昼~夕刻の、"後半の部"の感想。
【第64回全日本吹奏楽コンクール 職場・一般前半の部】
日時:2016/10/30(日曜) 14:00開演
会場:金沢歌劇座
・Pastorale Symphonic Band
課題曲は管楽アンサンブル的な響き。個々の奏者のハッキリした鳴りが印象深い。フルートパートがよく響いている。金管の音の処理が少し雑だったかと。自由曲は、和のテイストを感じるテクニカルな作品。フルートのトップ奏者が大活躍(演奏会だったら終わった瞬間に真っ先に立たされるだろう)。そして何より、瀬尾氏のタクトの、バンドの引っ張り上げが凄まじい。
・J.S.B.吹奏楽団
バンドの全体として響きやフレーズを捉えている印象がある。バンドとしての響きはかなり形作られているが、セクションワークやパートが時折聴こえてこず、やや焦点がぼやけるときがあった。自由曲のリスト作品のアレンジ(田村文生氏による)は初めて聴いたが、とても面白かった。やはり、全体の音作りを大切にしている、という印象を受けるサウンドだった。
・大津シンフォニックバンド
課題曲はそつなく丁寧に、という感じがした。ほとんど隙が見られない。自由曲として取り上げられていた作品、初めて聴いたがとても不思議な音世界を堪能した鉄塊?を打つ金槌、ソロ楽器が大見得を切ったり(各ソロ奏者ブラボーでした)、瞬間瞬間の面白さがありながら、演奏は全体の構成感の構築にも力を入れているように聴こえた。"計画性"という言葉が頭に思い浮かんだ。
・川口市・アンサンブルリベルテ吹奏楽団
課題曲は、一見無意味な楽曲の各フレーズ間の連携を引き出すような演奏。全体の構成を持たせることにも成功している。自由曲では、パワーと繊細さの両面を持つバンドだ、ということが良く表現されていたと思う。指揮に対するバンドの反応の良さ、追従性が凄まじい。福本氏の指揮はこれまで様々な場面で何度も拝見しているが、やはり才気があるというか、この方は天才なのだなあと思う。
・鏡野吹奏楽団
私用により席を外していたため聴けず。
・横浜ブラスオルケスター
課題曲のテンポが速い。どうしたんだろう?後半部分との対比はそれなりに付いていたが、原曲の雰囲気を損ないかねないほどのスピードだった。自由曲は凄まじかった。指揮の近藤久敦氏自身の編曲によるマーラー。2台ティンパニ、ハープ、ハンマー、チェレスタ…等のフル装備。ダイナミクスとパワー、場面転換の鮮烈さで一気に聴かせてしまった。とにかく気合いの凝縮っぷりが恐ろしいくらい。
・百萬石ウィンドオーケストラ
課題曲は、きちんと全員で音を重ねているのが良いですね(笑)。少し粗さはあったが、素朴で良い演奏だった。自由曲のグランサムの作品は、吹奏楽のための音のショウピースみたいな感じ。コントラバスはピアノトリオのごとく中央でドラムス?と一緒に弾いているし、ビートが目まぐるしく変化しすぎてついていけないし、音列主体のおどろおどろしい感じで進むと思いきや突然フルートが甘いメロディを奏で始めるし、突然チューバが舞台前方でスタンドプレイしたと思いきや、ユーフォが加わり、さらにバリトンサクソフォンがという、人を喰ったようなソリ部分もあるし…etc。最後のコンバスくるくるはびっくりした。2回転くらいしたかなあ。
・ウィンドアンサンブル ドゥ・ノール
課題曲冒頭から、大きめのサウンドで推移。オブリガートもしっかり鳴らされているが、これを、立体感があると捉えるか、バランスをやや損なっていると捉えるか…。自由曲では、課題曲とはまるで別のバンドのような音が聴こえてきた。この位の人数のバンドのどこから、こんなパワフルな音が出て来るのか、という驚きがあった。
・大曲吹奏楽団
課題曲は、指揮者のアクションがずいぶんパリッとしているが、出て来る音はとても繊細。旋律・対旋律・他のバランス感覚が見事だった。自由曲は、バッハの「シャコンヌ」だったが、個人的に思い入れが強い曲だけに編曲が気になって仕方がなかった、というのが正直なところ(編曲が特段悪いといっているわけではない)。名曲ではあるが、やはりこういった場でのアピール度は少々厳しいのかも。
・NTT西日本中国吹奏楽クラブ
課題曲はIII、メンバーの皆さんきっと好きなんだろうなあ(私もけっこう好きです笑)。自由曲はほっとする演奏だった。おそらく「ガイーヌ」はバンドの能力からすれば、持て余し感があったのかもしれないが、名曲を丁寧に作り込んで、肩の力を抜いて、ストレスフリーな音色や音楽を心がけているような印象を受けた。だから、聴いていてとても心地よい。「剣の舞」等がない意表をついた選曲もなかなか。
・ヤマハ吹奏楽団浜松
須川展也氏の指揮を久々に見た。交代直後の指揮を見たことがあるが、差は歴然というか、とても板についてきたなあというか。サクソフォンの演奏もそうだが、とにかく凄い努力をされて、今の指揮があるのだろう。自由曲は、ダイナミクス重視、パワーで押す系ではあるが、奏者一人ひとりがしっかりしているので、とにかく隙(うっかり割れるとか、音程がぶれるとか、ずれるとか)が全く見当たらない。大編成の楽団が、ここまでピタリと合うのは、聴いていて爽快だ。
・宝塚市吹奏楽団
課題曲から、良く子音が立つサウンド。実際鳴っている音量よりも、大きく聴こえる。後半にかけてもその傾向は続き、聴こえが衰えない。自由曲も同様。大変な作品だが、最終部の大ファンファーレもなんのその、疲れ知らずに聴こえた。奏者一人ひとりの地音が、全体の響きに埋もれず存在感を保っている、というのも特徴的。
・デアクライス・ブラスオルケスター
ちょっと冷静に聴くことができなかったのだが、それを差し引いても素晴らしい演奏だったと思う。特に自由曲への、演奏者の思い入れは強かったのではないだろうか。それを引き出す佐川氏の指揮。第一のクライマックスを迎えたのち、テンポがいったん落ち着いた再現部で、佐川氏によってあそこまでフレーズの持続(聴いているこちらの息ができなくなるほど)を強いられて、それについていくバンドが凄いなと思いながら聴いていた。
2016/11/01
第64回全日本吹奏楽コンクール 職場・一般前半の部の感想
午前~昼の、"前半の部"の感想を。
【第64回全日本吹奏楽コンクール 職場・一般前半の部】
日時:2016/10/30(日曜) 9:30開演
会場:金沢歌劇座
・ソノーレ・ウィンドアンサンブル
課題曲では、木管の自由闊達な歌い方(歌わせ方)が印象的。朝イチを感じさせない爽やかなサウンドで、これが全国クラスの演奏かと感じ入る。金管は大人しめに進行すると思いきや、自由曲では一転、パリッとしたサウンド。細かい音符が連続し、さらに奏者単独の技巧(フルート、クラリネット等)を魅せる箇所もあった。高い緊張感を持ったまま、見事に演奏を終えた。
・光ウィンドオーケストラ
課題曲Vを聴くのは初めて。技術的に作り込んだとしても、聞かせどころを作るのがとても難しい印象を受けた。自由曲では、鍵盤系が大活躍し、魅了された。また、数名によるアンサンブル箇所がとても安定している。ホルンを始めとする金管系の仕事がとても丁寧に聴こえた。トランペットのアタックが美しい。
・名取交響吹奏楽団
クラリネットの人数が少ないように思えたが、課題曲では少ないなりに全体の構成でカバーする、という戦略が効いているように思えた。指揮者の作戦勝ちだろう。自由曲は、とにかく作品が面白い。ジョン・コリリアーノのクラリネット協奏曲か、ジョン・マッキーのサクソフォン協奏曲か、てなもんで、ハイハット、シェイカー、ウッドベースにサクソフォンとクラが絡む前半部、おどろおどろしく、濁ったサウンドもフル活用の中間部(コントラファゴットやコントラバスクラが超低音を奏でる)、スピード感のあるシンコペーション風コラールに走句が絡み、最後は大絶叫の最終部(後から調べてみたのだが、どうやら30分近くある作品の一部を取り上げていたようだ)という具合、技術的にも高難易度だが、見事に曲のグルーヴまでも表現しており、演奏が終わった瞬間に大盛り上がりとなった。
・倉敷市民吹奏楽団グリーンハーモニー
打楽器のみひな壇、あとの奏者はステージに平置きという珍しい配置。フレーズそれぞれの内部でそこまで統制を取っている感じを受けない(若干の凹凸が見られる)が、とてもリラックスした響きと雰囲気。なんだか緊張感のある演奏が続いていたせいか、優しい演奏に涙ぐんでしまった。自由曲は、柔らかいサウンドを前面に押し出している感じがする。オーボエはとにかく大変だったと思う。
・浜松交響吹奏楽団
課題曲で、"パートの上手さ"が聴こえる。個々の技量がそこまでクローズアップされるわけではないが、どのパート、どのセクションを取り出しても、納得の上手さ。ホルンとユーフォニアムがひな壇最上段という珍しい配置だったが、おそらく自由曲対策だろう(大活躍だった)。自由曲でも、パートごと、セクションごと、そして全体、という、3階層の美しさやダイナミックレンジを突き詰めているような印象を受ける。主題がとても難しく、若干処理に差があったかな。
・春日市民吹奏楽団
課題曲では、クラリネットを中心に、弱音~中音系の美しさが聴こえてきた。ときに「こんなに伸ばすのか」というほどの、長めのフレーズも特徴的。自由曲でも、クラリネットの美しさがバンド全体のサウンドの豊潤さを牽引しているように思えた。時折、バンド全体の中で、少しタイムラグがあるように思えたのだが、このくらいの大人数だとやむを得ないのかなあ。
・秋田吹奏楽団
課題曲は、少し遅めの設定で、じっくりと聴かせるような演奏だった。自由曲はネリベル!やはり良い作品だ。人数は全体的に若干少なめだが、縦のアンサンブルや、和音の精度でパワーを補っている。ネリベル独特の和声を、これでもかと美しく見せ付けていた。アルトサクソフォンとテナーサクソフォンは、ダイナミクスの処理が難しいフレーズを、よくまとめていたと思う。
・創価学会関西吹奏楽団
課題曲、冒頭のフルート、ピッコロのデュエットから見事な空気感。全体を通して、一見意味のないフレーズ間に、有機的なつながりを見出し、意味を与えていくような演奏だった。とてつもない大編成だが、アンサンブルのようにフレーズ内での統制は完璧。自由曲では、冒頭のファンファーレはこの日一番の貫禄と安定性だった。まるでスペクタクル映画の冒頭のファンファーレのよう。曲全体を通し、規範的そのもの。全体の構成方法、旋律のみならず、後ろで鳴っている和声にも隙がない。
・ブリヂストン吹奏楽団久留米
人気なんですね。演奏開始前、会場から期待の大きな拍手が印象的。課題曲IVはなかなかチグハグな作品だが、まったくそう聞こえない。団体が自らの強みを"わかっている"感がすごかった。中程度の人数ながら、鳴りは一級品。精度ももちろん高い。自由曲はおなじみの「ローマの祭」のスタンダード・カット(チルチェンセス途中までやって、主顕祭)だが、こうして聴くといかにトランペットが大変か、というのがよく分かる。トランペットは皆エース級で、バンダも全員鳴る、トップも相当鳴る。トロンボーンのソロは、今まで聞いた中でもっとも酔っぱらいを的確に表現しているソロ内容だったと思う。きっとあのトロンボーン奏者は酒呑みに違いない(笑)。
・上磯吹奏楽団
特別力を入れて吹いているわけではないのに、とても良く音が飛んでくる。大きい会場で鳴らすセオリーが、自然と身についているのかな(例えば練習会場が広いとか?)。美しく、良く鳴るバンドだった。個々の響きよりも、全体としての一体感や響きに重点を置き、音楽づくりをしているような印象。バンドのカラーがあるなあ。
・藤原大征とゆかいな音楽仲間たち
大人数だが、とてもスッキリした響き。見た目よりも落ち着いた音量。奏者は若い方が中心だが、指揮者の音楽作りだろうか。自由曲も同様に、とてもスッキリまとめてある。指揮者の意向が隅々まで行き渡っているような印象を受けた。
・東京隆生吹奏楽団
課題曲では、人数の多さに比して少し線は細いが、アインザッツの精度などでパワーを上手に補っている。自由曲では、瞬間瞬間の緊張と弛緩の切り替えが実に見事だ。特に、中間部から最終部にかけての、聴衆を座席に縛り付けるかのように緊張を強いる、音楽作り、オーラは見事だった。
・伊奈学園OB吹奏楽団
とにかく明るいサウンド。課題曲の再現部での明るい音は、本日前半の部の中でもピカイチ。最終部のトランペット・ソロがとても安定していて驚いた。自由曲も、やはり明るい音が印象的。瞬間瞬間の作り込みは相当なものだった。
【第64回全日本吹奏楽コンクール 職場・一般前半の部】
日時:2016/10/30(日曜) 9:30開演
会場:金沢歌劇座
・ソノーレ・ウィンドアンサンブル
課題曲では、木管の自由闊達な歌い方(歌わせ方)が印象的。朝イチを感じさせない爽やかなサウンドで、これが全国クラスの演奏かと感じ入る。金管は大人しめに進行すると思いきや、自由曲では一転、パリッとしたサウンド。細かい音符が連続し、さらに奏者単独の技巧(フルート、クラリネット等)を魅せる箇所もあった。高い緊張感を持ったまま、見事に演奏を終えた。
・光ウィンドオーケストラ
課題曲Vを聴くのは初めて。技術的に作り込んだとしても、聞かせどころを作るのがとても難しい印象を受けた。自由曲では、鍵盤系が大活躍し、魅了された。また、数名によるアンサンブル箇所がとても安定している。ホルンを始めとする金管系の仕事がとても丁寧に聴こえた。トランペットのアタックが美しい。
・名取交響吹奏楽団
クラリネットの人数が少ないように思えたが、課題曲では少ないなりに全体の構成でカバーする、という戦略が効いているように思えた。指揮者の作戦勝ちだろう。自由曲は、とにかく作品が面白い。ジョン・コリリアーノのクラリネット協奏曲か、ジョン・マッキーのサクソフォン協奏曲か、てなもんで、ハイハット、シェイカー、ウッドベースにサクソフォンとクラが絡む前半部、おどろおどろしく、濁ったサウンドもフル活用の中間部(コントラファゴットやコントラバスクラが超低音を奏でる)、スピード感のあるシンコペーション風コラールに走句が絡み、最後は大絶叫の最終部(後から調べてみたのだが、どうやら30分近くある作品の一部を取り上げていたようだ)という具合、技術的にも高難易度だが、見事に曲のグルーヴまでも表現しており、演奏が終わった瞬間に大盛り上がりとなった。
・倉敷市民吹奏楽団グリーンハーモニー
打楽器のみひな壇、あとの奏者はステージに平置きという珍しい配置。フレーズそれぞれの内部でそこまで統制を取っている感じを受けない(若干の凹凸が見られる)が、とてもリラックスした響きと雰囲気。なんだか緊張感のある演奏が続いていたせいか、優しい演奏に涙ぐんでしまった。自由曲は、柔らかいサウンドを前面に押し出している感じがする。オーボエはとにかく大変だったと思う。
・浜松交響吹奏楽団
課題曲で、"パートの上手さ"が聴こえる。個々の技量がそこまでクローズアップされるわけではないが、どのパート、どのセクションを取り出しても、納得の上手さ。ホルンとユーフォニアムがひな壇最上段という珍しい配置だったが、おそらく自由曲対策だろう(大活躍だった)。自由曲でも、パートごと、セクションごと、そして全体、という、3階層の美しさやダイナミックレンジを突き詰めているような印象を受ける。主題がとても難しく、若干処理に差があったかな。
・春日市民吹奏楽団
課題曲では、クラリネットを中心に、弱音~中音系の美しさが聴こえてきた。ときに「こんなに伸ばすのか」というほどの、長めのフレーズも特徴的。自由曲でも、クラリネットの美しさがバンド全体のサウンドの豊潤さを牽引しているように思えた。時折、バンド全体の中で、少しタイムラグがあるように思えたのだが、このくらいの大人数だとやむを得ないのかなあ。
・秋田吹奏楽団
課題曲は、少し遅めの設定で、じっくりと聴かせるような演奏だった。自由曲はネリベル!やはり良い作品だ。人数は全体的に若干少なめだが、縦のアンサンブルや、和音の精度でパワーを補っている。ネリベル独特の和声を、これでもかと美しく見せ付けていた。アルトサクソフォンとテナーサクソフォンは、ダイナミクスの処理が難しいフレーズを、よくまとめていたと思う。
・創価学会関西吹奏楽団
課題曲、冒頭のフルート、ピッコロのデュエットから見事な空気感。全体を通して、一見意味のないフレーズ間に、有機的なつながりを見出し、意味を与えていくような演奏だった。とてつもない大編成だが、アンサンブルのようにフレーズ内での統制は完璧。自由曲では、冒頭のファンファーレはこの日一番の貫禄と安定性だった。まるでスペクタクル映画の冒頭のファンファーレのよう。曲全体を通し、規範的そのもの。全体の構成方法、旋律のみならず、後ろで鳴っている和声にも隙がない。
・ブリヂストン吹奏楽団久留米
人気なんですね。演奏開始前、会場から期待の大きな拍手が印象的。課題曲IVはなかなかチグハグな作品だが、まったくそう聞こえない。団体が自らの強みを"わかっている"感がすごかった。中程度の人数ながら、鳴りは一級品。精度ももちろん高い。自由曲はおなじみの「ローマの祭」のスタンダード・カット(チルチェンセス途中までやって、主顕祭)だが、こうして聴くといかにトランペットが大変か、というのがよく分かる。トランペットは皆エース級で、バンダも全員鳴る、トップも相当鳴る。トロンボーンのソロは、今まで聞いた中でもっとも酔っぱらいを的確に表現しているソロ内容だったと思う。きっとあのトロンボーン奏者は酒呑みに違いない(笑)。
・上磯吹奏楽団
特別力を入れて吹いているわけではないのに、とても良く音が飛んでくる。大きい会場で鳴らすセオリーが、自然と身についているのかな(例えば練習会場が広いとか?)。美しく、良く鳴るバンドだった。個々の響きよりも、全体としての一体感や響きに重点を置き、音楽づくりをしているような印象。バンドのカラーがあるなあ。
・藤原大征とゆかいな音楽仲間たち
大人数だが、とてもスッキリした響き。見た目よりも落ち着いた音量。奏者は若い方が中心だが、指揮者の音楽作りだろうか。自由曲も同様に、とてもスッキリまとめてある。指揮者の意向が隅々まで行き渡っているような印象を受けた。
・東京隆生吹奏楽団
課題曲では、人数の多さに比して少し線は細いが、アインザッツの精度などでパワーを上手に補っている。自由曲では、瞬間瞬間の緊張と弛緩の切り替えが実に見事だ。特に、中間部から最終部にかけての、聴衆を座席に縛り付けるかのように緊張を強いる、音楽作り、オーラは見事だった。
・伊奈学園OB吹奏楽団
とにかく明るいサウンド。課題曲の再現部での明るい音は、本日前半の部の中でもピカイチ。最終部のトランペット・ソロがとても安定していて驚いた。自由曲も、やはり明るい音が印象的。瞬間瞬間の作り込みは相当なものだった。
2016/10/30
第64回全日本吹奏楽コンクール 職場・一般前半の部/後半の部
【第64回全日本吹奏楽コンクール 職場・一般前半の部/後半の部】
日時:2016/10/30(日曜) 9:30開演
会場:金沢歌劇座
朝イチから会場入りして、1団体を除き全て聴いてきた。こんな機会(家族が乗る)でもないと、わざわざ赴いてまで聴くことはないだろう。貴重な時間だった。
吹奏楽コンクールの全国大会を聴くのは初めて。熱演の数々…という事前のは伊達ではない。半年~一年に渡って、数十人の大人がたった12分のためにひたすら準備を行うのだ。全国だからといって、手抜きは一切なし。鮮烈な大音量サウンドと、それのみならず指揮者・奏者がこのハレの場にかける気迫を、丸一日にわたって浴び続けた。こちらも負けじと集中して聴き、そしてその思いを受け止めるのだから、クタクタである(笑)。
演奏者の表情は三者三様である。とにかく楽しそうな団体、気合いの入れようが凄い団体、場に飲まれているかのような団体、王者の風格を持つ団体…等、それぞれがそれぞれの思いを胸に抱いて臨んでいるのだなと、部外者ながら感じ入ったのだった。
昔から吹奏楽コンクールについていろいろと思うところはあり、言い出したキリがないのだが、コンクールという場にしか無いもの、この場を目指すからこそ手に入れられるものは、確かにあるのだなと思ったのだった。
結果は以下の通り。各団体ごとの感想をプログラム冊子に少しメモったので、後日まとめようかなと思っている。妻が参加していたデアクライス・ブラスオルケスターは、銀賞。お世話になった関係者の皆様、応援してくださった皆様、ありがとうございました。
前半:
ソノーレ 銀
光ウィンド 銀
名取交響 金
倉敷市吹 銅
浜松交響 金
春日市吹 銀
秋田吹 銅
創価学会関西 金
ブリヂストン久留米 金
上磯吹 銅
藤原大征 銅
東京隆生 銀
伊奈学園OB 金
後半:
Pastorale 銀
J.S.B.吹 銅
大津 金
リベルテ 金
鏡野吹 銅
横浜ブラス 銀
百萬石 銅
ドゥ・ノール
大曲吹 銀
NTT西日本 銀
ヤマハ 金
宝塚市吹 銀
デアクライス 銀
日時:2016/10/30(日曜) 9:30開演
会場:金沢歌劇座
朝イチから会場入りして、1団体を除き全て聴いてきた。こんな機会(家族が乗る)でもないと、わざわざ赴いてまで聴くことはないだろう。貴重な時間だった。
吹奏楽コンクールの全国大会を聴くのは初めて。熱演の数々…という事前のは伊達ではない。半年~一年に渡って、数十人の大人がたった12分のためにひたすら準備を行うのだ。全国だからといって、手抜きは一切なし。鮮烈な大音量サウンドと、それのみならず指揮者・奏者がこのハレの場にかける気迫を、丸一日にわたって浴び続けた。こちらも負けじと集中して聴き、そしてその思いを受け止めるのだから、クタクタである(笑)。
演奏者の表情は三者三様である。とにかく楽しそうな団体、気合いの入れようが凄い団体、場に飲まれているかのような団体、王者の風格を持つ団体…等、それぞれがそれぞれの思いを胸に抱いて臨んでいるのだなと、部外者ながら感じ入ったのだった。
昔から吹奏楽コンクールについていろいろと思うところはあり、言い出したキリがないのだが、コンクールという場にしか無いもの、この場を目指すからこそ手に入れられるものは、確かにあるのだなと思ったのだった。
結果は以下の通り。各団体ごとの感想をプログラム冊子に少しメモったので、後日まとめようかなと思っている。妻が参加していたデアクライス・ブラスオルケスターは、銀賞。お世話になった関係者の皆様、応援してくださった皆様、ありがとうございました。
前半:
ソノーレ 銀
光ウィンド 銀
名取交響 金
倉敷市吹 銅
浜松交響 金
春日市吹 銀
秋田吹 銅
創価学会関西 金
ブリヂストン久留米 金
上磯吹 銅
藤原大征 銅
東京隆生 銀
伊奈学園OB 金
後半:
Pastorale 銀
J.S.B.吹 銅
大津 金
リベルテ 金
鏡野吹 銅
横浜ブラス 銀
百萬石 銅
ドゥ・ノール
大曲吹 銀
NTT西日本 銀
ヤマハ 金
宝塚市吹 銀
デアクライス 銀
2016/10/29
第8回サクソフォン交流会 in 長野についてご案内
ちょっと気が早いのだが、来年の「第8回サクソフォン交流会 in 長野」についてご紹介。なんだか、交流会という行事が少しずつ定着してきている実感があり、嬉しい限り。
【第8回サクソフォン交流会 in 長野】
日時:2017年5月20日(土)
会場:長野市芸術館・リサイタルホール(→長野市芸術館サイト 長野県長野市長野駅付近)
アドバイザー・指揮:原博巳
第3回以降、関東圏、関東圏以外で交互に開催しているのだが、次回は長野での開催となる。現地協力団体として、長野で活動されているMiST saxophone ensembleさんにご協力いただき、すでに事務作業が進行中。私は、今回も事務局の一員として活動していく(アンサンブル団体としても出演予定)。アンサンブル団体の募集開始は、2016/12/11(日曜)22:00。みなさま、ぜひご参加下さい。
【第8回サクソフォン交流会 in 長野】
日時:2017年5月20日(土)
会場:長野市芸術館・リサイタルホール(→長野市芸術館サイト 長野県長野市長野駅付近)
アドバイザー・指揮:原博巳
第3回以降、関東圏、関東圏以外で交互に開催しているのだが、次回は長野での開催となる。現地協力団体として、長野で活動されているMiST saxophone ensembleさんにご協力いただき、すでに事務作業が進行中。私は、今回も事務局の一員として活動していく(アンサンブル団体としても出演予定)。アンサンブル団体の募集開始は、2016/12/11(日曜)22:00。みなさま、ぜひご参加下さい。
2016/10/23
アレクサンドル・スーヤ&安井寛絵コンサート
フランスでご活躍の、アレクサンドル(アレックス)・スーヤ氏、そして安井・スーヤ・寛絵さんによる演奏会。前半がアレックス氏によるソロ、後半がアレックス氏と寛絵さんの二重奏、という仕立ての演奏会だった。
【アレクサンドル・スーヤ&安井寛絵コンサート】
出演:アレクサンドル・スーヤ、安井寛絵(以上sax)、渡辺麻里(pf)
日時:2016年10月23日(日曜)15:00開演
会場:アクタス ノナカ・アンナホール
プログラム:
B.バルトーク - ルーマニア民俗舞曲
G.エネスコ - カンタービレとプレスト
E.シュルホフ - ホット・ソナタ
P.モーリス - プロヴァンスの風景
J.B.サンジュレ - 協奏的二重奏曲
N.ロータ - 三重奏曲~フルート、ヴァイオリン、ピアノのための~
G.コヌッソン - テクノ・パラード(アンコール)
武満徹 - 小さな空(アンコール)
いつだったかブログにも書いたが、安井寛絵さんは、だいぶ昔(留学開始直後くらい)から注目していた奏者である。…といっても、演奏を聴いたとかではなく、当時ブログを頻繁に更新されていた、ということと、長野出身である、ということが、その理由。気がつけば、様々な経験を積み、コンクールで入賞を重ね、クラシックも現代作品もなんでもござれの、超強力な演奏家となってしまった。アレックス氏と結婚されて、すでにお子さんもおられる忙しい中、変わらず様々な方面で活躍されていることは驚嘆させられる。
アレックス氏も、実に素晴らしい経歴を持つ奏者だが、そういえばしっかりと演奏を聴くのは初めてかも。チャンスはあったはずだが…。CDやYouTubeなどで聴く限り、演奏技術や音楽性にとどまらない部分(プログラミングとか、コンセプトとか)についても相当なこだわりを持っていることが窺え、本日聴くのを楽しみにしていた。
スーヤ氏の独奏ステージは、比較的耳に馴染みやすい作品を取り上げていた。しかし、どの作品の演奏でも、作品のコンセプトを色濃く表現していたのが面白い。例えばバルトークでは曲ごとの極端な音色変化を、シュルホフではポルタメント的な表現を前面に押し出し、モーリスでは民謡的なエッセンスを強調し…といった具合。こうやって文章にしてしまうと何気ないのだが…実際演奏を聴いてみると、クラシック・サクソフォンの表現域を拡大しようと試みるような、そんな心意気を感じたのだった。シュルホフは耳を洗い直されたなあ…すごかった。エネスコは、フラジオ音域を見事にコントロールしながらの演奏、原曲(フルート)の軽やかさ、機動性を失わないどころか、ダイナミックレンジなどにも色を添えた、鮮烈な演奏だった。
後半は、サンジュレから。デュオのレパートリーとしては、演奏されすぎているほど演奏されており、食傷気味ではあるのだが、今日の演奏は凄かった!このような演奏が聴けるのであればもっと聴きたいなと思わせるような…ご夫婦だから息がピッタリ、というそんな次元を超えた、音と音の超高速の会話。丁々発止、という表現がピッタリで、フランス人同士の早口の会話を見ているかのようだった。いやはや、すごかった。ニーノ・ロータの三重奏曲は、Trio Saxianaがたまに取り上げているクラリネット、チェロ、ピアノ…ではなく、フルート、ヴァイオリン、ピアノのための作品(初めて聴いた)。かなり緊張感を要する作品で、ソプラノ2本のハモリによる倍音が凄く、響きが会場に収まりきらないほど。大喝采。
アンコールはコヌッソンの「テクノ・パラード」と、武満徹の「小さな空」。武満徹のほうは、寛絵さんからあるお二方に捧げられた演奏だった。ちょっと言葉にできないような、心へと深い響きが浸透していくような、そんな演奏だった。
打ち上げ等も出たかったのだが、別件もあったため早々に退散。
【アレクサンドル・スーヤ&安井寛絵コンサート】
出演:アレクサンドル・スーヤ、安井寛絵(以上sax)、渡辺麻里(pf)
日時:2016年10月23日(日曜)15:00開演
会場:アクタス ノナカ・アンナホール
プログラム:
B.バルトーク - ルーマニア民俗舞曲
G.エネスコ - カンタービレとプレスト
E.シュルホフ - ホット・ソナタ
P.モーリス - プロヴァンスの風景
J.B.サンジュレ - 協奏的二重奏曲
N.ロータ - 三重奏曲~フルート、ヴァイオリン、ピアノのための~
G.コヌッソン - テクノ・パラード(アンコール)
武満徹 - 小さな空(アンコール)
いつだったかブログにも書いたが、安井寛絵さんは、だいぶ昔(留学開始直後くらい)から注目していた奏者である。…といっても、演奏を聴いたとかではなく、当時ブログを頻繁に更新されていた、ということと、長野出身である、ということが、その理由。気がつけば、様々な経験を積み、コンクールで入賞を重ね、クラシックも現代作品もなんでもござれの、超強力な演奏家となってしまった。アレックス氏と結婚されて、すでにお子さんもおられる忙しい中、変わらず様々な方面で活躍されていることは驚嘆させられる。
アレックス氏も、実に素晴らしい経歴を持つ奏者だが、そういえばしっかりと演奏を聴くのは初めてかも。チャンスはあったはずだが…。CDやYouTubeなどで聴く限り、演奏技術や音楽性にとどまらない部分(プログラミングとか、コンセプトとか)についても相当なこだわりを持っていることが窺え、本日聴くのを楽しみにしていた。
スーヤ氏の独奏ステージは、比較的耳に馴染みやすい作品を取り上げていた。しかし、どの作品の演奏でも、作品のコンセプトを色濃く表現していたのが面白い。例えばバルトークでは曲ごとの極端な音色変化を、シュルホフではポルタメント的な表現を前面に押し出し、モーリスでは民謡的なエッセンスを強調し…といった具合。こうやって文章にしてしまうと何気ないのだが…実際演奏を聴いてみると、クラシック・サクソフォンの表現域を拡大しようと試みるような、そんな心意気を感じたのだった。シュルホフは耳を洗い直されたなあ…すごかった。エネスコは、フラジオ音域を見事にコントロールしながらの演奏、原曲(フルート)の軽やかさ、機動性を失わないどころか、ダイナミックレンジなどにも色を添えた、鮮烈な演奏だった。
後半は、サンジュレから。デュオのレパートリーとしては、演奏されすぎているほど演奏されており、食傷気味ではあるのだが、今日の演奏は凄かった!このような演奏が聴けるのであればもっと聴きたいなと思わせるような…ご夫婦だから息がピッタリ、というそんな次元を超えた、音と音の超高速の会話。丁々発止、という表現がピッタリで、フランス人同士の早口の会話を見ているかのようだった。いやはや、すごかった。ニーノ・ロータの三重奏曲は、Trio Saxianaがたまに取り上げているクラリネット、チェロ、ピアノ…ではなく、フルート、ヴァイオリン、ピアノのための作品(初めて聴いた)。かなり緊張感を要する作品で、ソプラノ2本のハモリによる倍音が凄く、響きが会場に収まりきらないほど。大喝采。
アンコールはコヌッソンの「テクノ・パラード」と、武満徹の「小さな空」。武満徹のほうは、寛絵さんからあるお二方に捧げられた演奏だった。ちょっと言葉にできないような、心へと深い響きが浸透していくような、そんな演奏だった。
打ち上げ等も出たかったのだが、別件もあったため早々に退散。
2016/10/19
ロシア最新のサクソフォン事情はこちらから
ここ10年ほど、世界のクラシカル・サクソフォン界を騒がせているロシアのサクソフォン界。ニキータ・ジミン Nikita Zimin氏やセルゲイ・コレゾフ Sergey Kolesov氏など、優秀な奏者が多いのだが、数年前まで最新のロシアのサクソフォン事情を知ることが難しく、やきもきすることが多かった。
そんなロシアのサクソフォン事情を、ひとまとめに知ることのできる場所があるのでご紹介。ロシアでFacebookよりも人気を得ているVK(ヴェーカー)というSNSがあるのだが、そのSNSの中、"САКС-АКАДЕМИЯ"というグループページがそれ。英語で書くと、Sax-Academy、という感じだろう。グループページの主宰は、ロシア・サクソフォン界の発展を支えるグネーシン音楽アカデミーの教授、マルガリータ・シャポシュニコワ Margarita Shaposhnikova氏(というか、このページの存在自体、シャポシュニコワ氏に教えてもらったのだ)。VKへの登録が必要、クローズド・グループであるため承認されないと情報にアクセスできない、など、いくつか障壁はあるのだが、掲示板や音楽のメニューが充実しており、様々な情報を得ることができる。
https://vk.com/saxacademy
掲示板にはロシア国内のイベント情報やサクソフォン動画がアップされ、音楽ページにはロシア奏者の演奏が多数(特に、シャポシュニコワ氏自身の録音が面白い…クレストンの「ソナタ」とか、デニゾフの「ソナタ」とか、湯山昭の「ディヴェルティメント」とか…)。ロシアの最新のサクソフォン事情を得るにはもってこいの場所なのだ。
そんなロシアのサクソフォン事情を、ひとまとめに知ることのできる場所があるのでご紹介。ロシアでFacebookよりも人気を得ているVK(ヴェーカー)というSNSがあるのだが、そのSNSの中、"САКС-АКАДЕМИЯ"というグループページがそれ。英語で書くと、Sax-Academy、という感じだろう。グループページの主宰は、ロシア・サクソフォン界の発展を支えるグネーシン音楽アカデミーの教授、マルガリータ・シャポシュニコワ Margarita Shaposhnikova氏(というか、このページの存在自体、シャポシュニコワ氏に教えてもらったのだ)。VKへの登録が必要、クローズド・グループであるため承認されないと情報にアクセスできない、など、いくつか障壁はあるのだが、掲示板や音楽のメニューが充実しており、様々な情報を得ることができる。
https://vk.com/saxacademy
掲示板にはロシア国内のイベント情報やサクソフォン動画がアップされ、音楽ページにはロシア奏者の演奏が多数(特に、シャポシュニコワ氏自身の録音が面白い…クレストンの「ソナタ」とか、デニゾフの「ソナタ」とか、湯山昭の「ディヴェルティメント」とか…)。ロシアの最新のサクソフォン事情を得るにはもってこいの場所なのだ。
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