2017/11/25
2017/11/10
John Harle & Elvis Costello on YouTube
というわけで愛聴盤なのだが、それに関連したムービー、しかもエルヴィス・コステロとの共演曲である「ああ我が恋人」の一部の演奏の様子がYouTubeにアップロードされているのを見つけた。ほんの僅かな抜粋であるが、これはライヴの様子なのだろうか。CD収録のみの作品だと思っていたのだが、発売当初はライヴで演奏される機会もあったのかな。
2017/10/30
四賀公民館で演奏2017
【四賀公民館文化祭サクソフォンアンサンブルコンサート】
日時:2017年10月21日(土)13:00開演
会場:四賀公民館
プログラム:
池辺晋一郎編 - どんぐりころころ変奏曲
J.B.サンジュレ - 四重奏曲第一番より第1楽章
本居長世メドレー
演歌メドレー
A.フラッケンポール編 - ピンクパンサー
ラテン・メドレー
日経にAdamSQの記事
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO22594160T21C17A0000000?channel=DF280120166611
そういえば、AdamSQの演奏はきちんとリサイタル等で聴いたことがないな。そのうち聴きに行きたいなあと思いつつ、先延ばしになってしまっている。
2017/10/24
演奏会情報:ジェローム・ララン&原博巳
独奏、デュオをバランス良く配置し、さらにソロも存分に今回の見どころは、何といってもバリー・コッククロフト氏による委嘱作品。「Rock Me」を始めとする特徴的な響きを生み出す、コッククロフト氏ならではのエキサイティングな作品が出来上がってくることだろう。ララン氏は、コッククロフト氏とデュオを演奏したり、CDに「メルボルン・ソナタ」を入れたりするほど、コッククロフト作品に精通しており、今回も大変期待できる。また、チェロのために書かれた「風の谷のナウシカ」…どちらが演奏するかわからないが、シンプルなメロディをいかに紡ぎ出すのか、注目だ。
デュオの作品のセレクト(「パガニーニ・ロスト」とプーランク)は、意外にも非常にスタンダードなものだが、このお二人の熱い演奏が、どんな響きを生み出すのか楽しみだ。
【ジェローム・ララン/原博巳 サクソフォンデュオ・リサイタル】
出演:ジェローム・ララン、原 博巳(以上sax)、五島史誉(pf)
日時:2017年10月27日(金)19:00開演
会場:代々木上原けやきホール
料金:一般:3,500円 / 学生:2,500円
プログラム:
久石譲 - 「風の谷のナウシカ」より5つのメロディー
バリー・コッククロフト - 委嘱作品
パブロ・デ・サラサーテ - カルメン幻想曲
長生淳 - パガニーニ・ロスト
フランシス・プーランク - オーボエとバソン、ピアノのための三重奏曲
2017/10/18
カルッツ川崎開館記念TKWOコンサート
出演:海老原光(cond)、本田雅人(sax)、東京佼成ウインドオーケストラ、一般公募演奏者
日時:2017年10月9日 18:00開演
会場:カルッツ川崎(川崎市スポーツ・文化総合センター)ホール
プログラム:
河辺公一 - 高度な技術への指標
保科洋 - 風紋
酒井格 - たなばた
アルフレッド・リード - アルメニアンダンス・パートI(一般公募演奏者との合同演奏)
ビル・チェイス/岩井直溥 - 黒い炎(サクソフォン:本田雅人)
和泉宏隆/真島俊夫 - 宝島(サクソフォン:本田雅人)
ジェローム・カーン/岩井直溥 - 煙が目にしみる(サクソフォン:本田雅人)
ルイ・プリマ/岩井直溥 - シング・シング・シング(サクソフォン:本田雅人)
妻が一般公募の催しに乗っていることもあり、聴きに伺った。カルッツ川崎オープン記念ということで、祝祭的な雰囲気の中、華々しい演奏が繰り広げられた。東京佼成ウインドオーケストラを聴いたのは久々だったが、やはり上手い。さらに指揮者のキャラクター(とてもわかりやすくかつ面白い指揮をされる方)も相まって、とても楽しく聴くことができた。一般公募者を交えた「アルメニアンダンス」も、とても聴き応えのあるレベルまで仕上がっており、もちろん細かい部分ではいろいろとあったが、圧倒的な推進力の前に、無意味な批評だろう。ちなみに、アルトサクソフォンのソロは一般公募の中学生?高校生?っぽい方だったが、とても上手でびっくり。
後半は、都合により聴くことができず…(>_<)ざんねん。
カルッツ川崎オープン記念にふさわしい催しだったと思う。ぜひ今後も魅力的なイベントを続けていただきたい。
2017/10/15
ロンデックス氏の注目著作、発売開始
ロンデックス氏による、アドルフ・サックスから現代(2000年)までの、サクソフォン史を網羅し解説した著作である。何年も前から執筆が始まっていたことは知っており、また、日本のサクソフォンについてロンデックス氏に情報提供していたため、発売を心待ちにしていたのだが、まずは第1巻(Livre 1)が発売。今後3巻までが順次発売予定となっている。
Livre 1 - 1814-1899 Adolphe Sax
Livre 2 - 1900-1942 Internationalisation du saxophone
Livre 3 - 1942-2000 Le saxophone de concert
Delatour Franceからの出版で、第1巻は22ユーロとのこと。次の第2巻以降も楽しみだ。ちなみに…第2巻は1900年から1942年となっているが、1942年はパリ音楽院(現在のパリ国立高等音楽院)のサクソフォン・クラスが、時の院長クロード・デルヴァンクールの尽力によって再開された年だ。
http://www.editions-delatour.com/fr/organologie/4006-pour-une-histoire-du-saxophone-et-des-saxophonistes-livre-1-9782752103420.html
日本語版…と贅沢は言わないので、せめて英語版が出ないかなあ…。
2017/10/03
チルドレンズ・ソングのサクソフォン四重奏編曲譜
それから数年。何気なくAstute Musicのサイトを眺めていたところ、なんと同アレンジ譜が出版されているではないか!!びっくりした…。
https://www.astute-music.com/store/p244/Childrens_Songs_%28sax_quartet%29_by_Chick_Corea.html
バックランド氏によるノートには、以下のように書かれている。
オリジナルの編曲譜は長きに渡り行方不明となっていました。そこで、記憶とCD/ライヴ録音を頼りに、再度楽譜として書き直すことにしたのです。出版にあたり、許可を得るためにチック・コリアにコンタクトを取りました。彼は、自分の(素晴らしい)音楽をより多くの聴衆に紹介してくれることを願って、出版を快諾してくれました。
なるほど、オリジナルの編曲譜が失くなっていたのか。何がきっかけになったかは分からないが(オリジナルの編曲譜ではないにしろ、同じ編曲者による忠実に再現を試みた楽譜が)再度出版の運びとなったのは大変喜ばしいことだ。私も早速注文しようと思っている。
2017/10/01
日本人女性作曲家によるサクソフォン四重奏曲
お知り合いの方に質問されたのをきっかけに、Facebookで広く訊いてみたところ、多くの方からこんな曲もあるよと教えていただいた。以下にまとめたリストを掲載しておく。
木下牧子 - アンダンテとカプリッチョ
三浦真理 - ティータイムの画集
平部やよい - 4つの自我
平部やよい - Dice
平部やよい - 倖せヲ呼ぶ嶌
名田綾子 - サクソフォン四重奏曲
名田綾子 - トライフル
名田綾子 - 元禄花見踊りの主題による7つの変奏曲(SaxQ+pf)
石毛里佳 - アレグレットとプレスト
石毛里佳 - 海にまつわる三章
石毛里佳 - Sparking!
石毛里佳 - 幻舞曲
大嵜慶子 - ココロコ(SaxQ+pf)
大嵜慶子 - 滄海変じて桑田となる(SaxQ+pf)
織田英子 - 東回りの風
鈴木歌穂 - 黎明の空へ
鍋島佳織里 - スプラッシュダンス
三浦真理 - ファンタスティック・モネ
阿部清美 - エターナルブルー
田中久美子 - 四十雀のさえずり
山根明季子 - 水玉コレクション No.16
内田祥子 - Blue Blue
内田祥子 - Blue Vacation
名倉明子 - henkies
宮前知永子 - サクソフォン四重奏曲2番
2017/09/27
マクリスタルの吹く「Hard Fairy」
Sax Allemandeのゴルトベルク変奏曲
https://itunes.apple.com/jp/album/bach-goldberg-variations/id258462049
基本的には三重奏(SAB)で演奏が進むが、一部の変奏では、テナーサクソフォン奏者として、マルカス・ワイス Marcus Weiss氏が参加している。どの変奏も高いテクニックで演奏されており、さらに小気味よくヘヴィになりすぎない音作りが印象的。2005年の録音とのことだが、近年のトレンドを良く捉えた、ヴィブラート控えめのスッキリした演奏。
サクソフォンのゴルトベルク変奏曲といえば、クローバーSQのものも有名だが、少し違ったアプローチで楽しめた。Danish Saxophone Quartetの演奏も気になっているところ。
2017/09/23
上野耕路とソシエテ・ノワール第二回公演
出演:
上野耕路, pf & hammond
武井誠, 篠笛 & 尺八 & fl
中村仁樹, 尺八
真部裕, vn
多井智紀, vc
内田義範, bs
播摩祐子, fender rhodes
杉野寿之, drs
松永天馬, vo
神木優, 司会
日時:2017年9月19日 19:30開演
会場:目黒ブルースアレイ
プログラム(すべて上野耕路作品):
9 Etudes Japonaise(A, B, C, E, F, I, J, K, Lの全9曲)
ソシエテ・ノワール
サマータイム・ゾンビ
見知らぬ友人
ピアノマン
むこうみずな寓話
アルケイディア
エヴァ
グッドレッドロード
恋するさるとる
探偵ごっこ
プロパガンダはもうやめて
エーテル・ダンス
ピニャ・コラーダの冒険
Etude japonaise C(アンコール)
サマータイム・ゾンビ(アンコール)
ピニャ・コラーダの冒険(アンコール)
「ソシエテ・ノワール」は、ここ最近上野耕路氏が取り組んでいる音楽ユニット/プロジェクトの名前。第1回目のライヴには伺えず、その後発売されたライヴCDを聴いて魅力を知り、今回のライヴを心待ちにしていた。今回はすべてが新作(上野氏自身珍しいとおっしゃっていた)、和洋折衷の不思議な編成にも関わらず、魅力的な曲ばかりの鮮烈なライヴだった。何度もブログで書いているが、上野耕路氏の作品は、一聴した瞬間に上野耕路氏の作品である、ということがわかるのが凄いと思う。単なる作曲ではなく、ある種のジャンル形成とでも言えるだろうか。グロテスクな響き、しかし途方もなく美しく、時に楽しく、いったいどのような発想でこのような作品を生み出しているのか、頭の中を覗いてみたいくらい(ちょっと太田螢一氏のイラストみたいな発想だな)。
前半は、和楽器をフィーチュアした9曲のエチュード。緩急対照的な曲が続き、速い曲ではカタルシス的な効果を生み出す音運びも。あえて和楽器の通常奏法のみを使ったとのことだが、そういった制約があるからこその面白さもあったと思う。後半は、松永天馬氏(ときどき神木優氏)をヴォーカルに迎えての独特の世界観を湛えた作品のオンパレード。セットリスト/歌詞カードが配布されたのも嬉しく、じっくり堪能することができた。
コンサート自体はテンポよく進んだが、休憩・アンコールも含めて3時間!大満足のライヴとなった。またぜひ伺おう。ビッグバンド編成もまたやってほしいなあ。
2017/09/08
2017/09/01
2017/08/30
2017/08/28
2017/08/25
2017/08/23
2017/08/21
ベルリン・フィルの「シティ・ノワール」視聴
先週末、ベルリン・フィルの配信サービス、「ベルリン・フィル デジタル・コンサート・ホール」が、48時間の無料クーポンを配布していた。このクーポンを使って、気になっていたグスターヴォ・ドゥダメル指揮のアダムズ「シティ・ノワール」の演奏を視聴することができた。サクソフォンはティモシー・マカリスター氏。
初演のLAフィルの演奏が有名だが、指揮者が同じでもオーケストラが違うと、ここまで違った演奏になるのかと興味深く視聴した。その他にも、初演から現在に至るまでの、指揮者やサクソフォン独奏者の、考え方の変化というものはあるはず。何にせよ、また新たな名演が生まれたのだなと感じ入った次第。2009年の初演以来、世界各地で頻繁に演奏されているが、今後もますます多くのオーケストラで取り上げられてほしいものだ。
クーポンは、本日(日本時間なのか何なのかは良くわからず)まで配布中。詳細はベルリン・フィルのfacebookページを参照のこと。
2017/08/18
2017/08/17
2017/08/16
管打コン2017進行中
今年は、インターネット上に通過者が名前付きで掲載されているため、誰が通過したか一目瞭然。
http://www.jmecps.or.jp/
2017/08/14
2017/08/09
2017/08/08
マスランカ氏、逝去
作曲家のディヴィッド・マスランカ David Maslanka氏逝去の報せ。8/6に亡くなったそうだ。6月に、がんと診断されていたとのこと。また一人、偉大な音楽家がこの世を去った。
これまで、マスランカ氏の「レシテーション・ブック」に幾度となく取り組み、氏の作品に畏敬の念を持ち続けていた。演奏者の気を引き出し、物凄い勢いで消費させる作品の数々、どれも演奏者と聴衆の心に響く作品ばかりだ。
そういえばマスランカ氏のマスタークラスを受講したこともあったなあ(諸事情で氏の到着が遅れ、代わりに雲井雅人サックス四重奏団の皆様に指導いただいた)。その時、ほんの僅かであるが直接温かいお人柄に触れ、その印象も強く残っている。
ご冥福をお祈りいたします。
2017/08/07
キャトル・ロゾーの25周年記念ライヴ映像
キャトル・ロゾー、結成25周年コンサートの模様。東京芸術劇場大ホールで開催された、いまや伝説ともいえるコンサートの映像。録音がブレーンからリリースされたことはよく知られているが、まさか映像が残っているとは知らなかった。感動。
マルティノンの前半と後半。聞くところによると、デュボワの映像もあるとか…。
https://youtu.be/x7BVbklNlj4
https://youtu.be/_LnuX4iq7lk
とても集中力が高く、カルテットのみならずオーケストラもかなり乗っており…まさに一世一代の演奏という印象。
2017/08/03
ツーロン軍楽隊の音
グリーンドア音楽出版の、フランス海軍ツーロン軍楽隊の復刻盤を聴く。かつて、ガブリエル・パレが指揮を務めた由緒ある楽団の、ジャン・マイヨ楽長時代の録音を、CD2枚にわたり丁寧に復刻したもの(使用カートリッジはPierre Clement)。
レパートリーの豊富さとともに、やはりその濃密サウンドに魅力を感じる。木管セクションは、リード楽器の集合体(フルートは違うが)なんだな、という認識を強くする。各楽器が、十分にその楽器の特性を活かして鳴らすと、こんな音が生まれるのか、という驚きがある。
最近の吹奏楽は、音が中和することを良しとする傾向があり、残念ながら似たりよったりの演奏になりがちだ。
2017/08/02
昔の題名のない音楽会
題名のない音楽会に、須川展也氏とトルヴェール・クヮルテットが出演した放送回を観た。司会は武田鉄矢。VHS時代の録画をデジタル化したものだろう。
比較的オーソドックスな内容で、真新しさはないのだが、貴重な記録であることに間違いはない。「星に願いを」「アルルの女第二組曲より間奏曲」「私のお気に入り」「リベルタンゴ」の4曲の他、サクソフォンや演奏法に関する解説のコーナーがあった。「リベルタンゴ」では、啼鵬さんがバンドネオン奏者として出演している。
2017/07/31
連動
マウスピース、リガチュア、リード、楽器の組み合わせが、この時代にあっても未だ試行錯誤されている(これがベストという解がない)ことを、いくぶん不思議に思うこともある。
普通の工業製品は、それ自体が自律して動くものであり、何がベストか分かり易いが、楽器は人間の呼吸器官etc.と連動して動くものだ。人体と楽器の組み合わせにおけるベストを見つけねばならず、人それぞれ持つ呼吸器官の構造が違うわけで、その人に合った最適なセッティングというものを探していかなければならない、ということだ。そういう研究とかサービスとか、存在しても面白いと思うのだが…。
2017/07/28
2017/07/27
アリアージュQ
Alliage Quintetは、世界的に見ても珍しい、サクソフォン四重奏+ピアノ、という編成で定常的に活動している団体だ。ケルン音楽大学教授のダニエル・ゴーティエ氏を筆頭に、優秀な奏者を擁し、演奏レベルも高い。CDのリリースも多く、気軽に彼らの演奏を聴くことができる。最近リリースされた、クラリネットのザビーネ・マイヤー氏と共演したアルバムが、また鮮烈だ。
取り上げるレパートリーはどうしてもアレンジ中心になるのだが、これがまた聴き応えのあるものばかり。「トルヴェールの四季」全曲なども取り上げている。
個人的に、定常的にチェックしておかなければならない団体の一つ。
2017/07/26
2017/07/25
アジアのこれから
アジアのクラシック・サクソフォン界の隆盛が著しいが、これから先、そしてその次に伸びる可能性があるのはどこか。
タイ、台湾は、優秀な教育者、活発な音楽院を擁し、数年前からの盛り上がりが著しい。中国についても(具体的なことは未だ分かっていないのだが)聞こえてくる話からすると、似た状況のようだ。シンガポールや香港にもフェスティバルはあるようだが、地盤としてはどういったレベルなのだろう。韓国、インドネシア、マレーシア、ベトナムあたりの状況は…?
昨年、台湾で第一回アジアサクソフォンコングレスが開かれたが、情報収集の意味でも観に行けば良かったと、今更ながら後悔している。
経済成長の30年遅れでサクソフォンにも似たような状況…日本が先行し、他の国々の成長が追いついてきて…が起こっていて、面白いな。さらに20年もすれば、この先は追い抜かされていく、ということなのだろう。
2017/07/24
暑い盛りに
かつてのように毎週末楽器を吹きまくっている、という状態から、ここ数年離れている。結婚し子供も生まれ、自分のためだけに使う時間ばかりでなくなったのと、Tsukuba Saxnphone Quartetがほぼ活動休止の状態にある、といったあたりがその理由。
昨日、ふと、社会人になってから5年間ほどのことを思い出していた。夏の暑い盛りに、楽器を抱えて片道一時間半以上もかけ、カルテットの練習に行っていたのだった。今考えるとかなり無茶苦茶やっていたが、そういった環境に身を置くと、それが当たり前になる、ということなのだと思う。これから先も、そうなる事は十分考えられるのだ。
2017/07/23
JML 5th: ファイナル順位発表
2nd Prize: Evgeni Novikov
3rd Prize: Aiwen Zhang
スペインのCarlos Ordóñez De Arce氏が優勝。経歴をあまり良く知らないのだが、今後注目していかなければいけない。エフゲニー・ノヴィコフ氏の高位入賞は、ほぼ予想通り。画期的だったのは、中国籍のAiwen Zhang氏の入賞だ。おそらく、この規模のサクソフォンの国際コンクールで中国籍の奏者の入賞は初めてのことだと思う。近年盛り上がっているアジアでのサクソフォン熱を象徴する出来事のひとつと言えるだろう。
2017/07/21
無伴奏の白鳥
木下直人さんの復刻によるマルセル・ミュールの独奏録音の中に、サン=サーンス「白鳥」の録音が2種類含まれている。
http://www.greendoor.jp/products/products.php?pnum=GDWS-0025-6
1つは以前から度々復刻されていたものだが、もう1つは、何と冒頭に一瞬ピアノが入るのみの、無伴奏版。原盤は、コロンビアのDF1083。
どういった経緯でこれが録音され、リリースされたのか、その事情に興味があり、資料的価値が高いと思っているのだが、それを差し置いてこの演奏は殊の外素晴らしく、蠱惑的なものを持っており、惹かれてしまう。
2017/07/20
2017/07/19
長生淳氏とトルヴェール
特に国内のサクソフォン奏者にとって、長生淳氏の作品はおなじみだ。多くはトルヴェール・クヮルテットとの一連の共同作業から生み出されたものだが、高難易度かつ聴き応えのあるものばかり。
しかし他の団体が演奏すると、どれだけ上手くても、「なんか少し違うなあ」という感じを受けることが多い。そしてトルヴェールQの演奏へと戻れば、「やはりこの演奏でなければ」という思いを強くする。奏者ありきの作品、というのは珍しくないが、トルヴェール×長生淳はその中でも筆頭だろう。これだけ奏者と作編曲者が密に結合したコンビもなかなかないのでは、と思う。
2017/07/18
四重奏+ピアノで演奏会
少し先だが、サクソフォン四重奏+ピアノ、という編成で小さなコンサートを開催しようと考えている。先週金曜日はその初回打ち合わせだった。
この編成における先駆者兼開拓者といえば、何を差し置いてもトルヴェール・クヮルテットだが、そのレパートリーに引っ張られすぎないように、少々物珍しい曲も入れながらプラグラムを組む。来年の前半に開催する予定。
2017/07/17
JML 5th: ファイナリスト発表
copy from adolphesax.com info.
Carlos Ordóñez De Arce (SPAIN)
Ali Wright (GREAT BRITAIN)
Aiwen Zhang (CHINA)
Jiaqi Zhao (CHINA)
Evgeny Novikov (RUSSIA)
2017/07/14
JML 5th: セミファイナリスト発表
昨夜、一時予選通過者が発表された。日本人としては、中島諒くんが通過。彼はほとんどのコンクールで一次を通過しているが、それだけの地力の高さを感じる。
個人的注目は、エフゲニー・ノビコフ氏。また、アジア勢の活役が目立つ。
copy from adolphesax.com info.
Alberto Chaves Zamora (SPAIN)
Chi Chun Chen (TAIWAN)
Chi Him Chik (HONG KONG)
Evan Clark (USA)
Colin Crake (USA)
Bob Eason (USA)
Jakub Jarosz (POLAND)
Jie Luo (CHINA)
Pisol Manatchinapisit (THAILAND)
Ryo Nakajima (JAPAN)
Evgeni Novikov (RUSSIA)
Carlos Ordóñez De Arce (SPAIN)
Mary Osborn (AUSTRALIA)
Gabriel Pique (USA)
Thitipol Piseskul(THAILAND)
Yu-Shiang Wang (TAIWAN)
Alastair Wright (GREAT BRITAIN)
Ding Zhang (CHINA)
Aiwen Zhang (CHINA)
Jiaqi Zhao (CHINA)
2017/07/13
Skype→Google Hangout
スマートフォンから一般電話への発信アプリ、これまではSkypeを使っていたが、クレジットを使い切ったのを契機にGoogle Hangoutへと乗り換えた。最近知ったのだが、比較すると、Google Hangoutのほうがずっと安いのだ。
気がつけば、auからmineoに乗り換えてからそろそろ2年が経つ。通話料の高さをSkypeでカバーしていたが、これからさらにお得に使えそう。
2017/07/12
JML 5th進行中
第5回ジャン=マリー・ロンデックス国際コンクールが、タイ・バンコクにて進行中。おなじみ、adolphesax.comが特集ページを組んでおり、演奏の模様も含めて多くの情報を参照できる。
http://londeixcompetition2017.adolphesax.com/index.php/
私も、以前のようにリアルタイム、かつ詳細に追うことは難しいが、横目でチラチラと眺めている。
2017/07/11
サイバーバードのピアノリダクション版映像
テレビマンユニオンの動画ページにて、吉松隆「サイバーバード協奏曲」第1楽章のピアノリダクション版映像が公開されている。
http://tvuch.com/social/283/
須川展也氏と小柳美奈子氏のコンビ。もちろん、演奏が素晴らしいことは言うまでもない。
聴きながら原曲フラッシュバックしてしまうのだが笑、この作品のサクソフォンパートが持つ饒舌さ(テアトル的な雰囲気、特殊奏法の数々、即興…等)を、ピアノ1台で受け止めるのはさすがに難しいな、少々アンバランスだな、と思ったのも事実。協奏曲のピアノリダクションであるから、致し方ない。
とはいえ、この名曲をお手軽に演奏できるようになったのは歓迎すべきところで、これから演奏者も増えていくことだろう。
2017/07/10
BnF Records
Google Play Musicを利用して、フランスのLP時代のアーティストについて音楽検索をしていると、時折BnF Recordsというレーベルのアルバムが引っかかることがある。ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団、ミュール、ロンデックス…等々。
検索結果に表示されるのは、どれも似たようなデザインのジャケットで、聴いてみると盤起こしのような音質。おそらく配信専門に、レコードを復刻して提供しているレーベルなのだと思う。凡庸な復刻だが、手軽にLP時代の録音を聴ける、という意味では良いのかも。そういう時代であることが、ちょっと寂しくもあるが。
2017/07/09
2017/06/21
2017/06/18
ジェローム・ララン「Hikari」
「Hikari(Klarthe Records)」
Jérôme Laran, sax
Michaël Ertzscheid, pf
1. Sômei Satoh - Hikari
2. Barry Cockcroft - Melbourne Sonata
3. Arvo Pärt -Spiegel im Spiegel
4. Graham Fitkin - Gate
5. Ross Edwards - Raft Song at Sunrise
6. Bajlinder Singh Sekhon II - Gradient
7. Olivier Messiaens - Louange à l'éternité de Jésus
透明感のある演奏。それは、音色や音楽作りだけではなく、プログラミングによるところも大きいと思う。ポスト・ミニマルとも形容できる作品が目立つが、ともすればサクソフォンで演奏する時、演奏技術的に無理のある形になってしまうこれらの作品を、鮮やかに演奏しているのはさすがである。冒頭から聴き進めるに従い、"サクソフォンを聴いている"という意識が、徐々に薄れていって、アルヴォ・ペルトやメシアンあたりでは、周囲環境からメロディと和音だけが聴こえてくるような…不思議な感覚を得ることができる。
ガツンと響く聴きモノは、フィトキン、セコーン。フィトキンは最近、日本国内でも人気が出てきたのは嬉しい限り。フィトキンならではの厚みのある和音に、ジェローム氏が吹くサクソフォンの闊達なフレージングが絡む様子が爽快そのものだ。セコーンは、絶妙なバランスで特殊奏法が交えられた作品であるが、それを(ものともせずに)作品の構成感やリズムの面白さを伝えることに徹しているジェローム氏の演奏、さすがである。
アルバム中の白眉として、コッククロフトを挙げておこう。この超高難易度のスコアをスラスラと見事に演奏している様子など、なかなか聴けるものではない。"普通に聴こえる"ために必要な演奏技術は、いかばかりだろうか。そういえばジェローム氏、2015年のコングレスではコッククロフト氏とともにデュオのステージを踏んでおり「E2udes」という作品を演奏していた。仲がいいのだろうなあ。
ジェローム氏名義で制作されたアルバムは、これまで3枚。メイヤー財団の助成を受けて制作された「Paysages Lointains」、Cafuaから出版された「Impressions d'Automne」、そして今回の「Hikari」である。それぞれのCDが独特の魅力を放つが、非常に尖った「Paysages Lointains」、スタンダードな内容を揃えた「Impressions d'Automne」の、いずれにも属さない第3の方向性をアルバムにて提示してきたようだ。多忙を極めるジェローム氏だが、ますます今後の活動に注目していきたい。
Ensemble_TSUKUBA #3
日時:2017年5月27日(土)16:00開場16:30開演
会場:つくばカピオ・ホール
料金:入場無料
プログラム:
フェリックス・メンデルスゾーン「管楽のための序曲」
木下正道「森の情景 三連画」(委嘱作品・初演)
木下正道「アインシュテュルツェンデ・ゴルトベルク」(委嘱作品・初演)
ヨハン=ゼバスチャン・バッハ/アルフレッド・リード「来たれ、甘き死よ」
http://www.en29.org/
だいぶ日が経ってしまった…テナーサクソフォンで演奏に参加した。吹奏楽で、このような演奏会(プログラム構成や、初演作品の多さ的な意味で)に乗ることは、非常に稀なことであり、単なる"吹奏楽の演奏会への参加"とは一線を画する体験だった。
2017/05/26
演奏会ご案内:Ensemble_TSUKUBA #3
【ensemble_TSUKUBA(アンサンブル_ツクバ)コンサート#3】
日時:2017年5月27日(土)16:00開場16:30開演
会場:つくばカピオ・ホール
料金:入場無料
プログラム:
フェリックス・メンデルスゾーン「管楽のための序曲」
木下正道「森の情景 三連画」(委嘱作品・初演)
木下正道「アインシュテュルツェンデ・ゴルトベルク」(委嘱作品・初演)
http://www.en29.org/
私の4つ~5つ上の大学の先輩方が中心となって結成されたensemble_TSUKUBAが、14年ぶりに復活、メンバーも新たに、明日コンサートを行う。委嘱作品を2つ取り上げるという、かなりボリューム感のある内容。久々ということで音楽作りも、宣伝もなかなかに苦労しているのだが、ぜひ聴きに来ていただければ幸い。
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多分にもれず、中学高校大学と、吹奏楽に関わってきた身としては、いわゆる一般的な「吹奏楽」が持つ楽しさや充足感に入り浸っていた一方、ある程度の本番をくぐり抜けると、テナーサクソフォンやバリトンサクソフォンで「吹奏楽」に参加することの虚無感を味わうことは多かった。特にクラシック作品においてこれらの楽器に割り当てられる音符たちは、どうも意味を感じるものが僅少であり(もちろん充実した音符を与えられることもあるのだが)、吹いていてそれらを無難に吹いていくことがほとんどだった。その後はまったのがサクソフォン四重奏だったのだが、ここでは吹奏楽では決して与えられることのない役割を楽しんでいたのだと思う。
今回(きっかけは別だが、結果的に)この団体が持つコンセプトに惹かれ、参加することとなった。古典作品を、現代の作曲家に依頼して再構成する、というプロセスを経て、果たしてテナーサクソフォンがどのような位置を占めるのか、その役割が気になったのだ。出来上がった楽譜を見て戦慄し、余裕がなくぎりぎりの箇所で吹いているのだが…。担当するテナーサクソフォンのみならず、全体の響きも、"創作"編曲そのものも、とても面白く楽しいものになっており、実際の音楽ができ上がってくるにつれてワクワク感が増している次第。
最後に、「アインシュテュルツェンデ・ゴルトベルク」について、簡単に…。バッハの名曲「ゴルトベルク変奏曲」を基にした、創作編曲である。アインシュテュルツェンデ、とは、ドイツのノイズ音楽バンドの名前だが、その印象を引っ張って?「崩れ落ちるゴルトベルク」という邦題が付く。原曲から、アリアといくつかの変奏がピックアップされている。最初、バス主題とアリアが原曲に忠実な形で管楽アンサンブルによって演奏されたかと思うと、変奏が進むに従って少しずつ別の要素が加えられていく、というもの。楽章が進むと"創作"感がさらに増し、ほぼ別の作品のような構成・和声・旋律となる。最終楽章は、打楽器も活躍する驚きの疾走感(演奏者は相当苦労するが…)で、爆発と収束を繰り返しながら最後のクォドリベットと最終アリアを導き出す…というもの。面白そうでしょう。
2017/05/25
The SAX Vol.83に寄稿
1200字にどう収めるかということに苦労し、巡り巡って回りくどい表現を多用してしまったのだが、一言で表すのは難しいほど、素晴らしい演奏だった、ということで…(言い訳)。
本号に関する内容の概要は、以下のリンクより参照できる。
http://www.alsoj.net/store/view/S83.html
Amazonからの購入リンクはこちら:
http://amzn.to/2qfKQwE
2017/05/22
第8回サクソフォン交流会 in 長野
遠隔地での開催は、とにかく現地協力団体の方々の働きに依るところが大きい。そのような意味では、第4回のまいまいさん率いるカキツバタさん、第6回のきんじさん率いるダッパーさん、そして今回のUさん率いるMiSTさん、それぞれ、10をお願いして20くらい返ってくる、くらいの働きをしてくださるのだ。タスク量が増え、メールとファイルが飛び交う中、今回もまた、成功へと導いていただいた。本当に感謝、感謝だ。また、関東側の事務局メンバーも、このメンバーで失敗するはずがない、という各自最もノウハウを持つ箇所を担当するような布陣で固めたことも、良かったと思う。
原先生に加え、川島さん、村田さん、という、素晴らしい奏者・作編曲家に参画いただいたことも、大変ありがたかった。プーランクの鮮烈そのもの、という演奏は、それまでの空気を一変させるほどのもの。これは生で、そしてあのホールで聴けて良かった!ガーシュウィンのメドレー「ガーシュウィン・リズミクス」は、バックバンドもかなりの難曲に仕上がったのだが、ソロのお2人の素晴らしさ、村田さんの粘り強い指導と、個人参加者の集中力の高さのおかげで、なんとか演奏まで持っていけたこと、嬉しく思う。また、「信濃の国」のアレンジ、というアイディアも(どこから湧いて出たのか忘れたが)、結果的に村田さんの筆致や原先生の指導で演奏までこぎつけ、打ち上げでメロディを全員が合唱できる程度には印象に残った…という、なんだか可笑しくも面白いことになったのだった。
各アンサンブル団体のレベルの高さ(全員、ココ一番、という気合いの入った曲を持ってくる)も、例年のごとくで、長丁場だったが、飽きることは全くなく、楽しく聴くことができた。個人的な一番のヒットはラフォーレSEだなあ。まさかのラゴ「Ciudades」を、特殊奏法含め鮮やかに聴かせる手腕には恐れ入った。シェラトンは、演奏しながらの高揚感が凄かった(最後は超走った笑)が、ピアノとのアンサンブルでの、内声の音程のとり方はもう少し研究の余地あり(四重奏吹いている感覚ではだめだ…)。とはいえ、楽しく演奏できたのは、編曲の素晴らしさ、ピアノの素晴らしさ、気遣いなく付き合えるメンバーのおかげだ。
単身の長野旅行、ということで、子どもをほったらかし(妻とともに妻方のご実家にあずけるという…)家族には迷惑をかけまくってしまった。そんなことを許して送り出してくれる家族に感謝。家庭あっての趣味だからなあ。
さて、次は第9回。事務局メンバー絶賛募集中(←重要)。
【第8回サクソフォン交流会 in 長野】
日時:2017年5月20日(土) 12:45開場 13:00開演
会場:長野市芸術館・リサイタルホール(→長野市芸術館サイト 長野県長野市長野駅付近)
アドバイザー・指揮:原博巳
ゲスト:川島亜子、村田淳一
内容:
1)アンサンブルステージ
全国から集まったサクソフォンアンサンブルがそれぞれ演奏を披露するステージです。
参加団体:
サクソフォーンアンサンブルの会(東京都)
ザッツ・サクソフォン・フィルハーモニー(埼玉県)
シェラトン・カルテット(東京都)
ダッパーサクセーバーズ(香川県)
浜松サクソフォンクラブ(静岡県)
ちあきひと(東京都)
ラフォーレサクソフォンアンサンブル(東京都)
Business Class Saxophone Ensemble(東京都)
lalala 雷鳥カルテット(長野県)
MiST Saxophone Ensemble(長野県)
Saxofono Rosso(東京都)
Saxophone Laboratory ~さきそーら~ meets mcken(東京都)
2)企画ステージ
長野の愛好家と全国の個人参加者による演奏~原博巳先生とゲスト奏者を迎えて~
独奏:原博巳、川島亜子
F.プーランク - 2本のクラリネットのためのソナタ
G.ガーシュウィン/村田淳一 - ガーシュウィン・リズミクス(指揮:村田淳一)
3)全員合奏ステージ(指揮:原博巳)
和泉宏隆 - オーメンズ・オブ・ラブ
北村季晴/村田淳一 - 長野県歌「信濃の国」
2017/05/21
第9回大阪国際室内楽コンクール第二部門、本選結果
第2部門(木管五重奏、サクソフォン四重奏、金管五重奏)
1.ザイーハ四重奏(フランス)
2.ニオベ・サクソフォン四重奏団(フランス)
3.パリ・ローカル金管五重奏団(フランス)
3.クンスト・クィンテット(ドイツ)
2017/05/16
第9回大阪国際室内楽コンクール第二部門、二次予選結果
審査結果発表の模様はこちらから。
https://www.youtube.com/watch?v=1p7Q6V3Rc-s
クンスト・クインテット(ドイツ/木管五重奏)
ザイーハ四重奏団(フランス/サクソフォン四重奏)
ニオベ・サクソフォン四重奏団(フランス/サクソフォン四重奏)
パリ・ローカル金管五重奏団(フランス/金管五重奏)
ニオベQには、本堂誠さんがバリトン奏者として参加している。日本人サクソフォン奏者が、本コンクールの本選に進むのは、もしかしたら初めてではないだろうか。
そういえば、二次予選では、サクソフォン四重奏の団体向け課題曲としてまさかのマイケル・トーク「July」が含まれていた。ちょっと驚き。まだ二次予選の様子は観ていないが、きっと名演が生まれたことだろう。
2017/05/14
第9回大阪国際室内楽コンクール第二部門、一次予選結果
審査結果発表の模様はこちらから。
https://www.youtube.com/watch?v=GGxAkcW0LIA
クンスト・クインテット(ドイツ/木管五重奏)
ザイーハ四重奏団(フランス/サクソフォン四重奏)
ニオベ・サクソフォン四重奏団(フランス/サクソフォン四重奏)
アデマス・サクソフォン四重奏団(オランダ/サクソフォン四重奏)
クインタバイル(イギリス/金管五重奏)
パリ・ローカル金管五重奏団(フランス/金管五重奏)
2017/05/13
第9回大阪国際室内楽コンクール、ライヴ中継
アデマス・サクソフォン四重奏団(オランダ)
アーバン・サクソフォンカルテット(日本)
ザイーハ四重奏団(フランス)
ニオベ・サクソフォン四重奏団(フランス)
コンクールの模様は、YouTubeのストリーミング機能を使ってライヴ中継される。(→こちらの公式チャンネル)
第二部門のスケジュールは以下の通り。気になる方はチェックしてみてはいかがだろうか(私も、時間があれば観みようと考えている)。サクソフォン四重奏が、ぜひ本選に残ってほしい!
一次予選:5/14(日) 11:00-19:30
二次予選:5/16(火) 11:00-18:30
本選:5/20(土):11:00-19:30
披露演奏会:5/22(月) 14:00-16:30(第二位、第三位)、19:00-21:00(第一位)
※本選ならびに披露演奏会は、第一部門(弦楽四重奏)と同一時間帯
詳細は、特設サイトよりどうぞ。
http://www.jcmf.or.jp/compefesta2017/
2017/05/12
演奏会情報:須々木由子氏リサイタル/東響バートウィッスル
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1つ目は、須々木由子さんのリサイタル。須々木さんは、岡山大学教育学部を経て、洗足学園音楽大学大学院を卒業された奏者。現在は関東圏と岡山を行き来しながら活動しているが、今回は須々木さんにとって、関東圏での初めてのリサイタルなのだという。実は須々木さんの実演に接したことはただ1回…(その時はコンクール向けのおさらい会であった)。しかし、その時以上に印象に残っているのは、須々木さんが送ってくださった、グランプリ演奏会の録音である。聴き慣れたデニゾフの作品が、違った実像をもって迫ってくることに、驚き、興奮させられたものだ(ここに、当時聴いた感想が書いてある)。演奏技術、音楽性のみならず、大学院の卒業の折の研究テーマがデニゾフで、作品に深い理解があった、ということも、その理由のひとつだろう。修士論文は、日本サクソフォーン協会の協会誌にも掲載された。
関東圏でのリサイタル開催の折には、ぜひ伺いと思っていたのだが、残念…!得意のデニゾフを含むプログラミング。ぜひ多くの方に聴いていただきたいと思う。デニゾフのみならず、旭井翔一氏の新作(またまたとても難しい作品になったらしい笑)、そしてアイシェンヌのヴァイオリンとの共演作品にも注目。
【須々木由子サクソフォンリサイタル in Tokyo】
出演:須々木由子(sax)、成田良子(pf)、原田百恵実(vn)、旭井翔一(comp)
日時:2017年5月13日 18:30開演
会場:MUSICASA
料金:全席自由 一般3000円、学生2000円
プログラム:
P.ヴェローヌ - ラプソディ
M.アイシェンヌ - カンティレーヌとダンス
旭井翔一 - 競争的譚詩曲(委嘱新作)
L.バーンスタイン - クラリネット・ソナタ
M.シュルード - リニューイング・ザ・ミス
E.デニゾフ - 2つの小品
E.デニゾフ - ソナタ
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2つ目は、東京交響楽団の演奏会。波多江史朗さんが出演し、ジョナサン・ノット指揮の下、ハリソン・バートウィッスルの挑戦的作品、サクソフォン、ドラムセット、オーケストラのための「パニック」が演奏される。かつて、生前のゲルト・アルブレヒトが指揮した読売日本交響楽団×平野公崇氏、という組み合わせで日本初演しているが、日本で再演の機会が巡ってくるとは思わなかった。Argoレーベルからジョン・ハール(sax)、ポール・クラヴィス(dr)、アンドリュー・ディヴィス(cond)、BBC交響楽団という組み合わせによる録音もリリースされている。1996年のリリースだから、もう20年以上前なのか…。
作品は、聴いた感じはかなりフリージャズ風味、というか、サクソフォンパート、オーケストラともに、突き抜けた音響効果や走句が多用されるいわゆる「現代音楽」なのだが、そもそもこの凄まじい音響が楽譜に書き付けられている、という事実に驚かされる。はたしてバートウィッスルの頭の中はどんなことになっているのか…と、録音を聴くたびに感じ入るのだ。
この作品が、波多江さん&ジョナサン・ノット、というキャラクターにより演奏されたとき、果たしてどのようなサウンドになるのか、というのはとても気になるところ。
【東京交響楽団 東京オペラシティシリーズ 第97回】
出演:ジョナサン・ノット(cond)、波多江史朗(sax)、萱谷亮一(dr)、東京交響楽団
日時:2017年5月13日 14:00開演
会場:東京オペラシティコンサートホール
料金:S8000円、A6000円、B4000円、C3000円
プログラム:
ハーマン - タクシードライバー
バートウィッスル - パニック
ベートーヴェン - 交響曲第8番
2017/05/09
演奏会ご案内:第8回サクソフォン交流会 in 長野
原博巳さん、川島亜子さん、村田淳一さんという、豪華3名のゲストを迎えての企画ステージと全員合奏ステージは、いつにも増して気合いが入った内容。長野で活動されている村田淳一さんに編曲依頼した「ガーシュウィン・リズミクス(ガーシュウィン作品のメドレー)」は、原さん・川島さんのダブル・コンチェルトである。また、村田さんには「信濃の国」の編曲もお願いしており、こちらも面白い作品となった。
シェラトン・カルテットは、ピアノに大嶋千暁さんを迎えて、宮川彬良氏の名編曲「私が愛したロイド・ウェバー」を演奏する。メロディアスな部分が目立つが、細かい仕掛けをきっちり決められるように、あともう少しがんばっていきたい。
運営側は少しずつ定型化し、昔と比べればかなり安定しているが、やはりやることは多い。今年は、ご多忙の中、長野のMiST Saxophone Ensembleさんに多大なご協力をいただいている。事務作業は最終段階に差し掛かってきたところ。
お近くの方も、そうでない方も、ぜひお越しください。
【第8回サクソフォン交流会 in 長野】
日時:2017年5月20日(土) 12:45開場 13:00開演
会場:長野市芸術館・リサイタルホール
アドバイザー・指揮:原博巳
ゲスト:川島亜子、村田淳一
内容:
1)アンサンブルステージ
全国から集まったサクソフォンアンサンブルがそれぞれ演奏を披露するステージです。
参加団体:
サクソフォーンアンサンブルの会(東京都)
ザッツ・サクソフォン・フィルハーモニー(埼玉県)
シェラトン・カルテット(東京都)
ダッパーサクセーバーズ(香川県)
浜松サクソフォンクラブ(静岡県)
よこみんず(東京都)
ラフォーレサクソフォンアンサンブル(東京都)
Business Class Saxophone Ensemble(東京都)
lalala 雷鳥カルテット(長野県)
MiST Saxophone Ensemble(長野県)
Saxofono Rosso(東京都)
Saxophone Laboratory ~さきそーら~ meets mcken(東京都)
2)企画ステージ
長野の愛好家と全国の個人参加者による演奏~原博巳先生とゲスト奏者を迎えて~
独奏:原博巳、川島亜子
F.プーランク - 2本のクラリネットのためのソナタ
G.ガーシュウィン/村田淳一 - ガーシュウィン・リズミクス(指揮:村田淳一)
3)全員合奏ステージ(指揮:原博巳)
和泉宏隆 - オーメンズ・オブ・ラブ
北村季晴/村田淳一 - 長野県歌「信濃の国」
チラシ(クリックして拡大)
2017/05/03
Jess Fillam plays Woods on YouTube
イギリスBBC4の、「BBC Young Musician 2016」というコンクールでの、木管部門の予選リハーサル映像とのこと。ジャズの素養があるのか、センスなのかわからないが、本作品に対してクラシックの方面からアプローチした際に、ジャズの奏法を模倣する中で感じてしまう"痛さ"をほとんど感じないことに驚いた。適度なスピード感と、比較的正確な音程感覚が好感度高し。
ところで、アドリブ・パートに入った瞬間に、ピアノとベースが若干リズムを変える(ちょっとクラーベ風味?)のが面白い。ちなみに、ピアノを弾いているのがSteve Loddr氏!イギリスの著名なキーボード奏者の一人だ。このリズム・チェンジは氏のアイディアかなあ。サクソフォン・パートは、ジョン・ハール氏のアドリブをほぼなぞる形。
この後、本選ではBBC交響楽団とともに、マイケル・ナイマン「蜜蜂が踊る場所」を演奏したそうだ。BBC4のページに演奏映像紹介のページが存在するが、なぜか私の環境では再生できなかった。
2017/05/02
第6回秋吉台音楽コンクール・サクソフォン部門結果
第1位:住谷美帆
第2位:都築惇
第3位:山本航司
入選:
井出崎優
井上ハルカ
高橋龍之介
藤木秋奈
秋吉台音楽コンクールとして初のサクソフォン部門開催。本年開催される第34回管打楽器コンクールの課題曲(イベール)を含み、かつ、審査員がかなり豪華布陣(須川展也、江川良子、大石将紀、金木博幸、田中靖人、栃尾克樹、彦坂眞一郎各氏)ということもあって、注目していたのだが、途中経過が殆ど分からずもどかしかった。一次、二次の終了後には、各ステージの通過人数のみが公表され、奏者名の発表はなかった。
2017/05/01
ファジル・サイ「Preludes」映像 on YouTube
F.Say - Preludes
W.A.Mozart - Piano Concerto C-Dur KV467
A.Dvorak - Symphony No.7
「Preludes」のサクソフォン四重奏は、ラッシャー・サクソフォン四重奏団が担当。モーツァルトは、なんとファジル・サイ氏が独奏を担当している。
2017/04/30
松平敬「MONO=POLI」
松平氏の演奏は、一度だけライヴで聴いたことがある。シュトックハウゼンが亡くなったときに氏が主催した追悼演奏会を聴きに行った。短波ラジオを使った「シュピラール」、面白かったなあ。
http://kurisaxo.blogspot.jp/2008/09/blog-post_13.html
さて、その松平氏の「MONO=POLI」である。2010年に発表され、なんと平成22年度文化庁芸術祭レコード部門の優秀賞を受賞した作品だ。なぜそんなに話題になったかというと、多重唱パートを全て自分で歌い、ミキシングやマスタリングを全て自分の手で行う、というある種の狂気すら感じるほどの制作過程を経たアルバムであるからなのだ。収録曲の声部数は、2声から16声(!)。松平氏の専門はバリトンだが、それだけではなくソプラノやアルトといった女声パートが含まれた曲では、ファルセットボイスを使って本来の音高で歌っている。レコーディングだけでもまる9日間要したというが、声帯の維持だけ考えてもとんでもない労力が必要だったと思う。
作者不詳(イギリス) - 夏のカノン
作者不詳 - アレルヤ
作者不詳(イギリス) - ねんころりん、私は可愛らしい、上品な姿をみた
作者不詳 - ローマは喜び歓喜の声をあげよ
ダンスタブル - 聖なるマリア
ジェズアルド - マドリガル曲集第6巻より
バッハ - 8声のカノン BWV1072
モーツァルト - 心より愛します KV348
グリーグ - めでたし、海の星
ストラヴィンスキーアヴェ・マリア
シェーンベルク - 「3つの風刺」より 分かれ道にて Op.28-1
ケージ - 「居間の音楽」より 昔話
リゲティ - ルクス・エテルナ
松平 敬 - モノ=ポリ
ブライアーズ - マドリガル集第2巻より
ベリオ - もし私が魚なら
ケージ - 声のためのソロ2(4ヴァージョンの同時演奏)
シェーンベルク - 千年を三度 Op.50A
ドビュッシー - シャルル・ドルレアンの3つの歌
ブラームス - おお、なんとなだらかに
パーセル - 主よ、わが祈りをききたまえ
パレストリーナ - 主よ、今こそあなたは
ジョスカン・デ・プレ - ミサ「ダ・パーチェム」より アニュス・デイ
作者不詳(スペイン) - 3人のムーア娘
作者不詳(スペイン) - 手に手をとって
マショー - 我が終わりは我が始まり
13世紀の作品から、徐々に時代を下り、松平氏自作を折り返し地点として再び時代を遡っていく、というシンメトリックな構成。作品ひとつひとつが短く、多彩な響きに耳を奪われていると、あっという間に最終トラックにたどり着いてしまう。
このアルバム中の白眉は16声部のリゲティ「ルクス・エテルナ」であろう。9分近くに及ぶ作品だが、ぞっとするような、それでいて美しい、見事な音響世界を構築しており、聴き応えがある。また、カルロ・ジェズアルドの5声のマドリガルは、やはり独特の美しさを感じる。ギャビン・ブライヤーズ作品の「Alaric I or II」にも通じそうなネオ・バロック的な響きは、現代の耳にも心地よいものだ(その直後のベリオ作品、ケージ作品との落差がすごい笑)。解説・歌詞、それぞれをもう少し読み込んでいくと、さらに面白く聴くことができそう。
プロモーション・ムービーは以下から。面白そうでしょ。CDは絶版なのか、購入できるところを見つけられない(私は中古をHMVのオンラインストアで手に入れた)。だが、iTunes Store等ではまだ購入できるようだ。
本日:第8回サクソフォン交流会 in 長野個人参加者〆切
企画ステージの名前は、「長野の愛好家と全国の個人参加者による演奏~原博巳先生とゲスト奏者を迎えて~」というもの。長野ゆかりのサクソフォン奏者・作編曲家である、村田淳一さんの手によるジョージ・ガーシュウィンのメドレー(サクソフォン2本のダブルソリスト編成ラージアンサンブル)を、ゲストの原博巳さん、川島亜子さんとおもに、共演するというもの。先週村田さんから楽譜が上がってきたのだが、とても面白い作品となった。また、全員合奏ステージでは、まさかの「信濃の国」という、長野県出身者ならば知らぬ者のいない、開催地ゆかりの作品をラージで演奏する…というもの。個人的にはかなりツボだ(笑)。
〆切は本日中。まだ迷っている方、申し込み忘れてた!という方、ぜひご参加ください。以下のリンクから要項を確認、申し込みをお願いします。
https://sites.google.com/site/saxkouryukai/info
2017/04/29
第2回JOSIP NOCHTA国際コンクール・本選結果
優勝: Antonio García Jorge (Spain)
第2位: Nicolas Arsenijevic (France)
第3位: Nicola Peretto (Italy)
第4位: Ryo Nakajima (Japan)
(ちなみに、選択曲は中島君がイベール、他の3名は皆ラーションであった。)
1位を受賞したAntonio Garcia Jorge氏の演奏を貼り付けておく。他の本選出演者の演奏も、すでにYouTubeにアップロードされている。
リュエフ「コンチェルティーノ」
ラーション「コンチェルト」
2017/04/28
ファジル・サイ「(SaxQと弦楽のための)Preludes」ライヴ放送
25分ほどの、4曲からなる作品。もともとはリンツのブルックナー管弦楽団が委嘱し、2015年にラッシャー四重奏団を迎えて初演された作品。各曲には、以下のような文学作品の名前が付与されており、これらの作品の複雑で情緒的な世界からモチーフを借り入れ、作品として結実させたもの…とのこと。表面的な音楽のスタイルは、"オリエンタル"といった部分が強く現れている。
I Siddhartha (Hermann Hesse) ヘルマン・ヘッセ「シッダールタ」
II Weiße Nächte (Fjodor Dostojewski) ドストエフスキー「白夜」
III Die Verwandlung (Franz Kafka) フランツ・カフカ「変身」
IV Der Fremde (Albert Camus) アルベール・カミュ「異邦人」
映像はこちらから:
http://concert.arte.tv/de/fazil-say-rascher-saxophone-quartet-peter-oundjian
音声はこちらから(まさかのFlashサイトなので、Google Chrome等、Flash非対応ブラウザをお使いの方はご注意を):
http://www.hr-online.de/website/static/streaming_popup/mp3streamer.jsp?client=hr2
2017/04/27
第2回JOSIP NOCHTA国際コンクール・ファイナリスト
http://josipnochta2017.adolphesax.com/index.php/es/
日本からは、中島諒くんが本選に残った!Nicolas Arsenijevic氏は有名だが、Nicola Peretto氏、Antonio Garcia Jorge氏の名前は初めて聞いた。少し調べてみたが、既にCDをリリースしたり、コンクールに入賞したり、各所で活躍中の奏者であるようだ。いやはや、ちょっと離れている間に、時代は移り変わっているのだなあ…。
Arsenijevic, Nicolas (France)
Garcia Jorge, Antonio (Spain)
Nakajima, Ryo (Japan)
Peretto, Nicola (Italy)
本選(ファイナル)は、現地時間で4/28。Zagreb Philharmonic Orchestraとの共演による協奏曲2曲の演奏で、最終順位が決まる。演奏曲目は、以下の2曲。
a) 必須演奏曲
J.リュエフ - コンチェルティーノ
b) 以下の4曲から1曲を選択
J.イベール - コンチェルティーノ・ダ・カメラ
L.E.ラーション - コンチェルト
F.マルタン - バラード
P.Despalj - コンチェルト
2017/04/26
第2回JOSIP NOCHTA国際コンクール・セミファイナル進行中
http://josipnochta2017.adolphesax.com/index.php/es/
セミファイナリストは以下の10名。つい先ほど、中島諒さんが出演していた。日本人は他に、田中愛希さん(洗足学園音楽大学出身)が残っている。
Arias Gonzalez Alvaro (Spain)
Arsenijevic, Nicolas (France)
del Valle Casado, Mari Angeles (Spain)
Garcia Jorge Antonio (Spain)
Nakayima, Ryo (Japan)
Peretto, Nicola (Italy)
Razdevsek, Aljaz (Slovenia)
Ronzio, Francesco (Italy)
Sanchez Solis, Borja (Spain)
Tanaka, Aki (Japan)
ところで、セミファイナルの課題曲がなかなか面白く、下記a)b)c)を連続して演奏する…というもの。b)c)は一般的な印象を受けるが、a)はなんと弦楽四重奏との共演。特殊奏法満載の、なかなか難解な作品で、リハーサルでの、弦楽四重奏団とのコミュニケーションもキーポイントになってくるのではないかな…と推測。
a)
Mladen Tarbuk - Didgeridoo for Alto Saxophone and String Quartet
b)
William Albright - Sonata
Fernande Decruck - Sonata
Edison Denisov - Sonata
Jindřich Feld - Sonata
Jeanine Rueff - Sonata
Takashi Yoshimatsu: Fuzzy Bird Sonata.
c)
任意の曲
2017/04/16
The Rev Saxophone Quartet@ミューザ川崎
技術的に非常に完成されていることはもちろんで、その先に様々な可能性を秘めているカルテットだ。これまで聴いたことのあるカルテットの、どれにも似ていない。なんとも言えない浮遊感というか、現実離れした音世界・空間を楽しんだ。
【ミューザ川崎 ランチタイムコンサート】
出演:The Rev Saxophone Quartet
日時:2017年4月12日 12:10開演
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール
プログラム:
R.プラネル - バーレスク
J.B.サンジュレ - 「四重奏曲第一番」より第4楽章
J.S.バッハ - G線上のアリア
J.フランセ - 小四重奏曲
G.ガーシュウィン - 3つの前奏曲
N.カプースチン/宮越悠貴 - 「24の前奏曲」よりXVII(アンコール)
【ミューザ川崎 Night Concert60】
出演:The Rev Saxophone Quartet
日時:2017年4月12日 19:00開演
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール
プログラム:
N.カプースチン - 「8つの演奏会用エチュード」よりプレリュード
J.リヴィエ - グラーヴェとプレスト
N.カプースチン/宮越悠貴 - 「24の前奏曲」よりXII, IX, XVII
M.エンゲブレツォン - ベア
M.ラヴェル/旭井翔一 - 「クープランの墓」よりプレリュード、フーガ、メヌエット、トッカータ
R.プラネル - バーレスク(アンコール)
コンサートのレビュー(夕方のコンサート中心)は、5/25のTHE SAX誌に掲載予定。
2017/04/12
Guillermo Lagoの正体
ふと思い返せば、ギィ・ラクール氏、野田燎氏、バリー・コッククロフト氏、林田祐和氏、Juan Luis del Tilo氏(Johan van der Linden氏)らの作品を思い浮かべてみると、コンポーザー・サクソフォニストの筆によるものは面白い作品であることが少なくない。サクソフォンの効果的な響き、聴き手に心地よい響きを知り尽くしているからこそ、作ることができる作品、というものもあるのだろう。
2017/04/03
アウレリア四重奏団のデビュー盤入手
アウレリア・サクソフォン四重奏団のデビュー盤LPを入手した。EMIのASK 1201という型番で、1987年6月の録音。アウレリア四重奏団の結成は1982年だから、その5年後の録音である。アレンジ物2点を収録するという、面白い内容。
曲目:
ジョージ・ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」
モデスト・ムソルグスキー「展覧会の絵」
(いずれもJohan van der Lindenのアレンジ)
メンバー:
Johan van der Linden, Ssax
André Arends, Asax
Arno Bornkamp, Tsax
Willem van Merwijk, Bsax
オランダの中古レコード屋からの取り寄せで、本体$7に、送料$20を支払うという結果となったが、レコードの国際発送ならばこんなもんだろう。本当はCD(EMI CDC 7 49065 2)を入手したかったのだが、10年以上にわたって探せども探せども見つからず、先延ばしにしても入手は難しいだろうと判断、アウレリア四重奏団解散のニュースを機に、中古LPをエイヤと購入することとなった。
とりあえず盤面チェックと再生チェック。少し汚れやシミが散見されるのと、1箇所音飛び(もう一度再生すればおそらく大丈夫かな?)を除いて、ほぼ問題ないレベル。再生チェックをしながら小気味よい演奏と、表現力の広さに唸ってしまった。「Blow!」にも収録されており、聴いたことのあった「ラプソディ・イン・ブルー」が、実に若々しく、高いテンションで演奏されており、すっかり耳を洗い直された。また、「展覧会の絵」での、曲ごとの表現の吹き分け方は、アウレリアならでは、であろう。
またゆっくり聴いてレビューしようと思う。
2017/03/26
トリスタン・クーリス「四重奏のための協奏曲」
1987年ということで、すでに同団体からは引退している旧メンバー…ソプラノ:カリーナ・ラッシャー、アルト:ジョン=エドワルド・ケリー、テナー:ブルース・ワインベルガー、バリトン、リンダ・バングス、という布陣での演奏を観ることができる。このメンバーでの演奏は、録音は多く残されているが、映像はなかなか貴重。1989年のドイツでの演奏を記録した映像は有名かもしれないが。
聴いてすぐ気付くのは、クーリスが書いたサクソフォン四重奏曲、「Music for Saxophones」との音の関連性。私も「Music for Saxophones」を諳んじているわけではないので詳細を言えるわけではないのだが、例えば「Concerto」の冒頭のフレーズなどはほぼ「Music for Saxophones」と同じである。実は、「Concerto」をベースとして、四重奏だけで演奏できるように書かれたのが「Music for Saxophones」だとのこと。知らなかった…。
作品の云々は抜きにしたとしても、この演奏の驚異的な集中力は驚異的。冒頭のチューニングの長さに何だか不安になるが(笑)、音楽が始まってしまえばテンションの高さに飲み込まれてしまう。ラッシャー四重奏団の面々、そしてオーケストラとも、見事な音楽運び。ちょっと現代音楽に抵抗のある向きにも、ぜひ最後まで観てほしいと思う。
2017/03/23
アダムズ「サクソフォン協奏曲」のピアノリダクション版
https://www.boosey.com/cr/purchase-music/John-Adams-Saxophone-Concerto/58118
アメリカのサクソフォン奏者、スティーヴン・ペイジ Stephen Page氏によるYouTube動画も、最近アップロードされた。
21世紀に入って作曲された「サクソフォン協奏曲」の中でも、とりわけ大規模かつ野心的な作品のひとつとして、歴史にその名を残すものであろう。初めて聴いた時はいまいちピンと来ず…だったが、噛めば噛むほど味わい深い内容である(正直言えば、今でもどちらかと言えば「シティ・ノワール City Noir」のほうが好きだが)。ジャズの語法が、無調系フレーズに薄く覆い隠されている。普通のクラシック・スタイルでの演奏を跳ね除けてしまうような、密度の濃い作品だ。
ピアノリダクション版が出来たということで、そのうち管打コンの本選課題曲になってもおかしくないのでは、と邪推。
2017/03/16
トマジ「協奏曲」吹奏楽版 on YouTube
演奏は、Grégory Letombe氏(パリ国立高等音楽院のドゥラングル門下卒業生で、アレクサンドル・ドワジー氏やクリストフ・ボワダン氏と同期にあたる)と、そしてバンドはなんとギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団!指揮はギャルドではおなじみのフランソワ・ブーランジェ氏である。演奏の日付は2017/3/11…わずか5日前!
Letombe氏は、クランポンのSenzo使いとのこと。時折、いかにも「クランポンらしい」輝かしく芳醇な音色が聴こえてきて、唸らされる。全体的な独奏パートの解釈は至極まっとうであり、最新のトレンドとの差を感じつつ、中堅~ベテランの奏者が奏でるどっしりした演奏を楽しんだ。バックのギャルドは、もっと高精度な演奏も可能なのではないかなーと思いつつも、一方でさり気なく難しいフレーズをこなしていたりと、いかにも(^^;
久々にトマジの「協奏曲」を全編通して聴いたが、冒頭~中間部、そして第2楽章のエンディングに向けてなど、全体の構成感が最高である。否が応でも興奮させられる、とでも言おうか。はやり名曲。ところで吹奏楽版のアレンジは誰の手によるものなのだろう。仲田守氏が編曲しているのはよく知られているが、この演奏が同じアレンジかどうかは分からなかった。
2017/03/15
ドナルド・シンタ氏とオクラホマ州立大学バンドの共演
フサ「サクソフォン協奏曲」の録音は、作曲者カレル・フサ氏自身の指揮によるもの。録音状態は良くないが、その奥から聴こえてくるテンションや濃密な音楽は一聴の価値あり。当時のアメリカのサクソフォン界におけるトレンド、そしてシンタ氏の名人芸を存分に堪能した。無伴奏的に演奏される箇所が多いことから、時間・空間の支配をどのように行っているか、という点でも面白く聴けるだろう。
そして、フサにも増して強烈な演奏を残すモンティ。最終部に向けてのアンサンブルを無視した爆速っぷり(何という見事なタンギング!)。ああ、びっくりした。
カレル・フサ「サクソフォン協奏曲」
ヴィットーリオ・モンティ「チャルダーシュ」
2017/03/09
アウレリア四重奏団、活動終了し解散
活動終了の理由は、各個人の活動の充実に伴う、四重奏団としての演奏活動の減少、その中で演奏品質と今後展望を維持することが困難になったため、とのこと。以下がNiels Bijl氏の書き込み全文。
Aurelia Saxophone Quartet 1982-2017
The Aurelia Saxophone Quartet is ending after 35 years.
The current members Femke IJlstra, Niels Bijl, Arno Bornkamp and Juan Manuel Dominguez have decided to stop playing together as the ASQ. The reasons for this decision are, among others, that the successful development of personal projects and the decrease in number of concerts and concert series has made it difficult to ensure the high level of quality and the ambitions that the quartet holds itself to.
Through playing arrangements and the creation of new repertoire, the Aurelia has contributed to the emancipation of the saxophone quartet as a mature classical ensemble and served as a breeding ground and example for future generations of quartets. Johan van der Linden, André Arends and Willem van Merwijk (co-founders of the ASQ) also played an important role in this impact.
It gives the members of the ASQ much pleasure to see that the number of young and promising saxophone quartets has increased enormously in the Netherlands and, after 35 years, they are proud to make room for the next generations.
同四重奏団は、サクソフォン史を代表する四重奏団の一つといっても過言ではないだろう。その活動の幅の広さ…コンサート活動、CD録音、レパートリー拡充の数々が、現在活動する世界のサクソフォン四重奏に与えた影響は少なくない。例えば、世間一般にピアソラ・ブームが起こる前から、ピアソラ作品にいち早く着目し、サクソフォン界に紹介した功績(ピアソラにサクソフォン四重奏曲を委嘱していたが、ピアソラ自身の死去により叶わなかったとのこと)はその一つだろう。
私自身が特に強い印象を持っているのは、録音における、独特かつ強烈な表現だ。アウレリア四重奏団のために書かれたレパートリーでの演奏にとどまらず、既存のよく知られた作品でもそのスタイルを貫き通していることを、興味深く感じたものだ(例えば「French Music for Saxophone Quartet(Etcetera)」などでの演奏)。2000年のメンバー交代以降、その色合いは若干薄まり、また違ったスタイル…アンサンブルが安定し、練り上げられた部分を前面に出し始めたように感じたが、それでもなおアウレリアらしい強烈な表現は、演奏の根底を大きく占めていたと思う。
ついにライヴで聴く機会はなかった(SaxOpenでそのチャンスはあったが、別のセッションを聴いていた)。2010年代に入ってからは、JacobTVとともに来日する計画等もあったらしいが、予算の都合上それも実現しなかった。
これは、「ひとつの時代の終わり」と言っても大げさではない。残念なことであるが、日進月歩のサクソフォン界、重要なのは過去を惜しむばかりではなく、それを糧に「未来」を作り出していくことである。
以下、メンバーの変遷を写真とともに簡単に振り返る。
1982年~2000年
Johan van der Linden - Sopraansaxofoon
Andre Arends - Altsaxofoon
Arno Bornkamp - Tenorsaxofoon
Willem van Merwijk - Baritonsaxofoon
2000年~2014年
Johan van der Linden - Sopraansaxofoon
Niels Bijl - Altsaxofoon
Arno Bornkamp - Tenorsaxofoon
Willem van Merwijk - Baritonsaxofoon
2014年~2017年
Femke IJlstra - Sopraansaxofoon
Niels Bijl - Altsaxofoon
Arno Bornkamp - Tenorsaxofoon
Juan Manuel Dominguez - Baritonsaxofoon
2017/03/04
アゴラ音楽祭2004実況録音(抜粋)
http://medias.ircam.fr/search/?q=delangle&selected_facets=is_sound_exact%3Atrue&selected_facets=media_type_exact%3Aaudio&date_order=&selected_facets=set_exact:Agora%20%28festival%2C%201998-2011%29
この演奏会のことは、開催後に野中貿易かセルマージャパンかNSF、どこかに掲載された白井奈緒美さんの「留学生レポート」を読んで知った。当時としては(今でも)驚異的なプログラムに驚き、ああ聴きたかったと悔やんだものだ。世界初演作品の数々、しかも野平一郎「舵手の書」やタディニ「ブレリア」といった名曲の数々をIRCAM肝いりで一気にこなしたドゥラングル教授、果たしてどのような演奏を展開したのかずっと気になっていたのだが、きちんと録音が残っているのだな。
ドゥラングル教授は、この3年後、静岡のAOIで開かれたライヴ「Quest」で、類似プログラムを取り上げた。2004年のアゴラ音楽祭のことを知っていただけに、日本でそのような演奏会が開かれたことが、余計に嬉しかった覚えがある。その2007年の演奏会のことも、懐かしく思い出したのだった。
【2004年アゴラ音楽祭 Claude Delangle : récit】
出演:クロード・ドゥラングル、小林真理
日時:2004年6月4日 20:30開演
会場:IRCAM Espace de projection
プログラム:
Jacopo Baboni-Schilingi - Shift II
Pierre jodlowski - Mixtion
Philippe Hurel - Opcit
Alexandros Markéas - Perilepsis(世界初演)
Ichiro Nodaira - Dashu No Sho(世界初演)
Bertrand Dubedout - Ca va commancer Ca commence(世界初演)
Marco Stroppa - Esquisse, Una Tantum(世界初演)
Philippe Leroux - Un lieu verdoyant
Georgia Spiropoulos - Saksti
JacobTV - Grab It!
Michele Tadini - Buleria(世界初演)
当時のプログラム冊子の一部:
2017/02/23
ギャルド、1961年イタリアにて(木下直人さんより)
1961年の8月に、イタリア・トリノで開かれた、International Musical Military Bands for Manifestations of Italyなる催しに参加した、ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の写真だ!(ギャルド以外にもイギリス、ドイツ、アメリカ、ベルギー、フランス、スウェーデン、イタリアの軍楽隊が参加していたとのこと)
当時のサクソフォンセクションのうち、3名が写っている。左から、ロベール・ガトー Robert Gateau氏、ジャック・テリー Jacques Terry氏、ミシェル・ヌオー Michel Nouaux氏である。その他、フェルナン・ロンム Fernand Lhomme氏、アンドレ・ブーン André Beun氏、Robert Ceugnart氏、アンリ=ルネ・ポラン Henri Rene Pollin氏が当時のギャルドには在籍していたはずだが、この写真には写っていない。
その他、サクソフォン以外も錚々たる面々。例えば、ヌオー氏の後ろはフルートの名手アンリ・ルボン氏だ。その近くのバソンは、ジャン・ルーシェ氏かな?当時のメンバー表があればもっと調べがつくのだが…。
当時のギャルドをここまで近くで捉えた写真は珍しく、私もポラン氏からお借りした写真の一部で見たことがあるくらいだ。こんなに寄った写真であると、楽器の詳細を読み取れることが面白い。例えばテリー氏のマウスピース…これは、デファイエ氏と同じ、「セルマーのシャロン氏制作による、ネジ一本で開きが変えられるマウスピース」そのもである。後年、フランス国立管弦楽団のラヴェル・コンサート等で使用する様子を観ることができるが、当時からそのマウスピースを使っていたことがわかる。ホルンは、全てベル取り外し式。ピストン式(コル?)とロータリー式が混在していることがわかる。かつてThunderさんがアップされていた記事内部の、秋山紀夫氏のレポートによれば、すべてアレキサンダー製とのことだ。
木下さんには、この場を借りて改めて御礼申し上げる次第。いやあ、送られてきた写真を見た時はハッとしました。以下、少し解像度を下げた写真を置いておく。最大解像度の写真がほしい方は、私に言ってください。
2017/02/20
5th JML公式サイト
http://www.music.mahidol.ac.th/jmlisc/
要項、審査員等の情報がアップされている。審査員の顔ぶれがなかなか面白い。