新婚旅行で、インド&スリランカの南西、インド洋に浮かぶモルディブ共和国の"タージ・エキゾティカ・リゾート&スパ"にて、2016/4/12-16の5日間滞在した。とても楽しく、ひたすらリラックスできた、忘れ得ない旅となった。少し長くなるが、旅行記を残しておく。
羽田空港22:50発のシンガポール航空便に搭乗し、シンガポールのチャンギ空港へ。機材はボーイング777-300。およそ7時間のフライト中は、ほとんど寝ることができなかった(以前のヨーロッパ行きの際もそうだったのだが、飛行機の中で寝るのはどうも苦手…)。機内で夕食をとったのち、本を読んでいると、シンガポール航空の新婚旅行者向けのサプライズで、ケーキとシャンパンのサービスが!どちらも大変美味しくいただいた。
チャンギ空港に到着すると、夜明け前にも関わらず、まるで日本の夏のような高温多湿の気候。到着ロビーで1時間ほど仮眠を取ったあと、妻の知り合いの方とともに朝食をとった。チャンギ空港からモルディブの首都マーレへは、同じくシンガポール航空便、ボーイング777-200で4時間ほどのフライト。出発直前にスコールに見舞われ、出発が30分ほど遅れた。機内は搭乗率50%くらいだったか、意外と空いているなあと思った。
マーレに到着すると、窓から目に飛び込んできたのはエメラルドグリーンの海!これまでの人生で見たことがないような美しい色だった。飛行機から降り、肌を刺す日差しは強いが、意外と暑くない。モルディブは、数百?の環礁(島)が集まって形成された国である。そのうち200ほどの環礁に、それぞれリゾートホテルが建設されている。ひとつの環礁にはそのリゾートホテルしか存在せず、マーレから先は移動はホテル任せ…となる。ということで、空港からは、ホテルのスタッフが操縦するスピードボートでタージ・エキゾティカへと移動した。
マーレから南の方向へ。15分ほどのスピードボートでの移動は、青く濃い海の上を、滑るような快速で移動…と思いきや、環礁に近づくと、とたんに海が明るいエメラルドグリーンに変化したのだった。海の底まで見通せるような透き通った色合い、この世界にこんな色があるのか、というほどのもの。
島の桟橋に到着すると、タージ・エキゾティカのスタッフが出迎えてくれた。そのまま、日本人スタッフのYUKIさんが運転するバギー(スタッフが運転する島の移動手段)に揺られて、直接、滞在先の水上コテージまで案内されたのだった。部屋のローテーブルには、フルーツと、毎日サーブされるボトル入りの水、新婚旅行者向けにケーキとココナッツジュースが並べられ、ソファに座りながらリゾート内施設や注意事項等の説明を受け、チェックイン手続きを行った。レセプションにも寄らず、荷物は預けっぱなしで部屋まで移動して、部屋でチェックイン手続きだなんて、「ここはディズニーランドか!」と思ってしまうような段取りの完璧さで、のっけから驚いてしまった。
宿泊したコテージは、島から延びた桟橋に造られたDelux Villa with Poolという部屋。エントランスには、2つのクローゼット、金庫、衣装ケース。主寝室には、キングサイズのベッド(ベッドやソファの本体はシンガポールのPLOH製、シーツはイタリアのFRETTE製)、2つの鏡付きサイドテーブル、ローテーブルとソファ、小型テーブルと椅子、テレビ(SONY製)、電気スタンド、冷蔵庫、ケトル、各国のプラグ対応のアダプタ、無料のWifi(速度は遅いが、メールやLINE等であれば余裕)等々…窓からはデッキ越しに海を望むことができる。窓の日除けは遮光機能もある。浴室には、2つの鏡&洗面ボウル、大きなTOTO製の浴槽、お手洗いもTOTO製、ウオシュレット付き。浴室とデッキはドアで繋がっており、接続部分には海水を落とすためのシャワーが備え付けられている。デッキには、常に水が循環しているプール、3組のデッキチェアと1つのテーブル、海に降りるためのハシゴも。屋根は茅葺き。内装・外装は木製を基調としており、とても落ち着きがある。
さらに驚くのは充実したアメニティの数々。石鹸、ボディソープ、シャンプー、コンディショナー、シェーバー、コーム、マウスウォッシュ等、基本的にすべてイギリスのMolton Brown製で統一されている。バスローブはシンガポールのPLOH製(バスローブの概念が覆るフワフワ感)、スリッパとサンダルも用意されている。フェイスタオルは2人分2組、ハンドタオルが2人分2組、バスタオルは2人分2組+外のデッキチェア用2人分1組がそれぞれ1日2回(!)のベッドメイキングごとにすべて取り替えられる。過剰とも思えるサービスに、凄いと感じるのを通り越して怖くなってしまったほどだ。
さらに2点ほど挙げると…マーレの空港到着時にメガネを壊してしまったのだが、スタッフに預けた所、まず現地のテクニカルスタッフで修理可能か調べてくれ、それでも修理不可能であることがわかると、マーレへの輸送による修理を提案された。「いやいやそこまでやらなくても」と思い、結局強力な接着剤を借りることで何とかした。もう1点、妻宛てに花束を用意してもらったのだが、想像以上の大きさとズッシリ感で、贈ったこちらもびっくりしたのだった。とにかく、何をお願いしても、こちらの期待を上回るサービス。タージ・エキゾティカのホスピタリティの高さを感じた。また、もし滞在中に何か追加料金が発生する場合は、その場で確認書に部屋番号とサインを書けばOK。つまり、カードを持ち歩く必要がなく、手ぶらで過ごせるということで、そんなところも非日常を演出するのに一役買っていたと思う。
荷物を整理し、まずはデッキでのんびり。フルーツを食べながら、青い空とエメラルドグリーンの海を眺める。時間の進行は外界と断絶され、時計が意味を成さなくなる。気温は30度そこそこ。湿度も高いが、弱い海風が常に吹いており、日陰にいれば不快に感じることはまずない。1時間ほど過ごしていただろうか、灰色の雲が広がり、スコールが襲ってきた。わずか20分ほどの強い雨ののち、気温が少し下がって再び晴れ間が見えてくる。何をするわけでもなく、空と海の移ろいをずっと眺めていた。水上コテージを出ると、なんと虹が!
この後、夕暮れの時間に島を散策してみた。共用のメイン・プール(インフィニティ・プールという名前は、プールと海辺がつながっていることから名付けられたのだろう)では、なんと鳥が水浴びをしている。少し進むと、白い砂浜が…夕日の時間帯であることも相まって、絶妙なグラデーションが眼前に拡がり、しばらく立ち尽くしてしまった。さらに日が落ちると、桟橋始め、島の各所がオレンジとブルーにライトアップされ、神秘的そのものといった雰囲気に包まれた。
夕食は19:00から。散策ののち、少し時間があったので、レセプションで休んでいると、なんとYUKIさんがグァバジュースをサーブしてくれた。これがまたしぼりたてで甘く美味しかった。
夕食は、24 Degreesというレストランでとった。朝食夕食付きのプランだったのだが、夕食についてはアラカルトで、好きな前菜とメインを1皿ずつ選ぶことができる。1皿ずつとはいえ、相当な量があり、お腹いっぱいになってしまう。飲物は別料金(日本の2倍~3倍位の値段で、リゾート価格相応といったところ。例えばコロナビールは10USD)。そして、肝心の味。タージ・グループの食事は、インド資本ということもあり、食事が大変美味しいと評判を聞いていたのだが、期待以上とはこのことだ。この日、私は何とかというクリーミーなスープと、バターチキンカレーを頼んだのだが、食べたことのない美味しさ、しかも日本人の口にも合うようなもので、またまた驚きと幸せを感じたのだった。食事中のホールスタッフのささやかな気遣いも、言うことなし。料理は、インド系のみならず、欧米系、アジア系と、幅広くラインナップされており、目移りしてしまう。
お腹いっぱい満たされた気持ちで、水上コテージに戻ろうとすると、水上コテージの桟橋がやはりオレンジとブルーにライトアップされている。非日常の風景とはこのことだ。この日は、疲れもあって、早々に寝入ってしまった。
時差ボケのせいか、それとも早く寝たせいか、朝4:00頃にふと目が覚める。どんな星空が見えるかなとデッキに出てみると、まさかの天の川が空いっぱいに広がっていた。天の川を天の川として認識しながら見たのは人生初だったかもしれない。本で見たとおり、いや、それ以上に、あまりに美しく、ちょっと涙ぐんでしまうほどだった。日本では見えないような星もたくさん。
再び寝入るつもりが、なかなか寝付けず…。この旅行用に調達したXiaomi Yiというアクションカメラを、水上コテージの入口付近に仕掛けて、タイムラプス動画の撮影に挑戦。空が白んで朝日が上ってくる様子を克明に捉えることができた(→これ)。ようやく起きる時間。海に飛び込み、顔を洗ってスッキリし、朝ごはんに出かけようとするとはらはらと小雨が。いったん水上コテージに戻り、ぼんやりと雨が止むのを待つ(時間を気にする必要はないのだ)。雨が止んだのを見計らって、呼んだバギーで朝食会場の24 Degreesへ向かった。
朝食付きのプランは、なんとメニューにあるものならオーダーし放題。まずパンとフルーツがサーブされるのだが、パンは軽く焼いて出してくれるし、フルーツも上品な味・量。どちらもとても美味しい。フレッシュジュースは、搾りたて。メニューには東西の料理が満遍なく揃う。頼んだのは、エッグ・ベネディクト、フレンチトースト、なんとかというミルク粥、インドの卵焼き。ここまででもお腹いっぱいになったが、さらにハムとパンケーキを頼み、どれもとにかく美味しいものばかりで、すべて平らげてしまった。昼食が食べたくなるのかなと思ったのだが、朝食でこれだけの量を、これだけゆっくり食べると、もう昼食を食べようという気が起きなくなってしまう。
朝食後は、ダイビングセンターへ。シュノーケリングのセットを無料で貸し出してくれるのだ。砂浜を歩きながら水上コテージに戻ろうとすると、いろいろな場所にパラソルとデッキチェアが置かれているのが目に入った。デッキチェアには、クリーニング済みのタオルが置かれ、ボックス内にはなんと冷えたミネラルウォーターのボトルが入っており、自由に飲んでOK。至れり尽くせり。
コテージへと戻り、デッキのプールでひとしきり遊ぶ。また、海へと降りて、レンタルした防水カメラで水中の撮影にもトライしてみた。海の中は、特に岩場やサンゴ礁の近くには魚がたくさん泳いでおり、苦労しながらも多くの写真を撮ることができた。シャワーを浴びて、昼寝。この辺りから、頭が緩みっぱなし。
夕暮れが近くなってきたので、Equator Barというビーチ沿いのバーへ向かってみた。飲み物をオーダーすると、一緒にピーナツとカレー味の不思議なナッツがサーブされる、この不思議ナッツ、大変美味しかった。Xiaomi Yiのタイムラプス動画をセットし、夕日を眺めるが、出てくるのは「キレイ」という言葉、ただそれだけ。時間も気にせず、ただひたすらに空と海を眺める、贅沢な時間だった。
夕食はDeep Endという、海上に建てられた予約制のレストランで食べた。おすすめされたのは大きなロブスター。大きな…ってどのくらいか、わくわくしながら待っていると、想像の1.5倍くらいあるような超巨大ロブスターがサーブされた。半分に割られ、片方はクリーム味、もう片方は塩味が付けられている。身は、味がしっかりしていて、調度良い硬さ。これも驚きの美味しさ。きっと新鮮な食材を使っているのだと思うが、それにしても、こんな離島でどのように食材管理しているのか、不思議だ。デザートのチョコ一人分を、部屋で食べるために包んでもらうと、なぜか二人分包まれていて、またまた驚き。
再び朝の4:30に起きて、天の川の写真撮影にトライ。デッキに三脚を立て、フィッシュアイレンズを使って、30秒間の露光と高感度ISO、そして注意深いピント合わせで、教科書で見たような星空がくっきりと映し出された。また、コテージ外では、コテージ群と天の川をフレーム内に収めた写真を撮ることができた。
朝、少し早く起きると、ほとんど風を感じない。波もとても穏やか。海へ降りると、たくさんの魚が泳いでおり、ひとしきりXiaomi Yiで撮影を楽しんだ。このカメラ、水中でもとても綺麗に撮ることができ、なかなかの活躍ぶりだ(この写真は水上から一眼レフで撮影したもの)。
この日も24 Degreesでゆっくりと朝食をとった。毎回サーブされるパンとフルーツ、それにアメリカ風のオムレツ、ベトナムテイストの豆腐の和え物、中華まん、卵のカレー炒めとパン、フライドオニオンが乗った粥、等々。何を頼んでも、一切ハズレ無し。ハズレどころか、とにかく美味。
朝食を終えて、浜辺を散歩しながらコテージに戻ろうとするが、木陰のデッキチェアでついつい惰眠を貪る。そよ風と、美しい景色。ここまでリラックスできたことが、これまでの人生であっただろうか。身体が芯から溶けて、景色と同化していくような、そんな感覚だった。
部屋に戻って、部屋から海へと続くハシゴを使い、海へ。コテージ近くの岩場やサンゴ礁まで泳いでいって、Xiaomi Yiでひたすらムービー撮影を楽しんだ。また、自撮り棒の先にXiaomi Yiを付けて、コテージ近くに寄ってきた魚を撮影した。
少し部屋で昼寝したのち、14:00からスパ"Jiva"へ。オイルマッサージを受けるのは初めてだったが、至福の時間だった。こちらに来て良くなっていた血行が、さらに良くなった感じ。2時間後、オフロでオイルを洗い流してリフレッシュ。
夕方からは、乗り合いのクルーズへ。海は凪いでおり、場所によってはまるでシルクのような、見たことがないようななめらかな海面が広がっている。そんな中を、船がスイスイと進んでいく。カメラを抱えて、海の様子や夕日を撮りまくった。しばらく行くと、なんと海中に何匹ものイルカが!(水族館でなく)海でイルカを見たのは初めてだ。さらに、操舵士が大きな円を描くように船を走らせ、波を立てると、いるかがその波に反応してジャンプ。波と戯れて遊んでいたのかな。夕日をバックにイルカがジャンプ、などという、旅番組でしか見たことのないようなものを目の当たりにした。ひとしきりイルカを眺め、沈みゆく夕日を眺めながら帰投。
さすがにちょっと疲れて、部屋でひとやすみ。その後、24 Degreesで夕食へと向かった。前菜には海鮮系の寿司、エビのてんぷら、イクラの何か、小麦粉を焼いた何か、等。メインは、リゾットとバターチキンカレー。ビール(さすがにちょっと高いが、まあこの時だけ…)もオーダーし、夜風に吹かれながら食事を楽しんだ。真っ暗な中に食事のための灯りが点っているのだが、不思議なことに蚊や小虫がほとんど寄ってこない。部屋の注意書きに書いてあったのだが、人体に無害な天然素材の忌避剤だか殺虫剤だかを使って、虫が寄り付くのを避けているのだそうだ。さすがリゾート、そこまでやるのか…。
お腹いっぱい満たされて、コテージへと戻る。水上コテージの桟橋下、海中のブルーライトアップの中には、魚影がいくつも見えた。
朝、この日も良い天気。朝から暖かく、朝食前に海へと降りてみた。水中には中型魚から小魚までたくさんの魚が集まっており、泳ぎながらカメラで動画を撮影し、ひとしきり遊ぶ。近くの岩場に魚がいそうな波が立っており、泳いで向かってみると、白い縞模様の魚がたくさん泳いでいた。
朝食は、ビビンバ、カレー味のピラフ(インディカ米)、ホワイトオムレツ、キッシュ、ワッフル、ハム&サラミ盛り合わせ、そしていつものパンの盛り合わせとフレッシュジュース。どれも出来立てで、美味。この日も、1時間半ほどかけてゆっくりと食べた。もはや頭の回転がモルディブ仕様になってしまい、時計を見ることも少なくなり、余計なことを考えることもなくなり(ただし、あと1日半しか滞在できない、というタイムリミットは頭の隅からじわじわと)、休暇後、仕事復帰ができるかどうかが心配になってきた。
朝食後、ハネムーン特典のフォトセッションがあった。若いカメラマン(カメラはNikon D7200だったか)の指示で、ハンモックの上や浜辺、桟橋、ウェディングパビリオンで撮影。言われるがままポーズを撮って、さらに1ロケーションに数枚、という程度、どんな写真が撮れるのかちょっと心配にもなったのだが、良い写真ばかりで驚いた。さすがプロ、と唸ってしまった。どのロケーションも明るく、デジタルカメラには良い環境…とはいうものの、さすがである。日差しの下で何枚も写真を撮るのはさすがに大変だが、面白さのほうが先立った(写真はあまり関係ない1枚)。
フォトセッションの後は、浜辺でひとしきりシュノーケリング。岩場やサンゴの近くには、色とりどりの魚が集まっている。浅く綺麗な色の海で、日差しを浴びながら…。水中カメラは2台持って行ったのだが、私と妻それぞれが1台ずつを持ち、お互いそれぞれを撮影することができたのだった。
午後はフォトセッションで撮った写真の選択へ。プレイルームという、クーラーが効いた涼しい部屋で、テレビに映し出された写真を観ながら、ゆったりと選ぶ。USBフラッシュメモリに入れて持ち帰る写真を選び、1枚はプリントしてくれる、というサービスも付いていた。続いて24 Degreesに赴き、名物の"タージバーガー"を味わう。とにかく大きなバーガーで、2人でちょうど良いくらい。もちろん味は最高で、付け合せのフリットも美味しかった。そして、ビールにもとても合うこと!タージ・エキゾティカに泊まった方のレビューに必ずと言って良いほど登場するこのタージバーガー、確かに強烈な印象を残した。
一度コテージへ戻り、夕刻までグダグダ。写真とUSBフラッシュメモリを受け取りに一人でプレイルームへ行き、帰ろうとすると、まさに日が沈もうとする時刻。慌ててコテージへ戻ると、ちょうど妻が出てきた。インフィニティ・プール脇へと移動して、人をダメにするクッションに座りながら、沈む太陽を眺めた。連日、夕刻には雲がかかっていたため、「水平線に沈む太陽」を見たのは、この日が初めて。掌に太陽が載っているような写真を撮ることができた。水面に映る夕日の光と、太陽そのものの美しさの共演が、なんとも形容しがたい景色だった。
夕食は、ハネムーン特典のコース。前菜と魚/肉、そしてデザートのチョコムースとチョコケーキ。とっても美味しいのだが、ちょっとボリューム感が過ぎてる…か。デザートが出てくる頃には、お腹いっぱいになってしまった。ところで、ここで出された赤ぶどうのスパークリングジュースが大変美味しく、日本に戻ってから銘柄を調べたのだが、妙に安くて拍子抜け。まあ、美味しいものは美味しいのだから良いのだけど(笑)。他にもいろいろなコースを選べたのだが、一つしか選べないのは悔しくもあり、だからこその特別感もあり、かな。ゆっくり歩いて部屋へと戻り、お風呂でさっぱりして床についた。
朝。ついに出発の日。とにかく名残惜しいが、今日の昼にはタージ・エキゾティカを発たなければならない。部屋から見える青い海と空、美しい海に泳ぐ魚たち、充実したホテルの設備やスタッフの対応、美味しい料理、何よりもここでしか味わえない空気感は、一生に一度のハネムーンに相応しいものだ。名残惜しさから、水上コテージのテラスに出て魚たちが来ないか待つ。しばらく待っていると、角付きのブサイクな顔をした魚が寄ってきた。このコテージから何度も見た魚だ。他の魚たちも寄ってきて、しばし名残惜しみながら魚と戯れた。
朝食は、相変わらずの美味。ひとり3皿頼んで平らげる。メニューはこの日までにほぼコンプリートしてしまった。最後にはお好み焼きと味噌汁のセットまで頼む有様(意外なほどにこれまた美味しい)。ちなみに、毎回頼んだのはサラミと生ハムのセット。ふわふわの食感、味もしっかりついており、本当に飽きないのだ。
茅葺屋根の下でゆっくりと食事を楽しんでいると、スタッフが葉っぱで魚や鳥を形作って妻に渡してくれた。なんて器用な、すてきなサービスだ。また、隣のテーブルの親子連れの子供が、自由に周りを飛び回っていて、ちょっかいを出してくるものだからついついこちらも反応してしまうのだった。2時間ほどかけて、そんなまったりとした時間を楽しんだ。
部屋に戻って荷造り。手がゆっくりとしか進まないほど名残惜しい!バギーでレセプションへと送ってもらい、精算。ゲストノートに妻が書き込み。最後にスタッフの方からアルバムを頂戴し(モルジブ仕様の素敵デザイン)、スピードボートへ。YUKIさんほかスタッフに見送られ、あっという間に島から離れてしまった。
マーレに着くと、空港の喧騒から、一気に現実に戻ってきた感じを受ける。おみやげを少し選んで、ラウンジではフルーツなども食べることができ、ゆったりと過ごせた。少し待つとあっという間に搭乗時間。離陸の瞬間はあっという間で、旅の終わりはあっけなく、寂しいものである。12:50マーレ発のシンガポール行きで、4~5時間のフライトだった。シンガポールのチャンギ空港では、ターミナル移動が少々大変だったが、あっさり乗り継ぎ。さらに7時間ほどのフライト。4/17の6:35に羽田空港へと到着した。
これまでの人生で経験したことのないような、まさに夢のような数日間だった。この世に、こんなに素晴らしい場所があるなんて…と、一日を終えるたびに感じ入り、そしてこの日々が終わってほしくないと願うような、そんな稀有な体験ができた旅だった。
言わずもがな、海外を旅する目的には、様々なものがある。歴史上重要な史跡を巡ったり、芸術に触れたり、自然を体感したり、人と触れ合ったり、演奏したり。今回の旅は、そういった何か自分から何かを探し求め、理解して、咀嚼する、というものとは全く正反対で、ただただ優雅な時間を享受する、というだけのもので、他人に何かを自慢できたり、といったものではないのだが、人生に一度の新婚旅行、こういった過ごし方も良いなと思ったのだった。
はじめまして。
返信削除モルディブ記事で検索してたどり着きました。
景色はもちろんの事、ご飯も美味しそうですね!
今度、タージへ宿泊予定なのですが
ハネムーンの特典は結婚証明書等が必要でしたか?
もしよければ教えていただけると嬉しいです。
すみません、返信が遅くなりました。
返信削除ハネムーン特典には、現地にて結婚証明書の提示が必要となりました。何ヶ月以内、という制約があったかと思います。我々はHISのツアーを使いましたが、おそらくどこの旅行会社経由でも同じではないでしょうか。旅行会社に確認いただくのが良いと思います。
やはり必要なんですね!旅行会社のバウチャーにもそのように記載されていたので持参していくことにします^^ご丁寧にありがとうございます!
返信削除素敵な旅になりますことをお祈りしています!
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