2006/06/20

8年分のバンドジャーナル

最近お邪魔した友人の家の本棚に、なんと8年分のバンドジャーナルが詰まっていた。近場にあった吹奏楽団体の廃部に伴って、うちの大学の吹奏楽団がそこから楽器やら楽譜やらを譲り受けることができたらしいのだが、バンドジャーナルは置き場がないということで個人的にもらったそうで。それとも一時置いてあるだけ?

バンドジャーナルというと吹奏楽連盟主催のコンクール記事や、全国の中高生バンド中心の雑誌というイメージだけれど、アンテナを張っているとたまーにとても興味深い記事がある。

ざっと10分くらいかけて何冊か見てみたのだけれど、巻頭特集が貴重。名だたる管楽器奏者のコンサート情報が多く掲載されているのだが、ロンデックスの引退前最後の昭和音大でのマスタークラスのこととか(なんと94年)、ドゥラングルの来日のコンサートの模様とか、一世を風靡したナカリャコフにいたっては何度も何度も巻頭カラーに登場(笑)。フランソワ・ルルー、モーリス・ブルグ、モーリス・アンドレ、ヴァンサン・ダヴィッド、ハバネラ四重奏団、エマニュエル・パユ…豪華なプレイヤー陣が何年にもわたって巻頭を飾っている。もちろん日本の奏者もたくさん。雑誌の「顔」とも言うべき表紙がこういった貴重で豪華なカラー写真であるのはすごいな。

リレー・エッセイも楽しい。たまたま伊藤康英先生を見つけたので、周囲を調べてみたら、中村均一氏→伊藤康英先生→田中裕也先生→渡瀬英彦先生→雲井雅人氏、という具合にバトンが渡されていた。おお、吹奏楽団のトレーナーの先生方がたくさんいらっしゃるぞ。というよりもむしろ、ムジク・ケラー近辺の繋がりかな…。

巻頭特集にしろリレー・エッセイにしろ、著名な音楽家達のその時代の生の声を捉えているという点、管楽器界におけるバンドジャーナル誌の「功績(といったら大げさ?)」の一つかもしれない。

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