【上野耕路とソシエテ・ノワール第二回公演】
出演:
上野耕路, pf & hammond
武井誠, 篠笛 & 尺八 & fl
中村仁樹, 尺八
真部裕, vn
多井智紀, vc
内田義範, bs
播摩祐子, fender rhodes
杉野寿之, drs
松永天馬, vo
神木優, 司会
日時:2017年9月19日 19:30開演
会場:目黒ブルースアレイ
プログラム(すべて上野耕路作品):
9 Etudes Japonaise(A, B, C, E, F, I, J, K, Lの全9曲)
ソシエテ・ノワール
サマータイム・ゾンビ
見知らぬ友人
ピアノマン
むこうみずな寓話
アルケイディア
エヴァ
グッドレッドロード
恋するさるとる
探偵ごっこ
プロパガンダはもうやめて
エーテル・ダンス
ピニャ・コラーダの冒険
Etude japonaise C(アンコール)
サマータイム・ゾンビ(アンコール)
ピニャ・コラーダの冒険(アンコール)
「ソシエテ・ノワール」は、ここ最近上野耕路氏が取り組んでいる音楽ユニット/プロジェクトの名前。第1回目のライヴには伺えず、その後発売されたライヴCDを聴いて魅力を知り、今回のライヴを心待ちにしていた。今回はすべてが新作(上野氏自身珍しいとおっしゃっていた)、和洋折衷の不思議な編成にも関わらず、魅力的な曲ばかりの鮮烈なライヴだった。何度もブログで書いているが、上野耕路氏の作品は、一聴した瞬間に上野耕路氏の作品である、ということがわかるのが凄いと思う。単なる作曲ではなく、ある種のジャンル形成とでも言えるだろうか。グロテスクな響き、しかし途方もなく美しく、時に楽しく、いったいどのような発想でこのような作品を生み出しているのか、頭の中を覗いてみたいくらい(ちょっと太田螢一氏のイラストみたいな発想だな)。
前半は、和楽器をフィーチュアした9曲のエチュード。緩急対照的な曲が続き、速い曲ではカタルシス的な効果を生み出す音運びも。あえて和楽器の通常奏法のみを使ったとのことだが、そういった制約があるからこその面白さもあったと思う。後半は、松永天馬氏(ときどき神木優氏)をヴォーカルに迎えての独特の世界観を湛えた作品のオンパレード。セットリスト/歌詞カードが配布されたのも嬉しく、じっくり堪能することができた。
コンサート自体はテンポよく進んだが、休憩・アンコールも含めて3時間!大満足のライヴとなった。またぜひ伺おう。ビッグバンド編成もまたやってほしいなあ。
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