Radio Roumania Muzicalのサイトに、サクソフォン奏者ダニエル・ケンジー Daniel Kientzy氏のインタビューが掲載されていた。ごく短い内容だが、ケンジー氏のルーマニア音楽・電子音楽への思いが語られており、興味深い内容だ。以下、個人的に翻訳した内容を掲載する。
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https://en.romania-muzical.ro/articole/art.htm?c=18&g=2&arh=1&y=2009&a=592
フランスの著名なサクソフォン奏者であるダニエル・ケンジー、ヴァイオリン奏者のコーネリア・ペトロウ、電子音響を専門とするポルトガル人のレイナ・ポーテュオンドによるPROmoZICAトリオが、10月28日から11月13日までスペインでツアーを開催することが決定しました。リサイタルでは、作曲家アディナ・ドゥミトレスク、コスティン・ミエレアヌ、オクタヴィアン・ネメスクの作品が演奏されます。ダニエル・ケンジーは、これらの作曲を選んだ理由や、電子音響音楽が好きになったきっかけについて、独占インタビューに応じてくれました。
インタビュアー:今回のスペイン公演では、ルーマニアの現代作曲家、コスティン・ミエレアヌ、アディナ・ドゥミトレスク、オクタヴィアン・ネメスクによるオペラ等がレパートリーに含まれていますね。彼らの作品を選んだ理由は何ですか?
ケンジー:この質問に答えるのは難しいのですが、リサイタルでルーマニアの音楽を取り上げないということはほとんどありません。リサイタルでルーマニアの作品を演奏しないのは、私にとっては不思議なことです。私が演奏するのは、ほとんどすべてルーマニアの音楽なのです。
インタビュアー:ルーマニアの現代作曲家の作品には、どのような特徴があるのでしょうか?
ケンジー:ルーマニアの音楽は、別々の作曲家の作品であっても、特定の「エトス」を持っています。文化の深遠な源泉と現代的な要素を融合させた、救済とこの国の性格から来るものがありますね。
インタビュアー:スペインの人々は、これまでルーマニアの作品をどのように受け止めてきたのでしょうか?
ケンジー:とても好意的に受け止めていると思います。ルーマニアの現代音楽の流派は、最も身近なもののひとつです。ルーマニアの作曲家の作品は、世界で最も「輸出しやすい」作品のひとつです。ルーマニアの音楽はとても評価されているので、旅行やプレゼンテーションがしやすいのです。
インタビュアー:電子音楽がお好きな理由は何ですか?
ケンジー:この音楽は、音楽の詩を一般的な可能性を超えて拡張する可能性を与えてくれます。楽器には多くの可能性がありますが、電子音響はその可能性を広げてくれます。私は、電子音響音楽がもたらす詩、夢想、絶対的なものに興味があります。