府中の森芸術劇場で開催された第56回東京都吹奏楽コンクールを聴きに伺った。昼間の府中の森芸術劇場に行くのは初めてかも。何となく府中本町から徒歩で向かった、地図の印象よりずっと遠く、日差しが照る中を汗だくになりながら歩く羽目になったのだった。
2団体(デアクライス・ブラスオルケスターと東京隆生吹奏楽団)しか聴けなかったのだが、非常に高い技術・音楽性を持った演奏で、まさに"競り合い"という印象を受けた。地固めがしっかりできており、その上の+10%の部分に指揮者の曲作りやソロの出来栄えが乗って勝敗を決する、ということなのだろう。敢えて言葉で表すならば…「課題曲では大編成ながら端正な音楽作りを心がけ、自由曲では一転、ダイナミックな音作りと高レベルな独奏で聴衆を魅了したデアクライス」「課題曲・自由曲とも、引き締まり良く制御されたアタック/リリースを武器に、カチッとした印象を残し、自由曲では楽曲のパワー面の不利さ(デアクライスの選曲に比して)を見事に補った東京隆生」といったところだろうか。
個人的には、デアクライス≦東京隆生に聴こえたのだが、もはやここまで来れば好みの問題だ。また、会場との相性など、演奏以外の要素が及ぼす影響も(接戦の場においては)大きいことだろう。他の団体は聴けなかったのだが、どのような演奏を繰り広げたのか…うーん、最初から聴けばまた印象も違ったのかもしれないが。
終わってみれば、聴いた2団体が偶然にも職場・一般部門の金賞&代表権を同点で勝ち取り、全国大会へと進むことになった。ところで、妻がデアクライス・ブラスオルケスターに乗っており、彼女としては"初の全国大会出場"となる。ここ最近の毎週末の練習は大変そうだったが、良い結果が出て実にめでたいことだ。全国大会は10月30日、石川県金沢市。少々遠いが、せっかくの機会なので聴きに行こうかなと思っているところ。
2016/09/10
2016/09/09
新井靖志氏の訃報
突然の新井靖志氏の訃報。最初はFacebookで情報を知ったのだが、いつの間にかコンサート・イマジンのページにニュースリリースが掲載されていた。まだ51歳、若すぎる死だ。
http://www.concert.co.jp/news/detail/820/
日本管打楽器コンクールでの入賞後、トルヴェール・クヮルテットのテナー奏者として、シエナ・ウインド・オーケストラのコンサートマスターとして活躍、また昭和音楽大学他では講師として後進を育成した。
文字にして並べることのできる功績以上に、多くのものを残したサクソフォン奏者であったと思う。黄金期を迎えたシエナにおける、要のポジションで生み出される美音、多くのカルテットのテナー吹きに何とかしてあの音を出したい/あの演奏をしたいと思わせるような、トルヴェールの中での絶妙な立ち回り、師事したサクソフォン奏者からの尊敬等々、簡単に言ってしまえば、多くのサクソフォン奏者からの"憧れ"の眼差しの先にいた奏者の一人だ。"憧れ"とは、決して手に入れることのできない何かを示す時に使われる言葉であるが、おそらく新井氏の音色/音楽/指導は、他人では知り得ない独自の才能と努力から生み出された、唯一無二のものであったと思う。
私自身も、いろいろと思い出すことは多い。初めて聞いたプロフェッショナルのカルテットは、松本ハーモニーホールで聴いたトルヴェール・クヮルテット、ボザの「アンダンテとスケルツォ(テナーの独奏から始まる)」であった。トルヴェール・クヮルテットとしての演奏は、シモクラ・ドリーム・コンサートやサクソフォーン・フェスティバルなど、いくつかライヴを聴く機会があった。ソロを聴いたこともあり、一番最初は、長野県北信地区のリーダーズバンドにゲストとして招かれた際に演奏されたビンジ「協奏曲」の演奏。"アルトを吹く新井さん"を珍しく感じた。最後にライヴで聴いたのは、リリアで「サクソフォーン発表会」に出演したときだろうか。比較的最近まで演奏活動は続けており、いつでも聴ける機会はあるなあと軽く考えていたが、まさかこんなことになるとは。
大学入学以降はカルテットでテナーを吹く機会が増え、取り組む作品によっては意識せざるを得ない存在だった。長生淳「彗星」「八重奏曲」、ピアソラ/啼鵬「ブエノスアイレスの春/夏/秋/冬」、ロジャース/真島俊夫「私のお気に入り」、吉松隆「アトム・ハーツ・クラブ・カルテット」等々、今考えれば、新井氏の演奏から、"参考演奏"以上の何かを感じ取っていた。
そして、やはり外せないのは名盤「ファンタジア(Meister Music MM-1091)」「夕べの歌(Florestan FLCP21011)」の存在であろう。特に「ファンタジア」!いかに多くのテナーサクソフォン吹きがこの演奏によって新井氏の凄さと自身の甘さを思い知らされたことか!想像を絶するほどに、軽やか。テナーサックスって鍵盤楽器だっけ?という錯覚に陥ってしまうほど。サイドキーも低いシドレミもなんのその。音の一粒一粒がはっきりと目立って、曖昧さを極限まで排した見事すぎる内容である。「テナーサクソフォンという楽器で「普遍」を呈示することに成功した(おそらく世界最初の)録音(Thunderさんのレビュー記事より)」を実現した、その技術力の高さに慄くと同時に、私自身はある種の"不器用さ"のようなものを感じ取ることもある。おそらく真面目で優しい方だったのだろう、"スター"として輝くことができる能力を持ちながら、いざそうなった場合に上手く立ち振る舞えないことを知っており…敢えて一歩引いたところで音楽家/指導者として着実に歩むことを座右の銘としているような、そのような奏者だからこそ成し得た演奏ではないかな、と思う。
稀有な存在であった。謹んでご冥福を申し上げます。
http://www.concert.co.jp/news/detail/820/
日本管打楽器コンクールでの入賞後、トルヴェール・クヮルテットのテナー奏者として、シエナ・ウインド・オーケストラのコンサートマスターとして活躍、また昭和音楽大学他では講師として後進を育成した。
文字にして並べることのできる功績以上に、多くのものを残したサクソフォン奏者であったと思う。黄金期を迎えたシエナにおける、要のポジションで生み出される美音、多くのカルテットのテナー吹きに何とかしてあの音を出したい/あの演奏をしたいと思わせるような、トルヴェールの中での絶妙な立ち回り、師事したサクソフォン奏者からの尊敬等々、簡単に言ってしまえば、多くのサクソフォン奏者からの"憧れ"の眼差しの先にいた奏者の一人だ。"憧れ"とは、決して手に入れることのできない何かを示す時に使われる言葉であるが、おそらく新井氏の音色/音楽/指導は、他人では知り得ない独自の才能と努力から生み出された、唯一無二のものであったと思う。
私自身も、いろいろと思い出すことは多い。初めて聞いたプロフェッショナルのカルテットは、松本ハーモニーホールで聴いたトルヴェール・クヮルテット、ボザの「アンダンテとスケルツォ(テナーの独奏から始まる)」であった。トルヴェール・クヮルテットとしての演奏は、シモクラ・ドリーム・コンサートやサクソフォーン・フェスティバルなど、いくつかライヴを聴く機会があった。ソロを聴いたこともあり、一番最初は、長野県北信地区のリーダーズバンドにゲストとして招かれた際に演奏されたビンジ「協奏曲」の演奏。"アルトを吹く新井さん"を珍しく感じた。最後にライヴで聴いたのは、リリアで「サクソフォーン発表会」に出演したときだろうか。比較的最近まで演奏活動は続けており、いつでも聴ける機会はあるなあと軽く考えていたが、まさかこんなことになるとは。
大学入学以降はカルテットでテナーを吹く機会が増え、取り組む作品によっては意識せざるを得ない存在だった。長生淳「彗星」「八重奏曲」、ピアソラ/啼鵬「ブエノスアイレスの春/夏/秋/冬」、ロジャース/真島俊夫「私のお気に入り」、吉松隆「アトム・ハーツ・クラブ・カルテット」等々、今考えれば、新井氏の演奏から、"参考演奏"以上の何かを感じ取っていた。
そして、やはり外せないのは名盤「ファンタジア(Meister Music MM-1091)」「夕べの歌(Florestan FLCP21011)」の存在であろう。特に「ファンタジア」!いかに多くのテナーサクソフォン吹きがこの演奏によって新井氏の凄さと自身の甘さを思い知らされたことか!想像を絶するほどに、軽やか。テナーサックスって鍵盤楽器だっけ?という錯覚に陥ってしまうほど。サイドキーも低いシドレミもなんのその。音の一粒一粒がはっきりと目立って、曖昧さを極限まで排した見事すぎる内容である。「テナーサクソフォンという楽器で「普遍」を呈示することに成功した(おそらく世界最初の)録音(Thunderさんのレビュー記事より)」を実現した、その技術力の高さに慄くと同時に、私自身はある種の"不器用さ"のようなものを感じ取ることもある。おそらく真面目で優しい方だったのだろう、"スター"として輝くことができる能力を持ちながら、いざそうなった場合に上手く立ち振る舞えないことを知っており…敢えて一歩引いたところで音楽家/指導者として着実に歩むことを座右の銘としているような、そのような奏者だからこそ成し得た演奏ではないかな、と思う。
稀有な存在であった。謹んでご冥福を申し上げます。
ラベル:
演奏家
2016/09/03
演奏会情報:田中拓也×本堂誠デュオ・リサイタル
演奏会情報が続くが、それだけ注目の演奏会が多い、ということで。
注目の演奏会が多い割に、私自身が足を運べているかというとそうでもなくて、別の予定とかぶったり、やることが山積していたり…ちょっと心苦しくもあるのだが、まあ仕方ない。
----------
第25回日本管打楽器コンクール第1位の田中拓也氏と、第2回アンドラ国際サクソフォンコンクール優勝の本堂誠氏、という、豪華な取り合わせの演奏会が開かれる。本堂氏は現在パリ国立高等音楽院に留学中だが、一時帰国に併せて今回のコンサートを企画したとのこと。
それぞれの奏者の名前は既に広く知られており、もちろん実際の演奏についてももはや言うことのなしの素晴らしい奏者であるので、プログラムについて少し。パリ国立高等音楽院院長の、アレクサンドロス・マルケアスの「ジョーク」は、なんとバリトンサクソフォン2本で演奏される作品。YouTube等でも聴くことができるのだが、バリトンサクソフォンの持つ表現力の大きさ(全てのサクソフォンの中で、際立って"芸事"といった雰囲を持つ楽器だと思う)を引き出した、面白い作品だと思う。
その他、本堂さんのバリトン趣味がかなり強く表れる演奏会になるそうだ。聞いた話では、前半はバリトンサクソフォン三昧になるとのこと。ということで、バリトンサクソフォン奏者垂涎のコンサートとなりそうだ。
【田中拓也×本堂誠デュオ・リサイタル】
出演:田中拓也、本堂誠(sax)、宮野志織(pf)
日時:2016年9月6日(火) 開場18:30 開演19:00
会場:アクタス渋谷店6F アンナホール
料金:一般2,500円 学生2,000円
曲目:
A. マルケアス - ジョーク
F.プーランク - トリオ
詳細:
https://www.facebook.com/events/306929699658908/
注目の演奏会が多い割に、私自身が足を運べているかというとそうでもなくて、別の予定とかぶったり、やることが山積していたり…ちょっと心苦しくもあるのだが、まあ仕方ない。
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第25回日本管打楽器コンクール第1位の田中拓也氏と、第2回アンドラ国際サクソフォンコンクール優勝の本堂誠氏、という、豪華な取り合わせの演奏会が開かれる。本堂氏は現在パリ国立高等音楽院に留学中だが、一時帰国に併せて今回のコンサートを企画したとのこと。
それぞれの奏者の名前は既に広く知られており、もちろん実際の演奏についてももはや言うことのなしの素晴らしい奏者であるので、プログラムについて少し。パリ国立高等音楽院院長の、アレクサンドロス・マルケアスの「ジョーク」は、なんとバリトンサクソフォン2本で演奏される作品。YouTube等でも聴くことができるのだが、バリトンサクソフォンの持つ表現力の大きさ(全てのサクソフォンの中で、際立って"芸事"といった雰囲を持つ楽器だと思う)を引き出した、面白い作品だと思う。
その他、本堂さんのバリトン趣味がかなり強く表れる演奏会になるそうだ。聞いた話では、前半はバリトンサクソフォン三昧になるとのこと。ということで、バリトンサクソフォン奏者垂涎のコンサートとなりそうだ。
【田中拓也×本堂誠デュオ・リサイタル】
出演:田中拓也、本堂誠(sax)、宮野志織(pf)
日時:2016年9月6日(火) 開場18:30 開演19:00
会場:アクタス渋谷店6F アンナホール
料金:一般2,500円 学生2,000円
曲目:
A. マルケアス - ジョーク
F.プーランク - トリオ
詳細:
https://www.facebook.com/events/306929699658908/
ラベル:
情報
2016/08/31
演奏会情報:愛知県長久手市の須川展也×ボーンカンプ
あのアルノ・ボーンアンプ氏が、愛知県にやってくる。
ボーンカンプ氏の来日は2013年、須川氏が東京芸術大学の特別招聘教授として招いて以来だろうか。バッハ作品を中心とした作品を演奏するコンサートを開き、好評だったと聞く(私は聴きに行けなかった)。
昔は頻繁に日本を訪れリサイタルなども開いていたが、最近あまり来日してくれないのが寂しい所…と思っていたら、なんとこのたび愛知県へとやってくるそうで。しかも、共演は20年以上の友人、須川氏!プログラムは、比較的新しめのものが多い。お互いの最近のお得意レパートリー(須川氏:組曲、ボーンカンプ氏:アルル)に、デュオのピアソラ、長生淳。きっと面白い演奏会になるはずだ。
ボーンカンプ氏、CDを何枚か出しており、最近のCDを聴くと「昔の録音に比べておとなしくなったなあ」などと要らぬ感想を持ってしまうのだが、実際の演奏に触れると、その熱さに驚く。近づいたら火傷しそうなほどの熱量で、観客を一気に巻き込むのだ。バエズの「アルルの女」は、私もボーンカンプ氏の実演に触れたことがあるのだが、理屈では説明できない何かに頭がぼうっとしたことを思い出す。つべこべ言わず、せっかくの来日の機会、ぜひ聴いてみるのが良いと思う。
個人的には、またトルヴェール×アウレリア、やってほしいなあと思っているのだが…(アウレリアはだいぶメンバーも変わってしまった)。
…と、話が逸れたが、長久手市は、他に観光場所も多い。遠くからお越しの方は、愛・地球博跡地のサツキとメイの家や、トヨタ博物館に行ってから、コンサート鑑賞というのも良いのではないかな。
…って、また話が逸れたが、期待の新星~充実の中堅を経て、今や世界を代表する大御所でもある須川氏とボーンカンプ氏、この二人のデュオを聴く機会はこれから先もそうそうないはずだ。興味がある方は、ぜひ伺ってみてはどうだろうか。
【アルノ・ボーンアンプ×須川展也 with 小柳美奈子 Saxophone Duo Recital】
出演:アルノ・ボーンアンプ(sax)、須川展也(sax)、小柳美奈子(pf)
日時:2016年9月17日(土曜)14:00開演
会場:長久手市文化の家 森のホール
料金:前売・当日/一般4000円、前売のみ/フレンズ会員3,500円、前売・当日/学生2,500円
プログラム:
J.S.バッハ - G線上のアリア(須)
F.サイ - 組曲~アルト・サクソフォンとピアノのための Op.55(須)
S.バエズ - 「アルルの女」による幻想的協奏曲(ボ)
A.ピアソラ/J.ブラガート編 - ブエノスアイレスの春・夏・秋・冬(須&ボ)
長生淳 - パガニーニ・ロスト(須&ボ)ほか
詳細:
https://www.city.nagakute.lg.jp/bunka/bunka_ie/ongaku/sugawaarno.html
ボーンカンプ氏の来日は2013年、須川氏が東京芸術大学の特別招聘教授として招いて以来だろうか。バッハ作品を中心とした作品を演奏するコンサートを開き、好評だったと聞く(私は聴きに行けなかった)。
昔は頻繁に日本を訪れリサイタルなども開いていたが、最近あまり来日してくれないのが寂しい所…と思っていたら、なんとこのたび愛知県へとやってくるそうで。しかも、共演は20年以上の友人、須川氏!プログラムは、比較的新しめのものが多い。お互いの最近のお得意レパートリー(須川氏:組曲、ボーンカンプ氏:アルル)に、デュオのピアソラ、長生淳。きっと面白い演奏会になるはずだ。
ボーンカンプ氏、CDを何枚か出しており、最近のCDを聴くと「昔の録音に比べておとなしくなったなあ」などと要らぬ感想を持ってしまうのだが、実際の演奏に触れると、その熱さに驚く。近づいたら火傷しそうなほどの熱量で、観客を一気に巻き込むのだ。バエズの「アルルの女」は、私もボーンカンプ氏の実演に触れたことがあるのだが、理屈では説明できない何かに頭がぼうっとしたことを思い出す。つべこべ言わず、せっかくの来日の機会、ぜひ聴いてみるのが良いと思う。
個人的には、またトルヴェール×アウレリア、やってほしいなあと思っているのだが…(アウレリアはだいぶメンバーも変わってしまった)。
…と、話が逸れたが、長久手市は、他に観光場所も多い。遠くからお越しの方は、愛・地球博跡地のサツキとメイの家や、トヨタ博物館に行ってから、コンサート鑑賞というのも良いのではないかな。
…って、また話が逸れたが、期待の新星~充実の中堅を経て、今や世界を代表する大御所でもある須川氏とボーンカンプ氏、この二人のデュオを聴く機会はこれから先もそうそうないはずだ。興味がある方は、ぜひ伺ってみてはどうだろうか。
【アルノ・ボーンアンプ×須川展也 with 小柳美奈子 Saxophone Duo Recital】
出演:アルノ・ボーンアンプ(sax)、須川展也(sax)、小柳美奈子(pf)
日時:2016年9月17日(土曜)14:00開演
会場:長久手市文化の家 森のホール
料金:前売・当日/一般4000円、前売のみ/フレンズ会員3,500円、前売・当日/学生2,500円
プログラム:
J.S.バッハ - G線上のアリア(須)
F.サイ - 組曲~アルト・サクソフォンとピアノのための Op.55(須)
S.バエズ - 「アルルの女」による幻想的協奏曲(ボ)
A.ピアソラ/J.ブラガート編 - ブエノスアイレスの春・夏・秋・冬(須&ボ)
長生淳 - パガニーニ・ロスト(須&ボ)ほか
詳細:
https://www.city.nagakute.lg.jp/bunka/bunka_ie/ongaku/sugawaarno.html
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情報
2016/08/28
エネミー・ゼロとマイケル・ナイマンと
先週金曜日、体調を崩して寝込んでいたのだが、そんな中ふと思い出したことがあった。遥か子供時代に遊んだゲームのことである。
タイトルは「エネミー・ゼロ」。往年の名機セガ・サターン用に開発されたゲームで、ディスク4枚からなる超大作。時は32bitゲーム機戦争時代、ソニーのプレイステーションと、セガのセガ・サターンとが、雌雄を決する戦いを繰り広げていた最中に発売された。開発元のWARPが「Dの食卓」に続くインタラクティブ・ムービーとして送り出したのが本作である。
最終的に60万枚を売り上げるヒット作となったが、ゲーム内容については賛否両論を巻き起こした。当初プレイステーション向けに発売される予定だったものを急遽セガ・サターン向けに変更したとか、敵が"見えない"ため音を頼りに倒すしかないとか、セーブ/ロード回数に制限があって数多のユーザーが最初からやり直しを強いられたとか、シナリオが映画「エイリアン」と酷似しているとか、とにかくゲームを取り巻くエピソードや内容に関してネタが尽きなかった。総合的に言えば、注目度に比して必ずしも評価が高いとはいえないゲームだった。
しかし、音楽が妙に印象的であった。シンセサイザーを中心とした、ポピュラー・スタイル、ロック・スタイルといった音楽とは一線を画するものだったのだ。ごくごく少ない音数の主題が印象的なピアノ・ソロ、しかし場面によっては時折何とも形容しがたい厚みの音楽が流れる。実は、この「エネミー・ゼロ」の音楽を担当していたのが、なんとマイケル・ナイマンだったのだ。演奏は、マイケル・ナイマン・オーケストラ。空を切り裂くようなソプラノサクソフォンはジョン・ハール、ガリガリした刻みのバリトンサクソフォンはアンディ・フィンドン、透明かつ叙情的なソプラノはサラ・レオナルド…と、ナイマン周辺のお馴染みの音楽家達がクレジットされている。
当初、マイケル・ナイマンはこのゲームに音楽を提供することを渋ったようだ。しかし、ディレクターの飯野賢治氏の説得により、提供を決めたようだ。しかも、驚いたことに出来上がった作品の数々は過去作品の流用ではなく、完全なオリジナルであった。それどころか、後年ナイマンはDziga Vertov監督のサイレント映画「これがロシヤだ(カメラを持った男)(1929)」に音楽を付ける、というプロジェクトを手がけているが、その際「エネミー・ゼロ」の音楽を転用している。憶測にすぎないが、よほどの自信作であったと思われる。この事実からも言えるのだが、ゲームの内容としては疑問が残るが、音楽の内容はピカイチだと思っている。
私がマイケル・ナイマンの音楽を認識したのは、大学入学の直前、ジョン・ハールが演奏する「蜜蜂が踊る場所」や、アポロ・サクソフォン四重奏団が演奏する「トニーへの歌」を聴いた時だ…と、長いこと思い込んでいたのだが、そこから遡ること6年前に、マイケル・ナイマンの音楽に触れ、ジョン・ハールやアンディ・フィンドンのサクソフォンを聴いていたのだなあと、驚きと嬉しさがあったのだった。
タイトルは「エネミー・ゼロ」。往年の名機セガ・サターン用に開発されたゲームで、ディスク4枚からなる超大作。時は32bitゲーム機戦争時代、ソニーのプレイステーションと、セガのセガ・サターンとが、雌雄を決する戦いを繰り広げていた最中に発売された。開発元のWARPが「Dの食卓」に続くインタラクティブ・ムービーとして送り出したのが本作である。
最終的に60万枚を売り上げるヒット作となったが、ゲーム内容については賛否両論を巻き起こした。当初プレイステーション向けに発売される予定だったものを急遽セガ・サターン向けに変更したとか、敵が"見えない"ため音を頼りに倒すしかないとか、セーブ/ロード回数に制限があって数多のユーザーが最初からやり直しを強いられたとか、シナリオが映画「エイリアン」と酷似しているとか、とにかくゲームを取り巻くエピソードや内容に関してネタが尽きなかった。総合的に言えば、注目度に比して必ずしも評価が高いとはいえないゲームだった。
しかし、音楽が妙に印象的であった。シンセサイザーを中心とした、ポピュラー・スタイル、ロック・スタイルといった音楽とは一線を画するものだったのだ。ごくごく少ない音数の主題が印象的なピアノ・ソロ、しかし場面によっては時折何とも形容しがたい厚みの音楽が流れる。実は、この「エネミー・ゼロ」の音楽を担当していたのが、なんとマイケル・ナイマンだったのだ。演奏は、マイケル・ナイマン・オーケストラ。空を切り裂くようなソプラノサクソフォンはジョン・ハール、ガリガリした刻みのバリトンサクソフォンはアンディ・フィンドン、透明かつ叙情的なソプラノはサラ・レオナルド…と、ナイマン周辺のお馴染みの音楽家達がクレジットされている。
当初、マイケル・ナイマンはこのゲームに音楽を提供することを渋ったようだ。しかし、ディレクターの飯野賢治氏の説得により、提供を決めたようだ。しかも、驚いたことに出来上がった作品の数々は過去作品の流用ではなく、完全なオリジナルであった。それどころか、後年ナイマンはDziga Vertov監督のサイレント映画「これがロシヤだ(カメラを持った男)(1929)」に音楽を付ける、というプロジェクトを手がけているが、その際「エネミー・ゼロ」の音楽を転用している。憶測にすぎないが、よほどの自信作であったと思われる。この事実からも言えるのだが、ゲームの内容としては疑問が残るが、音楽の内容はピカイチだと思っている。
私がマイケル・ナイマンの音楽を認識したのは、大学入学の直前、ジョン・ハールが演奏する「蜜蜂が踊る場所」や、アポロ・サクソフォン四重奏団が演奏する「トニーへの歌」を聴いた時だ…と、長いこと思い込んでいたのだが、そこから遡ること6年前に、マイケル・ナイマンの音楽に触れ、ジョン・ハールやアンディ・フィンドンのサクソフォンを聴いていたのだなあと、驚きと嬉しさがあったのだった。
"オブサンズ"にてしらこばと音楽団演奏
うっかり書き忘れていたのだが、先週末に参加した演奏の話。"しらこばと音楽団"のメンバーとして、軽井沢のフレンチ居酒屋"オブサンズ"で演奏してきた。終わってみれば、1泊2日、計7ステージという、ハードな内容となったが、楽しい2日間であった。参加メンバーは、わんわんさん(sa)、ニジマスさん(sat)、mckenさん(b)、kuri(t)。
南浦和駅からニジマスさんご夫妻の車で移動。渋滞もなく、天気も良く、快適なドライブ。2時間半ほどで目的地の"オブサンズ"へと到着した。普段は森下で営業しているが、夏季限定で軽井沢で営業しているお店だとのこと。1階部分がレストラン、2階部分が裏方用のフリースペースとなっている。1階の一角には、ドラムス、ベース、PAが完備されており、オーナー(バンドでサクソフォンを吹いているそうだ)の音楽好きが出ているなあと感心しきり。
夜は2階の仮設ベッドで休むことができたが、さすが軽井沢、涼しくてとても過ごしやすかった。到着後、ほぼずっと雨が降ったり止んだり、という天気で、散歩や観光には厳しい天気で、その点ちょっと残念だったかな。
8/19の夜に3ステージ、8/20の昼に2ステージ、8/20の夜に2ステージ。1ステージあたり5~10曲程度。以下の20曲程を使いまわしながら、全部で40曲分くらい吹いただろうか。リハーサルは基本行わずにその場の一発勝負なので、頭フル回転、私も昔はもう少し初見能力もあったんだが、やっぱり錆びついてるなあ(汗)などと思いつつ、なんとか(皆様に助けられつつ)こなすことができた。
September
L-O-V-E
Someone to Watch Over Me
Close to You
Someday My Prince Will Come
バードランドの子守唄
トトロメドレー
勇気100%
海の見える街
やさしさに包まれたなら
銀河鉄道999
君の瞳に恋してる
Pink Panther
はじめてのチュウ
サウンド・オブ・ミュージック・メドレー
津軽海峡冬景色
長崎は今日も雨だった
酒と泪と男と女
さそり座の女
時の流れに身をまかせ
赤いスイートピー
共演者の皆様、ありがとうございました!
南浦和駅からニジマスさんご夫妻の車で移動。渋滞もなく、天気も良く、快適なドライブ。2時間半ほどで目的地の"オブサンズ"へと到着した。普段は森下で営業しているが、夏季限定で軽井沢で営業しているお店だとのこと。1階部分がレストラン、2階部分が裏方用のフリースペースとなっている。1階の一角には、ドラムス、ベース、PAが完備されており、オーナー(バンドでサクソフォンを吹いているそうだ)の音楽好きが出ているなあと感心しきり。
夜は2階の仮設ベッドで休むことができたが、さすが軽井沢、涼しくてとても過ごしやすかった。到着後、ほぼずっと雨が降ったり止んだり、という天気で、散歩や観光には厳しい天気で、その点ちょっと残念だったかな。
8/19の夜に3ステージ、8/20の昼に2ステージ、8/20の夜に2ステージ。1ステージあたり5~10曲程度。以下の20曲程を使いまわしながら、全部で40曲分くらい吹いただろうか。リハーサルは基本行わずにその場の一発勝負なので、頭フル回転、私も昔はもう少し初見能力もあったんだが、やっぱり錆びついてるなあ(汗)などと思いつつ、なんとか(皆様に助けられつつ)こなすことができた。
September
L-O-V-E
Someone to Watch Over Me
Close to You
Someday My Prince Will Come
バードランドの子守唄
トトロメドレー
勇気100%
海の見える街
やさしさに包まれたなら
銀河鉄道999
君の瞳に恋してる
Pink Panther
はじめてのチュウ
サウンド・オブ・ミュージック・メドレー
津軽海峡冬景色
長崎は今日も雨だった
酒と泪と男と女
さそり座の女
時の流れに身をまかせ
赤いスイートピー
共演者の皆様、ありがとうございました!
ラベル:
演奏
2016/08/20
演奏会情報:大阪市でのミーハ・ロギーナ&李早恵コンサート
大阪市で開催される、ミーハ・ロギーナ氏と李早恵氏のデュオ、"Duo Kalypso"の演奏会をご案内。
2007年のサクソフォーン・フェスティバルへの出演以来、日本でもおなじみのデュオだ。華々しいコンクール入賞歴は、聴けば納得という感じ。高い技術力、見事な音楽性など、万人を納得させる演奏を聴かせてくれる。今年の4月にも関東で私自身聴くことができたが、やはり素晴らしく、しかも聴くたびにさらに進化していることに驚いたものだ。
珍しい関西方面での演奏会、今までこのデュオの演奏会を聴いたことが無い方はぜひ聴くべきだし、また、これを聴き逃すと次の開催がいつになるか分からない(今回は個人の企画)。また、デニゾフ、シュルホフ、吉松、フランク等、スタンダードの極み、というプログラムを徹頭徹尾取り上げるという点でも興味深く、そういった意味でも注目のコンサートである。
私も、時間さえあれば聴きに行ってしまいたいくらいなのだが…(笑)。
【Duo Kalypsoコンサート】
出演:ミーハ・ロギーナ(sax)、李早恵(pf)
日時:2016年8月26日(金) 18:30開場 19:00開演
場所:大阪市阿倍野区民センター小ホール(JR天王寺・地下鉄御堂筋線天王寺・近鉄阿倍野橋から徒歩10分、地下鉄谷町線阿倍野・阪堺上町線阿倍野から徒歩3分)
料金::2500円(当日500円増)全席自由
曲目:
E.デニゾフ - ソナタ
E.シュルホフ - ホット・ソナタ
吉松隆 - ファジイバード・ソナタ
C.フランク - ソナタ
チケット申込:
http://sskproject.net/index.php/contact
から各項目を入力していただくか、
ticket@sskproject.net
に名前、メールアドレス、必要枚数をご連絡ください。
(クリックで拡大)
2007年のサクソフォーン・フェスティバルへの出演以来、日本でもおなじみのデュオだ。華々しいコンクール入賞歴は、聴けば納得という感じ。高い技術力、見事な音楽性など、万人を納得させる演奏を聴かせてくれる。今年の4月にも関東で私自身聴くことができたが、やはり素晴らしく、しかも聴くたびにさらに進化していることに驚いたものだ。
珍しい関西方面での演奏会、今までこのデュオの演奏会を聴いたことが無い方はぜひ聴くべきだし、また、これを聴き逃すと次の開催がいつになるか分からない(今回は個人の企画)。また、デニゾフ、シュルホフ、吉松、フランク等、スタンダードの極み、というプログラムを徹頭徹尾取り上げるという点でも興味深く、そういった意味でも注目のコンサートである。
私も、時間さえあれば聴きに行ってしまいたいくらいなのだが…(笑)。
【Duo Kalypsoコンサート】
出演:ミーハ・ロギーナ(sax)、李早恵(pf)
日時:2016年8月26日(金) 18:30開場 19:00開演
場所:大阪市阿倍野区民センター小ホール(JR天王寺・地下鉄御堂筋線天王寺・近鉄阿倍野橋から徒歩10分、地下鉄谷町線阿倍野・阪堺上町線阿倍野から徒歩3分)
料金::2500円(当日500円増)全席自由
曲目:
E.デニゾフ - ソナタ
E.シュルホフ - ホット・ソナタ
吉松隆 - ファジイバード・ソナタ
C.フランク - ソナタ
チケット申込:
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