「全国から団体を募集して、来年の4月下旬の土曜日あたりにアマチュアサックス団体の合同演奏会開いて、横のつながりを深めよう」企画のミーティング。企画名はまだない(というか、募集中)。豊島四号さんが筆頭となり、合計で私を含めた6人が参加し、企画についてのブレインストーミングと推敲を行った。
考えてみれば、「アマチュアの集まり」とは言ってもアマチュアが主導することは今まで無かったわけで、そういった意味では画期的だ。徐々に具体的な形にすべく、積極的に参画していければと思う。
2009/06/29
Pettersson plays Dahl、シュトックハウゼン作品集
ノルディックサウンド広島で買ったCD、その3とその4。
スウェーデンのサクソフォン奏者、ヨリエン・ペッテション Jörgen Pettersson氏の名前は、Phono Sueciaから出ている「コン・フォルツァ」シリーズの一枚、「Saxophone Con Forza」で知った。とにかくテクニックが物凄いプレイヤーだということを大前提として、さらにキャッチーな音楽性と美しい音色を持ち合わせている。スタンダードのみならず、難解な現代音楽を「解りやすくスタイリッシュに聴かせる」という、類い稀な才能を持ち合わせており、北欧のサクソフォン奏者のなかでは、クリステル・ヨンソン Christer Johnsson氏とともに、非常に注目している。
ノルディックサウンド広島で紹介していただいたCD「Stockholm Symphonic Wind Orchestra(Caprice CAP 21414)」は、そのペッテションがなんとインゴルフ・ダールの協奏曲を吹いている、というもの。これは!と思い、すぐさま購入した。というか、こんなダールのCDがあるのですね…という感じ。共演は、H. Robert Reymolds指揮のStockholm Symphonic Wind Orchestra。曲目は以下の通り。
Jan W. Morthenson - Paraphonia
Ingolf Dahl - Concerto
Edward Gregson - Tuba Concerto
Tristan Keuris - Catena: Refrains and Variations
ダールにおけるペッテション氏の演奏は、技術的には相当完成されたもので、隙のないテクニック、歌い回し。音色はやや細目で、第二楽章のクライマックスでは吹奏楽団の爆音に打ち消されているような部分もあるが、これは録音ディレクターの趣味なのかもしれない。ダールがどんな演奏を意図していたかなど、今となっては知る由もないが、すっきりした演奏はこの曲のひとつの完成形だ。
最大の聴き所は、第三楽章!複雑なスコアを、ソロ・バックそれぞれかなりの高精度で演奏しており、無数のギアが絡み合って精確に動いているような、そんな印象を受けた。特に、最後の高速部分など今まで聴いたことない速さで、これは驚きだ。
ということで、ペッテション氏が参加したダールはかなり聴きものだが、他の曲はちょっと印象に残りづらいというところ。グレグソンの「テューバ協奏曲」は、いかにも、という感じで、好きな人は好きかも(笑)。トリスタン・クラウスの名前をご存知の方はいるかなあ。私はこういう現代風の変奏曲も好きだが、アルバム全体としてはいわゆる吹奏楽のCDを期待すると、やや肩透かしをくらうかも。
----------
もう一枚は、シュトックハウゼン作品集。何が良いって、「コンタクテ」が入ってるのだ!しかも、パーカッションを担当するのがMA Ensembleのユニー・アクセルソン Jonny Axelsson氏!うおー!
MA Ensemble、またCD出してくれないかなー。もし新譜が出たら、箱買い、じゃなかった即買いしちゃうくらい、このアンサンブルの演奏は素晴らしいと思う。Nytorpレーベルから出ていた、シェーンベルク「月に憑かれたピエロ」やヴェーベルン「四重奏曲」が入ったアルバムが入手困難であるのが悔やまれる!…と、話が逸れたが。曲目は次のような感じ。全てシュトックハウゼン作品。
Karlheintz Stockhausen
- Zyklus
- Klavierstücke V
- Klavierstücke IX
- Kontakte
パーカッションはアクセルソン氏だが、ピアノを弾いているのはフレデリック・ウッレーン Frederik Ullénというお方。アクセルソン、ウッレーン両氏、スウェーデンの音楽界を代表する素晴らしい奏者だそうで、その評に違わぬ素晴らしい演奏を聴かせてくれる。録音が素晴らしいことも付け加えねばなるまいが、どちらかというと個人的にはピアノの音の捉え方が好きかなー。
そして「コンタクテ」。この曲って、こんなに涼しげで見通しの良い作品だったのか!と、感じること請け合い。汗が飛び散るような暑苦しいサウンドとはかなり正反対に位置するものなので、好みは別れるところかもしれない。私はどちらも好きだけれど。このディスクについては、ノルディックサウンド広島のウェブページに、とびきりのレビューが掲載されていることも、合わせてお教えしておこう(→こちら)。解説はぜんぶそちらに譲ってしまいたいくらい(笑)。
どちらのCDも、お求めはノルディックサウンド広島までどうぞ。
スウェーデンのサクソフォン奏者、ヨリエン・ペッテション Jörgen Pettersson氏の名前は、Phono Sueciaから出ている「コン・フォルツァ」シリーズの一枚、「Saxophone Con Forza」で知った。とにかくテクニックが物凄いプレイヤーだということを大前提として、さらにキャッチーな音楽性と美しい音色を持ち合わせている。スタンダードのみならず、難解な現代音楽を「解りやすくスタイリッシュに聴かせる」という、類い稀な才能を持ち合わせており、北欧のサクソフォン奏者のなかでは、クリステル・ヨンソン Christer Johnsson氏とともに、非常に注目している。
ノルディックサウンド広島で紹介していただいたCD「Stockholm Symphonic Wind Orchestra(Caprice CAP 21414)」は、そのペッテションがなんとインゴルフ・ダールの協奏曲を吹いている、というもの。これは!と思い、すぐさま購入した。というか、こんなダールのCDがあるのですね…という感じ。共演は、H. Robert Reymolds指揮のStockholm Symphonic Wind Orchestra。曲目は以下の通り。Jan W. Morthenson - Paraphonia
Ingolf Dahl - Concerto
Edward Gregson - Tuba Concerto
Tristan Keuris - Catena: Refrains and Variations
ダールにおけるペッテション氏の演奏は、技術的には相当完成されたもので、隙のないテクニック、歌い回し。音色はやや細目で、第二楽章のクライマックスでは吹奏楽団の爆音に打ち消されているような部分もあるが、これは録音ディレクターの趣味なのかもしれない。ダールがどんな演奏を意図していたかなど、今となっては知る由もないが、すっきりした演奏はこの曲のひとつの完成形だ。
最大の聴き所は、第三楽章!複雑なスコアを、ソロ・バックそれぞれかなりの高精度で演奏しており、無数のギアが絡み合って精確に動いているような、そんな印象を受けた。特に、最後の高速部分など今まで聴いたことない速さで、これは驚きだ。
ということで、ペッテション氏が参加したダールはかなり聴きものだが、他の曲はちょっと印象に残りづらいというところ。グレグソンの「テューバ協奏曲」は、いかにも、という感じで、好きな人は好きかも(笑)。トリスタン・クラウスの名前をご存知の方はいるかなあ。私はこういう現代風の変奏曲も好きだが、アルバム全体としてはいわゆる吹奏楽のCDを期待すると、やや肩透かしをくらうかも。
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もう一枚は、シュトックハウゼン作品集。何が良いって、「コンタクテ」が入ってるのだ!しかも、パーカッションを担当するのがMA Ensembleのユニー・アクセルソン Jonny Axelsson氏!うおー!
MA Ensemble、またCD出してくれないかなー。もし新譜が出たら、箱買い、じゃなかった即買いしちゃうくらい、このアンサンブルの演奏は素晴らしいと思う。Nytorpレーベルから出ていた、シェーンベルク「月に憑かれたピエロ」やヴェーベルン「四重奏曲」が入ったアルバムが入手困難であるのが悔やまれる!…と、話が逸れたが。曲目は次のような感じ。全てシュトックハウゼン作品。
Karlheintz Stockhausen
- Zyklus
- Klavierstücke V
- Klavierstücke IX
- Kontakte
パーカッションはアクセルソン氏だが、ピアノを弾いているのはフレデリック・ウッレーン Frederik Ullénというお方。アクセルソン、ウッレーン両氏、スウェーデンの音楽界を代表する素晴らしい奏者だそうで、その評に違わぬ素晴らしい演奏を聴かせてくれる。録音が素晴らしいことも付け加えねばなるまいが、どちらかというと個人的にはピアノの音の捉え方が好きかなー。そして「コンタクテ」。この曲って、こんなに涼しげで見通しの良い作品だったのか!と、感じること請け合い。汗が飛び散るような暑苦しいサウンドとはかなり正反対に位置するものなので、好みは別れるところかもしれない。私はどちらも好きだけれど。このディスクについては、ノルディックサウンド広島のウェブページに、とびきりのレビューが掲載されていることも、合わせてお教えしておこう(→こちら)。解説はぜんぶそちらに譲ってしまいたいくらい(笑)。
どちらのCDも、お求めはノルディックサウンド広島までどうぞ。
ラベル:
CD
2009/06/28
塙美里サクソフォンリサイタルDVD&CD
PC環境、ネット環境が揃わなかったため、すっかりご紹介が遅れてしまったが、塙美里さんのご両親から、塙さんの3月のリサイタルのDVDとCDを送って頂いた。
A.カタラーニ - 歌劇「ワリー」より
C.ドビュッシー - ラプソディ
C.フランク/塙美里 - ヴァイオリンソナタ
J.ワイルドバーガー - ポートレイト
M.ブルッフ/塙美里 - コル・ニドライ 他
R.シューマン - アダージョとアレグロ
J.B.サンジュレー - デュオ・コンチェルタント
~アンコール~
J.オッフェンバック - 舟歌
G.テレマン - ファンテジーより
という、超弩級のプログラムで、演奏会の案内としてこのリストを頂いたときは、実に驚いた。サクソフォンのリサイタルにありがちな、現代作品ばかりを並べるプログラムではなく、ドビュッシーのような古典的名曲、さらにトランスものを多く含んだ意欲的なもの!中途半端にぶつかっていけば、間違いなく跳ね返される名曲の数々である。
とくに、20分以上にわたって強靭な集中力を保つフランクの演奏にしびれた。まるでセッション録音でも聴いているような感じ…というのは、4楽章になっても一切にフレーズの持続力が揺らがないのだ。これはDVDでもCDでも同じ印象で、なんというか惹き付けられますね。音色の変化もダイナミクスも、ドラマティックな後半に向けて爆発していく感じ。演奏者はかなり大変そうだが(笑)。服部真由子さんのピアノも、弱音における表現力が実に素敵だ。
フランクって、管楽器へのトランスクリプションはやや物足りない感じもすることが多いのだが、このくらいゆたかな表現力を聴くと、まだまだ管楽器も負けていないぞ、と思う。弦楽器の表現力の幅には、まだまだ学ぶところが多いということだろう。
ワイルドバーガーも良いなあ。特殊奏法を数々に織り交ぜた無伴奏作品なのだが、これはまさに、曲が演奏者の能力を引き出している、という表現が正しいのではないだろうか。DVDを観ると、暗闇の中でスポットを当てられて演奏されており、ある種のトリップ状態に陥りそうになる。原博巳さんと演奏されているサンジュレは、楽しさと可愛らしさが会場全体に向けて花開く。大曲が続いていた後だけに、なおいっそうほっとする演奏だ。
DVDのほうでは、演奏曲に加えてインタビューの様子も収録されており、演奏会全体の様子をしっかりと俯瞰することができた。当日は飛行機の遅延やらバスの接続の悪さやらなんやらでアンコールしか聴けなかった、ということは以前も書いたが、このDVDを観て、演奏会の暖かい雰囲気が伝わってきた。CDとDVDを送ってくださった塙美里さんと塙さんのご両親に感謝申し上げる次第。
A.カタラーニ - 歌劇「ワリー」より
C.ドビュッシー - ラプソディ
C.フランク/塙美里 - ヴァイオリンソナタ
J.ワイルドバーガー - ポートレイト
M.ブルッフ/塙美里 - コル・ニドライ 他
R.シューマン - アダージョとアレグロ
J.B.サンジュレー - デュオ・コンチェルタント
~アンコール~
J.オッフェンバック - 舟歌
G.テレマン - ファンテジーより
という、超弩級のプログラムで、演奏会の案内としてこのリストを頂いたときは、実に驚いた。サクソフォンのリサイタルにありがちな、現代作品ばかりを並べるプログラムではなく、ドビュッシーのような古典的名曲、さらにトランスものを多く含んだ意欲的なもの!中途半端にぶつかっていけば、間違いなく跳ね返される名曲の数々である。
とくに、20分以上にわたって強靭な集中力を保つフランクの演奏にしびれた。まるでセッション録音でも聴いているような感じ…というのは、4楽章になっても一切にフレーズの持続力が揺らがないのだ。これはDVDでもCDでも同じ印象で、なんというか惹き付けられますね。音色の変化もダイナミクスも、ドラマティックな後半に向けて爆発していく感じ。演奏者はかなり大変そうだが(笑)。服部真由子さんのピアノも、弱音における表現力が実に素敵だ。フランクって、管楽器へのトランスクリプションはやや物足りない感じもすることが多いのだが、このくらいゆたかな表現力を聴くと、まだまだ管楽器も負けていないぞ、と思う。弦楽器の表現力の幅には、まだまだ学ぶところが多いということだろう。
ワイルドバーガーも良いなあ。特殊奏法を数々に織り交ぜた無伴奏作品なのだが、これはまさに、曲が演奏者の能力を引き出している、という表現が正しいのではないだろうか。DVDを観ると、暗闇の中でスポットを当てられて演奏されており、ある種のトリップ状態に陥りそうになる。原博巳さんと演奏されているサンジュレは、楽しさと可愛らしさが会場全体に向けて花開く。大曲が続いていた後だけに、なおいっそうほっとする演奏だ。
DVDのほうでは、演奏曲に加えてインタビューの様子も収録されており、演奏会全体の様子をしっかりと俯瞰することができた。当日は飛行機の遅延やらバスの接続の悪さやらなんやらでアンコールしか聴けなかった、ということは以前も書いたが、このDVDを観て、演奏会の暖かい雰囲気が伝わってきた。CDとDVDを送ってくださった塙美里さんと塙さんのご両親に感謝申し上げる次第。
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メディア
2009/06/27
Legendary Saxのカタログ改訂
Andy Jackson氏のThe Legendary Saxophonists Collectionカタログの改訂とアップロードを行った。PDF形式のカタログダウンロードは、以下のリンクから。
The Legendary Saxophonists Collection
文章中で日本語がおかしいところを修正し、さらに全体のレイアウトを見直した。Andy Jacksonからも「綺麗なカタログになった」とお墨付き?というかコメントを頂くことができ、良かった。…というか、今までが悪すぎた、という話も(^^;
ドルが95円近辺に張り付いたままの今、かなりお買い得ではないだろうか(と、宣伝してみる)。うーん、PayPalなどの、Bank Check以外の支払い方法が使えれば、かなり買いやすいはずなのだが。ちょっと話してみようかなあ。
The Legendary Saxophonists Collection
文章中で日本語がおかしいところを修正し、さらに全体のレイアウトを見直した。Andy Jacksonからも「綺麗なカタログになった」とお墨付き?というかコメントを頂くことができ、良かった。…というか、今までが悪すぎた、という話も(^^;
ドルが95円近辺に張り付いたままの今、かなりお買い得ではないだろうか(と、宣伝してみる)。うーん、PayPalなどの、Bank Check以外の支払い方法が使えれば、かなり買いやすいはずなのだが。ちょっと話してみようかなあ。
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情報
Erland von Kochの作品集
ノルディックサウンド広島で買ったCD、その2。
スウェーデンの作曲家、エルランド・フォン=コック Erland von Koch(1910 - 2009)の名前は、サクソフォン作品を多く手がけていることをきっかけに知った。一番最初は、たしか「サクソフォン協奏曲」のことを調べていて、探してみるとウェブ上の情報も多く、けっこうメジャーな作曲家なのだなあという認識に至った次第。
サクソフォンの作品としては、以下の19作品がリストに挙がっている(A Comprehensive Guide to the Saxophone Repertoireより)。ずいぶん多く書いているなと思ったら、シガード・ラッシャー絡みで多く作品を献呈しているようだ。有名なものとしては、「サクソフォン協奏曲」が筆頭ではないかと思うが、モノローグ・シリーズの一曲「Monolog 4」、四重奏としてはラッシャー四重奏団が「Miniatyrer」を頻繁に取り上げたり、ラージアンサンブルでは「モデラートとアレグロ」なんかもかなりメジャーではないかと思う。
作品名 (作曲年 - 編成)
Apocalyptic (? - S)
Melodietta (? - SATB)
Vision (1950 - A, orch)
Concerto (1958 - A, orch)
Danse No.2 (1967 - SA)
Miniatyrer (1970 - SATB)
Monolog 4 (1975 - A)
Concerto piccolo (1976 - S+A, worch)
Saxophonia: Concerto (1976 - SATB, worch)
Dialogue (1977 - SA)
Bagatella virtuosa (1978 - A, pf)
Cantelina (1978 - Bbsax)
Cantelina e vivo (1978 - SATB)
Moderato e Allegro (1981 - SSAAAATTBBBs)
Melos (1983 - ?)
Rondo (1983 - A, orch)
Birthday Music for Sigurd Rascher (1987 - AA)
Sonata (1987 - A, pf)
Danse No.2 (1994 - SATB)
で、そのフォン・コックの作品集がこれ。アナログ録音の復刻を含む5作品が収録されている「Erland von Koch Saxophone Concerto(Phono Suecia PSCD55)」。「サクソフォン協奏曲」の演奏は、もうLegendary Saxophonists Collectionで持っているので、買おうかなー、どうしようかなーと迷っていたのだが、ノルディックサウンド広島の店頭で聴いて、これは買いだ!と思ってしまった(笑)。「サクソフォン協奏曲」もさることながら、ほかの曲が大変良いのですよ…これは嬉しい驚きだ。
ノルディック奇想曲 Nordiskt capriccio
スカンジナヴィア舞曲 Skandinaviska danser
サクソフォン協奏曲 Saxofonkonsert (soloist: Sigurd Rascher)
スウェーデン奇想的舞曲 Svensk Dansrapsodi
性格的小品 Karaktärer
一曲目、ティンパニのリズム連打から始まる「ノルディック奇想曲」からやられてしまう。躍動感溢れるリズム、民族音楽の影響を受けた親しみやすいメロディ…まるで映画音楽かNHK大河ドラマかと思わせるような壮大な音世界。太陽の光が海面にキラキラ反射して光る中、風を受けてフィヨルドの上空を飛翔するような錯覚(なんだそりゃあ)に陥る。この6分30秒の曲から、ここ最近は感じていなかった、音楽を聴いたときの理屈抜きの興奮を味わうことができた。これはぜひ誰しもに聴いていただきたい!
他の曲も、どれしもがそんな感じで、17分間に渡って様々な楽想が交錯する「スウェーデン奇想的舞曲」も楽しいし、ヴァイオリンとピアノによる「性格的小品」は、宝石のような粒ぞろいのショウ・ピース。いずれの作品からも感じられるのは、民謡のエッセンスであるが、実際に民謡のメロディを引用した曲は一つもないとのことであるから、驚き。フォン=コックは民族音楽の宝庫と呼ばれるスウェーデンのダラーナ地方に長期間にわたって滞在し、その中で民謡のエッセンスを身に付けて、自身の楽曲のメロディを「作曲」したのだそうだ。
サクソフォン協奏曲は、これらの曲の中にあっては、やや地味な印象を受ける。このウェブページの紹介では「新古典主義」と表現されているが、まさにそんな感じだろうか。共通した楽想を持つ曲と言えば、あっ、ラーシュ=エリク・ラーションの「サクソフォン協奏曲」だ!!第1楽章のスタイルがありえないくらいに似ている、というのは先日のブログ記事でも書いた。そんなわけで、ラーションの協奏曲が好きな方にはけっこうオススメできるかもしれない。独奏パートを担当するラッシャーの、果てしない名人芸を堪能できるという意味でも。
以上、サクソフォン以外の点でもオススメできるCDである。曲が良い上に、演奏も録音も一級品なのだから…。お求めはノルディックサウンド広島でどうぞ(笑)。
スウェーデンの作曲家、エルランド・フォン=コック Erland von Koch(1910 - 2009)の名前は、サクソフォン作品を多く手がけていることをきっかけに知った。一番最初は、たしか「サクソフォン協奏曲」のことを調べていて、探してみるとウェブ上の情報も多く、けっこうメジャーな作曲家なのだなあという認識に至った次第。
サクソフォンの作品としては、以下の19作品がリストに挙がっている(A Comprehensive Guide to the Saxophone Repertoireより)。ずいぶん多く書いているなと思ったら、シガード・ラッシャー絡みで多く作品を献呈しているようだ。有名なものとしては、「サクソフォン協奏曲」が筆頭ではないかと思うが、モノローグ・シリーズの一曲「Monolog 4」、四重奏としてはラッシャー四重奏団が「Miniatyrer」を頻繁に取り上げたり、ラージアンサンブルでは「モデラートとアレグロ」なんかもかなりメジャーではないかと思う。
作品名 (作曲年 - 編成)
Apocalyptic (? - S)
Melodietta (? - SATB)
Vision (1950 - A, orch)
Concerto (1958 - A, orch)
Danse No.2 (1967 - SA)
Miniatyrer (1970 - SATB)
Monolog 4 (1975 - A)
Concerto piccolo (1976 - S+A, worch)
Saxophonia: Concerto (1976 - SATB, worch)
Dialogue (1977 - SA)
Bagatella virtuosa (1978 - A, pf)
Cantelina (1978 - Bbsax)
Cantelina e vivo (1978 - SATB)
Moderato e Allegro (1981 - SSAAAATTBBBs)
Melos (1983 - ?)
Rondo (1983 - A, orch)
Birthday Music for Sigurd Rascher (1987 - AA)
Sonata (1987 - A, pf)
Danse No.2 (1994 - SATB)
で、そのフォン・コックの作品集がこれ。アナログ録音の復刻を含む5作品が収録されている「Erland von Koch Saxophone Concerto(Phono Suecia PSCD55)」。「サクソフォン協奏曲」の演奏は、もうLegendary Saxophonists Collectionで持っているので、買おうかなー、どうしようかなーと迷っていたのだが、ノルディックサウンド広島の店頭で聴いて、これは買いだ!と思ってしまった(笑)。「サクソフォン協奏曲」もさることながら、ほかの曲が大変良いのですよ…これは嬉しい驚きだ。ノルディック奇想曲 Nordiskt capriccio
スカンジナヴィア舞曲 Skandinaviska danser
サクソフォン協奏曲 Saxofonkonsert (soloist: Sigurd Rascher)
スウェーデン奇想的舞曲 Svensk Dansrapsodi
性格的小品 Karaktärer
一曲目、ティンパニのリズム連打から始まる「ノルディック奇想曲」からやられてしまう。躍動感溢れるリズム、民族音楽の影響を受けた親しみやすいメロディ…まるで映画音楽かNHK大河ドラマかと思わせるような壮大な音世界。太陽の光が海面にキラキラ反射して光る中、風を受けてフィヨルドの上空を飛翔するような錯覚(なんだそりゃあ)に陥る。この6分30秒の曲から、ここ最近は感じていなかった、音楽を聴いたときの理屈抜きの興奮を味わうことができた。これはぜひ誰しもに聴いていただきたい!
他の曲も、どれしもがそんな感じで、17分間に渡って様々な楽想が交錯する「スウェーデン奇想的舞曲」も楽しいし、ヴァイオリンとピアノによる「性格的小品」は、宝石のような粒ぞろいのショウ・ピース。いずれの作品からも感じられるのは、民謡のエッセンスであるが、実際に民謡のメロディを引用した曲は一つもないとのことであるから、驚き。フォン=コックは民族音楽の宝庫と呼ばれるスウェーデンのダラーナ地方に長期間にわたって滞在し、その中で民謡のエッセンスを身に付けて、自身の楽曲のメロディを「作曲」したのだそうだ。
サクソフォン協奏曲は、これらの曲の中にあっては、やや地味な印象を受ける。このウェブページの紹介では「新古典主義」と表現されているが、まさにそんな感じだろうか。共通した楽想を持つ曲と言えば、あっ、ラーシュ=エリク・ラーションの「サクソフォン協奏曲」だ!!第1楽章のスタイルがありえないくらいに似ている、というのは先日のブログ記事でも書いた。そんなわけで、ラーションの協奏曲が好きな方にはけっこうオススメできるかもしれない。独奏パートを担当するラッシャーの、果てしない名人芸を堪能できるという意味でも。
以上、サクソフォン以外の点でもオススメできるCDである。曲が良い上に、演奏も録音も一級品なのだから…。お求めはノルディックサウンド広島でどうぞ(笑)。
ラベル:
CD
nordgren concertos
ノルディックサウンド広島で買ったCD、その1。
ペール=ヘンリク・ノルドグレン Pehr Henrik Nordgren(1944 - 2008)は、フィンランドの作曲家。1944年に生まれ、ヘルシンキ大学で楽理を学び、さらにJoonas Kokkonenにプライヴェート・レッスンを受けることで作曲を学んだ(ショスタコーヴィチにあこがれて、作曲家を目指したのだとか)。その後1970年から1973年まで東京藝術大学に留学していたことでも有名。代表作に、弦楽四重奏曲を始めとする数多くの弦楽器のための作品が挙げられる。また、国内では舘野泉とのコラボレーションによる「小泉八雲の怪談によるバラード」などが有名だろう。
そのノルドグレンの協奏曲を収録したCDが、「nordgren concertos(FINLANDIA RECORDS 3984-23392-2)」である。収録されているのは、スティーヴン・イッサリースに捧げられたという「チェロ協奏曲」、単一楽章となる「サクソフォン協奏曲」「ホルン協奏曲」の3作品。演奏は、Juha Kangas指揮 オストロボニア室内オーケストラ Ostrobothnian Chamber Orchestra。オストロボニアCOは、ノルドグレンゆかりのオーケストラとも言え、両者のコラボレーションのなかから数々の新作が生まれたそうだ。
サクソフォン的興味から、まずは「アルトサクソフォンと弦楽のための協奏曲作品92」を聴いてみた。演奏は、シガード・ラッシャー派の高弟の一人、ジョン=エドワルド・ケリー John Edward Kelly氏で、高音域を数多く含む難易度の高いパッセージを、難なく吹きこなしている。曲のスタイルとしては、作曲者自身が語っている通り、ソロがメインとなるフレーズをひたすらに辿り、弦楽器がほぼ終始一貫してバックグラウンド的に(主にトーン・クラスター的な音空間を形成する役割で)扱われているのが面白い。クライマックス~後半部を除けば、いくら「協奏曲」とはいえ、ここまでオーケストラが前に出てこない曲も珍しいのではないか。
独奏パートには微分音やスラップ、ビスビリャンド、フラッターなど、サクソフォンの特殊奏法がかなり充実して使われており、作曲に際しての楽器法へのこだわりが感じられる。ほとんど休みがないのに加え、演奏者はかなり大変なのではないか(苦笑)。そして、クライマックスを抜けた後の、この意外なほどのせつない美しさはどうだろう!これぞまさに北欧音楽の真髄、といったところだろうか。
「サクソフォン協奏曲」以外には、「ホルン協奏曲」がとても面白かった。この曲の美しさは、ちょっと言葉では表現しがたいが、冒頭にホルンが奏でるフレーズを皮切りに拡がる、目の前の広大な音空間に感動してしまった。海の底に響くエレジー、という言葉が想起された。
…といったCDなのだが、肝心のFINLANDIAレーベルは活動停止中。店頭で入手するのは難しそうだ。amazonを探したところ、いちおう中古を扱っていた(amazonへのリンク→Nordgren;Concertos
)。
ペール=ヘンリク・ノルドグレン Pehr Henrik Nordgren(1944 - 2008)は、フィンランドの作曲家。1944年に生まれ、ヘルシンキ大学で楽理を学び、さらにJoonas Kokkonenにプライヴェート・レッスンを受けることで作曲を学んだ(ショスタコーヴィチにあこがれて、作曲家を目指したのだとか)。その後1970年から1973年まで東京藝術大学に留学していたことでも有名。代表作に、弦楽四重奏曲を始めとする数多くの弦楽器のための作品が挙げられる。また、国内では舘野泉とのコラボレーションによる「小泉八雲の怪談によるバラード」などが有名だろう。
そのノルドグレンの協奏曲を収録したCDが、「nordgren concertos(FINLANDIA RECORDS 3984-23392-2)」である。収録されているのは、スティーヴン・イッサリースに捧げられたという「チェロ協奏曲」、単一楽章となる「サクソフォン協奏曲」「ホルン協奏曲」の3作品。演奏は、Juha Kangas指揮 オストロボニア室内オーケストラ Ostrobothnian Chamber Orchestra。オストロボニアCOは、ノルドグレンゆかりのオーケストラとも言え、両者のコラボレーションのなかから数々の新作が生まれたそうだ。サクソフォン的興味から、まずは「アルトサクソフォンと弦楽のための協奏曲作品92」を聴いてみた。演奏は、シガード・ラッシャー派の高弟の一人、ジョン=エドワルド・ケリー John Edward Kelly氏で、高音域を数多く含む難易度の高いパッセージを、難なく吹きこなしている。曲のスタイルとしては、作曲者自身が語っている通り、ソロがメインとなるフレーズをひたすらに辿り、弦楽器がほぼ終始一貫してバックグラウンド的に(主にトーン・クラスター的な音空間を形成する役割で)扱われているのが面白い。クライマックス~後半部を除けば、いくら「協奏曲」とはいえ、ここまでオーケストラが前に出てこない曲も珍しいのではないか。
独奏パートには微分音やスラップ、ビスビリャンド、フラッターなど、サクソフォンの特殊奏法がかなり充実して使われており、作曲に際しての楽器法へのこだわりが感じられる。ほとんど休みがないのに加え、演奏者はかなり大変なのではないか(苦笑)。そして、クライマックスを抜けた後の、この意外なほどのせつない美しさはどうだろう!これぞまさに北欧音楽の真髄、といったところだろうか。
「サクソフォン協奏曲」以外には、「ホルン協奏曲」がとても面白かった。この曲の美しさは、ちょっと言葉では表現しがたいが、冒頭にホルンが奏でるフレーズを皮切りに拡がる、目の前の広大な音空間に感動してしまった。海の底に響くエレジー、という言葉が想起された。
…といったCDなのだが、肝心のFINLANDIAレーベルは活動停止中。店頭で入手するのは難しそうだ。amazonを探したところ、いちおう中古を扱っていた(amazonへのリンク→Nordgren;Concertos
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CD
インターネット環境&コメント返信完了
Bフレッツ開通!久々のPCからの投稿!いやー、この3ヶ月間長かったなー。
とりあえず、まずはこの3ヶ月間でブログに頂戴したコメントに、返信いたしました。遅くなって申し訳ありません。
とりあえず、まずはこの3ヶ月間でブログに頂戴したコメントに、返信いたしました。遅くなって申し訳ありません。
ラベル:
その他
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