アントニオ・フェリペ=ベリジャル Antonio Felipe Belijar氏といえば、スペイン・サクソフォーン界の若き名手。実に安定したテクニックと美音を持つプレイヤーで、昨年のアドルフ・サックス国際コンクールでも第2位に入賞するなど、国際的に活躍の場を拡げ続けている。おそらく、今後の世界のサックス界を背負う一人となることは、間違いがないであろうサクソフォニストだ。
さて、毎度おなじみAdolphesax.comにて、フェリペ氏のコンサートの様子を収録したライヴ音源がアップされていたので、ご紹介。どこかのコンクールの最終予選での演奏と、フェリペ氏の自主公演?のライヴ音源を、カット無しで!たっぷり聴くことができた。プログラムも、サクソフォーンの重要なレパートリーばかり。
実際のウェブページはこちら(→http://www.adolphesax.com/Html/audios.htm)。フェリペ氏の録音意外にも、いろいろなプレイヤーの抜粋録音が聴ける。以下は、フェリペ氏の録音への直リンク。
グラズノフ - 協奏曲 作品109
デザンクロ - 前奏曲、カデンツと終曲
フェルドハウス - Grab It!
イベール - 室内小協奏曲 第1楽章
イベール - 室内小協奏曲 第2楽章
ベリオ - セクエンツァVIIb
トマジ - 協奏曲 第1楽章
トマジ - 協奏曲 第2楽章
パガニーニ - 常動曲(アンコール?)
グラズノフは、オーケストラをバックに従えた演奏。独奏者、オーケストラともに、かなり状態が良く、今まで聴いたことのあるグラズノフの「協奏曲」のなかでも、かなり上位に位置するものだと感じた。またピアノとのデュオのリサイタルも興味津々。イベールのピアノバック版とか、「Grab It!」のフル・レコーディングとか、なかなか聴けませんぞ。最終部に向けて快速に飛ばしまくるトマジも素晴らしい。アンコールと思われる「常動曲」のスーパーテクニックには、唖然。
携帯用録音機器でのレコーディングなのだろうか、録音状態はイマイチだが、それを補って、大変聴き応えある演奏だと思う。
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