2011/07/26

Mechanism of Vision

昨日、上野氏に「N.R.の肖像」の成立について伺った時に話題に出た楽曲。

namcoのゲーム音楽集として1985年にリリースされた「The Return of Video Game Music」というアルバムに、上野耕路氏はアレンジャー&コンポーザーとして参加した。あの名作「ドルアーガの塔」他数曲をコンピューターミュージック用にアレンジしたほか、さらに1曲オリジナルの楽曲を制作する。それが、「MECHANISM OF VISION (NINO ROTAの自画像[JERRY GOLDSMITHもそこにいる。])」という8分ほどの曲である。

一度聴いたら忘れられないこの主題は、フェデリコ・フェリーニの映画「オーケストラ・リハーサル」の…たしか、劇中で一番最初に練習が始まったときに奏でられるメロディ…が基調となっている。もちろん、作曲はニーノ・ロータだ。そう、実はこの曲こそが「N.R.の肖像」の第4楽章の原型なのである!さりげなくWikipediaにも書いてあった(気づかなかった…)。

この頃はまだ、「8 1/2」や「ペルシャの市場にて」などのメロディは組み込まれていない。とてもすっきりとした響きで、どこかネット上に書いてあったのだが、まるでモーツァルトの交響曲の終楽章のようだ。だが、旋律の中毒度はモーツァルトよりもずっと高い。気がつけば口ずさんでしまうこのメロディ。

「N.R.の肖像」が好きな方はぜひ聴いてみると良いと思う。どうやら廃盤のようだが、中古商品がAmazonに出ていた→ザ・リターン・オブ・ビデオ・ゲーム・ミュージック

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