2025/07/21

シュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭のAsya Fateyeva氏

アドルフ・サックス国際コンクールでの入賞以降、様々なオーケストラの協奏曲ソリストとして引っ張りだこのアーシャ・ファテエヴァ Asya Fateyeva氏であるが、2024年にドイツのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン音楽祭に独奏者として招かれた時の映像を以下のリンクから観ることができる。

https://www.ndr.de/fernsehen/sendungen/Asya-Fateyeva-beim-Schleswig-Holstein-Festival,klassik256.html

プログラムが、もはやAsya Fateyeva氏オンステージ、というようなもので:

ビゼー「カルメン第1組曲」
トマジ「サクソフォン協奏曲」
ボルヌ「カルメン・ファンタジー」
モーリス「プロヴァンスの風景」
ビゼー「カルメン第2組曲」
ラヴェル「ボレロ」

…という、ビゼーの「カルメン」を除いてサクソフォン尽くしの演奏会。ボルヌはサクソフォンとハープでの演奏、また、「ボレロ」においてAsya Fateyeva氏はソプラノサクソフォンで参加している。

臨時編成の若いオーケストラのようで、オーケストラにはムラがあるが総じてしっかり演奏されている。特にトマジは祝祭感溢れる素敵な演奏で、ライヴ感に満ち溢れ、推進力があり一聴の価値ある演奏だ。トマジだけは、YouTubeにて抜粋を観ることもできる。

2025/07/20

Tapiola Sinfonietta & Rascher SQ plays Glass

フィンランドのエスポーの市立オーケストラであるタピオラ・シンフォニエッタと、Rascher Saxophone Quartetの演奏によるフィリップ・グラス「サクソフォン四重奏のための協奏曲」の演奏映像。

Rascher SQの演奏は相変わらずのハマり具合である。世界で一番多く本作品を演奏しているのがRascher SQであろう。アルトサクソフォンはMorgan Webster氏ではなさそう。前任のHarry White氏だろうか?

2025/07/12

木山光「Hadewijch II」の録音

 木山光氏のサクソフォン四重奏曲「Hadewijch II(ハデヴィッヒ2)」の録音をSound Cloud上で見つけた。2014年11月の、なんとAmstel Quartetによる実況録音。

https://soundcloud.com/gaudeamusnl/hikari-kiyama-sax-quartet

本作品は、海老原恭平氏、松下洋氏、塩塚純氏、小川卓朗氏のカルテットによって、第1回洗足現代音楽作曲コンクール・サクソフォン作品部門にて演奏され、入選ならびに洗足賞を獲得している。木山氏は当時欧州で活躍しており(今も?)、Amstel Quartetが取り上げることは自然といえば自然だが、それでもかなりの意外性があった。

作曲者が求める響きは、楽譜の注釈にもあるとおり「This piece need noisy tone. And this piece is not so colled comtemporary musc, this is noise Jazz - Rock music.」「Composer wants to produce as fast as possible & as loud as possible like Free Jazz - Rock improvisation」というもの。一方で、作品を聴いてみると分かるが、リズム・音運びなど、相当細かい部分までギッシリと精緻に書かれており、そのアンバランスさをどのように演奏として表現するかがキーとなる。いずれにせよ、高い技術力と圧倒的なパワーが必要な、一筋縄ではいかぬ作品。オプションでPAの使用によって120dbへのアンプリファイが推奨されている。

中川俊郎氏は「音楽の枠組みの向こう側、ゾッとする「彼岸」を覗こうとする探求心を見る(第6回JFC作曲賞本選に選出された「ハデヴィッヒ」の評より)」と語った。

2014年に2度演奏したが、これまで取り組んだ作品の中で、技術的には一番難しかったかもしれない。

Dynamic Saxophoneと名付けられた、このAmstel Quartetの当該演奏会のプログラムはこちら。