2013/10/09

雲井雅人サックス四重奏団第11回定期演奏会

おそらく、10月に唯一伺えるサクソフォンの演奏会だったか。なんとか臨席できて良かった。チケットに関してはメンバーの皆様に大半お世話になった。この場を借りて改めて感謝申し上げる次第。

【雲井雅人サックス四重奏団 第11回定期演奏会】
出演:雲井雅人サックス四重奏団、三木俊雄
日時:2013/10/08(火曜)19:00開演
会場:銀座ヤマハホール
プログラム:
J.ウィーラン/B.メニュ「トリップ・トゥー・スカイ」
D.ケックレー「ステッピング・アウト」
D.マスランカ「ソングス・フォー・ザ・カミング・デイ」より
「ウラ・イン・アフリカ」
B.ミンツァー「3つの小品」
三木俊雄「ムーン・フラワー(委嘱初演)」

仕事が忙しく、伺えるかどうか怪しかったのだが、なんとか。一曲目の「トリップ・トゥー・スカイ」は、今回選曲案として送ったところ演奏していただけることになった曲。この曲が少しずつ広まっていく実感があり、とても嬉しく、冷静に聴くことができなかった。演奏も原曲主題が持つ美しさをさらに昇華させたごとき素晴らしさ。あの一つの長音をあのように響かせる手腕。

ケックレーは、初めてライブで聴くことができた。スティラー作品に代わってケックレーが演奏された時のライヴ録音を持っているのだが、その演奏を思い起こさせるような集中力だった。ともすればシリアス・ミュージックに振れそうになるこの曲を、音色の美しさや発音によりピタリとハマる位置に置いていた。一部最後は話題作にしてレコーディングされたばかりの「ソングス・フォー・ザ・カミング・デイ」。改めて強烈な作品だとの思いを強くした。この選曲のラインで演奏されるからこその印象もきっとあるのだろうと思った次第。

後半は「雲カル・ミーツ・ジャズ」というコンセプト。踊りだしそうな愉悦感に溢れる「ウラ・イン・アフリカ」(てっきりこの作品でも三木氏と共演すると思っていたが、そうではなかった)、そして、ミンツァーの秘曲。フィリップ・ガイス作品のようなノリまで交えて、圧倒的な世界感。ここまで来ると「ミーツ・ジャズ」すなわちジャンルという言葉が意味を成さなくなっているかまもしれない。

三木氏(テナーサクソフォン)を交えての新作「ムーン・フラワー」は、(おそらく)ミディアムテンポの不思議な温度感を持った作品だった。タイトルから連想される、ある時は精緻な、またある時は内に秘めたる情熱…を行き来する作品。聴き物は、三木氏が雲カルの中に入った時の発音や音色といった点での違和感のなさ、である。雲カルがジャズのスタイルに近いのか、三木氏の演奏がクラシカルのスタイルに近いのか、どちらなのかは定かではないが、アンサンブルにおける、まるでビッグバンドのセクションワークを思わせるような統一感には驚かされた。三木氏の長大なソロは、魂の響き、というキーワードが脳裏に思い浮かんだ。

アンコールに、村松崇継「生命の奇跡」、三木氏アレンジによるジャズ・スタンダードと、なんとThe Royal Teensで有名な…というか、タ○リ倶楽部で有名な「Short Shorts」(爆)最後のまさかの選曲に観客一同目が点という感じだったが、林田氏や三木氏のスペシャルな即興も交えて、大盛り上がりのうちに幕となった。終演後はサイン会。お知り合いが多いと、様々に情報交換できるのも嬉しい。

コンサート後は、横井氏、村松氏(tfm氏)と軽く飲んで、さらに横井氏とは一蘭の〆のラーメンまで食べ、帰宅。

2 件のコメント:

  1. そうそう、ミンツァー終わって、あれ?ガイスだったっけ?と思ってプログラムノートを見ました笑
    村松氏って書くと村松崇継さんと飲んだみたいに見えますね笑

    返信削除
  2. ほんとだ。ちょっと直しました(笑)

    返信削除