2006/05/21

ハバネラQ新譜情報

ハバネラ四重奏団の新譜がalphaレーベルから発売された「L'engrenage(Alpha 518)」。今回はなんと、ルイ・スクラヴィスというマルチ音楽家との共演という面白い内容だ。このスクラヴィス氏、リヨン音楽院で学んだ後、即興演奏を中心とした活動を展開して今ではフランスを代表する即興演奏家(クラとサックス)&作曲家なんだそうで。

どんな曲がプログラムされているかと思えば、スクラヴィス氏の自作がほぼ半分。その他はハバネラ四重奏団によって委嘱された作品。スクラヴィス氏の名前以外ではAlexandros Markeas氏やAlain Berlaud氏等々聞いたことのない名前が多いが、おそらくフランスの同世代の作曲家たちといったところだろう。さらにCD中にはリゲティの「6つのバガテル」第3番に氏が即興でオスティナートをつけていく、なんていう面白そうなトラックもある。alphaレーベルのサイトで試聴できたが、スクラヴィス氏とハバネラ四重奏団の極端に相反するサウンドが、とても楽しい感じ。

なんにせよ現在世界最高レベルと謳われるハバネラ四重奏団の、注目の新譜であることは間違いない。タワーレコードなどで取り扱いがあるだろうからまだまだ急がなくても大丈夫かな。最近は輸入代理店も付いたようだし日本語解説付きを狙うのも良いかも。

あ、ハバネラ四重奏団の大阪室内楽コンクールのライヴ盤について室内楽財団に問い合わせたところ、ごく少量ながらツアー会場で販売されるよう。

2006/05/20

ヴェーベルンの初演メンバー

ヴェーベルンの「四重奏曲作品22」について調べていたら、初演者のテナーサックスのクレジットに「Leopold Wlach」の文字が!テナーサックスがレオポルド・ウラッハ?!クラリネット奏者がサックスに持ち替えるのは分かるが、よりによってウラッハが持ち替えるとは。驚き。

1930年代のウィーン・フィルの主席を勤めたクラリネット界の歴史的名手だが、個人的にはウラッハといったらいつだか聴かせてもらったブラームスのクラリネットソナタの録音(ウエゥトミンスター盤)での印象があるかな。

ちなみにクラリネットはJohann Low、ヴァイオリンはルドルフ・コーリッシュ、ピアノはエドゥアルト・シュトイアマンだそうで。ヴァイオリニスト、ピアニストともども、著名な演奏家のようだ。クラリネットのJohann Lowという名前はほとんどGoogleに引っかからないので、もしかしたらクラとサックスを逆にして書いてしまったとか…?

2006/05/16

無伴奏CD二題

友人から借りたラーフ・ヘッケマ氏演奏のパガニーニ「24のカプリス(MDG 619 1379-2)」は噂どおり物凄かった。無伴奏だけでふつうCD作るかねー、その心意気は店頭で見かけたときから感じていたけれど、実際にサックス一本でここまでやるか、空いた口がふさがらない演奏とはまさにこのこと。訳あって耳にする機会の多い24番も、とてもかっこいい!

楽器のことは良くわからないけれど、クランポンのサックス(赤ベル?)を使っているようだ(いつだったか試奏したときに飛び上がるほど美しい音が出た記憶がある)。ヘッケマ氏の本ディスクでの音色はどんな難所でも涼しげで、超絶フレーズなど、まるで眼前で水しぶきが飛び散るかのよう。

もうひとつ最近聴いた無伴奏もの。オーボエのフランソワ・ルルー氏演奏の無伴奏ディスクで、Fontecから出ているライヴ盤(Fontec FOCD-9210)がすごい。2002年の来日時にたしか野中貿易が全面的にプロデュースしたコンサートで、さすがに当時はそれほど興味もなかなかったのだが、いつのまにかディスクとして発売されていた。今年の初めにラッキーなことにこのCDが図書館に入架し、ベリオやブリテンが入っていたこともあって最近借たというわけ。

ブリテン「オヴィディウスによる6つの変容」はハルモニア・ムンディ盤でもその超級の演奏に腰を抜かしたが、今回は表現力が増しての再録といった感じ。音色も以前より柔軟性に富み、聴きやすくなったとの印象を受けた。こんなppが出せるんだ!と、そのよく通る弱音と、対照的にパワー溢れる強音とが、曲の構造をまざまざと見せ付ける。まるで2つの楽器で吹き分けているようなめくるめく音色の変化など、聴いているうちにオーボエであることを忘れてしまいそうだ。

ベリオ「セクエンツァ7a」は期待通りのすばらしい演奏。特殊奏法もなんのその、技術が技術のために終わらずに音楽の本質を突く…といった賛辞はありきたりすぎかも。舞台裏に2人のオーボイストを携えてのスピード感溢れる録音だった。持続音の音程がちょっと低いのは気のせい?

しかし収録された中でも、シルヴェストリーニの「5つの絵」の圧倒的な技術には特に驚かされた。「オーボエって吹くのが難しい…」という一般常識を根本からひっくり返し、オーボエという楽器のすばらしさが頭の中に刷り込まれていく。たった5曲を聴き終えるまでに、あまりに凄すぎて眩暈が(笑)終わった瞬間に「今聴いていたのはオーボエ…?」とまで思うが、しかしこれこそが「オーボエ」であり「音楽」なのかも。

ヘッケマ氏もルルー氏も、無伴奏ですら説得力ある音楽を紡ぎだすことのできる類稀な現代ヴィルトゥオーゾ。こういった、抜群のテクニック、フレージング、音色を持つ奏者たちにさらに魅力的な音楽を奏でて楽器の限界を打ち壊し続けてほしいものである。願わくば自分も…と言いたいことだけれど、さすがにこういった演奏を聴いてしまうと怖気づきます(笑)。

2006/05/15

須川さんのライヴ録音放送予定

須川展也さんとBBCフィル演奏のグレグソン「協奏曲」。つい先日世界初演がなされたばかりだ。録音放送予定日は、BBC Radio3で、5/30 14:00 GMT=0からだそうです。9月の協奏曲コンサートは行く予定なので、予習しておこうかと。

放送後もしばらくはアーカイブとして聴けるのかな?アーカイブのほうがビットレート高そう(笑)。

ノバホールのベストポジション?

昨日は、筑波大学吹奏楽団の定期演奏会リハーサルを見学。カメラのお仕事のための下見だったが、その関係で30周年記念ステージ(?)のゲネプロも観られた。

ノバホール一階客席で聴く吹奏楽の音響を聴いていると、つくづくバンドには向かないホールだなあといつも思う。ところが、今日は上手側二階バルコニーで聴いたところ、バランスのよさにびっくり!クラリネットが厚く聴こえるし、低音の支えもしっかりしていて…全体がなかなか適度なバランスで聴こえたのだった。おもしろい。ノバホールの形状その他から推測するに、多分こういうことだろう:

・壇の上部にぽっかり空いた空間に浮き上がっていく低音(特にベル形状の点からユーフォニアム、テューバ)が聴こえる。
・下手側の反響板に反射したホルンの音が直接聴こえるジャストポイント。
・クラリネットの真正面であるため、ベルから出た音がそのまま聴こえてくる。
・一階席では木管群に遮られて聴こえないトランペット、トロンボーンを遮るものがない。
・舞台に近いため、無駄な反響がほとんどない。

などなど。

在籍していたころは気づかなかったけれど、「上手側二階バルコニー席」は穴場だったかもなあ。バンドからふわっと浮き上がってくるやわらかいサウンドで聴いたアーノルド「第六の幸福をもたらす宿」は、妙に印象的なのでした。

ついでに挙げれば、舞台近くのためプレイヤーの表情がしっかり見えてなかなか楽しかった。「六宿」ソリストの表情とか、いやー面白い。みなさまがんばってください。

2006/05/04

演奏アドバイスのページ

何気なくGoogleで「デザンクロ」と検索してみたら、こんなページがヒット(→http://www.basj.or.jp/ensemble/sax.html)。例の曲の第3楽章の演奏アドバイスだそうで。しかもなんと執筆は金井宏光氏。いつの間にこんなページが…昔は無かったよなあ?

一通り読んでみたが、初めてこの曲に取り組むような中高生?にはかなり役に立つアドバイスかもしれない。顧問の先生がサックスのアンサンブルをよく知っているというのならまだしも、それなりにサックスのこと、音楽のことを知っていないと書けないような情報がたくさん載っている。運指(変え指)・カット・トリル・など、良い具合にツボを押さえている感じ。

そういえば高校のときこの曲にチャレンジしたときも、「カットどうする?」とか、「トリルこの音で合ってるの?」とか言っていた。16分音符が連続してリズムも和声も難しい曲だけれど、高校生ならば意外と吹けて指も回ってしまう。そして次の段階!まずはカットして5分以内におさめ、録音しては聴き、指が転ぶところを少しずつ修正し…。そんな時にはこういうページが、演奏を洗練させる一助になるという気がした。

昨日はバリトンサックスで5曲×2ステージ。久々のバリトン&立奏&激しい曲ゆえ、アンブシュアの固定に一苦労。 イギリスのサクソフォーン、「主要レパートリー」項を追加。

2006/05/01

立て続けに本番

ハバネラが東京文化会館で演奏する11/4って、後輩の定期演奏会の本番じゃないか。はしごか、最悪時間がかぶったらハバネラ優先かなあ。昼と夜ではしごできることを期待。

そういえば立て続けに自分の本番があったんだった。先週の木曜は大学の第二学群食堂で四重奏の演奏。新入生歓迎コンパの余興でウッズ「三つの即興曲」より第一楽章と、伊藤康英先生の「木星のファンタジー」。週末は吹奏楽?で芸術祭に参加。ポップスを6曲ほど。

しかし、どうも新年度になってから体力が落ちている気がする。昨日も暑かったとはいえ、本番を終えて帰ったら疲れて寝込んでしまった。外でPAを使用した本番というのは、どうにも化学反応が進みすぎるというか、30分くらいで一気に体力を消費してしまう感じだ。先の定期演奏会の本番直前宣伝演奏トリプルステージを思い出した(笑)。