2023/03/19

クリステル・ヨンソン演奏のラーション、ライヴ録音

ラーシュ=エリク・ラーションの「サクソフォン協奏曲」の中で、フラジオ音域へアプローチしないという点を除いて最も完成度の高い録音は、スウェーデンのクリステル・ヨンソン Christer Johnsson氏の演奏だと思っている。

ヨンソン氏のサクソフォンの、隅々まで音楽的で、絶妙にヴィブラートを抑制した演奏がとにかく美しい(フラジオ音域へアプローチしてほしい…)。レイフ・セーゲルスタム指揮スウェーデン放送交響楽団のバックアップも、非常に質が高い。(ネオ古典的なシンプルなオーケストラパートだけに、音程が散らかるとすぐ違和感が出てくる難しさがあるが、この録音はそういったことが一切ない、どころか、サクソフォンとともに前進する積極性も持ち合わせている。


その、同じ布陣によるライヴ録音である。やや音質が悪いが、上記の通りこの布陣による演奏の美しさという点から、貴重なものである。リンク先には指揮者情報として"Nilson"と記載があるが、冒頭、レイフ・セーゲルスタムの指揮である旨、アナウンスがある。CD化されているものと演奏内容にほとんど違いが聴き取れないが、第3楽章最終部のフラジオ音域へのアプローチ有無(CDはフラジオ音域に上るが、ライヴ録音はオクターヴ下げている)、さらに拍手と会場ノイズ等から、やはり別ソースかと思われる。

https://archive.org/details/cd_swedish-composers-vol-44_lennart-hedwall-emil-sjogren-sigurd-von-ko

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