前々から欲しいと思っていた書籍を買ってしまった。送料込みで6000円くらいに収まったのは、円高の功である。James C. Umble著「Jean-Marie Londeix: Master of the Modern Saxophone」。言わずと知れたサクソフォン史上最も重要なサクソフォニストの一人、ジャン=マリー・ロンデックスの650ページ以上に及ぶ評伝(英語・フランス語)。なかなか面白い本ですので、皆様もぜひ円高の機会にお求めください。
この本に関しては、すでにThunderさんによる詳しい解説があるのだが(Thunderさん的経験を絡めた考察が、大変面白い)、じゃあ私はこの本について何を書こうか、と言ったところで、本からいくつかデータを面白い拾い出してみようかと思う。
たとえば、ロンデックスの日本人弟子は…と調べてみると(敬称略):
ハシヅメヤスオ、市川豊、木村義満、宗貞啓二、野田燎、齋藤貴志、佐々木雄二、下地啓二、田畑真美、上田啓二、上田卓、以上10名。昨日大石将紀氏のリサイタルで上田卓さんと話したときも、ちょっとだけ話題に上った。意外といらっしゃるのですね。
ロンデックス氏が考える、Recommended Worksのリストをアルトサックス作品に限って挙げてみましょう:
A.Caplet - Legende
C.Debussy - Rapsodie
F.Schmitt - Legende
A.Glazounov - Concerto
J.Ibert - Concertino da camera
B.Heiden - Sonata
D.Milhaud - Scaramouche
F.Martin - Ballade
P.Hindemith - Sonata
P.Creston - Sonata
C.Koechlin - Etudes
H.Tomasi - Concerto
M.Constant - Musique de concert
A.Desenclos - Prelude, cadence et finale
J.Charpentier - Gavambodi2
J.Rueff - Sonate
E.Denisov - Sonate
K.Stockhausen - In Freundschaft
M.Constant - Concertante
F.Rosse - Le frene egare
I.Nodaira - Arabesque III
L.Berio - Sequenza IXb
C.Ballif - Solfegitto 8
J.Wildberger - Portrait
C.Lauba - Sud
M.H.Fournier 5 Muses
C.Lauba - Steady Study on the Boogie
リストの最後のほうが良く分からない…聴いたことのない作品ばかりだ。ちなみに、他のセクションで「Points d'or」も挙げられており、やはりと言うか何と言いますか、ロンデックスコンクールの課題曲と通じるものが多く散見される。
最後に、私が所有するサクソフォン関連の書籍の厚さ比べをしてみた。おお、この本が(B5サイズとは言え)一番厚いぞっ。とは言え、半分はフランス語であり、読めないのだが。
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