2014/01/31

ピアソラの「AA印の悲しみ」再発売

アストル・ピアソラの名盤「AA印の悲しみ」にアルバムに収録されている同名曲「AA印の悲しみ」の演奏の素晴らしさについて、以前ブログで紹介したことがあった。ジャンルを問わず最も素晴らしい22分間の音楽の瞬間を切り取った録音のひとつだと言える。

http://kurisaxo.blogspot.jp/2008/06/tristezas-de-un-doble.html

素晴らしい盤であるにも関わらず、長らく廃盤となっており、入手至難の状態が続いていた。だが昨年、(まったくノーマークだったのだが)嬉しい事にリマスタリング・再発売の運びとなったそうだ。さらに、「AA印の悲しみ」と同時に、こちらも名盤として名高い「ライヴ・イン・ウィーン」も再発売されているではないか!驚き。再発売される前は、いずれも新品がウン万円という状態が珍しくなかったので、朗報である。「タンゴ・ゼロ・アワー」などとはまた違った、ピアソラ最高の音楽を聴くことができるだろう。
AA印の悲しみ
ライヴ・イン・ウィーン

時折サクソフォンでピアソラの作品を演奏することもあるのだが、頭にあるのはいつでもこの「AA印の悲しみ」の録音である。次元が3つか4つくらい違うことを思い知りつつも、本物のピアソラの音楽はこうなんだと知っておくことで、ほんの1ミリでもその境地に近づく道標となるのではないかと考えている。

2014/01/30

エリプソスSQのアルバム

フランスの若手、エリプソス・サクソフォン四重奏団 Ellipsos Saxophone Quartetの3rdアルバムをご紹介。一昨年のワールドサクソフォンコングレスで、ラヴェル「クープランの墓」の、オリジナル・アレンジによる見事な演奏を披露し、一躍注目を集めた団体だ。その「クープランの墓」を含む、意欲的なアルバムである。しかし、Genuinレーベルとは…Sonic Art Saxophone Quartetもここだったが、サクソフォンが好きなプロデューサーでもいるのだろうか。→Amazonでの購入リンク

「Bolero(Genuin gen14543)」
M.ラヴェル - 亡き王女のためのパヴァーヌ
M.ラヴェル - クープランの墓
G.ピエルネ - 民謡風ロンドの主題による序奏と変奏
T.エスケシュ - ル・バル
T.エスケシュ - タンゴ・ヴィルトゥオーゾ
J.フランセ - 小四重奏曲
M.ラヴェル - ボレロ

2013年4月~5月、まだまだできたてホヤホヤのセッション録音。こういった時代にピエルネやフランセを敢えて(敢えて、などとも思っていないかもしれないが)世に問うというその選曲の覚悟に拍手。

最初の「亡き王女のためのパヴァーヌ」は、期待に反してあれ?という感じだが(良くも悪くも普通の演奏、という印象)、続く「クープランの墓」はやはり聴きモノ。「プレリュード」から、ライヴのようなスリリングさの中の見事な連携プレイに惚れ惚れする。それはどの楽章でも同様の印象だが、特に急速楽章での煌めくようなスピード感は、サクソフォンの有利な点を上手く前面に押し出していると思う。第4楽章「リゴードン」や第6楽章「トッカータ」も強烈で、特に「トッカータ」ではこんな演奏ができるのかと関心してしまった。

ピエルネは、意外にも落ち着いている演奏。ミュールやデファイエのようにぶっ飛び系ではなく、着実にアンサンブルを組み立てていく…かといって骨太でもなく、瞬間瞬間に音色をころころと変えていくあたり、音楽的な完成度の高さを窺わせる。意外と録音が少ないエスケシュの2曲も佳演!フランセも、見事。「滑稽なセレナーデ」での流麗さと茶目っ気の同居など、あのトルヴェールQやニューセンチュリーQの録音にも匹敵するかと思ってしまったほどだ。

そして「ボレロ」!フルモーSQあたりがショートバージョンを演奏しているのを聴いたことがあるが、なんとこれは16分に及ぶフルバージョンの編曲!サクソフォン・オーケストラ的なアレンジで(多重録音か?)、演奏・編曲ともども非常に良い仕事をしている。ぜひこれはいろんな方に一度は耳にしてほしい。

最後に件のワールドサクソフォンコングレスでの「クープランの墓」の動画を貼り付けておく。

2014/01/29

最近のJacobTV作品 on Vimeo

サクソフォン界では「Grab It!」や「The Garden of Love」といった作品で有名なJacobTVだが、最近は連作「The NEWS」という、オペラ作品に注力している。彼のVimeoアカウントに飛ぶと、「The NEWS」に関連したムービーがたくさん観られるので、要チェック。特に「Kaku 2014」は非常に面白い。

以下は、「The NEWS」のプロモーションムービー。

渡瀬英彦&La vie cherie@松濤サロン

昨日伺ったライヴ。なんとも贅沢で素敵な時間を過ごした。

【渡瀬英彦 & La vie Cherie LIVE! vol.1】
出演:渡瀬英彦(flute)、寺田正彦(piano)、Yoshino(vocal)、園山光博(saxphone, flute, clarinet)、渡辺茂(bass)
日時:2014年1月28日(火)19:00開演
会場:タカギクラヴィア松濤サロン
プログラム:
?
? - 中国地方の子守唄
? - ひげうさぎのダンス
La vie cherie - 水辺にて
G.フォーレ - 水辺にて
園山光博 - セキレイ
La vie cherie - 慕情の物語
La vie cherie - 旅
J.ラフ - カヴァティーナ
J.S.バッハ - G線上のアリア
J.S.バッハ - ブーレ
E.サティ - あなたが欲しい
La vie cherie - 水たまり
La vie cherie - オン・フォール
M.ラヴェル - 亡き王女のためのパヴァーヌ
La vie cherie - 鏡(アンコール)

松濤サロンは、どちらかというとクラシカルな音楽が頻繁に演奏される場であるが、この日は、シャンソンというかジャズというかクロスオーバーというか、ノンジャンルの音楽が一気に奏でられた。フルートの渡瀬センセは、バスフルートを中心に抜群の存在感を放ち、寺田氏は作曲・演奏の両面から抜群のサポートをみせる。ブロックコードひとつひとつが煌めくように美しい。園山氏の音色の輝かしさにノックアウトされ、渡辺氏はニヤリとしながら人を喰ったようなフレーズを紡ぎだす。ヴォーカルのYoshinoさんが入ると、響きはさらに昇華される。フランス語がネイティブだということで、歌詞はすべてフランス語だ。艶かしい口当たりのヴォーカルに、ついつい曲に入り込んでしまう。ありきたりな感想を敢えて言えば、やはり「声」の表現力の偉大さに改めて感じ入った。

クラシック作品のアレンジも、面白かった。特にバッハ作品や、最後のラヴェル作品での、思わず踊りだしてしまいそうに成る愉悦感など、ここ最近感じることのなかったものだ。

終わった後は、5th cafe Udagawaにて軽く飲む。まだ2回目だったが、お喋りしながら、美味しい料理と日本酒に珍しい国産ワインと、ライヴ後の幸福な気分がさらに増幅されるような時間を過ごした。ここはおすすめ!また行きたいなあ。

2014/01/27

明日は松濤サロンへ

明日は渋谷のタカギクラヴィア・松濤サロンへ伺う予定。お世話になっている渡瀬先生の演奏があるのだ。これまで聴いてきた渡瀬先生の演奏会と、ちょっと毛色が違う雰囲気…。簡単ではあるが、こちらでも宣伝しておきたい。

【渡瀬英彦 & La vie Cherie LIVE! vol.1】
出演:渡瀬英彦(flute)、寺田正彦(piano)、Yoshino(vocal)、園山光博(saxphone, flute, clarinet)、渡辺茂(bass)
日時:2014年1月28日(火)19:00開演
会場:タカギクラヴィア松濤サロン
料金:4000円(全席自由)
問い合わせ:info20140128@gmail.com
Facebookイベントページ:https://www.facebook.com/events/798703613477641/

イベントを立てたときのネットの宣伝も、昔に比べてだいぶ楽になったなあと思った。Facebook様々だが、私も最近、メールに代わる連絡や写真管理や…をだいぶ依存している部分があるなあ、と。。。

2014/01/26

北浦和→つくば

午前は北浦和の某所にておなじみ"しらこばと音楽団"の演奏。今回のメンバーは、ニジマスさん(S&ASAX)、ぽきゃさん(ASAX)、mckenさん(BSAX)、そしてkuri(TSAX)。年配の方向けにこれぞ!という選曲にして演奏したのだが、どの曲でも歌ってくださるなどして、こちらも楽しく演奏することができた。セットリストは以下のとおり。

おぼろ月夜
サザエさん
本居長世メドレー
上を向いて歩こう
見上げてごらん夜の星を
川の流れのように
いつでも夢を
浪花節だよ人生は

演奏の後は埼玉県特定地域民のソウルフード?だという「ぎょうざの満洲」にて炒飯・餃子セットを注文して昼食。美味しかった!今度はまた別の地域民のソウルフードだという、にゃんにゃん?娘々?も食べてみたいなあ!

そして北浦和から京浜東北線~武蔵野線~つくばエクスプレスと経由し、つくばへと移動。15:00から後輩の皆様数名と打ち合わせ、一緒に取り組む"変態な曲"として、スティーヴ・ライヒの「エレクトリック・カウンターポイント」を選曲。「ニューヨーク・カウンターポイント」でないところが何とも(笑)。単なるエレクトロニクス作品ではなく、編曲、レコーディング、ミキシング作業も入り道は険しいが、勉強のつもりで頑張って実現させたい。

そのあとは来週末の母校の大学の吹奏楽団の団内アンサンブルコンサート向けに「アルセナール」の練習。1時間ほどだったが、打楽器との合わせも入って本番前最後の練習であった。若い皆さんはみんな上手いなあ…。

19:00には家に帰り着き、夕食をとったあと、WX-5とAudacityを使って「エレクトリック・カウンターポイント」のレコーディング作業・ミキシング作業のトライアル。レコーディングはものすごく繊細で、ミキシングはものすごく手間がかかることがわかり、恐れおののいて今に至る。前途多難だ。

作業の様子はこんな感じ。

2014/01/25

東京サクソフォンアンサンブル再結成

FBのタイムラインに流れてきた情報。驚いた。

"東京サクソフォンアンサンブル"という名前は、私にとってはGrammophonの刻印を冠したアルバム「サクソフォーン・アンサンブル名曲集(UCCG-3224)」の演奏者としてクレジットされているのを見たことがあるだけだ。リアルタイムで聴いたことはないし、録音もこれの他に聴いたことがない。実はメンバーもよく知らなかった(CDにもこんな記述があるだけなのだ…「本アルバムで丁寧なアンサンブルと抒情的な表現、美しく調和したサウンドを聴かせているのは、フランス国立ボルドー音楽院に学び、ボルドー市立管楽合奏団首席奏者、東京佼成ウインドオーケストラ・コンサートマスターなどを歴任した下地啓二を中心に、1980年に結成された東京サクソフォーン・アンサンブル。…」。グラモフォンらしいなあ)。「The SAX」のVol.52の記事(Thunderさん執筆)によれば、1980年代から1990年代にかけ、日本のサクソフォン四重奏界を代表する団体のひとつであったそうだ。

そのアンサンブルがなんと再結成する。非公式な情報ではあるが、これを限りにもう結成されることはないとの話も聞こえてくる。平日ではあるが、なんとかして伺いたいと思う。

【ムッシュ・クダッチ サクソフォンの世界】
出演:クダッチ・サクソフォーンオーケストラ、東京サクソフォンアンサンブル(S下地啓二、A宗貞啓二、T市川豊、B佐々木雄二)
日時:2014年3月3日(月)開演18:30
会場:小金井市民交流センター大ホール
料金:一般3000円、学生1000円(当日500円増)
プログラム:
A.ドボルザーク - 弦楽四重奏曲「アメリカ」
平部やよい - 委嘱作品「倖せヲ呼ぶ嶌」
E.グリーグ/奥野大樹編 - ホルベルク組曲
W.A.モーツァルト/奥野大樹編 - ディヴェルティメントk136
F.シューベルト野村秀樹編 - 交響曲第7番「未完成」
F.メンデルスゾーン/各川芽編 - 交響曲第4番「イタリア」