ここ最近、マルセル・ミュールの四重奏SP録音の復刻決定盤の準備を行っている。木下直人さんのところで、Pierre Clementのターンテーブル、アーム、カートリッジのシステムが完成し、ミュールの独奏録音の復刻決定盤を製作中、ということは書いたが、今度は四重奏録音、というわけ。私は、解説書きや盤チェックといったところを担当している。
盤チェックした限り、復刻状態は素晴らしい。そして、それ以上にミュールの四重奏をじっくりと聴いたのは久々で、その軽やかさと楽しさ(そう、楽しいのだ!)にすっかり耳を洗い直されてしまった。かつて四重奏は「仲間内の楽しみ」であったそうだが、その多くの要素をそのままSPへと吹き込んでしまった雰囲気を感じることができる。
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