とある、大変貴重な録音をいただきました。本当にありがとうございます。
2006/2/24の埼玉県和光市の尚美学園管弦楽団の演奏会で、雲井雅人サックス四重奏団がフィリップ・グラスの「サクソフォーン四重奏協奏曲」をやるそうです。サクソフォーン四重奏とオーケストラとの共演というだけでも貴重な機会であるのに、しかもグラスとは!日本初演であることはおそらく確実。ミニマル・ミュージックの中でも屈指のカッコよさなんですよね、この曲。ぜひ聴きに行きたい。
それにしても雲井雅人サックス四重奏団の、既存のサクソフォーン四重奏のレパートリーを根底から覆していくような積極的な活動には頭が下がる思いだ。いくらアメリカ留学を経験した雲井氏、佐藤氏がいるとはいえ、ともすれば名前を聞いたことすらない曲を高いレベルで聴衆に紹介し、日本のサクソフォン界に浸透させているのは、この大量生産・大量消費の時代にあって奇跡にも近い(それだけこの四重奏団が奇跡的なメンバで構成されているということなんだろう)。商業路線に乗らないことをやって消えていった団体が、今までいかに多かったことか。
吹奏楽でサックスをやっている現代の中高生に、ぜひ「マウンテン・ロード(CAFUA CACG-0039)」「チェンバー・シンフォニー(CAFUA CACG-0039)」を手にとってじっくり聴いてもらいたい。確かに自身も「マウンテン・ロードってなに?名前も聞いたことないよ…」と思いつつ渋々買ったCDだったが、その録音の隅々にみなぎる強い意思に一発でノックアウトされた。現代のサクソフォンの在り方として、雲井雅人サックス四重奏団の一連の姿勢はある種の理想形であると思う。
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