昨日、原博巳さんのブログを観ていて、本日サクスケルツェットの演奏会があることを知り、慌てて行ってきた。洗足学園音楽大学は、アクセスは大変良く、職場から電車で数駅乗り換えなしの場所にあり、足を延ばしやすい。聴きに行ったのは第1回の演奏会以来だったが(その話は後ろに置くとして)聴きに行けて良かった!たまにはこうやってサックス漬けになるのも悪くないなあ。
【洗足マスターズコンサート Vol.1 管楽器の名手たち "Saxcherzet"】
出演:冨岡和男、服部吉之、宗貞啓二、池上政人、岩本伸一、大城正司、平野公崇、原博巳、林田祐和、貝沼拓実、田村正寛、大貫比佐志(以上サクソフォン講師陣)、大川千都、野村亮太、鳥井綾子、東秀樹、津田征吾、橋本恭佑(以上賛助)、稲川美穂(hrp)、洗足学園音楽大学打楽器コース生
日時:2010年5月14日(金曜)18:30開演
会場:洗足学園前田ホール
プログラム:
ビル・ウィーラン - リバー・ダンス
ジャン・アブシル - ルーマニア民謡の主題による組曲(大城正司、池上政人、貝沼拓実、原博巳)
福田洋介 - サクソフォン・シャンソネット(田村正寛、池上政人、林田祐和、岩本伸一、大貫比佐志、原博巳)
パウル・ヒンデミット - コンチェルトシュトック(林田祐和、貝沼拓実)
ヨハン=ゼバスティアン・バッハ - 主イエス・キリスト、汝われを呼ぶ
ヨハン=ゼバスティアン・バッハ - 平均律クラーヴィア曲集第一巻より、第二番"プレリュード"(平野公崇、池上政人、林田祐和、貝沼拓実、原博巳、田村正寛)
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー - バレエ「くるみ割り人形」組曲
アブシルはこの演奏会のためだけのメンバーの四重奏だったが、このくらいの名手が集まってしまうと、もう面白くて面白くて。第5楽章の、目が回るようなミニマル風民族音楽(笑)も、細かい部分は合っていないのに、自発的な音楽がホール中に満ちてくる。とんでもない演奏だった。
「サクソフォン・シャンソネット」は、SAX EXPOの協奏曲版で有名な福田洋介氏の作品。始めて聴いたが、おお、いい曲!!第1楽章から第4楽章まで、順にソプラノ~バリトンがフィーチャーされている。第1楽章は、なんとソプラノ6本のフーガから始まる。第3楽章はテナーが大見得を切り(岩本氏のソロの、味わい深いこと!)、「グルダのチェロ協奏曲の、第5楽章の雰囲気」の第4楽章では、バリトンが動く動く。大変に難しそうだが、これは…ちょっとやってみたいかも。
休憩を挟んだ後の「コンチェルトシュトック」、林田氏と貝沼氏の演奏は、上手いのは当然のことながら、少人数ながら、客席の空気を縛り上げて高い緊張感の中で演奏を提供することに成功していた。空気の緩急って、面白いですね。
バッハは、もうこれは「平野公崇の世界」。すごすぎる…と思ったら、平均律クラーヴィアでは、池上政人氏がジャズバリバリのアドリブを披露!(途中でイベールのフレーズまで飛び出す始末…明らかにジャズを学んだことがある風の貫禄)。最終的には、CD「l'air」の1.5倍速くらいのスピードで、炎のように駆け抜けてしまいました。大喝采。
メインのチャイコフスキーは、なんと20名近くが一列に並んでの演奏だったが、4重奏だろうと20重奏だろうと、やはり立ち上ってくる音楽のオーラはものすごかった。たぶん、我々がやる"ラージ"などとは、根本的に感覚が違うのかなあなどとも思ってしまった。
アンコールに、冨岡氏、貝沼氏、ハープの稲川氏によるトリオと、林田氏と田村氏をソロに迎えた「チャルダーシュ」。およそ2時間半に及ぶコンサートだったが、楽しい思い出ばかりとなった。
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ちなみに、第1回のプログラムはこんな感じだった。ブログにも、当時の記事が残っていた!それにしても、衝撃度とか、新鮮さとか、自分の聴き方とか、いろいろ変わるものはあるけれど、さすがに第1回の演奏を聴いてしまうと、それだけでお腹いっぱいです(笑)いまでも演奏を思い出せるほど、第1回目の印象は強かった。
H.ヴィラ=ロボス - ブラジル風バッハ第1番
S.バーバー - 想い出
D.ミヨー - スカラムーシュ
A.ピアソラ - ブエノスアイレスの春
山田武彦 - ウェストサイド'96
M.ラヴェル - マ・メール・ロワ
さらにアンコールに、池上政人氏のカーペンターズを4曲、ラージバックの服部吉之先生のモンティ「チャルダーシュ」、全員でのスカラムーシュ・ショートバージョン。うわ、懐かしっ。
4 件のコメント:
服部先生に会いたい。
相変わらずの、オーラを漂わせた演奏姿でした。
TSQで先生の家に遊びに行きませんか
いいね。
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