2011/04/18

5/22のTsukubaSQ演奏会曲目について

今度のTsukuba Saxophone Quartetの演奏会(5/22)曲目について、以前書いた短文を公開。

まあ、曲目を選ぶだけは誰でもできて、あとは実際演奏なんですが…(がんばらないと!)

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John Whelan / Benoit Menut - Trip to Skye
? - The Shop of Electric Salesman
Traditional / Benoit Menut - An Awen
かねてより感じていた、クレツマー音楽とサクソフォンとの相性の良さを、四重奏というフォーマットで提示しようという試み。いざ作品を探し始めると、何よりもまず良質なアレンジを探すことに苦労した。Quatuor Carre MeleのCDに収録されたこの3曲を聴き、これしかない!と考え、編曲者のブノワ・メニュ氏より楽譜を提供いただいた。「Trip to Skye」はTsukuba Saxophone Quartetが2010年に日本初演を手がけた。「The Shop of Electric Salesman」「An Awen」は、今回が日本初演である。

Keith Emerson / Pete Ford - Tarkus
1970年代のプログレを代表する名曲「タルカス」を、4本のサクソフォンで表現する。同種楽器の編成へと変換されたことで、原曲に感じられる色彩感が削ぎ落とされ、スタイリッシュな外観を獲得した。ピート・フォードによる本アレンジは、4/30の第2回サクソフォン交流会でTsukuba Saxophone Quartetが日本初演を行う。

Koji Ueno - Retletti di N.R.
テーマは「サックスで映画音楽」。蔓延する直球勝負のアレンジ作品の演奏を避け、普通のサックス界から少し離れた場所から、四重奏のために書かれた大傑作を。四楽章に及ぶ、上野耕路が手がけたニーノ・ロータ作品の壮大なコラージュ。さまざまな仕掛けをふんだんにちりばめたスコアは、演奏者としての楽しみも大きい。作曲者本人より楽譜をご提供いただき、アルモSQ以来の蘇演となる。

Johann Sebastian Bach / Yasuhide Ito - Chaconne
最後はバッハで締めくくる。バッハ作品の中でも最高傑作のひとつとして名高い「シャコンヌ(無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番より)」を、伊藤康英のアレンジで。だがこれは単純なアレンジではなく、作曲と同レベルの創造作業を経て産み出されたものである。躊躇なく「サクソフォン四重奏のために書かれた…」と言ってしまいたいくらいだ。

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