2007/06/01

知らなかった…

イダ・ゴトコフスキー Ida Gotkovskyのサクソフォーン四重奏曲って、楽章が5つあるバージョンと6つあるバージョンがあるんですかー!

いや、あのですね、昨日このサクソフォン・コンセンタス Saxofon ConcentusのCDを聴きながら、「楽譜でも見ながら追ってみるかー」と持っている楽譜を開いたところ、なぜか楽章が一つ足りなくて愕然としたものですから。昔から知っていた曲ではあったけど、なぜ今まで気づかなかったんだろう。

全5楽章バージョンの、楽章構成はこんな感じ。持っている楽譜はこれ。
1. Mysterioso
2. Lent
3. Lineaire
4. Cantilene
5. Final

6楽章のバージョンは、Saltarelleが加わって、このようになる。コンセンタスの演奏は、こんな構成だった。(追記:情報ありがとうございます。)Coreliaから出版されているディアステマSQのゴトコフスキー作品集も、このような構成なのだそうだ。
1. Mysterioso
2. Lent
3. Lineaire
4. Saltarelle
5. Cantilene
6. Final

雲井雅人サックス四重奏団の第2回定期演奏会は5楽章のバージョンだし、先のコンクールで聴いたIBCサクソフォーンアンサンブルさんが取り上げていたのも5楽章のバージョンだった。協会報「サクソフォニスト」にある音大四重奏団の演奏レポートでも、5楽章までの演奏のようだ。うーん、こうなってくると、そもそも6楽章のバージョンって、出版されているのかどうか怪しいぞ。…ととと、長野サクソフォーンクヮルテットさんが取り組んでいたのは6楽章のバージョンなのか…謎は深まるばかり。今現在Editions Billaudotのサイトにリストされている、GB4364というのは、5つの楽章のバージョンのようだし。

レコーディングの世界でメジャーなのは6楽章バージョン、楽譜として普及しているのは5楽章バージョン、という妙な逆転現象が、事態を余計に困惑させているような。

ゴトコフスキー女史のオフィシャルサイトを見ると、現在は6楽章のバージョンが正式なもののようだ。断片的な情報から推測するに、1983年の時点では最初の4つの遅い楽章+最終楽章が作曲され、その後おそらく1988年に改訂が発生したのだろうが…どうやら初期バージョンの楽譜が随分と普及してしまっているのか。

0 件のコメント:

コメントを投稿