2015/09/22

オーケストラ・ウィル第7回定期演奏会

昨年に伺って以来2度目のオーケストラ・ウィル。秋休みの中日ではあるが、なかなかの客入り。

【オーケストラ・ウィル第7回定期演奏会】
出演:オーケストラ・ウィル、佐々木雄一(指揮)
日時:2014年9月22日 14:00開演
会場:つくば市ノバホール
プログラム:
W.A.モーツァルト - 歌劇「後宮からの逃走」序曲
Z.コダーイ - ハンガリー民謡「孔雀」の主題による変奏曲
D.ショスタコーヴィチ - 交響曲第5番ニ短調

本日の白眉は、やはりショスタコーヴィチだ。大編成から生み出される迫力のサウンドは否応にも観客を興奮させ、また弦楽器や木管楽器を中心とした弱音部における集中力も見事であった。構成感という意味で、各箇所のドラマ性(メリハリ)がとても良く伝わってくる、佳演だ。作品として…こうして聴いてみると、わかり易い作品であることに間違いない。わかり易い内容で芸術性を高めることって難しいと思うのだが、そこはショスタコーヴィチの天才性だろうか。ティンパニは大学時代から知っているパーカッションの名手、じろーさん。鬼気迫る演奏で、要所の響きを見事にまとめていた。また、ピアノのT氏はチェレスタをも兼務。第1楽章や第3楽章の弱音とのアンサンブル、さすがのタッチで魅了したのだった。

コダーイは吹奏楽畑の人間にはお馴染みの作品。主題の展開が素晴らしく、ただしそれはイコール、アンサンブルとしての難しさに繋がるのだが、こちらも熱演だ。中間部の見事すぎるフルートソロには、驚嘆。ショスタコーヴィチにしろ、コダーイにしろ、昨年の伊福部昭作品の演奏でも感じたのだが、ナショナリズム的雰囲気を湛えた作品がぴったり来るのだろうか。モーツァルトよりも格段に演奏者のテンションや集中力が違うようにも思える。弦楽器パートは、細かい音が潰れてしまうことが時々あるのだが、音程感という点で、昨年より相当聴きやすくなった気がした。現状にとどまらず、発展を続けるオーケストラって良いなあ。自分も頑張らにゃあ(最近はむしろ後退しているのでは…と汗)。

いやはや、素敵な時間を過ごすことができた。また聴きに来ようっと。

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