2013/09/21

TATATATA DUO

JacobTVの作品で、チェロとビートボックス(屋外用大音量ラジカセ)のために書かれた「TATATATATA」の改変版、「TATATATA DUO」の楽譜を入手。テナーサクソフォンとバリトンサクソフォンのためにアレンジされており、アウレリアサクソフォン四重奏団のJohan van der Linden氏とWillem van Merwijk氏による初演されている。以下、JacobTV自身による解説(だいぶ意訳している)。

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数年前、私はある録音に出会った。年老いた男が、彼が子供の頃に出会ったというフランスの詩人ギヨーム・アポリネールについてその思い出を語っているというものだ。第一次世界大戦の直後のある日、アポリネールは自分の膝の上に男の子を座らせ、ある軍歌の一節を「タタタタ…」と歌っていたという。この節はほんの5秒以下といったところだ。この録音をもとにして、私は1998年にチェロ奏者のルネ・ベルマンのために「TATATATATA」を書いた。音素材は、(時間的に)圧縮・伸長され、思いもよらない響きが聴こえてくる。最終部では、アポリネール自身の肉声が引用される。そこで語られている一節は、「日も暮れよ、鐘も鳴れ(詩集:アルコールより"ミラボー橋")」である。

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