2010/05/05

コンティニュオ

いやー、面白かった!

【オルネイスボワ音楽院&洗足学園音楽大学 サクソフォン交流演奏会】
日時:2010年5月5日(水曜)14:00開演
会場:洗足学園音楽大学講堂(2400)
オルネイスボワ音楽院プログラム:
C.ドビュッシー/栃尾克樹 - 小組曲
鈴木純明 - アンチエンヌ
A.マルケアス - Engrenages
B.バルトーク - ルーマニア民族舞曲
D.ミヨー - スカラムーシュ
G.フェイドマン - Itamar Freilach(アンコール)
洗足学園音楽大学サクソフォンオーケストラプログラム:
S.ラフマニノフ/森田一浩 - パガニーニの主題による狂詩曲
D.ショスタコーヴィチ - バレエ組曲「ボルト」より
G.フォーレ - パヴァーヌ(アンコール)
J.マティシア - 悪魔のラグ

おなじみジェローム・ララン Jérôme Laranさんが、自身が教鞭をとるオルネイ=ス=ボワ Aulnay-sous-Bois音楽院の教え子たちとともに、サクソフォンアンサンブル"Continuo"として来日した。弟子の中には、野村亮太氏を始めとして日本人が多く、洗足学園音楽大学のサクソフォンオーケストラとの共演は、どのような経緯で決まったのだろうか。原博巳さんつながりだけ、というわけではなさそうだが。

ラランさんがソプラノサクソフォンのトップを勤め、以下、
辻友香里(ssax)
リー・ジャイン、マリアンヌ・ドゥモンショー、アレクシア・ヴィヴォン(asax)
喜古旬美、野村亮太(tsax)
鈴木陽平、ティボー・カナヴァル(bsax)
という布陣。ティボー・カナヴァルさんは、ラランさん、原博巳さん、大石将紀さんとともに、サクソフォン四重奏団"ランドスケープ"のテナーサクソフォン奏者としても名前を知っている。

ドビュッシーの小組曲から始まったが、良い意味で期待を裏切る熱い演奏。第2楽章で、曲が終わってしまったかと思った(笑)。音色のヴァリエーションの多さと、ぼやけたピアニシモからホールを震わせるようなフォルテまで、"表現"の二文字に大きく重心が置かれている。全体的な構成感よりも、瞬間瞬間のスナプショット的興奮を存分に堪能した。しかし、改めてラランさんはとんでもないですね(^^;丸くふくよかな音色、フラジオ音域まで駆け登っても、音が潰れるどころかますます輝きを増していくのだ。ちなみに、ソプラノサクソフォンのときは、ずっとストラップを付けていなかった(流行っているのかな?)。

「アンチエンヌ」は、アルトサクソフォンのトップを務めていたリー・ジャイン氏がラランさんとともに演奏。楽しみにしていた「歯車のように Engrenages」は、ヴィヴォンさん、辻さん、喜古旬美さん、ジャリンさんがそれぞれSTABを演奏し、ラランさんがバリトンで即興をとる。かなり複雑な、まさに「歯車のように」各楽器が噛み合う楽譜の上を、ラランさんが自在に音を並べてゆく。微妙に、即興パートと四重奏パートの間に齟齬があったような印象を受けたのが残念。最後は即興パートが〆るのだが、なんとラランさん、ここでペンタトニックのスケールを持ち出して、エコーを繰り返しながら終わらせた。すごい…。

そして、次のバルトークが本日の(個人的)白眉。ドビュッシーの時とは比べ物にならないザラザラしたサウンド、炎のような超高速の煽りと、かなり会場の興奮を誘っていたなあ。民族音楽って、こうでなくちゃ!コンティニュオ最後のミヨーは、大城正司氏が独奏を担当していた。大城さんて、本当にカヴァーする音楽の幅が広いよなあ。アンコールは、クレツマー音楽の「Itamar Freilach」。うおお、すげええ。

ここまででかなり満足してしまったのだが、さらに洗足学園のサクオケも良かった。ラフマニノフは先日の演奏会でも聴いたのだが、曲自体も初めて聴いたショスタコーヴィチの「ボルト」が、楽曲・編曲・演奏ともども印象深い。指揮の岩本伸一氏が編曲、指揮を担当したそうだが、楽曲・演奏陣ともども完全に手中に収めた様子が見てとれた。

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記事執筆に際し、野村亮太さん、小川卓郎さんに情報を頂きました。多謝!

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