2015/05/10

大石将紀1stアルバム「No Man's Land」発売記念ミニ・コンサート

府中から渋谷のアクタスへと移動し(京王線~京王井の頭線からのアクセスの良さ!)、大石将紀さんの1stアルバム発売記念コンサートを聴いてきた。大石さんの演奏は(いつもそうなのだが)必ず新しいことや期待以上のことが起こるので、いつも楽しみに足を運んでいる。

ちなみに、今回はCD付き3000円(CD無しなら1500円)のコンサート。CDが2500円弱だから、そりゃCD付きを選択するよなあ(笑)

【大石将紀1stアルバム「No Man's Land」発売記念ミニ・コンサート】
出演:大石将紀(sax)、有馬純久(electro)、小沼純一(talk)
日時:2015年5月10日 15:00開演
会場:アクタス ノナカ・アンナホール
プログラム:
トークセッション(有馬、大石、小沼)
JacobTV - The Garden of Love
JacobTV - Grab It!
JacobTV - Sho-Myo
JacobTV - Take A Wild Guess - Short Version
JacobTV - Syracuse Blues(アンコール)

最初は、有馬氏がモデレーターとなって、30分強のトークセッション。非常におもしろい話がいろいろと飛び出した。一部メモしてあるので、後日、別記事で少し紹介したいと思う(いちおう大石さんの許可も得ないと…)。

さて、演奏会である。4曲と短い演奏会だったが、実に濃厚な時間を過ごした。楽器にはクリップ・マイクがセットされ、生音、一度PAを通した処理済みの音、サウンドトラックが絶妙にミキシングされ、理想的なバランスで耳に届いた。これは、有馬氏の腕によるところが大きいだろう。

大石氏の演奏も、曲によってキャラクターを変え…「The Garden of Love」では、草書体のような繊細なソプラノサクソフォン。「Grab It!」は、以前聴いたときは羽のような軽さが印象的だったのだが、今回はさらに曲が持つパワーを引き出すような演奏で、その解釈いただき!というような場所もたくさん!ひとつ前の曲とは別人のような激烈なテナーサクソフォン(あまりの過激さに、ちょっと怖いくらいであった。マウスピースはセルマーS80だったかな?)に、終わった瞬間会場が沸いた。アルバムのための新作「Sho-Myo」では、まるで環境音楽のような崇高さを提示し、最後の「Take A Wild Guess」は、なんと録音済みの4本のサクソフォンと共演し、見事な"アンサンブル"を聴かせた。

アンコールに、「Syracuse Blues」。アウレリア四重奏団とブランフォード・マルサリスのために書かれたというバージョンの、四重奏部分をプリ・レコーディング、ソプラノ・サクソフォンを生音で。美しく、落ち着いた雰囲気に飲み込まれた。

いやはや、凄かった。様々なスタイルの曲があったので聴き疲れもしなかった(というか、私はJacobTVの作品が大好きなので、聴き疲れなんてするはずもないのだが)。

JacobTVという作曲家を知らなかった聴衆もたくさんいたようだが、そんな方々にはどのように受け止められたのだろうか。会場の盛り上がりから察するに、多くの方が衝撃を受けつつ楽しんでいたようだが…JacobTVの作品の凄さは、そこにある。もちろん、演奏者や音響担当者の素晴らしさによるところも大きいだろう。

購入したアルバム。これもちょうど聴いている最中だが、いいですね!また改めてレビューしよう。

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