



この曲が市民権を得ているのって、おそらくロンデックス氏が吹き込んだLPのおかげではないかなと思う。「Musique de Chambre avec saxophone(EMI C 063-10734)」という1970年のLPに、ロンデックス氏はサクソフォンを含む室内楽作品を一挙に録音しているのだ。ロンデックス氏、なんとこれがセカンドアルバム。サクソフォンのレパートリーを開拓せんとする気合を感じる。

LPの原盤は、以前木下直人さんに譲っていただいたものがあり、所持している。また、EMIから復刻盤も発売されており入手しやすいはず…と、思っていたら、いつの間にかAmazonからカタログ落ちしている。店頭の在庫を狙ってみるのが良いかもしれない。

Heitor Villa Lobos - Sextuor mystique
Paul Hindemith - Sonate
Joaquin Nin - Le Chant du Veilleur
Andé Jolivet - Fantaisie-Impromptu
Jacques Chapentier - Gavambodi2
Charles Koechlin - Epitaphe de Jean Harlow op.164
Henri Tomasi - Printemps
Conrad Beck - Nocturne

2010/05/05

コンティニュオ

いやー、面白かった!

【オルネイスボワ音楽院&洗足学園音楽大学 サクソフォン交流演奏会】
日時:2010年5月5日(水曜)14:00開演
会場:洗足学園音楽大学講堂(2400)
オルネイスボワ音楽院プログラム:
C.ドビュッシー/栃尾克樹 - 小組曲
鈴木純明 - アンチエンヌ
A.マルケアス - Engrenages
B.バルトーク - ルーマニア民族舞曲
D.ミヨー - スカラムーシュ
G.フェイドマン - Itamar Freilach(アンコール)
洗足学園音楽大学サクソフォンオーケストラプログラム:
S.ラフマニノフ/森田一浩 - パガニーニの主題による狂詩曲
D.ショスタコーヴィチ - バレエ組曲「ボルト」より
G.フォーレ - パヴァーヌ(アンコール)
J.マティシア - 悪魔のラグ

おなじみジェローム・ララン Jérôme Laranさんが、自身が教鞭をとるオルネイ=ス=ボワ Aulnay-sous-Bois音楽院の教え子たちとともに、サクソフォンアンサンブル"Continuo"として来日した。弟子の中には、野村亮太氏を始めとして日本人が多く、洗足学園音楽大学のサクソフォンオーケストラとの共演は、どのような経緯で決まったのだろうか。原博巳さんつながりだけ、というわけではなさそうだが。

ラランさんがソプラノサクソフォンのトップを勤め、以下、
辻友香里(ssax)
リー・ジャイン、マリアンヌ・ドゥモンショー、アレクシア・ヴィヴォン(asax)
喜古旬美、野村亮太(tsax)
鈴木陽平、ティボー・カナヴァル(bsax)
という布陣。ティボー・カナヴァルさんは、ラランさん、原博巳さん、大石将紀さんとともに、サクソフォン四重奏団"ランドスケープ"のテナーサクソフォン奏者としても名前を知っている。

ドビュッシーの小組曲から始まったが、良い意味で期待を裏切る熱い演奏。第2楽章で、曲が終わってしまったかと思った(笑)。音色のヴァリエーションの多さと、ぼやけたピアニシモからホールを震わせるようなフォルテまで、"表現"の二文字に大きく重心が置かれている。全体的な構成感よりも、瞬間瞬間のスナプショット的興奮を存分に堪能した。しかし、改めてラランさんはとんでもないですね(^^;丸くふくよかな音色、フラジオ音域まで駆け登っても、音が潰れるどころかますます輝きを増していくのだ。ちなみに、ソプラノサクソフォンのときは、ずっとストラップを付けていなかった(流行っているのかな?)。

「アンチエンヌ」は、アルトサクソフォンのトップを務めていたリー・ジャイン氏がラランさんとともに演奏。楽しみにしていた「歯車のように Engrenages」は、ヴィヴォンさん、辻さん、喜古旬美さん、ジャリンさんがそれぞれSTABを演奏し、ラランさんがバリトンで即興をとる。かなり複雑な、まさに「歯車のように」各楽器が噛み合う楽譜の上を、ラランさんが自在に音を並べてゆく。微妙に、即興パートと四重奏パートの間に齟齬があったような印象を受けたのが残念。最後は即興パートが〆るのだが、なんとラランさん、ここでペンタトニックのスケールを持ち出して、エコーを繰り返しながら終わらせた。すごい…。

そして、次のバルトークが本日の(個人的)白眉。ドビュッシーの時とは比べ物にならないザラザラしたサウンド、炎のような超高速の煽りと、かなり会場の興奮を誘っていたなあ。民族音楽って、こうでなくちゃ!コンティニュオ最後のミヨーは、大城正司氏が独奏を担当していた。大城さんて、本当にカヴァーする音楽の幅が広いよなあ。アンコールは、クレツマー音楽の「Itamar Freilach」。うおお、すげええ。

ここまででかなり満足してしまったのだが、さらに洗足学園のサクオケも良かった。ラフマニノフは先日の演奏会でも聴いたのだが、曲自体も初めて聴いたショスタコーヴィチの「ボルト」が、楽曲・編曲・演奏ともども印象深い。指揮の岩本伸一氏が編曲、指揮を担当したそうだが、楽曲・演奏陣ともども完全に手中に収めた様子が見てとれた。

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記事執筆に際し、野村亮太さん、小川卓郎さんに情報を頂きました。多謝!

2010/05/04

帰省

5/2から、5/4まで実家に帰省していた。諸事情により、先週くらいに急に決まった帰省だった。高校卒業以来、実は今までゴールデンウィーク期間に帰省したことはなくてて、高速バスを使うのは渋滞に引っかかるだろうし、特急は微妙に運賃が高いしで、どの交通手段を使っても、あまりよろしくない。

(-x-;)…考えあぐねた挙句、なんと鈍行で帰った。とういか、一度やってみたかったのだ。別に鉄道好きというわけでもないのだが、ローカル線でトコトコと長距離を乗っていくのは面白いものだ。朝の5時半に東京を出発し、実家最寄り駅への到着が11:00。車窓を眺めて移りゆく景色を楽しんでいたら、あっという間だった。毎回これで帰省するのはさすがに御免被りたいが、時々だったらアリかも…(笑)。

実家のほうでは、ちょこちょこと用事があったのだが、今日の午前中は空いたため、自宅近くの山を歩いてきた。暑くて大変だったが、途中見事な山桜があって、疲れも吹き飛んでしまった。

2010/05/03

サキソフォックスの楽譜

たくさん買って、先週の水曜に到着。いつものように全ての楽譜をスキャンして、自分のGmailアカウントに飛ばす作業が、5/1に終わった。3時間半もかかったが、まあ、後々の取り回しを考えると、ここで時間を食いつぶしておくことは重要だ。

なんだか、演歌系の楽譜をたくさんやりたくなりますねえ(爆)。

そもそも、一番最初にサキソフォックスの楽譜の演奏を聴いたのが、アマリリス合奏団が吹いていた「長崎は今日も雨だった」なのであった。実に、いや実に見事な演奏で「いつかこれを演奏するんだ!」とか思ったっけなあ。楽譜は手にいれたことだし、あとは吹くだけだ!

美空ひばりが15歳で見事に歌い上げた「リンゴ追分」は、なんだかファンキーなアレンジで面白い。「浪花節だよ人生は」とか、「時の流れに身をまかせ」とか(演歌ではないか?)、やっぱ日本人の心は、こういうところに引き寄せられるのだろうか。演歌番組の後ろでサックスを吹いている人になりたい、などと思ってしまった(笑)。

もちろん、ほかのジャンルの曲も楽しそうですよ!音を出してみるのが楽しみだ。

2010/05/02

フランソワ・ダニール氏の録音

先日亡くなったフランソワ・ダニール François Daneels「Kaleidosax」というディスクがあるのは知られているが(しかも持っていないや…)、LPの録音があるという話は聴いたことがなかった。国内ではミュール、デファイエ、ロンデックスといった、フランス派の演奏が知られているが、その他の国のクラシック・サクソフォン音楽に目を向けてみると、研究が進んでいるとは言い難い状況であり、録音を収集している方も少ないように思える。

このCD-Rは、以前から何度かLPのトランスファーをしていただいている島根県のFさんから頂戴した。ダニールの独奏と、ダニールがソプラノサクソフォン奏者として参加しているベルギー四重奏団 Quatuor belge de Saxophonesの録音である。いずれもモノラルで、おそらくダニール氏全盛期の姿が刻印されたディスクの一つなのではないだろうか。貴重なLPをお送りいただいたF様に、改めて感謝申し上げたい。

* Gaston Brenta - Saxiana
François Daneels, solo
L'Orchestre de chambre de la R.T.B.
D'Egard Doneux, cond

* Victor Legley - Cinq miniatures
* Raymond Moulaert - Andante, Fugue et Final
* Gerard Bertouille - Prelude et Fugue
Quatuor Belge de saxophones

詳細な録音時期がジャケットの情報からは読み取れなかったのだが、モノラルということで、おそらく1960年代だろうか。さすがに、マルセル・ミュールの数ある名録音などと比べてしまえば音程感やフレージングの持続力に差を感じてしまうが、それにしても技術的な安定度は、当時としては世界でも指折りであったのではないだろうか。柔らかく暖かい音色は、まさに往年の音そのもの。楽器はビュッフェ・クランポンなのだそうだ。

ちょっと面白かったのは、レイモンド・ムラエールトの「アンダンテ、フーガ、フィナーレ」が収録されていること。ご存じの方も多いと思うが、サンジュレ、サヴァリ、フロリオらの作品とともに、サクソフォン四重奏の黎明期に書かれたものの一つ。個人的にはかなりの傑作と考えており、実は楽譜も持っているくらい。ベルギー四重奏団が、まさかこの作品を録音に取り上げているとは、嬉しいな。冒頭のミステリアスな雰囲気は、現代の楽器ではなかなか再現しづらいものなのかもしれない。この録音ですら、作曲当時とは時期がかけ離れているが、それでもオリジナルの響きに迫るような気負いを感じる。

2010/05/01

コンティニュオSEの公演情報追記

以前も掲載したのだが、日にちが近づいてきたので再掲。

最近、京青さんのブログ記事を見ていて気付いたのだが、アレクサンドロス・マルケアスの「歯車のように L'engrenage」が演奏されるではないか!うおお、これはこの一曲のためだけでも出掛けてしまうぞ!(←いまさら)。

ハバネラ・サクソフォン四重奏団と、即興の名手ルイ・スクラヴィス Louis Sclavisが共演したCDの一曲目に入っていて、その妙なタイトルとは裏腹に、初めて聴いたときはものすごい衝撃を受けた。おおお、この曲をライヴで聴けるのか…楽しみ!ハバネラの録音では、スクラヴィスがバスクラリネットで即興をとっていたが、今回はなんとラランさんがバリトン・サクソフォンによって即興を行うそうだ!

【オルネイスボワ音楽院&洗足学園音楽大学 サクソフォーン交流演奏会】
出演:Saxophone Ensemble 、洗足学園音楽大学サクソフォーンオーケストラ
日時:2010年5月5日(水曜)14:00開演
会場:洗足学園音楽大学講堂(2400)
オルネイスボワ音楽院プログラム:
C.ドビュッシー - 小組曲
A.マルケアス - Engrenage
D.ミヨー - スカラムーシュ(ソリスト:大城正司)
洗足学園音楽大学プログラム:
S.ラフマニノフ - パガニーニの主題による狂詩曲