2010/08/16

カザルス指揮の「ブランデンブルク第2番」 on YouTube

残念ながら動画ではないが…。

パブロ・カザルス指揮プラド祝祭管弦楽団の演奏による、バッハ「ブランデンブルク協奏曲第2番」の、音だけがYouTubeにアップロードされていた。そういえば、この録音は1950年のものであり、著作隣接権が消滅しているため、人類共有の財産として自由に公開されて良いものなのだ。

第1楽章:http://www.youtube.com/watch?v=LQKTTfvYDCs
第2楽章:http://www.youtube.com/watch?v=47Gsy5Jqzko
第3楽章:http://www.youtube.com/watch?v=m6sZT1KITJc

マルセル・ミュールが、ソプラノサクソフォンでトランペットパートを吹いていることは今更説明するまでもない。速いテンポで演奏したかったカザルス(たしかに録音を聴いても速い)に、「そんなテンポでの演奏は無理だ」と帰ってしまったトランペット奏者の代役を探していたところ、このプラド祝祭管弦楽団の中にミュールと知り合いだったプレイヤーがおり、その人物がカザルスに、ミュールの抜擢を進言したということだ。ソリストは、以下の通り。まったく、トンデモナイ布陣である。

Alexander Schneider, violin
Marcel Mule, saxophone
John Wummer, flute
Marcel Tabuteau, oboe
Paul, Tortelier, cello

実に、いや、実に見事な録音である。モノラルの録音の奥から聴こえてくるのは、ただただ「音楽を奏でる喜び」。バッハ作品の中でも、屈指の愉悦感に満ちた作品に共感する、カザルスと名手たち。このような演奏が、録音されていたということにも、大きな喜びを感じる。

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