2009/06/29
西新宿でミーティング
考えてみれば、「アマチュアの集まり」とは言ってもアマチュアが主導することは今まで無かったわけで、そういった意味では画期的だ。徐々に具体的な形にすべく、積極的に参画していければと思う。
Pettersson plays Dahl、シュトックハウゼン作品集
スウェーデンのサクソフォン奏者、ヨリエン・ペッテション Jörgen Pettersson氏の名前は、Phono Sueciaから出ている「コン・フォルツァ」シリーズの一枚、「Saxophone Con Forza」で知った。とにかくテクニックが物凄いプレイヤーだということを大前提として、さらにキャッチーな音楽性と美しい音色を持ち合わせている。スタンダードのみならず、難解な現代音楽を「解りやすくスタイリッシュに聴かせる」という、類い稀な才能を持ち合わせており、北欧のサクソフォン奏者のなかでは、クリステル・ヨンソン Christer Johnsson氏とともに、非常に注目している。
ノルディックサウンド広島で紹介していただいたCD「Stockholm Symphonic Wind Orchestra(Caprice CAP 21414)」は、そのペッテションがなんとインゴルフ・ダールの協奏曲を吹いている、というもの。これは!と思い、すぐさま購入した。というか、こんなダールのCDがあるのですね…という感じ。共演は、H. Robert Reymolds指揮のStockholm Symphonic Wind Orchestra。曲目は以下の通り。
Jan W. Morthenson - Paraphonia
Ingolf Dahl - Concerto
Edward Gregson - Tuba Concerto
Tristan Keuris - Catena: Refrains and Variations
ダールにおけるペッテション氏の演奏は、技術的には相当完成されたもので、隙のないテクニック、歌い回し。音色はやや細目で、第二楽章のクライマックスでは吹奏楽団の爆音に打ち消されているような部分もあるが、これは録音ディレクターの趣味なのかもしれない。ダールがどんな演奏を意図していたかなど、今となっては知る由もないが、すっきりした演奏はこの曲のひとつの完成形だ。
最大の聴き所は、第三楽章!複雑なスコアを、ソロ・バックそれぞれかなりの高精度で演奏しており、無数のギアが絡み合って精確に動いているような、そんな印象を受けた。特に、最後の高速部分など今まで聴いたことない速さで、これは驚きだ。
ということで、ペッテション氏が参加したダールはかなり聴きものだが、他の曲はちょっと印象に残りづらいというところ。グレグソンの「テューバ協奏曲」は、いかにも、という感じで、好きな人は好きかも(笑)。トリスタン・クラウスの名前をご存知の方はいるかなあ。私はこういう現代風の変奏曲も好きだが、アルバム全体としてはいわゆる吹奏楽のCDを期待すると、やや肩透かしをくらうかも。
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もう一枚は、シュトックハウゼン作品集。何が良いって、「コンタクテ」が入ってるのだ!しかも、パーカッションを担当するのがMA Ensembleのユニー・アクセルソン Jonny Axelsson氏!うおー!
MA Ensemble、またCD出してくれないかなー。もし新譜が出たら、箱買い、じゃなかった即買いしちゃうくらい、このアンサンブルの演奏は素晴らしいと思う。Nytorpレーベルから出ていた、シェーンベルク「月に憑かれたピエロ」やヴェーベルン「四重奏曲」が入ったアルバムが入手困難であるのが悔やまれる!…と、話が逸れたが。曲目は次のような感じ。全てシュトックハウゼン作品。
Karlheintz Stockhausen
- Zyklus
- Klavierstücke V
- Klavierstücke IX
- Kontakte
パーカッションはアクセルソン氏だが、ピアノを弾いているのはフレデリック・ウッレーン Frederik Ullénというお方。アクセルソン、ウッレーン両氏、スウェーデンの音楽界を代表する素晴らしい奏者だそうで、その評に違わぬ素晴らしい演奏を聴かせてくれる。録音が素晴らしいことも付け加えねばなるまいが、どちらかというと個人的にはピアノの音の捉え方が好きかなー。
そして「コンタクテ」。この曲って、こんなに涼しげで見通しの良い作品だったのか!と、感じること請け合い。汗が飛び散るような暑苦しいサウンドとはかなり正反対に位置するものなので、好みは別れるところかもしれない。私はどちらも好きだけれど。このディスクについては、ノルディックサウンド広島のウェブページに、とびきりのレビューが掲載されていることも、合わせてお教えしておこう(→こちら)。解説はぜんぶそちらに譲ってしまいたいくらい(笑)。
どちらのCDも、お求めはノルディックサウンド広島までどうぞ。
2009/06/28
塙美里サクソフォンリサイタルDVD&CD
A.カタラーニ - 歌劇「ワリー」より
C.ドビュッシー - ラプソディ
C.フランク/塙美里 - ヴァイオリンソナタ
J.ワイルドバーガー - ポートレイト
M.ブルッフ/塙美里 - コル・ニドライ 他
R.シューマン - アダージョとアレグロ
J.B.サンジュレー - デュオ・コンチェルタント
~アンコール~
J.オッフェンバック - 舟歌
G.テレマン - ファンテジーより
という、超弩級のプログラムで、演奏会の案内としてこのリストを頂いたときは、実に驚いた。サクソフォンのリサイタルにありがちな、現代作品ばかりを並べるプログラムではなく、ドビュッシーのような古典的名曲、さらにトランスものを多く含んだ意欲的なもの!中途半端にぶつかっていけば、間違いなく跳ね返される名曲の数々である。
とくに、20分以上にわたって強靭な集中力を保つフランクの演奏にしびれた。まるでセッション録音でも聴いているような感じ…というのは、4楽章になっても一切にフレーズの持続力が揺らがないのだ。これはDVDでもCDでも同じ印象で、なんというか惹き付けられますね。音色の変化もダイナミクスも、ドラマティックな後半に向けて爆発していく感じ。演奏者はかなり大変そうだが(笑)。服部真由子さんのピアノも、弱音における表現力が実に素敵だ。
フランクって、管楽器へのトランスクリプションはやや物足りない感じもすることが多いのだが、このくらいゆたかな表現力を聴くと、まだまだ管楽器も負けていないぞ、と思う。弦楽器の表現力の幅には、まだまだ学ぶところが多いということだろう。
ワイルドバーガーも良いなあ。特殊奏法を数々に織り交ぜた無伴奏作品なのだが、これはまさに、曲が演奏者の能力を引き出している、という表現が正しいのではないだろうか。DVDを観ると、暗闇の中でスポットを当てられて演奏されており、ある種のトリップ状態に陥りそうになる。原博巳さんと演奏されているサンジュレは、楽しさと可愛らしさが会場全体に向けて花開く。大曲が続いていた後だけに、なおいっそうほっとする演奏だ。
DVDのほうでは、演奏曲に加えてインタビューの様子も収録されており、演奏会全体の様子をしっかりと俯瞰することができた。当日は飛行機の遅延やらバスの接続の悪さやらなんやらでアンコールしか聴けなかった、ということは以前も書いたが、このDVDを観て、演奏会の暖かい雰囲気が伝わってきた。CDとDVDを送ってくださった塙美里さんと塙さんのご両親に感謝申し上げる次第。
2009/06/27
Legendary Saxのカタログ改訂
The Legendary Saxophonists Collection
文章中で日本語がおかしいところを修正し、さらに全体のレイアウトを見直した。Andy Jacksonからも「綺麗なカタログになった」とお墨付き?というかコメントを頂くことができ、良かった。…というか、今までが悪すぎた、という話も(^^;
ドルが95円近辺に張り付いたままの今、かなりお買い得ではないだろうか(と、宣伝してみる)。うーん、PayPalなどの、Bank Check以外の支払い方法が使えれば、かなり買いやすいはずなのだが。ちょっと話してみようかなあ。
Erland von Kochの作品集
スウェーデンの作曲家、エルランド・フォン=コック Erland von Koch(1910 - 2009)の名前は、サクソフォン作品を多く手がけていることをきっかけに知った。一番最初は、たしか「サクソフォン協奏曲」のことを調べていて、探してみるとウェブ上の情報も多く、けっこうメジャーな作曲家なのだなあという認識に至った次第。
サクソフォンの作品としては、以下の19作品がリストに挙がっている(A Comprehensive Guide to the Saxophone Repertoireより)。ずいぶん多く書いているなと思ったら、シガード・ラッシャー絡みで多く作品を献呈しているようだ。有名なものとしては、「サクソフォン協奏曲」が筆頭ではないかと思うが、モノローグ・シリーズの一曲「Monolog 4」、四重奏としてはラッシャー四重奏団が「Miniatyrer」を頻繁に取り上げたり、ラージアンサンブルでは「モデラートとアレグロ」なんかもかなりメジャーではないかと思う。
作品名 (作曲年 - 編成)
Apocalyptic (? - S)
Melodietta (? - SATB)
Vision (1950 - A, orch)
Concerto (1958 - A, orch)
Danse No.2 (1967 - SA)
Miniatyrer (1970 - SATB)
Monolog 4 (1975 - A)
Concerto piccolo (1976 - S+A, worch)
Saxophonia: Concerto (1976 - SATB, worch)
Dialogue (1977 - SA)
Bagatella virtuosa (1978 - A, pf)
Cantelina (1978 - Bbsax)
Cantelina e vivo (1978 - SATB)
Moderato e Allegro (1981 - SSAAAATTBBBs)
Melos (1983 - ?)
Rondo (1983 - A, orch)
Birthday Music for Sigurd Rascher (1987 - AA)
Sonata (1987 - A, pf)
Danse No.2 (1994 - SATB)
で、そのフォン・コックの作品集がこれ。アナログ録音の復刻を含む5作品が収録されている「Erland von Koch Saxophone Concerto(Phono Suecia PSCD55)」。「サクソフォン協奏曲」の演奏は、もうLegendary Saxophonists Collectionで持っているので、買おうかなー、どうしようかなーと迷っていたのだが、ノルディックサウンド広島の店頭で聴いて、これは買いだ!と思ってしまった(笑)。「サクソフォン協奏曲」もさることながら、ほかの曲が大変良いのですよ…これは嬉しい驚きだ。
ノルディック奇想曲 Nordiskt capriccio
スカンジナヴィア舞曲 Skandinaviska danser
サクソフォン協奏曲 Saxofonkonsert (soloist: Sigurd Rascher)
スウェーデン奇想的舞曲 Svensk Dansrapsodi
性格的小品 Karaktärer
一曲目、ティンパニのリズム連打から始まる「ノルディック奇想曲」からやられてしまう。躍動感溢れるリズム、民族音楽の影響を受けた親しみやすいメロディ…まるで映画音楽かNHK大河ドラマかと思わせるような壮大な音世界。太陽の光が海面にキラキラ反射して光る中、風を受けてフィヨルドの上空を飛翔するような錯覚(なんだそりゃあ)に陥る。この6分30秒の曲から、ここ最近は感じていなかった、音楽を聴いたときの理屈抜きの興奮を味わうことができた。これはぜひ誰しもに聴いていただきたい!
他の曲も、どれしもがそんな感じで、17分間に渡って様々な楽想が交錯する「スウェーデン奇想的舞曲」も楽しいし、ヴァイオリンとピアノによる「性格的小品」は、宝石のような粒ぞろいのショウ・ピース。いずれの作品からも感じられるのは、民謡のエッセンスであるが、実際に民謡のメロディを引用した曲は一つもないとのことであるから、驚き。フォン=コックは民族音楽の宝庫と呼ばれるスウェーデンのダラーナ地方に長期間にわたって滞在し、その中で民謡のエッセンスを身に付けて、自身の楽曲のメロディを「作曲」したのだそうだ。
サクソフォン協奏曲は、これらの曲の中にあっては、やや地味な印象を受ける。このウェブページの紹介では「新古典主義」と表現されているが、まさにそんな感じだろうか。共通した楽想を持つ曲と言えば、あっ、ラーシュ=エリク・ラーションの「サクソフォン協奏曲」だ!!第1楽章のスタイルがありえないくらいに似ている、というのは先日のブログ記事でも書いた。そんなわけで、ラーションの協奏曲が好きな方にはけっこうオススメできるかもしれない。独奏パートを担当するラッシャーの、果てしない名人芸を堪能できるという意味でも。
以上、サクソフォン以外の点でもオススメできるCDである。曲が良い上に、演奏も録音も一級品なのだから…。お求めはノルディックサウンド広島でどうぞ(笑)。
nordgren concertos
ペール=ヘンリク・ノルドグレン Pehr Henrik Nordgren(1944 - 2008)は、フィンランドの作曲家。1944年に生まれ、ヘルシンキ大学で楽理を学び、さらにJoonas Kokkonenにプライヴェート・レッスンを受けることで作曲を学んだ(ショスタコーヴィチにあこがれて、作曲家を目指したのだとか)。その後1970年から1973年まで東京藝術大学に留学していたことでも有名。代表作に、弦楽四重奏曲を始めとする数多くの弦楽器のための作品が挙げられる。また、国内では舘野泉とのコラボレーションによる「小泉八雲の怪談によるバラード」などが有名だろう。
そのノルドグレンの協奏曲を収録したCDが、「nordgren concertos(FINLANDIA RECORDS 3984-23392-2)」である。収録されているのは、スティーヴン・イッサリースに捧げられたという「チェロ協奏曲」、単一楽章となる「サクソフォン協奏曲」「ホルン協奏曲」の3作品。演奏は、Juha Kangas指揮 オストロボニア室内オーケストラ Ostrobothnian Chamber Orchestra。オストロボニアCOは、ノルドグレンゆかりのオーケストラとも言え、両者のコラボレーションのなかから数々の新作が生まれたそうだ。
サクソフォン的興味から、まずは「アルトサクソフォンと弦楽のための協奏曲作品92」を聴いてみた。演奏は、シガード・ラッシャー派の高弟の一人、ジョン=エドワルド・ケリー John Edward Kelly氏で、高音域を数多く含む難易度の高いパッセージを、難なく吹きこなしている。曲のスタイルとしては、作曲者自身が語っている通り、ソロがメインとなるフレーズをひたすらに辿り、弦楽器がほぼ終始一貫してバックグラウンド的に(主にトーン・クラスター的な音空間を形成する役割で)扱われているのが面白い。クライマックス~後半部を除けば、いくら「協奏曲」とはいえ、ここまでオーケストラが前に出てこない曲も珍しいのではないか。
独奏パートには微分音やスラップ、ビスビリャンド、フラッターなど、サクソフォンの特殊奏法がかなり充実して使われており、作曲に際しての楽器法へのこだわりが感じられる。ほとんど休みがないのに加え、演奏者はかなり大変なのではないか(苦笑)。そして、クライマックスを抜けた後の、この意外なほどのせつない美しさはどうだろう!これぞまさに北欧音楽の真髄、といったところだろうか。
「サクソフォン協奏曲」以外には、「ホルン協奏曲」がとても面白かった。この曲の美しさは、ちょっと言葉では表現しがたいが、冒頭にホルンが奏でるフレーズを皮切りに拡がる、目の前の広大な音空間に感動してしまった。海の底に響くエレジー、という言葉が想起された。
…といったCDなのだが、肝心のFINLANDIAレーベルは活動停止中。店頭で入手するのは難しそうだ。amazonを探したところ、いちおう中古を扱っていた(amazonへのリンク→Nordgren;Concertos)。
インターネット環境&コメント返信完了
とりあえず、まずはこの3ヶ月間でブログに頂戴したコメントに、返信いたしました。遅くなって申し訳ありません。
2009/06/26
最後にまた、ノルディックサウンド広島
クラウス・オレセン Claus Olesen(ウールセンではなく、オレセンが正しい発音に近いらしい)氏のクラシコレーベルのCDも、近々入荷するらしい。タリンSQのCDと併せて、送ってもらうつもり。
オーディオの話も少しした。ノルディックサウンド広島の店内に置いてある再生装置、音が良くて気になっていたのだが、Bang&Olufsenというメーカーの、数十万円はする代物だとのこと。カタログを見せていただいたが、この素晴らしい音に加え、素敵なデザイン。これは食指が動くなあ。
別件で用事があり、少ししかいられなかったのだが、いつかまたの機会の再訪問を約束し、店を後にした。
2009/06/22
先週末
ふもとに下りて、みなと食堂(島で唯一の食堂だとか)でご飯を食べて、次は島を一周した。島の周囲には、天然の砂浜が点在しており、浜で海を見ながらぽけー(´д`)としてみたり、砂いじりしてみたりしつつ、ゆっくりと一周。2時間30分かけて、ようやく元の場所に戻った。ゴール直前で夕立に降られたのにはまいったが…。思っていたより時間がかかったが、全部で何キロあったんだろうか。一周廻ってきたところで、また同じ食堂でラーメンを食す。あ、おいしい!そんなこんなで、なかなかハードな土曜日であった。
日曜日は、同期と一緒に西条で酒蔵巡り。歩ける範囲に8つの酒蔵が点在しており、そのうちの6つを観てきた。お酒の味もそれぞれ良さがあって、試飲にもそれぞれのスタイルがあって、とても面白かった。賀茂泉で飲んだ原酒の、美味しかったこと!また飲んでみたいなあ。紅色酵母のお酒というのは初めて飲んだが、米と米麹だけでこんなに面白い味になるのか!と、かなりショックを受けた。巡った三人ともすっかり酔っ払ってしまったが、満足満足。
2009/06/20
2009/06/18
ノルディックサウンド広島、再び
再び訪問。実は、前伺ったときに持ち合わせがなく買えなかったCDがあり、それを引き取りに行くのが主目的だったのだが、また二時間近くも長居してしまった(笑)。
買ったCDは、三枚。
スウェーデンの吹奏楽団とヨリエン・ペッテションが一緒に演奏したダールの「サクソフォン協奏曲」が入ったCD。ペッテションの演奏は、音色の線は細いものの、技術的にはかなりしっかりしている。カップリングでエドワード・グレグソンの「チューバ協奏曲」が入っていた。
吹奏楽といえば、買ってはいないが、吹奏楽絡みで聴かせていただいたノルウェーの王立吹奏楽団の演奏が凄かった。シュミット「ディソニソスの祭」やグレインジャー「リンカーンシャーの花束」などを取り上げているのだが、ヴァイオリン奏者が指揮を振っているせいか独特な表現やアゴーギクが印象的であった。そしてユーフォニアムがメチャクチャうまい!誰が吹いているんだろ。
次は、エルランド・フォン=コックの作品集。シガード・ラッシャーが「サクソフォン協奏曲」の独奏を担当している。他に収録されたオーケストラ作品も、かなり良い!一曲目の「カプリツィオ」なんて、ライヴで聴いたら興奮するだろうなあ。フォン=コックは、戦時中に民謡の宝庫と呼ばれる地方(地名失念)に駐屯しており、そのときの経験から、オリジナルの民謡風のメロディを作り出しているのだとか。初めて知った…。
最後に、なんとFINLANDIAレーベルの、ノルドグレン協奏曲集。FINLANDIAレーベルが活動を停止した今、大変貴重なCDで、以前eBayに出品されているのを見たときは、かなりの高額がつけられていたっけな。ジョン=エドワルド・ケリーが「サクソフォン協奏曲作品92」を吹いている。
録音の話もいろいろと聴いた。私が大好きなクリステル・ヨンソンの参加盤…ラーション作品集とMA EnsembleのNytorpレーベルから出ているCD…は、なんとなんと、ワンポイント録音なのだと!これには、大変驚いてしまった。あの素晴らしい録音がワンポイントかあ、想像できないな。ワンポイント録音は、最高の録音になるか最悪の録音になるか、どちらかに転ぶしかないが、あの二枚は、演奏もさることながら録音も素晴らしいと感じていたのである。
研修で一緒に広島に来ている同期(アマチュアのピアノ弾き)も連れていったのだが、かなり気に入った様子で、CDを何枚か買っていた。こういうCDやさんて、やっぱ稀だよなあ。
ああ、楽しかった!しかし、長居すればするほど散財してしまいそうだ(苦笑)。
2009/06/15
【演奏会情報】板橋区演奏家協会
國末貞仁さんから演奏会のご案内を頂戴した。昨日一昨日と香川に行ってきたことは先の記事でも紹介したが、そういえば國末さんも香川の出身だったなあ。
今回ご案内頂いた演奏会自体は、私自身は6/26まで研修@広島のため、伺えず残念だ。以下、メールの内容を貼り付けておきます。
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今週6月20日の土曜日に板橋区立文化会館大ホールでJ.シュトラウスII世の傑作、喜歌劇「こうもり」の公演をやらせていただきます。
オーケストラは猪間道明、金井宏光、鈴木典子の3氏によるオリジナルアレンジで、フルート、オーボエ、クラリネット、サックス6本、ホルン、トロンボーン、ピアノという板橋区演奏家協会ならではの世にも珍しいユニークな編成です!
僕はソプラノサクソフォーンを担当しています。本来はヴァイオリンで演奏するパートをソプラノサックスでチャレンジしています。
かなりムチャな要求をされる部分もありますが、原曲のオーケスラでは登場することのないサックスという楽器を演奏する僕がオペラの名曲を演奏することができることを幸せに感じながら、やり甲斐を持って取り組んでいます!
お忙しいとは存じますが、ぜひともご来場いただければ幸いです。
【板橋区演奏家協会第81回ライブリーコンサート いたばし区民参加Project VI】
日時:2009年6月20日(土)15:00開演
会場:板橋区立文化会館大ホール(東武東上線大山駅徒歩3分、地下鉄三田線板橋区役所前徒歩7分)
入場料:一般4000円、中学生以下3000円
(全席自由、プチガトープレゼント)
当日500円増し
J.シュトラウスII世「喜歌劇「こうもり」(全3幕)」
主催:(財)板橋区文化・国際交流財団
2009/06/14
香川だ!高松だ!ダッパーさんだ!
香川県の高松で、著名なサクソフォン・アンサンブル団体のひとつ、ダッパーサクセーバーズさんと握手!ということで、せっかく中国地方にいるし、四国なら行って行けないことはないし、この機会を逃すわけにはいかないと、ご挨拶してきた(^∀^)
ふとした思いつきで、訪問約束を電話したのが水曜日。急ではあったが、おなじみ、きんじさんに宿泊先手配などいろいろとお世話になった(感謝!)。土曜日の11時に広島を出発し、岡山を経由し、マリンライナーに乗って高松へ。瀬戸大橋は初めて渡ったが、ありゃすごい!日本にまだこんな綺麗な場所があったのか、という驚きと、その景色を巨大な建造物の上から眺めるミスマッチさがたまらなかった。
高松駅に着くと、きんじさんのほか、じろーさん、よめじろーさん、イエロさんが迎えに来てくれていた。私の方はダッパーさんのブログをずっと拝見しているため、まるで初めて会った気がしないが、そういえば初対面なのであった(笑)。ご挨拶を済ませ、まず栗林公園を案内していただいた。昔のお殿様の別荘地だそうで、山のふもとの広い広い庭に松がある、池がある、鯉がいる!エサを買って鯉と遊び、ひとしきり写真をたくさん撮っていただきながら園内を散策した。
そういえば、きんじさんの車に乗せていただいて、栗林公園の駐車スペースから出ようとしたときに、「ゴリッ、ガリッ」と音がしたのはびっくりしたなー。車止めをうっかり乗り越えてしまい、出られなくなってしまったのだが、幸い大事にはならなかったようで、安心した。
次は、じろーさんのお宅(新築だ!うわー!)に伺い、楽器をお借りしてじろーさん、よめじろーさん、イエロさんとアンサンブル大会!ボザ、サンジュレ、ジャンジャン、メンデルスゾーン「プレリュードとフーガ」、ゴスペルメドレー、アルベニス「セヴィリャ」等を、次から次へと吹きまくったo(`□`≡`□`)oみなさん上手くて、私はついていくのがやっとだったが、楽しかった!しかし、kuri_saxo版のどこでも楽譜が、ここで役に立つとは思わなかった(笑)。
再び高松市街へ戻り、飲み会!場所は美味しい串焼きやさんで、ネタが新鮮&うまい!じろーさんとイエロさんと三人で、マジメなことから変な話題まで、いろいろと楽しいおしゃべり(^∀^)いつもの酒の弱さと酒癖の悪さ(いろいろ愉快になっちゃう感じ)とを露呈してしまい、おまけに写真をたくさん撮られたような…。お恥ずかしい…。三人ですっかり出来上がってしまった。途中からのりくんさん(もちろん初対面)、きんじさん、よめじろーさんが順に合流し、二軒目へ。餃子しか出てこない餃子屋さんだそうだ。こちらも美味しかった!最後に〆で、ラーメン…もとい、ついにうどん!コシがあって、口の中をつるつる抜けていく感じが新鮮!おいしい!最後に宿泊先まで送って頂き、一日目が終了。大変ごちそうになってしまい、ありがたく思うとともに、大変恐縮だ…(汗)。ありがとうございました!
二日目、今日は朝からダッパーのみなさんの練習に参加。じろーさんに車で迎えに来ていただき、高松市街からは離れた練習場所へ移動。途中見かけた、時速xxキロで山道をぶっ飛ばす車は、ダッパーのともさんだったのでした。
さて、練習場所は山あいに位置する複合施設のようなところ。窓を全開にしても民家まで音が届かない!眺めも良くて、いいとこだ。まずは、じろーさん、よめじろーさん、ともさん、私、イエロさんの五重奏で「残酷な天使のテーゼ」の五重奏版を、なぜか?録音。楽器はじろーさん家のものをお借りした。そして別の練習があるというよめじろーさんとお別れして、四重奏で「キャラバンの到着」「アンダー・ザ・シー」を練習。難しくてぜんぜん吹けなかったが、キャラバンかっこいいなー。UTSはかわいらしい感じだなー。これどっかで自分でも演奏してみたいなー。そして、一方ダッパーのみなさんの、さらさら吹いてしまうこと!いやはやすごい。続いて同じメンバーでトルヴェール版「スペイン」の練習にも参加させてもらった。こちらは難しい!が、やっぱりかっこいいぞ!練習の合間に、おしゃべりが炸裂しまくるのも面白かったー。
お昼どき、じろーさん、イエロさんと別れ、かおりんさんに初対面。そしてのりくんさんとも合流。すぐ近くの南原うどん(ウッチャンナンチャンのナンチャンの実家だとか!)で昼食をとった。掘っ立て小屋のような小さなお店で、店内には調味料が散乱、椅子が散乱。自分でうどんを湯がくシステムに驚いた。…おお、昨日のうどんとはまた違う!ここでもごちそうになってしまった…(ありがとうございます!)。
練習場所に戻り、きんじさんと合流して食後休み。お茶を戴いて、ともさんとここでお別れした。続いて、のりくんさん、私(アルト)、かおりんさん、きんじさんというメンバーで、「ゴスペルメドレー」「ルパン三世」「ジブリメドレー」等を演奏。かおりんさんの楽器をお借りした。来週の直島演奏会のための練習だったそうだが、たまたまアルトの方が来られなくなって、代役?にぴったりということだったようだ。初見は相変わらず苦手だが、こちらも楽しかった!ゴスペルはやったことがあるが、ルパンやジブリのアレンジもいいなあ。17時まで吹いて、のりくんさん、かおりんさんとお別れ。きんじさんに高松駅まで送っていただき、しかもお土産の選定にまで付き合って戴いた。高松駅17:40発のマリンライナーに乗って、香川を後にする。日が沈む前に渡る瀬戸大橋からの眺めもまた、絶景だった…。言葉を失うほどだった。
ということで、ダッパーさんとの初対面、夢のような楽しい二日間だった。いろいろとお付き合いいただき、感謝してもしきれないほど。どうもありがとうございました!また遊びにいきたいなあ。携帯から撮った写真のフォトレポートは、また東京に戻ったときに。
2009/06/13
ノルディックサウンド広島訪問
広島で外せないものといえば、原爆ドーム、お好み焼き、宮島、牡蠣、そしてノルディックサウンド広島…ということで、先週木曜日に伺ってきた。
ノルディックサウンド広島は、北欧のクラシック、ジャズを扱うお店で、私はmckenさんのブログ上での紹介で知った。大学生のころに二回ほどオンライン注文し、Nytorpから出ているMA EnsembleのCD(超名盤!)、ラーション作品集、ヨリエン・ペッテションのコンフォルツァ・シリーズの一枚、ペッテションの交響曲を買った。とにかく品揃えが豊富、かつネットワークが広いお店で、興味深いCDがたくさんリストに掲げられている。
そんなお店なのだが、店舗に行くのはもちろん初めて。広電銀山町駅から徒歩一分。ビルの四階に、小さなスペースながら、オシャレな雰囲気のお店が構えられている。
壁の一面を覆う、ずらりと並んだCDに驚き!シベリウス、グリーグのCDはもちろん、けっこう好きな作曲家、エルッキ=スヴェン・トゥールや、名前すら聴いたことのないCDも。目測だが、2000枚くらいはあったかなあ。
店員さんと喋ったところ、私の注文を覚えていてくれた!Nytorpレーベルの話やサックスのCDのことなどひとしきり話す。TallinSQのCDを探してもらえるそうで、感謝感謝。さらにいろんなCDを試聴用に用意してもらい、あれこれ聴いてみた。Tubinという作曲家の交響曲第6番にサックスが含まれているということで聴いてみると、曲自体もなかなかカッコ良い感じ。即お買い上げ。エリザベト音楽大学の方も、けっこう利用されているそうだ。そんなわけで、サックスのCDも多いとのこと。気がつけば二時間も経っていた。
あまり持ち合わせがなく、フィンランディアレーベルのとあるCDを買いそびれた。広島にいるうちにもう一度行くつもりだ。
2009/06/08
最近のティエス・メレマ
「完全な回復への道のりは遠い」ものの、ソロや四重奏など各方面への活動を拡げているそうだ。今月中に、アルバム「On the Other Hand」がリリース。Ian Wilson、Manneke、Fondse、van Loenbeut、Comitas、David Dramm、Breuker、van Kleuvelen、Lagoらの筆による、左手のための新作などが含まれるそうだ。