2006/10/19

イトゥラルデのオリジナル

サックスの世界でペドロ・イトゥラルデ Pedro Iturraldeは「小さなチャルダッシュ」「ギリシャ組曲」「メモリアル」等の作曲家として大変良く知られているが、本業はジャズ・サクソフォニストだそうなのだ。つい先日「ギリシャ組曲」の本人の演奏によるジャズ・カルテットバージョンを聴くことができた。

「ギリシャ組曲」は、実際何回か自分たちの演奏として取り上げたこともあるし、他の団体が演奏するのを聴いたことだってあるけれど、実際は…こ、こんな曲だったのか。けっこう衝撃的。

特にサクソフォーン四重奏版やソプラノ・サクソフォンソロ版の楽譜は、今でこそずいぶんとポピュラーになったけれど、原曲を聴いてしまうとずいぶんとインパクトの差があるものだ。

イトゥラルデ始め、ピアニスト、ベーシストが順々に長大なソロをとってゆくFUNKY~VALSEたるや、圧巻の一言。15分近い演奏のうち、13分以上がこの中間楽章に集約されており、曲のコアはまさにこの即興部分なのだ。

サクソフォーン四重奏版など、トランスクリプションはずいぶんと効果を上げているほうだ、と思っていたけれど…やはりというかなんというか、ジャズ→クラシックというジャンルの壁はなかなか超えづらいものだ、ということなのだろうか。

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