【須川展也デビュー30周年記念コンサート】
出演:須川展也(sax)、小柳美奈子(pf)、鈴木大介(gt)、トルヴェール・クヮルテット(saxq)、山下一史(cond)、ヤマハ吹奏楽団
日時:2014年4月29日 13:00開演
会場:東京文化会館・大ホール
プログラム:
A.ピアソラ - タンゴの歴史より"カフェ1930"、"ナイトクラブ1960"
カッチーニ - アヴェ・マリア
吉松隆 - ファジイバード・ソナタ
長生淳 - プライム-クライム-ドライブ
A.リード - アルメニアンダンス・パート1
石川亮太 - 日本民謡による狂詩曲
真島俊夫 - シーガル
J.マッキー - サクソフォン協奏曲
P.マッカートニー - マイ・ラヴ(アンコール)
P.A.グレインジャー - Ye Banks and Braes O' Bonnie Doon(アンコール)
実は前売り券を取れず、あきらめていたのだが、とある方のおかげで後半から聴くことができた(前半も素晴らしかったとのこと!)。
5階建て、2303席の大ホールが、前売り券完売・満席。演奏が素晴らしいことは言うまでもなく、それぞれの曲はどれも須川氏が大事にしてきた作品であることもあって、演奏会のプログラム内容としても大満足。
特に、やはりメイン曲として演奏されたマッキー「ソプラノサクソフォン協奏曲」の印象が強い。須川氏の独奏によりAvexからCDで出ているとはいえ、多くの方にとって初めて聴く作品だったはずだが、やはりこの作品のパワー、テクニカルな面での強烈さは、相当なものだ。須川氏の独奏はもちろん、バックバンドにも相当のアンサンブル能力を要する作品だが、山下一史指揮のヤマハ吹奏楽団はさすが…須川氏のコメント「実はアマチュアなんですよ…いや、プロみたいな演奏するんですけど」は、まさにその通りで渾身の名演を繰り広げていた。
ちなみにこの「ソプラノサクソフォン協奏曲」以前も書いた気がするが、スコア・録音(ティモシー・マカリスター氏による!)は下記リンクから参照できるので、もしご存じない方はぜひ。この曲の元になったコリリャーノの「クラリネット協奏曲」もかっこいいんだよなあ。
http://www.ostimusic.com/SaxConcerto-media.php
アンコール最後に、グレインジャー作品が無伴奏アルトサクソフォンで演奏された。その演奏が終わった瞬間、大拍手をする会場いっぱいのお客さんを4階から眺め、そして何度もカーテンコールに応える須川氏を観て、日本のサクソフォン界を支えてきた一人である須川展也氏の偉大さと、そしてこれからの日本のサクソフォン界に思いを馳せるのだった。
私自身、サクソフォンにハマった最初のきっかけは須川氏である。当時長野県のとある高校で二年生だった私は、松商学園高等学校の吹奏楽部定期演奏会に須川氏が客演すると知り、先輩と出かけたのだ。忘れもしない第一部は、リヒャルト・シュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」、二曲目がアンリ・トマジ/仲田守編曲の「サクソフォン協奏曲」であった。初めて聴くプロのクラシック・サクソフォンが須川氏のその演奏。その後マルセル・ミュールのCDなどを聴き、アマチュアという立場ながら、サクソフォンという大海原に進水していくことになる。その年の10月あたりに岡谷のカノラホールで聴いたトルヴェールもすごかったなあ。
この日会場を訪れた人のうちサクソフォンを吹いている方の多く、いや、もしかしたら日本でサクソフォンを吹いている人のうちほとんどは、自分の中の「サクソフォン」を形成するうちの何%かが須川氏である、という方がほとんどなのではないかな。それはサクソフォンを始めるきっかけだったり、私のようにハマるきっかけだったり、須川氏のデビュー当時からの遍歴を知っていたり、芸大生であれば須川氏に習っていたり…。これまで須川氏が、30年という月日の中で、東京近郊のみならず各地方で"クラシック・サクソフォン"という定義の裾野を広げる活動を積極的に行ってきた功績は、真に称えられるべきところだ。
そんな須川氏の、30周年という舞台を観ることができた喜びを噛みしめつつ、そして何だか消化しきれない感慨にふけりつつ、会場を後にしたのだった。
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このコンサートの終演後、ばったり会った大学の後輩2人と、上野アメ横の大統領へ。本店はさすがに入れず支店だったが、場末感は若干劣るものの(笑)美味しさと安さはそのままで、看板メニューの串焼きや馬の煮込みをつまみつつ、日本酒"大統領"やレモンサワーを味わう。上野に来たらやはりここに来ない手はない!コンサートの話その他に花が咲きつつ、途中からはharatchさんも参戦して夜が更けていくのであった。うっかり深酒してしまい、最寄り駅を2回も乗り過ごしたのには我ながら驚いた。
2014/04/30
2014/04/29
須川展也デビュー30周年記念コンサート@東京文化会館(序文)
とある方のおかげで、なんとか休憩後の第二部から聴くことができた。
須川氏が指揮者として演奏した「アルメニアンダンス・パート1」、思いがけず聴くことができた石川亮太「日本民謡による狂詩曲」(急遽東京公演に追加となったとのこと)、真島俊夫「シーガル」、いちばん楽しみにしていたジョン・マッキーの「ソプラノサクソフォン協奏曲」、続いてアンコールとして演奏されたポール・マッカートニーの「My Love」、そして無伴奏でシンプルにメロディだけ演奏されたPercy Aldridge Graingerの「Ye Banks and Braes O' Bonnie Doon」を聴いた。演奏の素晴らしさや、完成されたステージング、MCの素晴らしさ!そして何より、満席(!)となった東京文化会館大ホールの様子を4階席から眺めながら、日本のサクソフォン界の、須川氏に負っている部分の大きさを実感するのだった。
詳細は、明日のブログ記事として書く予定。
そういえば、須川氏の自伝が2000円で先行発売されていた。さっそく購入。Amazonでも取り扱いを開始
したようである。
帰り際に大統領・支店で、大学の後輩2人と、途中からharatchさんも参戦して飲む(ちょっと不思議な組み合わせ笑)。話題は尽きず、4時間も飲み続けてしまった。楽しかったなあ。
須川氏が指揮者として演奏した「アルメニアンダンス・パート1」、思いがけず聴くことができた石川亮太「日本民謡による狂詩曲」(急遽東京公演に追加となったとのこと)、真島俊夫「シーガル」、いちばん楽しみにしていたジョン・マッキーの「ソプラノサクソフォン協奏曲」、続いてアンコールとして演奏されたポール・マッカートニーの「My Love」、そして無伴奏でシンプルにメロディだけ演奏されたPercy Aldridge Graingerの「Ye Banks and Braes O' Bonnie Doon」を聴いた。演奏の素晴らしさや、完成されたステージング、MCの素晴らしさ!そして何より、満席(!)となった東京文化会館大ホールの様子を4階席から眺めながら、日本のサクソフォン界の、須川氏に負っている部分の大きさを実感するのだった。
詳細は、明日のブログ記事として書く予定。
そういえば、須川氏の自伝が2000円で先行発売されていた。さっそく購入。Amazonでも取り扱いを開始
帰り際に大統領・支店で、大学の後輩2人と、途中からharatchさんも参戦して飲む(ちょっと不思議な組み合わせ笑)。話題は尽きず、4時間も飲み続けてしまった。楽しかったなあ。
2014/04/28
須川展也氏 plays マッキー on YouTube
明日の須川展也氏のデビュー30周年記念コンサートは、チケット売り切れのため行けず…。うっかりにもほどがある。
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ということで、明日も演奏されるというジョン・マッキーの「サクソフォン協奏曲」の演奏を、須川展也氏の演奏にて観ている。2009年の、アンサンブルリベルテ吹奏楽団の第40回記念定期演奏会におけるライヴ演奏だそうだ。マカリスター氏の演奏も素敵だが、やはり須川さんの演奏も良いなあ。ライヴで聴けないのが残念…。
ちなみにこの「ソプラノサクソフォン協奏曲」以前も書いた気がするが、スコア・録音(ティモシー・マカリスター氏による!)は下記リンクから参照できるので、もしご存じない方はぜひ。
http://www.ostimusic.com/SaxConcerto-media.php
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ということで、明日も演奏されるというジョン・マッキーの「サクソフォン協奏曲」の演奏を、須川展也氏の演奏にて観ている。2009年の、アンサンブルリベルテ吹奏楽団の第40回記念定期演奏会におけるライヴ演奏だそうだ。マカリスター氏の演奏も素敵だが、やはり須川さんの演奏も良いなあ。ライヴで聴けないのが残念…。
ちなみにこの「ソプラノサクソフォン協奏曲」以前も書いた気がするが、スコア・録音(ティモシー・マカリスター氏による!)は下記リンクから参照できるので、もしご存じない方はぜひ。
http://www.ostimusic.com/SaxConcerto-media.php
2014/04/27
3000記事達成
なんと、この記事がブログの3000記事目となる。
ここ数年は「内容はどんなものでも良いから、1ヶ月にその月の日数分書く」という方針で続けているが、これならば仕事が忙しくても、夜遅くまで飲み会があってもペースを守ることができている。内容的なことを言えば、もっと吟味したものをアップすべきなのかもしれないが、継続のためにはやっぱりこのくらいが良いのかも。
ということで、すでに習慣化しており、あまり感慨もないくらいなのだが、今後も、広がり続けるクラシック・サクソフォンの世界の中から、面白いと感じる話題をピックアップして発信し続けていきたいと思う。幸いなことに、クラシック・サクソフォンの話題は目下尽きることがなく、毎日毎日何かしら書いていても追いつけないほど!
ここ数年は「内容はどんなものでも良いから、1ヶ月にその月の日数分書く」という方針で続けているが、これならば仕事が忙しくても、夜遅くまで飲み会があってもペースを守ることができている。内容的なことを言えば、もっと吟味したものをアップすべきなのかもしれないが、継続のためにはやっぱりこのくらいが良いのかも。
ということで、すでに習慣化しており、あまり感慨もないくらいなのだが、今後も、広がり続けるクラシック・サクソフォンの世界の中から、面白いと感じる話題をピックアップして発信し続けていきたいと思う。幸いなことに、クラシック・サクソフォンの話題は目下尽きることがなく、毎日毎日何かしら書いていても追いつけないほど!
ラベル:
その他
協会誌編集委員会
4/25金曜日、田村哲のリサイタルの後に渋谷へと移動し、おなじみ"串八珍"へ。この度の協会誌も無事発刊に至ったということで、佐藤淳一編集長を中心に、服部先生、中村先生、貝沼さん、大川千都さんが集まり、次回に向けてのネタ出しを行った。開始が遅かったこともあって2時間弱程度の短い邂逅となったが、それでもほぼ内容の候補は挙がりきったかな。あとは調整の上、記事集めに進んでいく。
最後に佐藤淳一さんとともに春日亭の油そばで〆。もはや串八珍→春日亭の流れは私の中で定型化しつつある。不健康なことこの上ないが(汗)美味しいんだよなあ。
最後に佐藤淳一さんとともに春日亭の油そばで〆。もはや串八珍→春日亭の流れは私の中で定型化しつつある。不健康なことこの上ないが(汗)美味しいんだよなあ。
日本サクソフォーン協会誌No.25が到着
日本サクソフォーン協会の会報"サクソフォニスト"No.25が到着した。下記のような内容である(著者名敬称略)。
サクソフォニスト第25号特別企画
- サクソフォニスト発刊の経緯(石渡悠史)
- 日本サクソフォン協会報第一号復刻&表紙コレクション
- 歴代編集長鼎談(服部吉之、中村均一、佐藤淳一)
ルチアーノ・ベリオ論~注釈技法の研究とその起源を巡って~(佐藤淳一)
野田燎のサクソフォン作品研究、及び作品における邦楽的要素(Dai-Un Den)
第7回スロヴェニア国際サクソフォンコンクール優勝報告記事(本堂誠)
ギィ・ラクール追悼記事(ジェローム・ララン)
アドルフ・サックス工房からの枝分かれを開催してみて(雲井雅人)
木下直人氏とそのコレクション(kuri)
留学生レポート
- マンハッタン音楽院(Lee Wonki)
- セルジー・ポントワーズ音楽院(小澤瑠衣)
第32回サクソフォーンフェスティバルCD(制作:浅利真)
合計148ページと、さすがに前回ほどではないがかなりのヴォリューム感。一日程度で読み切ることはできず、少しずつ読み進めている。
圧巻なのはやはり佐藤淳一さんの論文で、これは東京藝術大学の博士課程を卒業するときの論文の組版を整えて掲載したものであり、多くのサクソフォン奏者(演奏する側も、聴く側も)にとって貴重な内容と感じた。ベリオの注釈技法そのものについての説明はアカデミックな内容を多く含んでいるが、第3章に書かれている注釈技法の起源を紐解こうとする内容は、読み物的な観点からも非常に面白いので、これはぜひ多くの方に読んでいただきたいところだ。この第3章におけるやや論文らしからぬ内容は、実は平野公崇氏からのアドヴァイスを受けて設けた部分とのことで、結果的に論文の結びを与えるための重要な箇所になっており、興味深いアプローチであると感じた。
田氏の、野田作品のアナリーゼもなかなか。野田氏の作品は、あまり国内で実演を聴いたことがなく、どちらかと言うと外国受けしているのではないかなと思うが、この記事がもっと国内で演奏されるきっかけの一つなってほしいと思った。願わくば、もう少し野田氏自身の略歴について詳細に調査していただきたかったところでもある。ララン氏が寄稿したギィ・ラクール追悼記事も、多くの方に読まれてほしいものである。こちらは、ラクール氏自身の人となりだとかエピソードのようなものをもっと読んでみたいなとは感じたが、貴重な内容であることに間違いはない。国際コンクールのレポート、そして留学生レポートは、やはりその場を体験した/体験している方ならではの内容であり、面白く読める。
私は今回、このブログではおなじみのギャルド研究家:木下直人氏のことを多くの方に知っていただきたく、「木下直人氏とそのコレクション」と題して、氏のコレクションや復刻システムや音楽観等を、紹介する記事を執筆した。14ページ程度、中には対談の書き起こしもあってちょうど良いヴォリュームでさくっと読めるはずなので、ぜひご覧頂きたいところ。
協会誌に記事を寄せ始めてから6回目、協会誌の編集企画委員として携わってから3回目の発刊となるが、ここ数年の協会誌の充実度は飛躍的に向上しており(他楽器の協会の会報目次リストをいくつか調べてみたが、それらとは比較にならないほどの高い充実度ではないだろうか)、良い物をお届けできているのではないかなと思っている。ただ、まだまだ改善の余地はあるはずで、ご意見や掲載したい記事等あればぜひ編集部宛にご連絡いただけたい。
サクソフォニスト第25号特別企画
- サクソフォニスト発刊の経緯(石渡悠史)
- 日本サクソフォン協会報第一号復刻&表紙コレクション
- 歴代編集長鼎談(服部吉之、中村均一、佐藤淳一)
ルチアーノ・ベリオ論~注釈技法の研究とその起源を巡って~(佐藤淳一)
野田燎のサクソフォン作品研究、及び作品における邦楽的要素(Dai-Un Den)
第7回スロヴェニア国際サクソフォンコンクール優勝報告記事(本堂誠)
ギィ・ラクール追悼記事(ジェローム・ララン)
アドルフ・サックス工房からの枝分かれを開催してみて(雲井雅人)
木下直人氏とそのコレクション(kuri)
留学生レポート
- マンハッタン音楽院(Lee Wonki)
- セルジー・ポントワーズ音楽院(小澤瑠衣)
第32回サクソフォーンフェスティバルCD(制作:浅利真)
合計148ページと、さすがに前回ほどではないがかなりのヴォリューム感。一日程度で読み切ることはできず、少しずつ読み進めている。
圧巻なのはやはり佐藤淳一さんの論文で、これは東京藝術大学の博士課程を卒業するときの論文の組版を整えて掲載したものであり、多くのサクソフォン奏者(演奏する側も、聴く側も)にとって貴重な内容と感じた。ベリオの注釈技法そのものについての説明はアカデミックな内容を多く含んでいるが、第3章に書かれている注釈技法の起源を紐解こうとする内容は、読み物的な観点からも非常に面白いので、これはぜひ多くの方に読んでいただきたいところだ。この第3章におけるやや論文らしからぬ内容は、実は平野公崇氏からのアドヴァイスを受けて設けた部分とのことで、結果的に論文の結びを与えるための重要な箇所になっており、興味深いアプローチであると感じた。
田氏の、野田作品のアナリーゼもなかなか。野田氏の作品は、あまり国内で実演を聴いたことがなく、どちらかと言うと外国受けしているのではないかなと思うが、この記事がもっと国内で演奏されるきっかけの一つなってほしいと思った。願わくば、もう少し野田氏自身の略歴について詳細に調査していただきたかったところでもある。ララン氏が寄稿したギィ・ラクール追悼記事も、多くの方に読まれてほしいものである。こちらは、ラクール氏自身の人となりだとかエピソードのようなものをもっと読んでみたいなとは感じたが、貴重な内容であることに間違いはない。国際コンクールのレポート、そして留学生レポートは、やはりその場を体験した/体験している方ならではの内容であり、面白く読める。
私は今回、このブログではおなじみのギャルド研究家:木下直人氏のことを多くの方に知っていただきたく、「木下直人氏とそのコレクション」と題して、氏のコレクションや復刻システムや音楽観等を、紹介する記事を執筆した。14ページ程度、中には対談の書き起こしもあってちょうど良いヴォリュームでさくっと読めるはずなので、ぜひご覧頂きたいところ。
協会誌に記事を寄せ始めてから6回目、協会誌の編集企画委員として携わってから3回目の発刊となるが、ここ数年の協会誌の充実度は飛躍的に向上しており(他楽器の協会の会報目次リストをいくつか調べてみたが、それらとは比較にならないほどの高い充実度ではないだろうか)、良い物をお届けできているのではないかなと思っている。ただ、まだまだ改善の余地はあるはずで、ご意見や掲載したい記事等あればぜひ編集部宛にご連絡いただけたい。
2014/04/26
田村哲サクソフォンリサイタル 2nd
【田村哲サクソフォンリサイタル 2nd】
出演:田村哲(sax)、川岸麻里(pf)
日時:2014年4月25日(金曜)19:15開演
開場:フィリアホール(青葉台)
プログラム:
P.M.デュボワ - ディヴェルティスマン
P.モーリス - プロヴァンスの風景
A.デザンクロ - 前奏曲、カデンツァと終曲
西村友 - ポップ・ダンス・スイート
木下牧子 - 夜は千の目を持つ
A.ウェニアン - ラプソディ
1stリサイタルを含め何度かフォーマルに演奏を聴く機会があるが、回を重ねるごとにどんどんと上手くなり、もはや昨日のリサイタルでは技術面・音楽面ではもちろんのこと、30歳を目前に控えた中堅どころの貫禄のようなものすら感じさせるほど。プログラミング(プログラムが管打っぽくなってしまったのは偶然とのこと)、演奏、ステージングなど、どれもこれもが私の思い描く理想的なリサイタルにかなりマッチするもので、大変楽しむことができた。ちなみに私は今回のリサイタルにあたって、前々々回、前々回、前回に引き続いてプログラム冊子の曲目解説を担当した。
フィリアホールは、田村哲が中学生の時に師匠のリサイタルを聴いた会場なのだそうだ。その500席のホールが、見た目9割5分という盛況ぶり。あまりサクソフォン関係者っぽい方が多くないところが面白い。
デュボワ、モーリス、デザンクロという非常にオーソドックスな作品が並ぶが、どれもテクニカルな面でのクリアはもちろんのこと、音楽的にもクリーンで"正格"な印象を受ける。(田村哲と一緒に酒を呑んだくれるとあまりわからないのだが笑:-p)、音楽に対して誠実な取り組みがされており、誰が聴いてもこれはこう吹かれるべきだ!という印象を受ける。個人的にはガンガンにサクソフォンらしく吹く部分があっても良いかなとも思うのだが、この抑制された美しさと正格な演奏こそが田村哲の美意識に基づくものなのだろう。いずれも佳演!また、ピアノの川岸麻里さんという方も非常に良く弾く方で、特に左手の多彩な音色が個人的なツボだった。
後半には2曲、邦人のオリジナル作品が演奏された。西村氏の作品は誰が聴いても楽しいコンサート・ピースといった趣の内容。とてもわかり易くてかっこ良く、特にBeatRockのフェーズでピアノとサクソフォンがユニゾンで動く部分など楽しく、もっと演奏されても良いのではないかなと思った。木下牧子氏の作品は、これらの作品の中では若干シリアスな響きを含むが、日本的なテンポ感性と西洋的な響きが融合した(適当なこと言っています、すみません)、傑作である。同音連打や時折現れる甘い響きは、誤解を恐れず言えばロベールの「カデンツァ」を思い起こさせる。最後に演奏されたウェニアンは、これはやはりとてもバランスがとれた名品であるなとの思いを強くした。いずれの曲においても、演奏から受ける印象は第一部と同様で、技術面をしっかりと押さえて、さらに作品に寄り添った演奏が展開されていたように思えた。アンコールは、このたび発売となった1stアルバムから1曲。アルバムについては、別途レビュー予定。
そういえば、会場では久しぶりの方に何人もお会いできて、嬉しかったなあ。21:00から渋谷で日本サクソフォーン協会の協会誌に関する定例打ち合わせがあったため、急ぎ会場を後にした。
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プログラム冊子解説の中で木下氏が触れていた田村哲の「夜は千の目を持つ」演奏 on YouTubeの公式映像を貼り付けておく。昨日の演奏も良かったが、こちらも素晴らしい。
木下牧子「夜は千の目を持つ」第一章
木下牧子「夜は千の目を持つ」第二章
出演:田村哲(sax)、川岸麻里(pf)
日時:2014年4月25日(金曜)19:15開演
開場:フィリアホール(青葉台)
プログラム:
P.M.デュボワ - ディヴェルティスマン
P.モーリス - プロヴァンスの風景
A.デザンクロ - 前奏曲、カデンツァと終曲
西村友 - ポップ・ダンス・スイート
木下牧子 - 夜は千の目を持つ
A.ウェニアン - ラプソディ
1stリサイタルを含め何度かフォーマルに演奏を聴く機会があるが、回を重ねるごとにどんどんと上手くなり、もはや昨日のリサイタルでは技術面・音楽面ではもちろんのこと、30歳を目前に控えた中堅どころの貫禄のようなものすら感じさせるほど。プログラミング(プログラムが管打っぽくなってしまったのは偶然とのこと)、演奏、ステージングなど、どれもこれもが私の思い描く理想的なリサイタルにかなりマッチするもので、大変楽しむことができた。ちなみに私は今回のリサイタルにあたって、前々々回、前々回、前回に引き続いてプログラム冊子の曲目解説を担当した。
フィリアホールは、田村哲が中学生の時に師匠のリサイタルを聴いた会場なのだそうだ。その500席のホールが、見た目9割5分という盛況ぶり。あまりサクソフォン関係者っぽい方が多くないところが面白い。
デュボワ、モーリス、デザンクロという非常にオーソドックスな作品が並ぶが、どれもテクニカルな面でのクリアはもちろんのこと、音楽的にもクリーンで"正格"な印象を受ける。(田村哲と一緒に酒を呑んだくれるとあまりわからないのだが笑:-p)、音楽に対して誠実な取り組みがされており、誰が聴いてもこれはこう吹かれるべきだ!という印象を受ける。個人的にはガンガンにサクソフォンらしく吹く部分があっても良いかなとも思うのだが、この抑制された美しさと正格な演奏こそが田村哲の美意識に基づくものなのだろう。いずれも佳演!また、ピアノの川岸麻里さんという方も非常に良く弾く方で、特に左手の多彩な音色が個人的なツボだった。
後半には2曲、邦人のオリジナル作品が演奏された。西村氏の作品は誰が聴いても楽しいコンサート・ピースといった趣の内容。とてもわかり易くてかっこ良く、特にBeatRockのフェーズでピアノとサクソフォンがユニゾンで動く部分など楽しく、もっと演奏されても良いのではないかなと思った。木下牧子氏の作品は、これらの作品の中では若干シリアスな響きを含むが、日本的なテンポ感性と西洋的な響きが融合した(適当なこと言っています、すみません)、傑作である。同音連打や時折現れる甘い響きは、誤解を恐れず言えばロベールの「カデンツァ」を思い起こさせる。最後に演奏されたウェニアンは、これはやはりとてもバランスがとれた名品であるなとの思いを強くした。いずれの曲においても、演奏から受ける印象は第一部と同様で、技術面をしっかりと押さえて、さらに作品に寄り添った演奏が展開されていたように思えた。アンコールは、このたび発売となった1stアルバムから1曲。アルバムについては、別途レビュー予定。
そういえば、会場では久しぶりの方に何人もお会いできて、嬉しかったなあ。21:00から渋谷で日本サクソフォーン協会の協会誌に関する定例打ち合わせがあったため、急ぎ会場を後にした。
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プログラム冊子解説の中で木下氏が触れていた田村哲の「夜は千の目を持つ」演奏 on YouTubeの公式映像を貼り付けておく。昨日の演奏も良かったが、こちらも素晴らしい。
木下牧子「夜は千の目を持つ」第一章
木下牧子「夜は千の目を持つ」第二章
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