2012/08/03

Apollo Saxophone Orchestra "Perpetual Motion"

WSC会場で購入したCD。Byre Theatreにて、まさにApollo Saxophone Orchestraの演奏を聴く直前に買った。

イギリスの新生サクソフォン・オーケストラ。Apolloと名が付くイギリスの団体といえば、まずはApollo Saxophone Quartetであろうが、まさにその通りでApollo SQのRob Buckland氏とAndy Scott氏が中心となって2011年に結成された団体なのだそうだ。イギリスには、古くはLondon Saxophonicという団体があったり、最近でもNational Saxophone Choir of Great BritainやRNCM Saxophone Orchestraといった団体が活動しているが、この団体はまたそれらとは違った方向を目指しているようだ。メンバーは下記の通り。

Rob Buckland, s/sn.sax (Artistic Director)
Meriel Price, s.sax
Sally Mactaggart, s.sax
Carl Raven, a.sax
Fional Asbury, a.sax
Ruth Bourn, a.sax
Andy Scott, t.sax (Artistic Director)
Christoph Enzel, t.sax
Neil Crossley, t.sax
Huw Wiggin, b.sax.
Michael Brogan, b.sax
Jim Fieldhouse, bs.sax

Buckland、Scott両氏と親交が深かったバーバラ・トンプソン Barbara Thompson氏に、2011年7月から作品を立て続けに委嘱、その中の10作品がこのCDに収録されている。WSCをひとつのマイルストーンとして活動を進めてきたであろうことが窺える。7月12日の夜、トンプソン氏臨席のもと大盛り上がりを見せたあのByre Theatreの空気感を思い出してしまった。

収録作品→Perpetual Motion, Dear bach, Celebration, Black, Red, Green, iTango, Adagio, Bulletproof, Dear Bach...Epitaph(すべてBarbara Thompsonの作品)

バーバラ・トンプソンは、1970年代~1980年代にかけてのジャズサクソフォン奏者としての活動が有名であるが、もともとイギリス王立音楽院で作曲を学んだ…すなわち、アカデミックな作曲技法を身につけている、というバックグラウンドがある。いくつかの作品など、完全にネオ・クラシカル風のスタイルで書かれており、紛れもない現代音楽としても聴けてしまう。もちろん、完璧にジャズ風の作品もいくつか収録されており、そちらも実に楽しい!

Apollo SOの演奏スタイルがラフであることや、録音が妙に大味だということもあって、まるでライヴ盤のような印象を残すが、バーバラ・トンプソンの作品にとてもマッチしているような気もする。録音で楽しいと思ったら、次はやはりライヴを聴かないと!CDを買えるところは見つけられなかったが、Amazon.co.jpでダウンロード販売しているようだ(→ASO - Perpetual Motion)。サクソフォン・オーケストラで活動している方はぜひ。

収録作品のなかで一番好きなのが、「Celebration」という作品。バリトンのバスオスティナートや、中間部でのソプラニーノ・サックスのファンキーなソロが印象的で、ライヴで聴いた時から気になっていた。展示ブースで楽譜を見つけて、速攻で購入。ブースにいたバーバラ・トンプソンにサインまで頂戴してしまった(わーい)。いつか演奏してみたいなあ。

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