2011/02/08

Making of the West Side Story

静岡のあかいけさんより、録画して送っていただいた。

クラシック音楽ファンの中では名が知れた"メイキング・オブ・ウェストサイドストーリー"である。バーンスタインがグラモフォンに吹き込んだディスク「West Side Story」の収録風景をドキュメンタリー映像化したもので、指揮のバーンスタイン、レコーディング陣営、ベテラン歌手たち、オーケストラ演奏家たちによる、リアルなリハーサル風景・収録風景を楽しむことができる。

この録音の素晴らしさは敢えて説明するまでもなく、何と言っても、バーンスタイン自身が「可能な限り最高なメンバー」というコンセプトのもとに集めたオーケストラ奏者、そしてキリ・テ・カナワやホセ・カレーラスといったベテラン歌手勢の起用…によるシナジー効果だろう。幾度もの奇跡が起きる瞬間を目にしているような気持ちになる。例えば「Tonight」などは、終わった瞬間に鳥肌がたつほど(バーンスタインが思わずFabulous!!と叫ぶ)。

「ウェストサイドストーリー」をこうやって聴くのも久々だが、1950年代(そう、1950年代に!)に書かれたということが信じられないほど強烈な魅力を放つ音楽だ。クラシック音楽の範疇にありながら、他ジャンルの音楽を取り込み「オリジナルの響き」として再構築するバーンスタインの才能には恐れ入ってしまう。

映像は、瞬間瞬間の奏者の表情を見事に捕らえている。この場所に参加するひとりひとりの気持ちが、手に取るようにわかるのだ。レコーディングに臨むプレイヤーの、うれしさや葛藤、辛さ、そういった音からだけでは判別できない部分までを実感できるのが興味深い。

オーケストラにはサクソフォンが含まれており、例えばJetsongの冒頭などアルトサクソフォンが大活躍する(こんな音)。ややジャズ風の音色ながら、跳躍を含む非常に難しいフレーズを大変見事に吹きこなしている。映像にはバリトンサクソフォンとバスサクソフォンが映るが、他のサクソフォン奏者の顔は判らずじまい。誰なんだろう…もしご存じの方がいたら教えてください。

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