2023/04/30

Linda Bangsのプライヴェート録音

リンダ・バングス Linda Bangs氏(Linda Bangs-Urbanと表記されることもある)は、長らくラッシャーサクソフォン四重奏団のバリトンサクソフォン奏者として活躍した。

ニューヨーク州タイオガ郡ウェイバリー生まれ、シガード・ラッシャーとローレンス・ワイマンに師事。ドイツ、ダルムシュタットの音楽アカデミーでサクソフォンを教えている。アメリカやヨーロッパで広く演奏活動を行い、数多くの商業用レコードに参加している。1990年、バングスはSüddeutsches Saxophon-Kammerorchester(南ドイツ室内サクソフォンオーケストラ)を設立した。

その、リンダ・バングス氏の、おそらくプライヴェート録音と思われるもので、彼女の生徒が許可を得てアップロードしたもの、といったことが情報に書いてあった。アントニオ・ヴィヴァルディの「チェロ・ソナタ第1番」。録音は2007年。バロック期の作品を頻繁に取り上げるのはラッシャー派の(ラッシャー氏の)特徴であるが、演奏スタイルも、その流れを汲むものである。



2023/04/22

サクソフォーン協会誌向けの物書きが進行中

日本サクソフォーン協会の協会誌(Vol.33)向けに記事を2点準備している。

・杉原真人さんが書いた「日本のサクソフォン史」の論文Chapter2翻訳
・フェス向けに制作したポスター展示16枚の協会誌向け組版変更

これらの物書き作業がかなりボリュームがあり忙しく、なかなかブログのほうに割く時間が取れていない。

これはVol.32の表紙の一部分。



2023/04/16

フルネ指揮N響のボレロ

冨岡和男氏からお借りしたVHSの中に、1990年のNHK交響楽団のラヴェル「ボレロ」の映像があった。ジャン・フルネ指揮NHK交響楽団という実に本当は先日のサクソフォーンフェスティバルで展示したかったのだが、著作隣接権の処理のアテが無く、諦めたものだ。

テナーサクソフォンが池上政人氏、ソプラノサクソフォンが冨岡和男氏。池上氏のテナーサクソフォンの演奏姿は初めて観た。また、演奏前のトークでは岩城宏之氏の姿が。



2023/04/10

BingAIに曲目解説を書かせてみる

最近話題のAIチャットサービスに、サクソフォン作品の曲目解説を書かせてみた。サクッと使えるLLMとしては、ChatGPT-3かBingAIあたりだが、よりアクセスしやすいという点でBingAIを使ってみた(ChatGPT-4も使ってみたいが、有料なのでまだ試せていない)。太字が指示、斜体が回答。


非常に強力なツールだと感じる。内容が、数回のターンアラウンドで変わっていく様子(対応しきれていない箇所もあるが)にご注目いただきたい。最後はあまり曲目解説らしからぬ体裁になってしまったが…。指示次第ではもっと思うような結果を得られるだろう。AIチャットサービスが生成した内容が、実際の演奏会のプログラム冊子に載るのも、間もなくだろう(もしかしてすでに実践されている?)。

内容の正確性については極めて怪しい箇所もあり、こういった内容が自動生成され、ウェブに掲載され、さらにその先に引用されるようになってしまうことは危険だとも感じた。

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ポール・モーリス「プロヴァンスの風景」の曲目解説を、詳細に書いて。

Web検索結果からの回答です。ポール・モーリス「プロヴァンスの風景」の曲目解説は以下のようになります。
- この曲は、1956年にポール・モーリスがサクソフォーン奏者マルセル・ミュールに献呈したアルト・サクソフォーンとピアノのための組曲です。
- 演奏時間は約15分で、5つの楽章からなります。
- 第1楽章は「若い娘たちが踊るファランドール」という題名で、プロヴァンス地方の民族舞曲をもとにした軽快な6/8拍子の曲です。
- 第2楽章は「愛しい人への歌」という題名で、冒頭にギターの調弦を模したピアノのパッセージがあります。サクソフォーンが美しい旋律を歌います。
- 第3楽章は「ジプシーの女」という題名で、ロマ音楽をテーマとした曲です。バスケドラム(タンバリンのような打楽器)を模したピアノのリズムに乗って、サクソフォーンが情熱的に演奏します。
- 第4楽章は「アリスカン魂は嘆きて」という題名で、アリスカンとはアルル地方にある墓地の名前です。モーリスの友人の子供が亡くなったことに触発されて作曲されたと言われています。サクソフォーンが悲しげなメロディを奏し、ピアノが鐘の音を模します。
- 第5楽章は「カブリダン(大きな虻)」という題名で、ブンブンと飛び回る虻を描写した曲です。サクソフォーンが高音域で活発に動き回り、最後には遠く見えなくなってしまいます。

もう少し、読み手が面白く読めるように、エスプリやくすっと笑える要素を追加して書き直してみてください。

分かりました。エスプリやユーモアを加えて書き直してみます。
- この曲は、サクソフォーン奏者マルセル・ミュールに気に入られたくて、ポール・モーリスが必死に作曲したアルト・サクソフォーンとピアノのための組曲です 。ミュールはこの曲を聴いて感動し、モーリスに感謝のキスをしたとかしないとか。
- 演奏時間は約15分で、5つの楽章からなります 。それぞれプロヴァンス地方の風景や人々を描いた小品ですが、実はモーリスはプロヴァンスに行ったことがなかったそうです。彼女は本や絵画などからイメージを膨らませて作曲したのだとか。
- 第1楽章は「若い娘たちが踊るファランドール」という題名で、プロヴァンス地方の民族舞曲をもとにした軽快な6/8拍子の曲です 。サクソフォーンが娘たちの笑顔や仕草を表現しています。ピアノは娘たちを見守るおばあさんの役割を果たしています。
- 第2楽章は「愛しい人への歌」という題名で、冒頭にギターの調弦を模したピアノのパッセージがあります。サクソフォーンが美しい旋律を歌います 。これはプロヴァンスの恋人たちが夕暮れ時に交わす甘いささやきをイメージしたものです。サクソフォーン奏者はこの曲で相手にアピールするチャンスです。
- 第3楽章は「ジプシーの女」という題名で、ロマ音楽をテーマとした曲です。バスケドラム(タンバリンのような打楽器)を模したピアノのリズムに乗って、サクソフォーンが情熱的に演奏します 。これはプロヴァンスにやってきたジプシーの女性が、村人たちを魅了するダンスを踊る様子を描いたものです。サクソフォーン奏者はこの曲で自分のテクニックを見せつけるチャンスです。
- 第4楽章は「アリスカン魂は嘆きて」という題名で、アリスカンとはアルル地方にある墓地の名前です。モーリスの友人の子供が亡くなったことに触発されて作曲されたと言われています 。サクソフォーンが悲しげなメロディを奏し、ピアノが鐘の音を模します 。これはプロヴァンスの死者たちが天国へへの道を探してさまよう様子を描いたものです。サクソフォーン奏者はこの曲で自分の感情を表現するチャンスです。
- 第5楽章は「カブリダン(大きな虻)」という題名で、ブンブンと飛び回る虻を描写した曲です。サクソフォーンが高音域で活発に動き回り、最後には遠く見えなくなってしまいます 。これはプロヴァンスの夏の風物詩である虻の騒動をコミカルに表現したものです。サクソフォーン奏者はこの曲で自分のスタミナを試すチャンスです。

文末が画一的で、読んでいて不自然です。改善してください。また、組曲なので、「楽章」と書くのは少し不自然です「第1楽章」ではなく、「第1曲」と書き直してください。

分かりました。文末の表現を変えて、楽章を曲に書き直してみます。
- この曲は、サクソフォーン奏者マルセル・ミュールに気に入られたくて、ポール・モーリスが必死に作曲したアルト・サクソフォーンとピアノのための組曲です 。ミュールはこの曲を聴いて感動し、モーリスに感謝のキスをしたという噂もあります。
- 演奏時間は約15分で、5つの曲からなります 。それぞれプロヴァンス地方の風景や人々を描いた小品ですが、実はモーリスはプロヴァンスに行ったことがなかったそうです。彼女は本や絵画などからイメージを膨らませて作曲したのだとか。
- 第1曲は「若い娘たちが踊るファランドール」という題名で、プロヴァンス地方の民族舞曲をもとにした軽快な6/8拍子の曲です 。サクソフォーンが娘たちの笑顔や仕草を表現しています。ピアノは娘たちを見守るおばあさんの役割を果たしています。
- 第2曲は「愛しい人への歌」という題名で、冒頭にギターの調弦を模したピアノのパッセージがあります。サクソフォーンが美しい旋律を歌います 。これはプロヴァンスの恋人たちが夕暮れ時に交わす甘いささやきをイメージしたものです。サクソフォーン奏者はこの曲で相手にアピールするチャンスです。
- 第3曲は「ジプシーの女」という題名で、ロマ音楽をテーマとした曲です。バスケドラム(タンバリンのような打楽器)を模したピアノのリズムに乗って、サクソフォーンが情熱的に演奏します 。これはプロヴァンスにやってきたジプシーの女性が、村人たちを魅了するダンスを踊る様子を描いたものです。サクソフォーン奏者はこの曲で自分のテクニックを見せつけるチャンスです。
- 第4曲は「アリスカン魂は嘆きて」という題名で、アリスカンとはアルル地方にある墓地の名前です。モーリスの友人の子供が亡くなったことに触発されて作曲されたと言われています 。サクソフォーンが悲しげなメロディを奏し、ピアノが鐘の音を模します 。これはプロヴァンスの死者たちが天国への道を探してさまよう様子を描いたものです。サクソフォーン奏者はこの曲で自分の感情を表現するチャンスです。
- 第5曲は「カブリダン(大きな虻)」という題名で、ブンブンと飛び回る虻を描写した曲です。サクソフォーンが高音域で活発に動き回り、最後には遠く見えなくなってしまいます 。これはプロヴァンスの夏の風物詩である虻の騒動をコミカルに表現したものです。サクソフォーン奏者はこの曲で自分のスタミナを試すチャンスです。

文末に、何度も「チャンスです。」と書かれており、不自然です。書き直してください。

分かりました。文末の表現を変えて書き直してみます。
- この曲は、サクソフォーン奏者マルセル・ミュールに気に入られたくて、ポール・モーリスが必死に作曲したアルト・サクソフォーンとピアノのための組曲です 。ミュールはこの曲を聴いて感動し、モーリスに感謝のキスをしたという噂もあります。
- 演奏時間は約15分で、5つの曲からなります 。それぞれプロヴァンス地方の風景や人々を描いた小品ですが、実はモーリスはプロヴァンスに行ったことがなかったそうです。彼女は本や絵画などからイメージを膨らませて作曲したのだとか。
- 第1曲は「若い娘たちが踊るファランドール」という題名で、プロヴァンス地方の民族舞曲をもとにした軽快な6/8拍子の曲です 。サクソフォーンが娘たちの笑顔や仕草を表現しています。ピアノは娘たちを見守るおばあさんの役割を果たしています。
- 第2曲は「愛しい人への歌」という題名で、冒頭にギターの調弦を模したピアノのパッセージがあります。サクソフォーンが美しい旋律を歌います 。これはプロヴァンスの恋人たちが夕暮れ時に交わす甘いささやきをイメージしたものです。サクソフォーン奏者はこの曲で相手にアピールする機会があります。
- 第3曲は「ジプシーの女」という題名で、ロマ音楽をテーマとした曲です。バスケドラム(タンバリンのような打楽器)を模したピアノのリズムに乗って、サクソフォーンが情熱的に演奏します 。これはプロヴァンスにやってきたジプシーの女性が、村人たちを魅了するダンスを踊る様子を描いたものです。サクソフォーン奏者はこの曲で自分のテクニックを見せつけることができます。
- 第4曲は「アリスカン魂は嘆きて」という題名で、アリスカンとはアルル地方にある墓地の名前です。モーリスの友人の子供が亡くなったことに触発されて作曲されたと言われています 。サクソフォーンが悲しげなメロディを奏し、ピアノが鐘の音を模します 。これはプロヴァンスの死者たちが天国への道を探してさまよう様子を描いたものです。サクソフォーン奏者はこの曲で自分の感情を表現することができます。
- 第5曲は「カブリダン(大きな虻)」という題名で、ブンブンと飛び回る虻を描写した曲です。サクソフォーンが高音域で活発に動き回り、最後には遠く見えなくなってしまいます 。これはプロヴァンスの夏の風物詩である虻の騒動をコミカルに表現したものです。サクソフォーン奏者はこの曲で自分のスタミナを試すことができます。


2023/04/03

ダニエル・ケンジー演奏のNigel Keay「Maungarei」

YouTube上にダニエル・ケンジー Daniel Kientzy氏の演奏姿。Nigel Keayという作曲家の「Maungarei」という、サクソフォン、電子オルガン、オンド・マルトノ、バスのための作品。


神秘的…とも違う、なんとも不思議な雰囲気の作品だ。「Maungarei」とは、おそらくニュージーランドのマウンガレイ山のことだと思うが、あまり今までに耳にしたことの無い響き。電子オルガンとオンド・マルトノという、どちらも電気的な発音をベースにした音色のミックスの上に、飄々とした雰囲気のケンジー氏のサクソフォンが絶妙に重なる。

ケンジー氏の演奏姿を観るのは久々だが、相変わらず新作への取り組みに邁進している…ということだろうか。このブレない姿勢は、今となってはサクソフォン界において貴重な存在である。

ちなみに、映像はあくまで映像で、ファイナル・テイクとは楽器や音を差し替えていると見受けられる箇所もある。最終的な音は、作曲家のサイトから聴くことができる。

https://www.nigelkeay.com/ensemble-2019.htm