原博巳氏の訃報。情報を知ったのは8/24の夜だったのだが、あまりに突拍子の無い、現実感の無い話だったため、最初は何かの間違いではないかと思った。しかし、8/17を最後に途絶えたブログの更新(13年近くにわたって毎日更新されていた)や、直前まで参加されていた阿蘇の講習会主催の、斎藤氏のFacebook上での書き込みを見て、徐々に確信へと変わっていった。講習会終了後、滞在先のホテルで脳出血、発見が遅れ、手遅れになってしまったと聞いた。
言いすぎかもしれないが、生と死がこのような近い場所にあると感じたのは、人生の中で初めてかもしれない。持病も無く(実際は知らないが…)、当たり前のように当然のように身近にいた方が、フッといなくなってしまった。そのようなときに、このような気持ちになるのか、という思い。逆に言うと、未だに、状況を飲み込むことができていないのだ。身内や、友人・知人の死から感じるものとも違う、何か未だに頭の一部がボーっとして、夢と現実の狭間にいるような感覚だ。
今頃、鎌倉の「海の見えるお気に入りの場所」へと還ってきているのだろうか。生前、ご本人は、笑い話のごとくネタとして話されていたのだが、幼少期から育った鎌倉を知り尽くした、原さんならではの話だった。今となっては、誰もその場所を知ることはできなくなってしまったのだが…。
44歳、演奏家として、今後ますます期待が活躍される歳での、あまりに早すぎる死だ。ご本人の演奏や、僅かながらもご一緒した思い出は、またの機会に記したい。