2022/06/11

ゴトコフスキーからナディア・ブーランジェへの手紙(2)

引き続き、David Michael Wacyk著「POWERFUL STRUCTURES: THE WIND MUSIC OF IDA GOTKOVSKY IN THEORY AND PRACTICE」より、ゴトコフスキーからナディア・ブーランジェへの手紙の一部を日本語に訳した。同論文に掲載されているのは、これで全てである。

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親愛なるマドモアゼル。

あなたにお会いできることが喜びのすべてだということではなく、あなたがいてくださること、それだけで、私たち姉妹はとても心強く思っています。私の活動については必ずお知らせします。
10月2日に私のオペラを聴きに来てくださるのは、私にとって幸運なことになるでしょう。
親愛なるマドモアゼル、どうか私たちの尊敬すべき深い愛情表現を信じていただけけますよう。

I.ゴトコフスキー

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親愛なるマドモアゼル。

このクリスマスの期間に、私の心からの願いを贈ることをお許しください。
お願いがあります。ほんの少しの間でも、私のために時間を取っていただくことは可能でしょうか?
どんな日でも、どんな時でも、あなたが私を受け入れてくれる時に、私はスケジュールを空けて会いに行きます。
あなたに会えることを心待ちにしております。親愛なるマドモアゼル、私たちの大きな、そして愛情に満ちた賞賛の気持ちを受け取ってくださいますよう。

イダ・ゴトコフスキー

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親愛なるマドモアゼルへ。

3月15日という特別な日に、祈りを込めて、私たちの深い尊敬の念を表現させてください。

Ida Gotkovsky

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親愛なるマドモアゼル・ブーランジェへ。

3月15日(火)にサント・トリニテ教会で行われる礼拝に、私たちはこれまで以上に心を寄せています。
ドイツで私のオペラが上演されるため、その日は欠席せざるを得なくなりました。
親愛なるマドモアゼル、どうか私たちの親愛と尊敬の気持ちを受け入れてくださいますよう。

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親愛なるマドモアゼル!

私たちのことをこんなに思ってくれているなんて、感激です。とても意味のあるメッセージに心から感謝しています。私は3月15日にパリにいることができませんでしたが、あなたのために、そしてあなたの愛する人のために祈ることを止めません。
私は自分の交響詩デビューのためにアメリカへ出発しますが、そこで真のコラボレーションを見つけたいと願っています。
親愛なるマドモアゼル、どうか私の誠実な気持ちを信じて、精神的に、そして敬意を持っていつもあなたの近くにいることをお許しくださいますよう。

イダ・ゴトコフスキー

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1967年、アラン・ベルノーの音楽理論のクラスの集合写真。

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