2007/03/03

ショスタコーヴィチ「ソヴィエト民警の行進曲」

まずはこちらの写真をご覧あれ。ドミトリ・ショスタコーヴィチが吹奏楽曲「ソヴィエト民警の行進曲 March of the Soviet Militia op.193」のスコアだ。版元はDSCH Publishers。この楽譜を見ると…いやー、いろいろな思いが巡ってきますなあ(しみじみ)。

ショスタコーヴィチのファンならば、この名前を聞いてニヤリとすること請け合い。ショスタコーヴィチ晩年の作品で、成立は1970年。ソヴィエト文芸・芸術コンクールで一位を獲得した由緒あるスコア。トリオを省いた、ABAの簡素な形式のマーチで、まさに「行進のためのマーチ」という性格が強い。ほんの一分半の作品で、コンサートではめったに取り上げられず、数枚のCDでしか聴くことができないという、まさに「秘曲」だ。

ファンの方ならば、もしかしたらこのスコア、「喉から手が出るほどほしい…!」という方もおられる、かもしれない。

こういった楽譜、ほしいと思うときにすぐ手に入らないと言うのは、どうにかして欲しいものだ。演奏したいと思っても、高価だったり入手までに時間がかかったりするのが常。

ちなみに写真のスコアは、一昨年、所属していた吹奏楽団で、「有名作曲家による吹奏楽作品集」というコンセプトのプログラムで演奏会を開いたことがあり、そのときに取り寄せたもの(の、バックアップコピー)。

日本初演を目指して楽譜を入手すべく、王立北部音楽院やBoosey&Hawkesにコンタクトを取るなど手を尽くしたのだが、結局、演奏会の2週間後に到着。もちろん本番で演奏することはできなかった(ついでに言うと20000円もした…)。さらに加えて楽譜はHIRE LIBRARYからの貸し出し、ということもあり、他の機会での演奏もお蔵入りになってしまったという苦い思い出がある。

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