2014/09/19

Bijou Sax Quartet Live@大阪Misty

先週末三連休の2日目の夜(9/14)は、大阪市・曽根崎新地にあるライヴバー「大阪Misty」に、ビジュー・サックス・カルテット Bijou Sax Quartetのライヴを聴きに伺った。この連休中に、日本ラージサクソフォンアンサンブルサミットで、同じ団体としてメンバーの皆さんと共演(と口に出すのもおこがましいほどだが…)させていただいたのだ。

BijouSQは、東海地方で活躍する四重奏団。ジャズ系統のレパートリーを得意とする。
https://www.facebook.com/BijouSaxQuartet

団体の名前は前からよく知っていた。というのもこの動画を観たことがあったため。数年前の、名古屋サックスフェスタでの演奏である。これがめちゃくちゃカッコイイのだ。今回初めて演奏を聴く機会に恵まれたのだが、いやはや、期待以上の素晴らしいものだった!そして、なんとこの動画の演奏よりも、さらに進化していた!



ジャズを演奏するカルテットはいくつかあるが、基本的なセクションワーク(発音、音程etc)の精度がいまいちしっくり来ず、お気に入りのカルテットを見つけられないでいた。BijouSQの面々は(クラシックを専攻していたことがあるからなのか)そういった部分を完全にクリアしている。さらにジャズの専門家でもありことからアドリブやリズムのニュアンスまで確実こなすという、いずれの方面にも強みを持つ、珍しい団体だ。だから、純粋なジャズの専門家が集まったカルテットよりも、普通のクラシックのカルテットがジャズをやるよりも、私にはしっくり来たのかもしれない。また、アレンジといった面でもすばらしく、三輪氏によれば40曲近くのレパートリーがあるとのことで、この日はアンコール含め8曲が披露された。

メンバーは、下記の通り。
三輪一登, s&asax
渡辺志穂, asax
横原由梨子, tsax
川地立真, bsax
山田信晴, dr

また、ゲストとして黒田雅之, sax、馬田一郎, gtが出演。セットリストは下記の通り。黒田氏の演奏のは曲目がわからず…

黒田雅之&馬田一郎にて3曲
B.Kaper/arr.三輪一登 - On Green Dolphin Street
B.Timmons/arr.三輪一登 - Moanin'
H.Hancock/arr.三輪一登 - Chameleon
M.Jackson/arr.三輪一登 - This is Bijou

黒田雅之&馬田一郎にて4曲
D.Gillespie/arr.三輪一登 - A Night in Tunisia
?/arr.三輪一登 - Strasbourg(?)
三輪一登 - Four Voices ~I couldn't hear your voice~
C.Corea/arr.三輪一登 - Spain

P.W.エリス/arr.三輪一登 - The Chicken(アンコール)

ゲストの黒田氏の演奏は、まさに燻銀といった感じの味わい深いもの。全音域で均一性のある音色と、見事なアドリブを楽しんだ。黒田氏は、全曲テナーサクソフォン。ちなみに、この次の日に開かれた日本ラージサクソフォンアンサンブルサミットではTubaxを演奏していた。演奏で使われていたテナーサクソフォンのネックは、どう見ても木で出来ていたようなのだが、そんなネックがあるのかと驚いてしまった。リクエストに応えながらしっとりと3曲を奏ていた。

ビジューSQの演奏は、1曲目の「On Green Dolphin Street」からアドリブ、セクションワークともに全開。ジャズ、といよりも、ファンクの要素が多いかもしれない。ドラムスが繰り出すリズムに乗って、バリトンがオスティナートを奏で、さらにその上でテーマのセクションワークが展開され、バッキングを伴って自由闊達にアドリブを取っていく、というスタイル。前述のとおり、セクションワークもソロも実に巧く、そして熱くて、驚いてしまった。ソロにビシっとした構成感があるのもいいなあ。

「Chameleon」では、ドラムス山田氏の教え子で、台湾から日本に留学している方(お名前失念…)をドラムスに迎えての演奏。これもまた楽しい。1部最後に演奏された「This is Bijou」は、マイケル・ジャクソンの作品のメドレー。「Thriller」から始まり、めぐりめぐって「Black and White」が聴こえてきたところで終わるとおもいきや、なんとJackson5へと時代を戻すというサプライズ。これは嬉しかった!会場も大盛り上がり。

後半も、さらに黒田氏の演奏で4曲演奏された後、「A Night in Tunisia」から開始。横原氏、三輪氏のソロの強烈なソロ、そして、あまりに手技がすごすぎる山田氏(あまりに速すぎて耳で追えないほど笑)のドラムス。3曲目では三輪氏のオリジナル曲まで交えて、最後は定番(と思われる)「スペイン」で、会場まで巻き込んでの大騒ぎ。いやー、かっこいい!!

アンコールは、黒田氏&馬田氏も交えて、「The Chicken」。大セッション大会となって、果てしなく盛り上がって幕となった。いやはや、凄かった。ここまでまた聴きたいと思った団体も久々だなと…またぜひライヴに足を運びたい。そしていつか東京方面にも来てくれないかな(というか、なんとかして呼びたいぞ、これは)。もしお近くでBijou Sax Quartetのライヴがあったら、ぜひ一度聴いてみることをおすすめする。誰もが楽しいと思うはず!

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