2014/07/12

4th JML Int'l Competition: 二次予選選択曲(List1)の割合

第4回ジャン=マリー・ロンデックス国際サクソフォンコンクール The 4th Jean-Marie Londeix International Saxophone Competitionの二次予選では、下記List1から1曲、List2から1曲をそれぞれ選択し、演奏する。

List 1.
- Légende (version for alto saxophone and piano) by André CAPLET (Resolute Music Publications)
- Légende op. 66 (alto saxophone) by Florent SCHMITT (Édition Durand)
- Sonate (alto saxophone, with Finale by JML), by Paul HINDEMITH (Édition Schott)
-Prélude, Cadence et Final (alto saxophone) by Alfred DESENCLOS (Édition Leduc)
-Sonate (alto saxophone) by Edison DENISOV (Édition Leduc)
-Chant Premier (tenor saxophone) by Marcel MIHALOVICI (Édition Heugel)
-Music for tenor saxophone by William KARLINS (Southern)

List 2.
- L'incandescence de la bruine (soprano saxophone) by Bruno MONTOVANI (Édition Lemoine)
- SPP (soprano saxophone) by Philippe LEROUX (Édition Billaudot)
- Arabesque 3 (alto saxophone) by Ichiro NODAÏRA (Édition Lemoine)
- Pénombre VI (alto saxophone) by Yoshihisa TAÏRA (Édition Transatlantiques)
- Godba (alto saxophone) by Uros ROJKO (Édition Drustvo Slovenski)
- Silence for a disturbed yell (baritone saxophone) by François ROSSÉ (Édition Paquelet)

二次予選進出者の、選択曲List1の選択割合をグラフ化してみた。デニゾフ「ソナタ」、デザンクロ「PCF」、シュミット「伝説」と、サクソフォンの世界では古典とされながら、高い基礎力と音楽性が要求される作品が並んだ(ミハロヴィッチは少しびっくりしたが…そういえば第2回で第5位入賞したV.Daoud氏は、二次予選も本選もミハロヴィッチだったような)。演奏しつくされたこれらの作品ゆえ、これまでのコンクールでは、次のステージに進むような方の演奏は超名演となる場合が多く、そんなところも楽しみにしている。

4th JML Int'l Competition: 審査員の経歴

第4回ジャン=マリー・ロンデックス国際サクソフォンコンクール The 4th Jean-Marie Londeix International Saxophone Competitionの審査員の経歴を、簡単に紹介。オグバーン氏、ヴィッカーズ氏、ヴィラ氏の名前は、恥ずかしながら初めて聞いた。

http://www.music.mahidol.ac.th/jmlisc/en/jury.php

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審査委員長:ジャン=マリー・ロンデックス Jean Marie Londeix

サクソフォン奏者、サクソフォン研究家。1932年にフランス・ボルドーで生まれ、パリ国立高等音楽院でマルセル・ミュールに師事し、審査員全員一致の一等賞並びに審査員特別賞を得て卒業。600回以上のコンサートに出演、献呈された作品は250に及ぶ。ボルドー音楽院で教鞭を執り、多くの後進を育成した。…という、ありきたりな文章で書ききれないほどの経歴を持つ大御所の一人。現在の、どころか、史上最高のサクソフォン研究者の一人ではないかな。ちょっとワケありで最近いろいろとロンデックス氏とメールをやりとりしているのだが、その話はまたいつか。

コーディネイター:ウィリアム・ストリート William Street

ミシガン州デトロイト出身のサクソフォン奏者。ノースウェスタン大学、ボルドー音楽院、Catholic Universityより学位を得る。NASA(North American Saxophone Alliance)の会長職、世界サクソフォンコングレス国際委員会職などを歴任。 カナダのアルバータ大学において教授職にある。近年では、International Saxophone Quartetのメンバーとしてたびたび来日しており、お馴染みの方も多いだろう。

審査員:ジェームズ・J・オグバーン James J. Ogburn

アメリカ出身の作曲家・指揮者。セントラル・ワシントン大学で学士号を、ピッツバーグ大学で修士・博士号を得、タイ・バンコクのマヒドール大学で教鞭をとる。作曲家としては、北京現代音楽フェスティバルや第16回サクソフォンコングレスなどで、多くの奏者によって新作が演奏されている。指揮者としても、タイ・フィルハーモニックを始めとする数多くの団体の演奏会に招聘される。

審査員:ジェフリー・E・ヴィッカーズ Jeffrey E. Vickers

アメリカのサクソフォン奏者。ミシシッピ大学で学士号を、インディアナ州立大学で修士・博士号を得た。現在はSouthern Arkansas Universityにて講師を務めている。自身の演奏会では特に現代作品を中心に取り上げ、これまでにクリスチャン・ロバ、イダ・ゴトコフスキーら、多くの作曲家とコラボレーションする。セルマー・アーティスト、ならびに、リコー・アーティスト。

審査員:マリー=ベルナデット・シャリエ Marie Bernadette Charrier

フランスのサクソフォン奏者。ナント音楽院、ボルドー音楽院で学び、現在は母校のボルドー音楽院で教鞭をとる。世界各国の音楽祭に頻繁に招かれ、これまでにソリストとして、また自身が音楽監督を務めるプロキシマ・ケンタウリのメンバーとして、世界15カ国以上での演奏経験、マスタークラス講師としての経験がある。独奏、ならびに室内楽のCD録音も多い。

審査員:マルカス・ワイス Marcus Weiss

スイスのサクソフォン奏者。バーゼル音楽院とノースウェスタン大学に学び、現在はバーゼル音楽院のサクソフォン科、室内楽科で教鞭をとる。アメリカ、フランス、オーストリア、ドイツ、日本などでマスタークラスを開催。XASAXにおける長期に渡る活動を知っている方も多いだろう。Musiques Suissesを始めとする数多くのレーベルへの録音は、特筆すべきものがある。

審査員:ロドリーゴ・ヴィラ Rodrigo Vila

スペインのサクソフォン奏者。ボルドーのジャック・ティボー音楽院で学び、現在はスペインのBalearic Islands音楽院で教鞭をとる。ヨーロッパを始め世界各国で演奏・マスタークラスを開くほか、オーケストラへの客演も多い。

2014/07/10

4th JML Int'l Competition: 一次予選通過者(セミファイナリスト)決定

Adolphesax.comのFacebookページにて、第4回ジャン=マリー・ロンデックス国際サクソフォンコンクール The 4th Jean-Marie Londeix International Saxophone Competitionの一次予選通過者(セミファイナリスト)がたった今公開された。予定では20名だったが、甲乙つけ難く21名になったとのこと。

Piyaphon Asawakarnjanakit,Thailand
Xabier Casak Ares, Spain
Pin-Hun Chen, Taiwan
Chi Chihim Chik, Hong Kong
Alvaro Collao León, Chile
Robert Bob Eason, USA
Xin Gao, China
Asagi ITO, Japan
Luo Jie Luo, China
Kittikun Kittikun Jungate, Thailand
Don-Paul Kahl, USA
Kusakabe Tadayoshi, Japan
Yo Matsushita, Japan
Sean Mix, USA
Ryo Nakajima, Japan
Pierick Phil, USA
Adrian Adrián Piñeiro Aspres, Spain
Wisuwat George W. Pruksavanich, Thailand
Angel Angel Soria Diaz, Spain
Elisa Elisa Urrestarazu Capellán, Spain
Kaiju Kay Zhang, Australia

二次予選での皆様の健闘を祈りたい。日本人の通過者は、伊藤あさぎ氏、日下部任良氏、松下洋氏、中島諒氏の4名。

2014/07/09

4th JML Int'l Competition: 一次予選選択曲(無伴奏現代曲)の割合

第4回ジャン=マリー・ロンデックス国際サクソフォンコンクール The 4th Jean-Marie Londeix International Saxophone Competitionの一次予選における、参加者の無伴奏現代作品の選択割合をグラフにしてみた。ボルドー産で、今や無伴奏現代作品の定番であるクリスチャン・ロバ Christian Lauba氏の作品を中心に、先鋭的作品が並ぶ…と、15年前ならそう言ったかもしれないが、もはや「バラフォン Balafon」「ジャングル Jungle」あたりは"古典"と呼んでも差し支えないほどに、世界中で演奏されまくっている。それを裏付けるような、この「バラフォン」「ジャングル」への偏り具合である。

「バラフォン」「ジャングル」が筆頭に来ることは予想できていたが、次に何が来るのかわからなかった。なんとBalafon2こと「XYL」が!曲全体の構成感やアピール度など、人気が出る理由は分からなくもない。「フラメンコ Flamenco」も、今回のYouTube動画で初めて聴いたが、良い曲ですよね。そういえば、クリスチャン・ロバ氏は一次予選の動画をずいぶんと観ているようで、気に入った演奏?についてはロバ氏自身のFacebookのウォールからYouTubeへのリンクを張っている。なかなか面白い。

こういった場で比較的新しい作品を取り上げてしまう参加者の冒険心のようなものには、恐れ入る。そういった挑戦には個人的に心からの拍手を送りたい。ここまでに、未だ聴いたことのないクリスチャン・ロバ「Arak」や、ティエリー・アラ Thierry Allaの「Discoidal」も気になっている。

以下、文字情報として内容をベタ貼りしておく。Unknownとなっているのは、プログラム冊子の無伴奏現代作品の欄に、なぜかカルク=エラートの楽章名が書いてあったため、わからなかったもの。

Lauba/Balafon.......18
Lauba/Jungle........14
Lauba/XYL............8
Lauba/Flamenco.......7
Lauba/Tadj...........6
Havel/Oxyton.........3
Lauba/Steady Study...2
Unknown..............2
Alla/Discoidal.......1
Lauba/Arak...........1
Lauba/Bebop..........1
Lauba/Hard too Hard..1
Lauba/Kabuki.........1
Lauba/Savane.........1
Lauba/Vir............1

さて、一次予選は明日までとなり、セミファイナリスト(一次予選通過者)の発表も明日に予定されている。果たして誰が通過するのか…興味津々だ。

4th JML Int'l Competition: 一次予選選択曲(Karg-Elertのカプリス)の割合

第4回ジャン=マリー・ロンデックス国際サクソフォンコンクール The 4th Jean-Marie Londeix International Saxophone Competitionの一次予選における、参加者のジークフリート・カルク=エラート(エレルト?) Sigfrid Karg-Elert「25のカプリス 作品153」の選択割合をグラフ化してみた(画像はクリックすると拡大)。

1人あたり2曲選択しなければならないのだが、組み合わせについては考慮せず、純粋に選択された数でカウントした。また、プログラム冊子中の表記として数字と曲のタイトルが不一致していたものについては、曲のタイトルを正しい情報と捉えてカウントしている。

25もの曲があればほとんどバラけるかなあと思っていたのだが、まあ「1. Preambolo」が多く選択されるのは腑に落ちるとして、「13. In modo misolidio」「7. Toccata」「12. Ciaccona」が数多く選択されているあたりが面白い。組み合わせという観点で分析したらその理由もわかるかもしれないが、さすがにそこまではしないでおく(というか、組み合わせを分析し始めて何かしらの傾向を掴み始めるならば選択曲の数に対して母数が圧倒的に不足している)。

カプリスの各曲には、次のような名前が付けられている。参加者は、カプリス各曲の性格を考慮した上での2曲の選択(参加要項原文:Choice of saxophones at the discretion of the candidate based upon by the character of the Caprices)が求められているようだ。

no 1, Preambolo 'Molto veloce'
no 2, Valse languide 'Non troppo allegro'
no 3, Consolation 'Larghetto con molto espressione'
no 4, Corrente 'Allegro veloce'
no 5, Giga 'Presto'
no 6, Rag 'Molto vivo'
no 7, Toccata 'Allegrissimo e leggierissimo-Brilliante'
no 8, Ondina 'a piacere'
no 9, Arlecchino 'Allegro burlesco'
no 10, Cubana in modo frigico 'Moderato'
no 11, In modo lidio 'Alla marcia'
no 12, Ciaccona 'Tema con 21 variazioni-Finale'
no 13, In modo misolidio 'Tempo di Bourr e-un po' mosso'
no 14, In modo frigico 'Alla Sarabanda-gajo risvegliato'
no 15, Alla burla 'Vivacissimo'
no 16, Piccola danza elegiaca 'Moderato'
no 17, Valse d'amore 'Non troppo allegro'
no 18, Ib rienne 'Brioso'
no 19, Tarantelle e Sizilienne 'Prestissimo possibile-Andantino'
no 20, In modo dorico 'Quieto'
no 21, Studio 'Vivace'
no 22, Leggenda 'Andante sostenuto-un poco piu mosso'
no 23, Tanghetto 'Tempo ordinario-Finale brioso'
no 24, Papillon 'Allegretto, leggierissimo possibile'
no 25, Metamorfosi 'Tema in 8 metamorfosi'

今の今まで知らなかったのだが、CDにもなっているようだ。→25 Caprices & Sonata 演奏は、ベルリン出身のサクソフォン奏者、クリスティアン・ペータース Christian Petersによる。このCDについてはmckenさんのサイトに紹介があった(さすがだ!)。

4th JML Int'l Competition: 初めて聴くロバ作品

第4回ジャン=マリー・ロンデックス国際サクソフォンコンクール The 4th Jean-Marie Londeix International Saxophone Competitionの一次予選が進行中。一次予選の選択曲割合については、今まとめている最中なのだが、無伴奏現代作品の選択曲では、クリスチャン・ロバ Christian Lauba氏の作品が大きな割合を占める。「バラフォン」「ジャングル」が多いようだが、初めて音を聴く作品があったのでご紹介しておく。

ここでご紹介するのは3曲だが、いずれもタイトルとして掲げられている音世界を無伴奏サクソフォンで見事に表現した作品ばかりだ。ロバ氏の底知れぬ才気を感じ、やはり無伴奏現代作品でロバ氏のものほどはなかなか稀であるな、と実感する。せっかくなので、日本人参加者による演奏を貼り付け。各演奏については、まだ一次予選進行中ということもあり、特定の演奏についてはノーコメント(下記に挙げた以外の演奏もできる限り聴いているが、健闘している方ばかりだと思う)。

フラメンコ Flamenco (演奏は丸場慶人氏)


カブキ Kabuki (演奏は中島諒氏)


ビバップ Bebop (演奏は松下洋氏)

2014/07/08

4th JML Int'l Competition: 参加者の国籍割合

第4回ジャン=マリー・ロンデックス国際サクソフォンコンクール The 4th Jean-Marie Londeix International Saxophone Competitionの一次予選における参加者の国籍割合をグラフにしてみた(画像はクリックすると拡大)。中国・タイを筆頭に、日本、スペイン、アメリカ、オーストラリア、カナダ、台湾…が続く。以前に比べると全体の参加人数は減少した(78→67)。アジア圏からの参加割合が増加している。特に、中国からの参加者は以前の5人に比べて11人と、アジアのサクソフォン界の近年の発展を示すような状況に、驚くと同時に少し怖くなるのだった。

参加者の国籍割合は、PDFファイルで公開されているプログラム冊子から情報を引き出してきた。スクリプトを使って参加者データをCSVファイルに落とし、Excelで読み込んでグラフを作成している。

スクリプトはPerlを使って1時間くらいでサクっと書いたものなので、コードは汚いしバグもあって恥ずかしいことこの上ないのだが、誰か使いたい人がいるかもしれないので置いておく(お手持ちのプラットフォーム用の処理系を用意して自由にご利用ください)。プログラム冊子のPDFファイルを、Adobe Readerを使ってテキストファイルに変換、$input_file = "<ファイル名>"でそのテキストファイル名を指定すると、$output_file = "<ファイル名>"のcsvファイルが出力される。

元データに表記の揺れがあり、完全な状態にはできないが、そこは何卒、手修正でお願いします…。全てを手作業で抽出するよりは楽なはず…。もしくは、どなたかデバッグしてくれると嬉しいなあ(ボソ)。

$input_file  = "Londex-londex2014-web.txt";
$temp_file1  = "_temp1.txt";
$temp_file2  = "_temp2.txt";
$output_file = "output.csv";
@item = ("Name", "Nationality", "Date of Birth", "Music institution \(s\) attended", "Names of Principle Teachers", "Award", "Awards", "Professional Positions", "Profession Positions", "Professional Position", "The First Eliminatory Round", "The Second Eliminatory Round", "Final Round with orchestra", "List 1", "List 2" );

open(IN, $input_file);
open(OUT, "> $temp_file1");
while() {
 if ( $_ =~ /^\d{2}\s\n|^\s\n/ ) {
 } else {
  chomp;
  print OUT $_;
 }
}
close(IN);
close(OUT);

open(IN, $temp_file1);
open(OUT, "> $temp_file2");

while() {

 foreach $i (@item) {
  $_ =~ s/$i:/\n$i:/g;
 }
 print OUT $_;
}

close(IN);
close(OUT);

open(IN, $temp_file2);
open(OUT, "> $output_file");

while() {
 chomp;
 if ( $_ =~ /Name: / ) {
  print OUT "\n\"$_\",";
 } else {
  print OUT "\"$_\",";
 }
}

close(IN);
close(OUT);

unlink ($temp_file1);
unlink ($temp_file2);